犯人と思った人が、何度も当てが外れて最後まで真相がわからなくておもしろかった。犯罪被害者の家族の気持ち、また、加害者が罪を償うということの本当の意味を考えさせられることも多かった。それにしても、示し合わせるでもなくホテルに集まり、そして犯人の助命を嘆願する被害者家族は、罪とは何かということに最も真摯に向き合いながら生きている人たちだと思った。新田警部の今後についてはまさかと思ったけど、刑事よりも向いてるんじゃないかと思った。また違う立場でホテルでの事件を解決する時が来るのだろうか。

犯人と思った人が、何度も当てが外れて最後まで真相がわからなくておもしろかった。犯罪被害者の家族の気持ち、また、加害者が罪を償うということの本当の意味を考えさせられることも多かった。それにしても、示し合わせるでもなくホテルに集まり、そして犯人の助命を嘆願する被害者家族は、罪とは何かということに最も真摯に向き合いながら生きている人たちだと思った。新田警部の今後についてはまさかと思ったけど、刑事よりも向いてるんじゃないかと思った。また違う立場でホテルでの事件を解決する時が来るのだろうか。

あらすじを読んで興味をひかれて読み始めたが、思っていたのと少し違っていた。連作短編で主役が泥棒でありながらまるで探偵。しかも死んだ弟と対話していて、最初は妄想かと思えばそうでもない。新鮮な感覚で読み終えた。短編一つひとつは意外性のある真相があり、時には温かく切ない気持ちになった。真壁は多くを語らないので内面がなかなかわかりづらいがそこは弟が代弁してくれる。真壁にも気づかない気持ちにも気づいてくれる。歪だけど、まさに2人で1人の生き方。最後は哀しかったけど、真壁が幸せであって欲しいと思った。

映画を観て、犯人の動機など色々と釈然としないところがあり、原作も読みました。読み終えても、正直なところぴんとこず。斬新な設定だったり、意外な人が犯人だったり、犯人だけでなく多くの宿泊客が事件に絡んでいるので面白いは面白いんですが、登場人物があまり性格が良い人がいないので共感できるところが無かったりで、何とも言えない読後感。新田刑事と山岸さんの今後も気になるところなので、次巻も読もうと思います。