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2024年2月の読書メーターまとめ

どんぐり
読んだ本
10
読んだページ
3358ページ
感想・レビュー
10
ナイス
1374ナイス

2024年2月に読んだ本
10

2024年2月のお気に入り登録
4

  • 岡本正行
  • 柚木あんづ🍉
  • ほし
  • 逆丸カツハ

2024年2月のお気に入られ登録
5

  • 岡本正行
  • 柚木あんづ🍉
  • ほし
  • 逆丸カツハ
  • ゆーざん

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

どんぐり
1970年代、コロラド州に住むギャルヴィン家の人々。専業主婦の母親と空軍将校の父親のもとに12人(上から10人が息子、下2人が娘)の子どもがいる大家族。そのうち男6人が統合失調症に次々と屈していく。それも思春期あたりからひっそりと精神に変調を来していく。次は自分かもしれないと恐怖と不安を抱く同胞たち。家では妄想に取りつかれた怒鳴り合いと不可解な暴力が勃発し、そして幼い妹たちへの性的虐待もみられる。きょうだい間は常に緊張状態にあり、暴力を振るう者と犠牲者、病気の者とそうでない者との間で軋轢が生まれる。→
どんぐり
2024/02/28 23:24

それでも、家庭内の問題は警察や病院の厄介になるまでは面子を保っていた。やがて、息子の一人が妻と無理心中。父親が脳卒中に倒れ、重い精神症状を抱えた息子たちが入退院を繰り返す。これが現代であれば、まだ状況が違っていたかもしれない。この本のなかにこんな言葉があった。「統合失調症に関して最も有害なのは、患者の人格への近づきがたさかもしれない。だからこれほど多くの人が、この病気のある人々と結びつけないでいる。そしてみんな疫病のように避けたがる」と。→

どんぐり
2024/02/28 23:24

『エデュケーション:大学は私の人生を変えた』のノンフィクションにも似た家族問題が描かれていて、非常に面白い。

が「ナイス!」と言っています。

2024年2月にナイスが最も多かったつぶやき

どんぐり

読み終わってもいないのに、黒っぽい本を間違って図書館に返却してしまった。1日で読み終わる本だったのに、残念。それが、桐野夏生の『もっと悪い妻』の本。再予約したら、70番以上の待ちで、手にするのは3月以降になりそう。読みたい本があるので、失敗はさっさと忘れてしまえ!

が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
10

どんぐり
1970年代、コロラド州に住むギャルヴィン家の人々。専業主婦の母親と空軍将校の父親のもとに12人(上から10人が息子、下2人が娘)の子どもがいる大家族。そのうち男6人が統合失調症に次々と屈していく。それも思春期あたりからひっそりと精神に変調を来していく。次は自分かもしれないと恐怖と不安を抱く同胞たち。家では妄想に取りつかれた怒鳴り合いと不可解な暴力が勃発し、そして幼い妹たちへの性的虐待もみられる。きょうだい間は常に緊張状態にあり、暴力を振るう者と犠牲者、病気の者とそうでない者との間で軋轢が生まれる。→
どんぐり
2024/02/28 23:24

それでも、家庭内の問題は警察や病院の厄介になるまでは面子を保っていた。やがて、息子の一人が妻と無理心中。父親が脳卒中に倒れ、重い精神症状を抱えた息子たちが入退院を繰り返す。これが現代であれば、まだ状況が違っていたかもしれない。この本のなかにこんな言葉があった。「統合失調症に関して最も有害なのは、患者の人格への近づきがたさかもしれない。だからこれほど多くの人が、この病気のある人々と結びつけないでいる。そしてみんな疫病のように避けたがる」と。→

どんぐり
2024/02/28 23:24

『エデュケーション:大学は私の人生を変えた』のノンフィクションにも似た家族問題が描かれていて、非常に面白い。

が「ナイス!」と言っています。
どんぐり
ソルニットの「歩くこと」をめぐる精神史17章。歩くことは、人類がアフリカという場所で二足歩行が出現したときから今日まで、あまり進歩をしてない動作だ。孤独な散歩者のルソー、哲学で散歩するキェルケゴールなどは歩くことで心に何かをひらめかせてきた。精神的な目的地への巡礼の旅、ルネサンス庭園は座るだけではなく散歩のできる場所になり、さらに広大なバロック庭園へと変化させた。アメリカを横断する3000マイルの徒歩旅行、政治運動に彩られた広場の民衆、「今こそ停戦を」と呼びかける大使館前や国会前にデモする市民運動など、→
どんぐり
2024/02/27 22:11

