初読みの作家さん。直木賞受賞作、サイン本だったので、購入。冬と夏の京都を舞台にした中編2作。勝手に熱血スポーツ小説かと想像していたが、大違い。ファンタジー？パラレルワールド？不思議な世界に引き込まれた。しかも、生きたくても生きることができなかった人々の気持ちが痛いほど伝わってきて、ウルッと。まさか、こんなに心揺さぶられるとは。また、違う作品も読んでみたい。

え、え、えーーーっ、この後どうなるの！？テレビは見ていないので、先が気になって一気読み。誰が一番悪人で、誰が一番罪深いのか。私も「女」だけど、「女」って怖い生き物なのね。実感。でも、結局は一番の原因を作ったのは奴でしかない。この男に天罰が下りますように。そう願う私も怖いか。

初読みの作家さん。直木賞受賞作、サイン本だったので、購入。冬と夏の京都を舞台にした中編2作。勝手に熱血スポーツ小説かと想像していたが、大違い。ファンタジー？パラレルワールド？不思議な世界に引き込まれた。しかも、生きたくても生きることができなかった人々の気持ちが痛いほど伝わってきて、ウルッと。まさか、こんなに心揺さぶられるとは。また、違う作品も読んでみたい。

デビュー作からずっと読んでいるけど、今までの作品とはまったく趣が違っていた。随分前から感じていたことだが、「アイドル作家」なんて呼べない、呼ばせない。「一枚の絵」を巡り、隠されていた過去の真実が明かされていく。過去と現在、そう繋がるのかと息苦しささえ覚える。これはミステリーなのか、壮大な文芸作品なのか。再読すると気付かなかったことが見つかるかもしれない。

読了後、まず思ったのは「いつの時代も女は強い」。夫から「恋愛がしたいから」と離婚を切り出されたアラフィの桐原まりえ。自分だったら…、想像しながら読み進む。結婚相談所への登録、新しい年下の恋人、まりえの回りも騒がしくなるが、結局は一人が好き、一人が性に合っているんだろうな、と。決して、結婚＝幸福ではないんだよね、今更ですが。