
【備忘】次の2点が”心”に残った。■「脳は、外から入ってくる情報をそのままではなく、少しゆらぎを含んだ動的な語りで保持している。デジカメのメモリのように静的に蓄えているというより、情報が常に動いているような状態で、”カオス”的に保持」とあり、これが記憶と”ひらめき”の仕組み■ぼんやりと見えている周辺にも脳はアテンションをかけている。何かを凝視しているときも眼球は微細に動いている。この眼球運動をマイクロサッカードと呼び、次にみるべきものを志向している。この大脳辺縁系の志向性が想像力や意思の源。
【備忘】グダグダながら、けっこうイイところもチラホラある。とくに沖縄の親分が語る、「(沖縄の一番の悲劇は)財界や政界で、沖縄出身の大物がひとりもいないこと」というくだりには、慧眼だなと感心させられた。こんな簡単なことをメディアは何故語らないのだろう。
【蛇足】各章の語り手の名前(ex.一八、与三郎)に数字があるのだが、この意味がわからなかった。どなたか、教えていただけるとありがたいです。
【雑感】パパリトの「下劣で、ろくでなしの極楽トンボ。その無駄だらけの一生。くだらない。くだらな過ぎる。でも、だからこそ人生は美しいのだ」という痺れる独白、パパリトをはじめ竹崎やパトといった脇の造形が、ダークでノワールな本作に南米らしいからりとした雰囲気を加味している。こういうとこも、実に上手い。
【雑感】「日常的に親しい親しくないは関係ない。歳も生まれた国も育ち方も関係ない。目に見える世界の感覚がシンクロし、その同じ感覚で笑える相手がアミーゴ」といった痺れる表現。「アメリカ合衆国は世界の警察を自認している誇大妄想国家だ。その錦の御旗の元には、”アメリカのやることが正義だ”という単純なモノの見方がある。国家機構そのものが宗教たる国民を相手に勝ち目はない。何の恥じらいも疑問もなく、相手を殺しにくるからだ」といったアメリカ観。なぜ著者は、大船戸の路線を突き進まなかったのだろう。
【余談】作中に「陸軍の兵士や武器弾薬の類を民間船で運ぶ」というくだりがある。民間軍事会社(PMC、PMF)の走りと言ってよく、本筋とはほぼ関係のない記述ながら、興味深い一節だった。陸軍の研究機関の下りとともに、こんな瑣末なところでも楽しめた。
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【蛇足】各章の語り手の名前(ex.一八、与三郎)に数字があるのだが、この意味がわからなかった。どなたか、教えていただけるとありがたいです。