歩くことに付随するアレコレ。歩くことが広く文化の一部となっていることの思索。読み終えるのに時間を要した。

が「ナイス!」と言っています。
どんぐり
『オーストリア滞在記』に読み次ぐエッセイ。前作と多少内容の重複がある。パートナーがウィーンフィルのヴィオラ奏者。音楽関係の話題も豊富だ。クラシックに馴染みが薄いので、そこは斜め読み。ドイツ語学習、ウィーンでの生活と夏のザルツブルクでの野山の散策に料理、ご近所や親戚付き合い、股関節の不具合、映画関係の話もあったりする。2020年からの話題は、コロナ禍。海外から日本への入国制限で、同じ日本人でありながら棄民といってもいい人権意識の低い日本の対応。もっと怒っていいはずなのに、ぐっとこらえているところが悲しい。→
どんぐり
2024/02/22 22:02

細身の女優さんだと思っていたら、コロナ太りに脂肪冷却マシーンを使っていることに驚く。文章が上手く、エッセイスト。

が「ナイス!」と言っています。
どんぐり
野見山暁治(1920-2023)が20年余り書き続けてきた「アトリエ日記」最後の本。日記は、2020年5月1日に始まり2023年6月4日で終わっている。この間、コロナ禍があり、東京オリンピックの狂騒があった。久留米市美術館で「野見山暁治の見た100年」(2023.4.22‐2023.6.4)の展覧会も行われた。102歳の最後まで絵描きとして生きた老画家が、紀寿を過ぎて、残る時間はそう多くはないと自覚しながら、どんなことを考えどう生きたのか。そのなかで記した日々の記録である。→
どんぐり
2024/02/19 22:18

ユーモアあふれるものから、自虐があったり、はっとさせられる文章が綴られている。老いを生きるとは、こういうことかと考えさせられる。高齢者、行くところまで行く必読本。以下、抜粋――〈2020年8月〉記憶が、だんだん遠くなっていく。あまり遠くまで見渡してゆくと怖くなる。〈同年12月〉よくぞ生きてきたとも思えない。老人の実感もない。ただ力が抜けていくだけの寄る辺なさ。〈21年4月〉人との接触のない今の環境。ともかくキャンバスの中に入りこまない限り時間が流れない。〈同年5月〉年を取るにつれて、命への未練。→

どんぐり
2024/02/19 22:18

〈同年7月〉ふつうに暮らしていて、命尽きれば、その時を寿命としよう。〈同年10月〉この世に生きて、余生という暮らしの期間があるのだろうか。何もしなくて、ただ寝そべっている日々。人生の終末がそうなら、あまりにも寂しい。〈22年5月〉長寿は、みんなの憧れになっている。日々を、誰よりも長く繰り返すのは、そんなにも仕合せなことなのか。〈23年2月〉健康のためなら死んでもいい。誰が言ったのか、笑えるなあ。――これぞ諧謔。

が「ナイス!」と言っています。
どんぐり
二人の出会いはレニー17歳、マーゴ83歳。場所はグラスゴー・プリンセス・ロイヤル病院にある患者のためのアートルーム。ここで二人は17プラス83の百年分の百枚の絵を描くことを計画する。これまでに二人には何があったのか、1枚の絵を描くごとに物語る人生のエピソード。終末期の限りのある時間のなかで、友情を育みながら終幕へと向かっていく二人。〈レニーの最後のページ〉には、「ターミナルと言われると、わたしは空港を思い浮かべる。わたしはすでにチェックインした」と記される。旅立っていく二人に遺された百枚の絵。
が「ナイス!」と言っています。
どんぐり
アメリカでは、9秒間に一度の頻度で女性が殴られ、毎年8万7千件を超えるレイプが起きているという事実。女性への暴力は、アメリカに限らず、全地球的にあふれている。戦争をしたがるのも、「説教したがる」のも男たちと相場は決まっている。それは万人にとっても問題で、決して許されることではないとソルニットは、〈#女はみんなそう〉など8つの論説で批判する。〈ウルフの闇〉では、ソルニットがニューヨークのチェルシー界隈のアパートの最上階にある部屋でスーザン・ソンタグと会ったときに、湿気た味のするたんぽぽ茶を飲みながら、→
どんぐり
2024/02/14 22:24

