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2022年4月の読書メーターまとめ

夜間飛行
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感想・レビュー
13
ナイス
2937ナイス

2022年4月に読んだ本
13

2022年4月のお気に入り登録
13

  • つばくろう
  • 田中
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  • kuukazoo
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  • 禄
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2022年4月のお気に入られ登録
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  • つばくろう
  • 田中
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  • 匙
  • にし
  • 卍丸
  • 禄
  • うさぎ
  • 青桐
  • 伊崎武巳

2022年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

夜間飛行
ベンスンの殺された部屋の見取り図が載っている。テーブルの上には読みかけの本。籐椅子には寛いだまま射殺された死体。暖炉の上のハンドバッグや、前夜目撃されたキャデラックよりも、ヴァンスは弾痕の位置、かつら、義歯などに注目する。彼は本職の捜査官とは異なる独自の見方や考え方に強い自信を持っている。この皮肉屋の探偵の美術や哲学に関するお喋りはかなり鬱陶しいが、その衒学趣味のお陰で我々読者はいつのまにか、殺人を題材にした知的遊戯の世界に迷い込み出られなくなる。こうした諸々は、やはり貴重なミステリ遺産というべきだろう。
内藤銀ねず
2022/05/08 08:53

これ、面白いですよね。ヴァン・ダイン以前にこういう探偵小説がなかった、というのも驚きでしたし、横溝正史が何かのあとがきでこの作品を「いわゆる『マングースもの』」と言っていて、「マングースもの」という言葉がいまだに頭から離れませぬ。

夜間飛行
2022/05/08 11:15

内藤銀ねずさん、こんにちは。面白いんですよね、これ。でも不思議なことに読む度にしばらくすると内容を忘れています。今の感覚からすると、弾道の角度に警察が目を向けない所など古いし、ヴァンスの蘊蓄も煩いといえば煩いのですが、なぜか面白い。おっしゃるように、ヴァン・ダインが「こういう探偵小説」を創ったのは凄いことだと思います。

が「ナイス!」と言っています。

2022年4月の感想・レビュー一覧
13

夜間飛行
本書は、石を取るとか、何目得するとかではなく、自陣を好形にし、敵陣を悪形に導くことを目的にしている。好形とは、攻めを持続できる形、または敵の攻めを断つことのできる形である。そうした形の良し悪しは理屈だけでは捉えきれず、正しく判断するには「見る目」を養う必要がある。本書は問題集だが、答に柔軟性がある分、正解図も幾分かの問いを含み持っている。多分、真の答はこの問いやら感覚やらといった記憶の堆積中にあるのだろう。それらは対局を重ねるうちに確かな感性を育み、洗練されていく。その過程に碁を打つ喜びがあるのだと思う。
が「ナイス!」と言っています。
夜間飛行
昭和30年代の雑誌連載。この3人による推理小説案内が面白くないわけない。78年版では3人の探偵小説論が加えられ、中でも19世紀・自然主義に対する20世紀・主観主義の一翼を担ったとする中村の論が面白い。推理小説が文学かどうかについて中村の答は明快であり、文学であっても差し支えないが悪い文学では困る、とする。丸谷は、小説という芸術から孤独性や風俗の描き方を推理作家が取り入れた、とし、福永は、探偵小説を〝愉しみ〟と割り切りつつも、読者の主体的参加を促す点において純文学の作家が探偵小説から学んだ点は多いと述べる。
夜間飛行
2022/04/27 23:38

