読書メーターあなたの読書量を記録・管理

1月の読書メーターまとめ

mittsko
読んだ本
10
読んだページ
3239ページ
感想・レビュー
10
ナイス
90ナイス

1月に読んだ本
10

1月のお気に入られ登録
3

  • おさとぅ
  • dripdrop
  • Eureka!! Adventure Folds

1月のトップ感想・レビュー!

mittsko
フランス怪奇文学を初めて読んだ(*'▽') 開けてみれば、グランギニョル座付き作家の掌編集ではないか! 面白かった、一気に読んだ。各編の初出年は本訳書に記されないが、20世紀初頭と思われる。この時期、こんなにも完全な《世俗》の物語が書かれていたんだな、と驚きとともに認識できた。キリスト教の象徴も神学もほぼ全く表れないばかりか、その他の霊的事象、宗教すらも一切表れない。物語を動かすのは、現世を生きる人間たちの「狂気」だけ(それがしばしば医療現場で現れるのが特徴的)。この世界観には一切の迷いがない!面白い!
mittsko
2018/01/29 15:36

「パリに着いてもまだ、不安をふり払うことができなかった。あの地獄でかいま見た悲惨な光景が脳裏にこびりつき、重苦しさが体を包んだ。/光り輝く騒々しい大都会が、わたしには魅力的で偽善に満ちた怪物に思えた。それはわたしたちを衰退と死へ、否応もなく導いていくのである」(101頁)

mittsko
2018/01/29 15:59

「こうした病的なまでの神秘主義的傾向が日々激しくなるのを見て、医者は哀れを催すとともに心配でたまらなくなった。あまりの緊張で理性が保てなくなり、痛ましい狂気の発作を起こす日がいつか来るだろう。わかっていながらなすすべもなく、医者はただ恐れおののき、クレールがたどる苦難の跡を見守っていた」(105頁)

が「ナイス!」と言っています。

1月のトップつぶやき!

mittsko

リオタールによる、20世紀後半の後期資本主義世界の状況把握は正しい! しかし、それへの抵抗としては最低ラインを設定したにすぎないのじゃないか… という積年の疑問を、この本にぶつけてみたい(*´ω`*)

が「ナイス!」と言っています。

1月の感想・レビュー一覧
10

mittsko
たしか本書を知ったのは、中沢新一「アースダイバー」での紹介。ブラタモリにまでつづく一連の知のかたちを学びたくて手に取った。初版は1964年。本書は、第二版のさらに増補版(79年刊)が2011年に文庫化されたもの。地理学、地形学の名著のひとつとして、半世紀にわたり読み継がれてきた。増補第二版と文庫版との間にもたらされた、地理学、地質学の進展によるアップデートは、鈴木毅彦先生の「解説」でなされている。もっとも鈴木先生曰く、「東京の地形を読み解く視点や考え方は実はほとんど変わっていない」(313頁)
mittsko
2018/01/31 09:09

「東京の土地の生いたちは、こうしてみると、人の生涯や人類の歴史と同じく大小の転機があったことに気づく。それを古い方から順にのべれば、東京礫層の示す海退の頂点、下末吉海進の頂点、古東京川が形成された海退の頂点、有楽町海進の頂点なのである。東京の土地の生いたちは、これらの転機で区切ることによって、よく理解される」(283頁)

mittsko
2018/01/31 09:15

「これらの自然の力にくらべると、ひろがりの点では局地的であり、継続時間も限られているけれども、人間の自然改変も著しいものであり、改変の速さについては自然の変化の速さよりもずっと大きいことさえある。人間による東京の土地の著しい改変としては、川のつけかえ、放水路や人工湖の建設等があげられるが、地下水の汲上げによる地盤沈下も規模の大きい土地の変化である」(284-5頁)

