ワンダーランドというと夢の国、素晴らしい場所みたいなイメージを持つが、この本においては奇妙とか妙な不思議的な意味に思える。さらに古書や書店関係者が多いわりには蔵書自慢もない。そういうものか。本を好きな人の本屋はつぶれる、などとよく言うことを思い出した。部屋を船にたとえた方、積んだ本を観葉植物にたとえた方が印象に残った。
印象に残ったところ。p100「ぼくはその時、新しい音楽の意味を感じた。それは、いってみれば神様のためにだけある音楽——そのためならば、たとえどんな演奏でも、ヘンデルは限りなく美しいということだ。神様に感謝する気持ちがヘンデルを弾かせているのであって、問題は演奏する人の心にあり、技術の上手下手ではない。その心が人をうつのだ。そういう意味での音楽の使われ方、そういう意味での音楽の価値をぼくはその時初めて知った。」
119p「芸術を愛する人間が多いヨーロッパで、なぜ戦争なんか起こったんだろうか。西独と東独の国境のあのとげとげしい空気はなんだろうか。戦争はまだ終わっていないし、これからも起こらないとはいえない。どうして、もっとこの世には美しい音楽があり、美しい花があるということを信じないんだろうか」
*読みたい本と読んだ本がごっちゃになるので、読書メモとして開始。蔵書記録もかねて、家にある本も追加中。
*よく読むジャンルは、海外ロマンスやハーレクイン(ヒストリカル、リージェンシーが好き)、軽めのコージーミステリ、ライトノベル(ここには入れませんが、BL系もよく読みます。笑)
*バッドエンド、重すぎる話、後味の悪い話が超苦手。二、三日、ひどい時には一週間はブルーな気分になります……
*読書をするのは、ほとんど食事中と寝る前。愛犬たちが空に還ってしまったので、一人でのんびり&しょんぼり生活中。
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