私が読んだのは、1981年の講談社文庫版。現在は、2019年の創元推理文庫版があるようです。

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夜間飛行
大きな荷を引きずって夜の線路を行く影。マレイズ警部がその不気味な光景を見た翌朝、残虐な傷を負わされたマネキン人形が線路で見つかる。人形のモデルとなった男の事故死に不審を抱く警部は、弟妹やいとこを探っていくが、誇り高い旧家の人々とのやり取りは空転する。ただしそこが読み所でもあり、辛辣な会話から滲み出る愛憎はいかにもフランスの小説らしい。警部の推理が明確な像を結ばない書き方のため読みづらくはあるが、人形と白痴との因縁や、かつて子供たちの耽った残酷な遊びを思い浮かべつつ、哀切な情感に浸る読み心地は悪くなかった。
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夜間飛行
《金星の王女わが家を訪れてYMOを好んで聴けり》…YMOは7~80年代に流行したテクノポップのグループで、音楽が苦手の私でも知っている。若い人はもしかしたらYMOって何?…と思うだろう。「金星の王女」はそういう若い世代とも取れるが、私はやはり遠い世界から来た人と取りたい。この歌集全体にいえることの一つとして、世代やら何やらといった、常日頃感じるギャップのようなものを突き抜ける爽快感がある。《「坂道の向こうに海があるはず」と言って告白を5分遅らす》…年幾つだろうが、告白のタイミングって難しいよなあと思う。
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夜間飛行
150人の紹介作家のうち英米以外は7人のみ(シムノン、エーコ、マーシュなど)、作家・作品ランキング共に上位のルルウやクロフツに項を設けず、ミルンやベントリーもバークリーの先駆として触れるのみ…と偏りはあるが、作家と作品の紹介は充実している。特にチェスタトンの項では、ホームズとは別種の探偵・ブラウン神父の「純粋さや童心」が日本の亜愛一郎シリーズにまで繋がることや、チェスタトン特有のナンセンス(詩人や狂人だけに暴ける「世界の狂気」)が、「逆説の命題」としてカーやクイーンに継承されたことなど、色々と参考になる。
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夜間飛行
巻末雑記から、歌を詠めない時期もあったことがわかる。歌集として世に出すかどうか迷ったようだ。《日のあたる背は汗ばめり冬草の生ひて冷きみぎはべの道》…この歌のように、上から降り注ぐものを作者は背中や大地で受けとめている。それは《くろぐろと命を甲(よろ)ふ船虫の群れ求食(あさ)るかも朝のひかりに》という生命観とも重なる。《霜とけてぬれうるほへる黒き土土はひろがるゆふぐれの国》《弟をはふりの道の天はれてぬるで紅葉はそよぎ光るも》…と神秘的な歌も多いが、病児のため臭木虫を探すなど、あくまでも生の実感から離れない。
はる
2022/04/19 20:46

祖父の土葬の墓にお灯明を灯しに父と通った、うら寂しい感覚を思い出します。

夜間飛行
2022/04/19 22:21

弟の歌はくり返し出てきます(同じ弟かは不明)。《弟は働きつかれてねたればか布団かきのけねごとをいへり》《弟のねざまなほしてたらちねは細きランプを消さむとすなり》など、弟も家族と共に働いていたと思われます。はふりの歌の前後には《たらの芽の重き負はせて芝山をいそがせし姿目につきて去らず》《父親がつひのなぐさとはかしむる袴もあはれ吾が古はかま》とあり、もっと後には《衣の裾に螢はつつみ萱草の葉笛をならし来るわが弟》と回想らしき歌もあります。はふりの道は、きっとはるさんの言うような土葬の寂しい行列だったのでしょう。

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夜間飛行
最初は絵と短歌のコラボに浸り、次は歌だけ紙に写して口ずさんでみた。これは仮想現実の青い世界か、それとももう一つの現実か。スイッチを切り替えて貰うような快感があった。《東映のオープニングで波かぶるあの岩がある海に行きたい》…郷愁と似ているけれど微妙に違う。仮想現実の奥から呼びかけてくるもの。《修学旅行で眼鏡をはずした中村は美少女でした。それで、それだけ》…眼鏡による変身は一見チープだが、修学旅行との絡みにすごく惹かれる。もう半ばを過ぎてしまった、そして今まで気づかなかった迂闊さ。おじさんの胸もキュンとする。
夜間飛行
2022/04/18 17:27