が「ナイス!」と言っています。
mittsko
カントとドゥルーズを一遍に勉強できるお得本(*'▽') 訳者・國分功一郎さんの解説がそれを充分手助けしてくれる(ドゥルーズの本文・原注が161頁に対し、訳注・訳者解説がなんと68頁!) 原著は1963年刊、38歳のドゥルーズはここで、カント三批判書の独自な読解を試みる 後にポスト構造主義をけん引することになる若き哲学者が、近代西洋哲学の開祖に果敢に挑む一冊というわけだ ただし、ドゥルーズはまだカント哲学の乗り越えを果たしてはいない これはその準備段階である その点で講談派と呼びうる、実に真っ当な哲学書だ
mittsko
2018/01/31 07:31

「自然目的は可能性の基礎であり、最終目的は現実存在の理由であり、究極目的は自らのうちに現実存在の理由を有しているある存在である。だが何が究極目的であるのか? 究極目的でありうるのは、諸目的の概念を自ら形成しうる者だけである。理性的存在としての人間だけが、自らの現実存在の目的を自らのうちに見つけることができる」(144頁:傍点略)

mittsko
2018/01/31 07:35

「要するに、自然目的論は、叡智的な創造的原因の概念を正当かするけれども、それは、現実に存在する諸事物の可能性という観点からのことに過ぎないのである。創造行為における究極目的という問い(現実に世界が存在すること、そして人間そのものが存在することは、いったい何の役に立つのか)は、あらゆる自然目的論を超え出ているのであって、自然目的論はこれを考えつくことさえできないのである」(145-46頁:傍点略)

が「ナイス!」と言っています。
mittsko
フランス怪奇文学を初めて読んだ(*'▽') 開けてみれば、グランギニョル座付き作家の掌編集ではないか! 面白かった、一気に読んだ。各編の初出年は本訳書に記されないが、20世紀初頭と思われる。この時期、こんなにも完全な《世俗》の物語が書かれていたんだな、と驚きとともに認識できた。キリスト教の象徴も神学もほぼ全く表れないばかりか、その他の霊的事象、宗教すらも一切表れない。物語を動かすのは、現世を生きる人間たちの「狂気」だけ(それがしばしば医療現場で現れるのが特徴的)。この世界観には一切の迷いがない!面白い!
mittsko
2018/01/29 15:36

「パリに着いてもまだ、不安をふり払うことができなかった。あの地獄でかいま見た悲惨な光景が脳裏にこびりつき、重苦しさが体を包んだ。/光り輝く騒々しい大都会が、わたしには魅力的で偽善に満ちた怪物に思えた。それはわたしたちを衰退と死へ、否応もなく導いていくのである」(101頁)

mittsko
2018/01/29 15:59

「こうした病的なまでの神秘主義的傾向が日々激しくなるのを見て、医者は哀れを催すとともに心配でたまらなくなった。あまりの緊張で理性が保てなくなり、痛ましい狂気の発作を起こす日がいつか来るだろう。わかっていながらなすすべもなく、医者はただ恐れおののき、クレールがたどる苦難の跡を見守っていた」(105頁)

が「ナイス!」と言っています。
mittsko
とても面白かった! 小説として一級品とは思えなかったが、通貨金融市場という舞台や、そこでの諸勢力の暗躍という出来事がとにかく魅力的だった。「インテリジェンス小説」というのだそうだ。ここで著者は単なる物語作者なのではなく、諜報の世界のプレイヤーとして、物語の形をとってパワーゲームの裏側を解説し、そうして情況への介入を行なっているのだ、と(佐藤優氏)。原著は2010年、全面改訂の文庫版は2012年、このタイミングでのこの物語… なるほど、国際情勢を見ようとする者には示唆するところ大だ。あらためて、面白い!
mittsko
2018/01/23 08:40

スギハラ・サバイバル(杉原千畝のビザで日本に逃れ、その後すぐ米国などに散っていった数千人のユダヤ人)のその後、とくに米国で通貨金融市場の大立者になった人たち(最も著名なのはレオ・メラメド)のことが知りたくて、本書を手に取った。その関心は十二分に満たされた。この界隈についてボクにも、それなりの知見があったので、登場人物像やフィールドが非常によくわかった。

