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2025年11月の読書メーターまとめ

Katsuto  Yoshinaga
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2025年11月に読んだ本
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2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Katsuto  Yoshinaga
面白さ、上手さに唸った。吉原生まれで元幇間の木戸芸者・一八、御徒武士の家に生まれ剣術指南を目指していた立師・与三郎、飢饉により孤児となり隠亡に育てられた衣装部屋の女形・ほたる(六)、木彫職人から森田座の小道具係となった久蔵、旗本の次男坊に生まれながら自由を求めて座付の筋書となった金治(正二)といった五人の語り手が配され、彼らの過去や因縁とともに、あだ討ち劇が語られる。あだ討ちの顛末を探るミステリーでもあり、芝居小屋という悪所に救われた人々の群像劇でもある。人物造形、構成、文章、そして読後感、全てがイイ。
Katsuto  Yoshinaga
2025/11/13 11:25

【蛇足】各章の語り手の名前(ex.一八、与三郎)に数字があるのだが、この意味がわからなかった。どなたか、教えていただけるとありがたいです。

が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
12

Katsuto  Yoshinaga
要素還元論では理解できない対象、あくまでも全体を見なくては理解できないような対象を複雑系と呼び、脳は複雑系。生命は絶えず状態変化しつつエントロピーが減少方向に向かう秩序状態の集まりであり、脳内の状態の状態も絶えず変化している。因果の逆転や時間の逆転構造が生じており、脳は決定論にも当てはまりづらい。脳内で起きている予測不能ながら規則的な動きを、カオス理論により…。といったことでまだ1/3程度。とにかく歯応えありすぎで、噛んで含めるように読むとなんとなくわかるし、面白いとは思うが、まあ読み切るのに難儀した。
Katsuto  Yoshinaga
2025/12/02 19:07

【備忘】次の2点が”心”に残った。■「脳は、外から入ってくる情報をそのままではなく、少しゆらぎを含んだ動的な語りで保持している。デジカメのメモリのように静的に蓄えているというより、情報が常に動いているような状態で、”カオス”的に保持」とあり、これが記憶と”ひらめき”の仕組み■ぼんやりと見えている周辺にも脳はアテンションをかけている。何かを凝視しているときも眼球は微細に動いている。この眼球運動をマイクロサッカードと呼び、次にみるべきものを志向している。この大脳辺縁系の志向性が想像力や意思の源。

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Katsuto  Yoshinaga
六篇からなる短編集で、それぞれは完結しているものの、全てを読むと全体像が見える連作形態で、しかも六篇をどのような順番で読んでも成立するというギミックが特徴的な一冊。このギミックのおかげで、一篇おきに上下逆さまに印刷されている。面白い試みではあるが、私は面倒くさかった。一度目は掲載されている通りの順列で読み、二、三回ざっくりとランダムに読み返してみた。どの篇も概ねハートウォーミングな内容だからか、個人的には平凡に感じ、つまらなかった。
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Katsuto  Yoshinaga
親和性の高い2ジャンルからのバラエティに富んだ競作短編集。「幻孔」(池澤春菜)以外に怖気を感じる作品はなかったが、概ね面白く、20篇も収録されており読み応え十分だった。『■幽霊のゆくえ』の章にある「#」「タタリ・エクスペリメント」「始まりと終わりのない生き物」の三篇は、黒沢清監督のホラー系からのインスパイアを強く感じる。「我ら羆の群れ」(飛鳥部勝則)は、かつてもてはやされていたモダンホラーのアップデート版として秀逸に思う。ただ、プログラムコード(?)が使用された作品もあり、そこは読み辛かった。
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Katsuto  Yoshinaga
書名と異なり、地方の食品メーカーを舞台としたしっかり目のサラリーマン小説。小説や映像作品で取り上げられたり登場する職業や職種が、広告・メディア関連、編集者、デザイナー、広報、商品開発等々、現実には少数で、ある意味浮世離れした商売が多いと感じていた。本作で描かれる仕事もしくは商売は実にリアルで、そこがすごく良い。エンゲージメントに”信仰心”とルビを振ったり、「彼らの悪いところは働き過ぎるところ。自分で悲劇を演じると決めてしまっている」と語らせたり、かなり感心もさせられる。これぞ”会社員”小説と言える一冊。
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Katsuto  Yoshinaga
上巻のフリを受けて、盛り上がるしかない。大沢アニキはとにかく剛腕で読ませてくれる。「合法非合法にかかわらず中国から麻薬は輸出されている。ならば、国家が管理する形で輸出される方が、輸入国にとっても都合がいいのではないか」と、現在の米中麻薬戦争を予見していたり、アニキの冒険小説視点にも、あらためて感心させられる。しかし、マトリ・DEA・CIA・中国公安部が追いかける麻薬業界の新たな王が、盛り上がりの頂点近くから卑小化していき、最後はちんまりと終焉を迎える。ラスト100頁はがっかりである。結局、グダグダかあ…
Katsuto  Yoshinaga
2025/11/18 14:26