絵も良い。《そうこれはだいだらぼっちが黒い海に民家をつぎつぎ投げ入れる音》では、机に向かってノートを広げた少女が、ふと窓の外の夜景に目をやってほほえんでいる様を描いている。字面だけ見ると、慌て者の私などは自然災害を連想し、強ばった顔を思い浮かべてしまう。だから絵の少女のほほえみは謎なのだが、歌を見直すうちに、「そうこれは」という出だしに気づいた。これは災害ではなく、少女の胸の中で膨らみ始めた音の感覚なのだ。北村さんは絵を付ける事で歌のイメージを限定するのを恐れたと書いているが、逆に広げてくれたように思う。

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夜間飛行
ベンスンの殺された部屋の見取り図が載っている。テーブルの上には読みかけの本。籐椅子には寛いだまま射殺された死体。暖炉の上のハンドバッグや、前夜目撃されたキャデラックよりも、ヴァンスは弾痕の位置、かつら、義歯などに注目する。彼は本職の捜査官とは異なる独自の見方や考え方に強い自信を持っている。この皮肉屋の探偵の美術や哲学に関するお喋りはかなり鬱陶しいが、その衒学趣味のお陰で我々読者はいつのまにか、殺人を題材にした知的遊戯の世界に迷い込み出られなくなる。こうした諸々は、やはり貴重なミステリ遺産というべきだろう。
内藤銀ねず
2022/05/08 08:53

これ、面白いですよね。ヴァン・ダイン以前にこういう探偵小説がなかった、というのも驚きでしたし、横溝正史が何かのあとがきでこの作品を「いわゆる『マングースもの』」と言っていて、「マングースもの」という言葉がいまだに頭から離れませぬ。

夜間飛行
2022/05/08 11:15

内藤銀ねずさん、こんにちは。面白いんですよね、これ。でも不思議なことに読む度にしばらくすると内容を忘れています。今の感覚からすると、弾道の角度に警察が目を向けない所など古いし、ヴァンスの蘊蓄も煩いといえば煩いのですが、なぜか面白い。おっしゃるように、ヴァン・ダインが「こういう探偵小説」を創ったのは凄いことだと思います。

が「ナイス!」と言っています。
夜間飛行
推理作家と建築家の対談。カーや天城一による密室分類を紹介。密室の構成要素一つとっても、錠、水、雪、砂、眼…と多種多様である(なぜか漢字一字で書けることに気づいた)。スカイダイビング中に殺すというのもあって、これは空とすべきか。ゾンビなら屍だ。私は密室トリックが気に入らない作家はもう読みたくなくなる。フェアでさえあれば、糸、氷、猫、山羊、屍人、催眠術…何を使ってもよいが、読者の知らない情報を含むものは困る。密室は作れないという事でお二人の意見は一致し、そこからはいかに密室に見せかけるかという話になっていく。
リエさん
2022/04/17 09:17

夜間飛行さん、おはようございます!!!短編ミステリー凄いですね。次作が完成しましたら是非告知してくださいね。ちなみに私は小学生の時のお楽しみ会で自作ネタで漫才をしたことがあります。ハハハ🎵

夜間飛行
2022/04/17 10:33

リエさん、ありがとうございます。もうネタがなく、今のところ次作の予定はありません。自作ネタの漫才、楽しそうですね。演技?…もあるから、漫才ってすごい! ラノベもそうですが、自分でも創ってみたくなるようなお話を大事にしたいです。本読みのハシクレとして。