「たとえ無駄だとしても道義的原則にのっとって抵抗すべきだ」と話す場面が出てくる。この2人の邂逅場面が興味深い。ソルニットにとって先達はヴァージニア・ウルフで、その次にソンタグが来る。この系譜はおさえておこう。

が「ナイス!」と言っています。
どんぐり
アートをフェミニズムの視点から読み解く本。フェミニズムで読み解くツールは、男が上位で中心、女が下位で周縁という「よそ者化」、「ネイキッド」と「ヌード」、「男性のまなざし」の3つ。それを使って、性差別的な構造や社会への異議申し立てをアートの中から発見していく。それは「見る」というよりも「読む」ものに近いアートの見方だ。→
どんぐり
2024/02/12 07:54

性的に消費されないために坊主頭になった若い女性が裸になった家族写真(長島友里枝のセルフポートレート作品)、ルイーズ・ブルジョワの巨大な蜘蛛の彫刻と家によって頭が隠された女性の絵画など、さまざまなフェニミズム・アートの紹介がある。

が「ナイス!」と言っています。
どんぐり
『チョンキンマンションのボスは知っているーアングラ経済の人類学』より前に出た著者の本。ほぼ同じ内容なので、チョンキンを読んでいれば十分かも。タンザニア人のその日その日のために生きるLiving for todayが紡ぎ出す経済や社会のかたちが、新しい社会の可能性に開けているなんて、日本が沈没しない限りまず訪れることはない。先行き不安だらけで、「先がどうなるかわからないことは、新しい希望にあふれている」なんて考えをもつに至ることもない。へえー、そんな世界があるんだなあ、と読んだ。
が「ナイス!」と言っています。
どんぐり
医学書院の〈シリーズ ケアをひらく〉の一冊。ヤングケアラーの内なる声を綴った当事者の語り。著者は、若い頃から、躁うつ病の母親と過ごしてきた。身体的ケアに直接関わることがなかったことに、果たして自分がヤングケアラーといっていいのか、ケア当事者としての戸惑いや違和感が綴られている。母親の病に付き従うように、「母の具合の悪さや不安が、部屋のすみずみまで伸び縮みするように感じ、そのなかで時間も伸び縮みし、時計の針の音が妙に大きく、自分の鼓動のように感じる」→
どんぐり
2024/02/08 23:29

「自分の願望や欲望よりも先に病気の家族の願望を優先させてしまい、しまいに自分が何を求めているのかわからなくなる」など自分の内面のイメージを表出する。自我崩壊と自我保存という言葉もあったけれど、とにかく表現するなかで、ヤングケアラーの存在を社会化することが大事だと思う。

が「ナイス!」と言っています。
どんぐり
資本主義体制の歴史を重商資本主義から始まり、植民地資本主義、国家管理型の独占資本主義。現在のグローバル化した金融資本主義、の4期に分け、そこでの搾取と収奪の仕組み、経済的生産と社会的再生産、人間と自然との関係、経済と政体との関係を論じている。資本主義体制下にある社会では、公的経済が投資家と所有者のために貨幣価値を積み上げ、それ以外の人の富を貪り喰うウロボロス状態にあるという。人類の持続可能性に影響を及ぼす共喰い資本主義を葬り去るにはどうすればいいのか。その解決策を、この本を読んで考えてみましょう。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/12/18(4120日経過)
記録初日
2004/01/09(7386日経過)
読んだ本
5726冊(1日平均0.78冊)
読んだページ
1682874ページ(1日平均227ページ)
感想・レビュー
1873件(投稿率32.7%)
本棚
12棚
性別
血液型
A型
職業
クリエイター系
現住所
神奈川県
外部サイト
自己紹介

画像を変更(2016.9.25)。実家からチャリで10分、安田侃の作品が点在する公園。夏、本を読むお気に入りの場所。

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