【備忘】グダグダながら、けっこうイイところもチラホラある。とくに沖縄の親分が語る、「(沖縄の一番の悲劇は)財界や政界で、沖縄出身の大物がひとりもいないこと」というくだりには、慧眼だなと感心させられた。こんな簡単なことをメディアは何故語らないのだろう。

ぴー
2025/11/18 22:01

こんばんは!追加ありがとうございます。よろしくお願いします。

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Katsuto  Yoshinaga
米中露日を跨ぐ大沢アニキ版麻薬戦争。アニキのノンシリーズものは、けっこうグダグダ感が気になって、「もうイイかな…」と思っていたが、何気に読みはじめたら、けっこういけた。「密入国は犯罪だが、被害者はいったい誰なのか」「国家だろう」「つまりそれは被害者がいないのと同じだ。麻薬とよく似ている」といった会話にアニキの麻薬観および麻薬戦争観が垣間見えて興味深い。さらに、「(ロシアについて)敗戦を経験したわけでもないのに、これほど混乱した国はない」など、アニキの国家観も面白い。でも、話長過ぎじゃないかなぁ…
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Katsuto  Yoshinaga
米ソ冷戦、ベトナム戦争の真っ只中の1967年。グリーンランドの地下にある米軍秘密基地に取り残された三名の兵士が凄惨な事故に遭う。謎が多い事故の真相を明らかにするため、精神科医ジャックは、一人生き残った兵士へのカウンセリングとインタビューをCIAから依頼される。兵士たちの関係性、兵士たちの関係者と実像、ジャックにつきまとう不穏な影、秘密基地から帰還した兵士の失踪、サイコパスの予感。こういった謎が畳みかけられ、緊張感を持って読まされる。古典ミステリーのようで、なんだか新しい。いやあ、おもろかった。
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Katsuto  Yoshinaga
面白さ、上手さに唸った。吉原生まれで元幇間の木戸芸者・一八、御徒武士の家に生まれ剣術指南を目指していた立師・与三郎、飢饉により孤児となり隠亡に育てられた衣装部屋の女形・ほたる(六)、木彫職人から森田座の小道具係となった久蔵、旗本の次男坊に生まれながら自由を求めて座付の筋書となった金治(正二)といった五人の語り手が配され、彼らの過去や因縁とともに、あだ討ち劇が語られる。あだ討ちの顛末を探るミステリーでもあり、芝居小屋という悪所に救われた人々の群像劇でもある。人物造形、構成、文章、そして読後感、全てがイイ。
Katsuto  Yoshinaga
2025/11/13 11:25