が「ナイス!」と言っています。
mittsko
終戦敗戦研究の必読書、メディア論の教科書、やっと読んだ。「8.15」を「終戦」の日に仕立てていったマスコミや国家の具体的な行為(捏造、創作、プロパガンダ、法制化、既成事実化、イベント化等など)、そしてそれを単に押しつけられ流し込まれるだけというより、むしろほとんど無意識に喜び切実に受け入れていった受容者「国民」の心性あるいは欲望… それらを綿密に跡づける その実証作業は、この歴史過程が、今日現在にいたる「戦後日本」の在り方を根底から形づくっていることを明らかにする 「日本人」の深いところをえぐる研究だ
mittsko
2018/01/19 18:46

「「八・一五」のメディア史を書き終えた今、八月一五日の「虚妄」になおも一点張りで賭け続けるべきだと私は思わない。むしろ、「先の戦争」の意味を公開の場で冷静に再審するためには、ひとまずは戦争責任の議論と戦没者の追悼は、その時空を切り離して行うべきだと考える。そのためには、お盆の「八月一五日の心理」を尊重しつつ、それと同時に夏休み明けの教室で[戦艦ミズーリ号での降伏文書調印による「敗戦」という]「九月二日の論理」を学ぶべきだろう」(274頁)

mittsko
2018/01/19 18:47

「これに対して、玉音放送を神話化すること、さらにその記念日に政治的な強迫観念を抱くことは、歴史への関心ではなく、むしろ記憶喪失への不安に由来しているのではあるまいか」(同)

が「ナイス!」と言っています。
mittsko
不案内な西部邁を読んでみた。現代日本語から108の単語を選出、それぞれに対応する欧州語の単語と共に、語源の説明とその概念へのコメントを記す(論述内で使われる多くの諸概念にも、対応する英単語の読みをカタカナでルビ書き)。経済(economy)、近代的(modern)、政体(polity)、文化(culture)等など… 各語2頁ほどのコラムが計108つづく。まるで西部思想事典だが、ご自身にそんなつもりはさらさらない! 近代保守として、言葉に胚胎する真善美の基準を見出しなおすのが本書の眼目。背筋がのびる一冊だ
mittsko
2018/01/19 17:14

⇒ 「たとえば、儀式で着用する紋服は慣習に当たり、その衣服によって表象されている家系への崇敬の念の在り方、それが伝統だというふうに解釈したらどうでしょう。/いうまでもなく、慣習という実体がなければ、伝統という精神の形式も歴史の流れのなかに埋没し分解されてしまうでしょう」(76-77頁)。「なぜそうした区分が必要かというと、慣習には「良習と悪習」とが混ざり合っているとみざるをえないからです」(77頁)。「総じていうと、いわゆる左翼人士は慣習実体を排撃せんとし、いわゆる右翼人士はそれを信奉します。 ⇒

mittsko
2018/01/19 17:24

⇒ 「それにたいし少なくとも小生の思う保守人士は、良習と悪習を判別するための判断基準が伝統という精神形式の精髄だと考え、それを良識[グッドセンス]と定義します。いいかえると、歴史の「ウィズダム」(智慧、wisdom)、それこそが伝統なのです」(77頁)

が「ナイス!」と言っています。
mittsko
相変わらず、中沢先生の本はとても面白い(^^) 『新編 日本古典文学全集』の月報に載った作品解説を集めた一冊。「いままでの国文学の先生がたのぜったいに書かないような斬新な解説」という謳い文句はまちがってはいない。中沢思想の面白さにはいくつかの局面があるが、本書で見事に開陳せられているのは、変化と普遍、歴史と構造、人間とカミとのあいだの個別具体的な交差のあり方を示してみせるところ、だろうかな。その手際に、やっぱり心底感服するのでありました。こんなところから、日本文化入門をするのも乙でありましょう…!
mittsko
2018/01/18 17:52