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夜間飛行
内側から鍵の掛かった部屋から悲鳴が聞こえ、扉を破ると瀕死の令嬢が倒れている。壁には男の血の手形、床には大きな靴跡…犯人はどこに? ドアの後ろや部屋の隅に隠れる隙間はない。このシンプルな謎は美しく、話の舞台となる古城とも調和していた。ルルタビーユという探偵は若さゆえの過剰さがあり、それがまた妙に憎めない。銃声の消失、手がかりの偽装、ミスディレクション等々…1907年の作にしては細かい要素を盛り込んでいる。作中、密室の先例として「モルグ街の殺人」や「まだらの紐」に触れており、密室へのはっきりした意図を感じた。
が「ナイス!」と言っています。
夜間飛行
新聞社主令嬢のペニーは活発で正義感の強い女子高校生。偶々知り合った女優の楽屋に醜い魔女人形が送られてきて《これをうけとったかたはこの人形からぜったいはなれることはできません》という呪いのカードが添えられている。少女探偵の行く先々に、人形店の乗っ取りやら怪しい降霊会やらと沢山の謎が待ち構え、そこにダイヤの首飾り紛失事件が起きる。最後ははらはらするようなペニーの活躍で終わる。昔、小学校の図書室で見かけた本書は、いま東京の図書館に一冊しかなく劣化が激しい。借りるのはどんな人だろう? まだまだ頑張ってほしい本だ。
夜間飛行
2022/04/07 18:16

harupasanさん、情報ありがとうございます。中山正美さんを検索してみたら、確かにこの方の絵だなと感じました。ポプラ社の「ジュニア世界ミステリー」シリーズはだいたいこの方が表紙の絵を描いているようですが、どれもワクワクして手に取ってみたくなるような絵ですね。東京ならどこに住んでいても他地域の図書館から取り寄せてもらうことができるので、借りられると思いますよ。

harupasan
2022/04/07 22:29

ありがとうございます。今度図書館に行った時に聞いてみます。借りられたら嬉しいです(^^)

が「ナイス!」と言っています。
夜間飛行
柚子は軽度の知的障害者。恋人の草介(作業所仲間)が事故で亡くなる。柚子が妊娠4ヶ月だと告げられた母は娘が草介から暴行を受けたものと思い、作業所の支援員に詰め寄るが、二人は恋人同士だったと告げられる。柚子を子供扱いしていた母と、妊娠までは知らなかったが大人の女と見ていた支援員の違いが露わに(これは障害の程度による問題だと思う)。出産を反対された柚子は髪を切り落とす。支援員や弟の後押しに母も遂に折れて出産へ。愛の中に生まれてくる命を絶つべきではない。難しいがこの選択はありだと思う。保健師の冷静な叱責も貴重だ。
が「ナイス!」と言っています。
夜間飛行
ゲスリンが殺された大臣邸に向かう道すがら宿の主人から話を聞く。周りの景色や館の外観が少しずつ眼に入ってくる。私はこういう書き方が好きだ。長所とも短所ともいえるが、セイヤーズやバークリーの捻った文体に比べて読みやすい。鑢による殴殺。引き倒され止まった大時計。花壇のサンダルの跡、薔薇に引っかかった長い髪から、川を泳いで来た女がいるはずだと考察するのも面白い。だが後半、人の外見から犯人ではあり得ないと推断するなど恣意性が強くて首を傾げた。1920年代に始まるフェア精神の先駆けらしいが、フェアかどうかは難しい所。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/10/31(3495日経過)
記録初日
2012/10/01(3525日経過)
読んだ本
1154冊(1日平均0.33冊)
読んだページ
328013ページ(1日平均93ページ)
感想・レビュー
1154件(投稿率100.0%)
本棚
36棚
性別
年齢
59歳
自己紹介

私の読書の旅は気球に乗った気ままな旅。
目的地はこの世界のどこかにあって、今はまだわかりません。
良い本に出会えれば、とりあえず今日はOK。
読書も一期一会だと思っています。
読書家のみなさまの耳寄りなお話、
楽しいお話、変なお話を、ぜひ聞かせて下さい。
★相性の悪い作家さんが何人かいて、その方の作品に対するレビューには、基本的にナイスをしません。しかし、それでも感想そのものにとても共感できる場合には、たまにナイスを入れることもあります。
★現在、読み友さんのレビューを拝見するのが手一杯なため、更新速度の極端に速い方は此方からお気に入り登録をしていません。ご了承下さいませ。

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