【蛇足】各章の語り手の名前(ex.一八、与三郎)に数字があるのだが、この意味がわからなかった。どなたか、教えていただけるとありがたいです。

が「ナイス!」と言っています。
Katsuto  Yoshinaga
前半は格差社会風刺モノで、後半は格差社会批判者批判モノとでも言えば良いのか。格差社会を憎む証券マンが主人公で、「子供の受験の結果は、父親の経済力と母親の狂気の賜物である」とかいった物言いは、なかなか面白い。ブルデューとかマズローとか、ちょっと流行った心理・社会学の理論や、ポンジスキームとかの投資事件ネタもちらほら出てきて、サラリーマン諸兄はお勉強になりそうな内容でもある。しかし、全体的には短絡的で安直に過ぎる。スラスラ読めるといった面白さはあるものの、お話のレベルとしてはなんだかなぁ…という感じ。
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Katsuto  Yoshinaga
囚われのパパリトは、「エル・ハポネスは、どんな状況になっても決して裏切らない。部下を見捨てない。必ず救いの手を差し伸べてくれる」と信じている。そしてリキは、「裏切りと報復が日常的に支配しているコロンビア・マフィアの世界。全ての人間が常に不安に晒されている。そんな世界で息する男たちが、最も心の拠り所にするものは何か。ボスに求めるものは何か。信。その一字に尽きる」の信念のもと、パパリト奪還のため新宿北署を襲撃する。一気の銃撃戦に突入の下巻、台詞と独白とアクションシーンに痺れまくりである。いやあ、面白かった。
Katsuto  Yoshinaga
2025/11/07 15:52

【雑感】パパリトの「下劣で、ろくでなしの極楽トンボ。その無駄だらけの一生。くだらない。くだらな過ぎる。でも、だからこそ人生は美しいのだ」という痺れる独白、パパリトをはじめ竹崎やパトといった脇の造形が、ダークでノワールな本作に南米らしいからりとした雰囲気を加味している。こういうとこも、実に上手い。

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Katsuto  Yoshinaga
ワイルドソウルに続く、著者の南米モノは一気読みの面白さだった。アンティオキアのコロンビアマフィアの流儀「愛は十倍に、憎悪は百倍にして返せ」を胸に刻んだ日系二世のリキ・コバヤシ・ガルシアを主人公としたノワール。1810年の独立後、1899年より政治暴力(ビオレンシア)が吹き荒れ、1948年以降、正規軍、極右の準軍部隊(パラミリタス)、反政府ゲリラ(FALC、EPL、etc.)、麻薬組織が入り乱れる無政府状態となったコロンビア。といった充分な情況説明を基に、リキの人生を綴る著者の筆力は圧倒的である。
Katsuto  Yoshinaga
2025/11/07 15:51

【雑感】「日常的に親しい親しくないは関係ない。歳も生まれた国も育ち方も関係ない。目に見える世界の感覚がシンクロし、その同じ感覚で笑える相手がアミーゴ」といった痺れる表現。「アメリカ合衆国は世界の警察を自認している誇大妄想国家だ。その錦の御旗の元には、”アメリカのやることが正義だ”という単純なモノの見方がある。国家機構そのものが宗教たる国民を相手に勝ち目はない。何の恥じらいも疑問もなく、相手を殺しにくるからだ」といったアメリカ観。なぜ著者は、大船戸の路線を突き進まなかったのだろう。

が「ナイス!」と言っています。
Katsuto  Yoshinaga
主人公かな子は妾の子として生まれ、母の死に伴い素封家である当主の家に引き取られる。そこは、継母、二人の義姉、三人の姪が君臨する女系一族・檜垣澤家だった。華やかで不穏な匂いも漂い始める大正初期から関東大震災時分までの横浜を舞台に、かな子の成長と野望、権力闘争を描かれる。大正ロマン、WW1の好景気、大逆事件(幸徳事件)、731部隊につながる陸軍の暗躍といった時代風潮が散りばめられ、一族各自の秘密、放火殺人の謎といったミステリ要素もあり、とにかく盛り盛りの大作でお腹いっぱいである。評判に違わぬ面白さだった。
Katsuto  Yoshinaga
2025/11/07 15:49

【余談】作中に「陸軍の兵士や武器弾薬の類を民間船で運ぶ」というくだりがある。民間軍事会社(PMC、PMF)の走りと言ってよく、本筋とはほぼ関係のない記述ながら、興味深い一節だった。陸軍の研究機関の下りとともに、こんな瑣末なところでも楽しめた。

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読書データ

プロフィール

登録日
2013/04/08(4626日経過)
記録初日
2013/04/06(4628日経過)
読んだ本
1404冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
511047ページ(1日平均110ページ)
感想・レビュー
1404件(投稿率100.0%)
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