「その心的空間では、自然と文化は分割されるのではなく、連続してつながりあっている。自然が文化の中に折りたたみ込まれ、文化は自然の内奥に向かっていくことを理想とした。こういう思想は、作家や知識人や芸術家によって抱かれていただけではなく、庶民生活や景観の中に息づいてきた。それどころか、料理、建築、造園、農業、漁労、祭祀から経済システムの中にさえ、それは生きている。⇒

mittsko
2018/01/18 17:53

⇒ 「古典文学を生んだこのような心的空間は、日本人の無意識の構造そのものをさえあらわしている。じつは「クールな日本」といわれているものは、ここから生まれている」(2頁)

が「ナイス!」と言っています。
mittsko
抜群に面白い(=゚ω゚)ノ 亡くなる数年前のデリダが、晩期デリダ思想を自らの言葉で、仏のラジオで語ったものの採録。きわめて読みやすい。絶対的矛盾とそれゆえの易傷性/壊れやすさにまで突き詰めた原理にもとづき、倦むことなく行動する哲学者… なんとカッコ良いことか! 若い哲学徒がその姿に魅了されるのも納得だ。さて… ここからすでに20年ほどが経った。デリダの思想と行動を「どうするのか」、今や真に問われているのはこのことだろう。簡単なことではまったくない…! デリダを気楽に切り捨てる論者は、まず信用しない方がよい
が「ナイス!」と言っています。
mittsko
『サンガジャパン』誌上で行われた田口ランディの対談集。対話相手は、吉福伸逸、村上光照、本多弘之、蓑輪顕量、佐藤剛裕、久保田尭隆、立川武蔵。このメンツから容易に予想されるように、本書は、非日常的な体験をベースにした仏教思想、仏教理解を多方面から、統合的な智解がほぼ不可能であるような多様性において、多声的に語り伝える。田口はそこで、「百花繚乱」の表現形を「皆がそれぞれの体験を通して感じ、言葉やイメージにして伝えようとしてきた。その大きな営みに、加わることが、動詞としての「仏教」なのかもしれない」とまとめる。
mittsko
2018/01/11 19:31

田口ランディ「いま、菩薩とか救済の話をしていて、菩薩っていうものの背後にあるものは、私が女性として出産や子を身ごもることでなんとなく獲得したものと近いものなんじゃないかという予感がするんです。まだ、予感なんですけどね。それを男の人たちは体験してないから、私がもっとわかるように言語化できればいいし、そういうことも私の仕事なんだろうけど、今のところはまだここまでしか言えない」(59頁)

mittsko
2018/01/11 19:51

仏教修行としてのオウム真理教… という問題にも 本書ははっきり答えを出している 久保田尭隆さんとの対話(6章)、立川武蔵さんとの対話(7章)がそれだ ある真摯な求道心、発心と、修行の現場における具体的な体験とその処置… オウム真理教で人がたしかにぶち当たることになる、この「仏教」を ボクラはどの資格において、どの智のなかで、溶かし際立たせることができるのか…

が「ナイス!」と言っています。
mittsko
とにかく全頁勉強になったが、コメントしづらい。①日本の宗派的仏教学では認められていないが、世界のアカデミックな仏教研究ではごく常識的な理解、②非常に先鋭的な(間違っているという意味ではない)著者の理解、③日本の一般的な仏教史理解… これら三つが渾然一体。どこをどう切り分けるか、そしてとくに②をどう評価するか、いずれも高度に専門的な素養を要する。それは例えば、印度研究者の端くれであるボクにだって大変むずかしい作業だ、という具合。きわめて重要な本であるのは疑いないので、何とも悩ましい(・ω・`)
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/09/11(3089日経過)
記録初日
2009/07/14(3148日経過)
読んだ本
408冊(1日平均0.13冊)
読んだページ
122540ページ(1日平均38ページ)
感想・レビュー
391件(投稿率95.8%)
本棚
21棚
性別
血液型
A型
職業
その他
現住所
千葉県
外部サイト
URL/ブログ
http://lizliz.tea-nifty.com/
自己紹介

ツイッタID  mittsko

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう