HSPってなんだろう。という、思いで購入した本。読んで良かったと思う。世間で流行っているHSPの通俗は、この本によれば科学的エビデンスのない話とされている。学術研究におけるHSPと通俗HSPの大きな違いは、学術研究におけるHSPが単なる指標であるのに対して、通俗HSPは実績を伴うバッチのようなものとして扱われていることかもしれない。作者が感じた違和感は、身長180cm以上ある人は、全体の○％であなたには～という才能がある。みたいな感覚ということかもしれない。HSP自認する人は一読を勧める。

こんなこと言うのはもしかしたら失礼かもしれないが、私も書けそうというか、私がたまに手遊びで書く小説と似てた。急激なヤマなオチがある訳でもなく、深く考察されるような世界観もない。 疲れてる時に読むのが良いかもしれない。

天国でも地獄でもない、死んだ人がいくところヘルで起こる話。死んだ後だからか、死んでしまったと信じてるからか、ヘルにいる人達は皆淡々としている。こんな死生観もよいかもしれない。

人間っていろんな状況で追い詰められるんだなあと思った。パワハラも、暴力・多過ぎる仕事量・恫喝・暴言・つまはじきetcと種類が沢山。ハラスメント大辞典みたいなの作って、皆その辞典を基に「あなたのその行為は、ハラスメント№〇〇の〜にあたります。即刻その行為を改めること。あなたの行為は、ハラスメント委員会に通告済みです。」みたいな世界になると良いと思う。

面白かった。このマーダーボットは、どこまでも人間が好きで傷つけることが怖くて、まだるっこい手続きや講釈を入れないと人を助けることができない。それが上手く出来ない時は、逃げ出してしまう。 家出しがちなティーンエイジャーみたいな行動をするマーダーボットはARTが言う通り子供のようだったが、最終的に何をしたら良いか分からない恐怖から脱出し、何をしても良い自由を受け入れた。 まだまだ戸惑うことが多そうなマーダーボットのこの先の話が楽しみだ。

かつて大量殺戮を犯した警備用ロボットの視点で描かれるお話。最初は用語の説明全くなしで、知らない用語がぽんぽん出てきて戸惑ったが、最初を丁寧に読んだからか、後半はこの話特有の用語を理解出来るようになった。主人公のロボットは、大分人間嫌いなロボットだけど、人間を守るということに誇りを持って働いている。人間が嫌いなのは、多分理不尽な目に沢山あってきたからなんだと思う。それでも、人間を守ることに誇りを持てるって立派だと思った。

現実的で、幻想的で素晴らしい。世界観の表現に重きを置いているように見えるが、登場人物も個性的で魅力的。それぞれが醸し出す波長が上手く噛み合ってできた雰囲気が心地よかった。