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2025年11月の読書メーターまとめ

田中峰和
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2025年11月に読んだ本
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2025年11月のお気に入られ登録
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2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

田中峰和
強すぎる女神道依子の生きがいは、暴力で相手を制圧すること。生きる目的もなく、売られた喧嘩は買ってしまう。暴力団とのもめごとがきっかけで拉致され、組長のお嬢さんのボディガードになる。お嬢さんの名は尚子。互いに異物を眺めるような関係だったが、いつしか友情が芽生えるが、ある日、尚子の婚約者に暴行を加えたことで依子は絶体絶命の危機に陥る。自分を裏切った妻への復讐を条件に依子を介抱する組長。だが、尚子への歪んだ愛を目撃した依子は組長と闘い、尚子を連れて逃避行に出る。残虐場面は女性作家ならでは。スピード感が凄い。
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2025年11月にナイスが最も多かったつぶやき

田中峰和

2025年10月の読書メーター 読んだ本の数:34冊 読んだページ数:11004ページ ナイス数:502ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/376379/summary/monthly/2025/10 小説:27冊、人文:7冊。シェトランド諸島のペレス警部シリーズの8巻全て読了。「商い世傳金と銀」シリーズは13巻中9巻まで読んだ。予約本が回ってこないので、面白いシリーズ本を探すのが大量の読書には必須。

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2025年11月の感想・レビュー一覧
30

田中峰和
作中作では現実と類似する人物名をアナグラムで表示する。その仕掛けは徹底されていて、謎解きをスーザンと一緒に楽しめる。心臓の病気を抱えて類似点はあるが、作中作で殺されるピュントもあきれるほどの意地悪ばあさん。シリーズのオリジナル作家が殺され、引き継いだエリオットまで殺害される。彼をひき殺した罪の容疑者となるスーザン。なぜか捜査担当のブレイクニー警部は彼女に同情的で惹かれ合っていく。疑いの晴れたスーザンと警部はマーブル館に関係者を集め、ポワロ以上の名探偵となって、犯人を名指しする。警部の文才に驚かされる。
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田中峰和
アティカス・ピュントの作家は死んだが大ヒットの米びつを逃したくない出版社。早速、スーザンに声がかかった。新進作家のエリオットの原稿を読んだ彼女は、彼の育った環境を聴いて違和感をもった。エリオットは童話の大作家の孫だが、世間の印象とは大違いの祖母を殺したいほど憎んでいた。作中作の老婆は毒殺されたが、祖母と同じ心臓病。エリオットの描く物語には彼の一族の人々を連想させる人物が多数登場する。果たして、エリオットが匂わせた祖母への殺意は実行されたのか。スーザンは探偵となって大作家の財団への調査を開始する。
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田中峰和
歴史で名を遺す人物はわずかで、周辺の人々名前までは記憶できない。澤田氏はそんな人物にスポットを当て見事な作品に仕上げてくれる。北条政子の妹は怖い姉の影に隠れ、精神的な弱さからしゃっくり=さくりが止まらなくなる。表題作も短いながら、読み応えがあった。宮川長春の敵役、狩野春賀の悪事が作品のテーマだが、これほどの悪事は誇張があると思い、ウィキペディアで調べたら、ほぼ史実だった。無理矢理、日光東照宮の色彩修理を手伝わせ、報酬を未払いの上、催促に訪れた長春を再起不能の重傷を負わせる。敵討ちをした弟子の配流は可哀想。
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田中峰和
低コストで低燃費を謳う自動車メーカーと派遣会社、そして刑事の癒着はありそうだが、殺人事件まで起こしている。日本に限らず派遣社員と正社員の格差は世界共通の問題だ。経営者と政府にとっては低賃金で労働力確保のできる派遣社員は資本主義経済には不可欠なのだろうか。田川刑事の活躍で身元の判明した男性のルーツをたどると、卒業以来ずっと派遣社員だった。何と友人に正社員の席を譲ったせいで、派遣社員人生を送り続けたことになる。お人よしもここまでくるとバカに見える。企業と派遣会社、悪徳刑事に正義の鉄槌は下されるのだろうか。
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田中峰和
戦中のマイノリティへの差別は酷かったが、現代も根強く残っている。特高刑事の八尋は母がアイヌの混血だが、同僚たちから土人と蔑まれ酷い仕打ちを受ける。差別主義の御影の執拗な暴言と暴力は、多少の反省があるのもの、最期まで八尋への謝罪の無いまま死んでいったのが残念。武器不足と食糧不足で完膚なきまでに負けた日本軍で、食人があったのは有名だが、夫を食べたことで身代わりにする妻もすごい。日本の科学力と資金力でウラン爆弾などありえないと思っていたら、きっちり開発者が騙していたところに納得。マイノリティ同士の和解で終了。
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田中峰和
自己主張と正義感が強すぎて、危機に陥る4人。彼らは全員、命の危機を体験する。ノラは母譲りの正義感で男性優位の社会とぶつかり、特高警察や軍部ににらまれ、さらに空襲で死にかける。親譲りの度胸で特攻志願を生き残り、ヤクザの道に踏み込む四郎は少年院に入り退院後はさらに東京を制覇する。志郎は米国の捕虜収容所で脱走の濡れ衣を着せられ射殺されかけ、満はソ連に捕まりシベリア送り直前逃れるが、次には匪賊から処刑寸前命拾いする。反戦後3年、それぞれが自分の得意分野を見つけた4人は偶然にも代々木のパーティで出会うことになる。
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田中峰和
昭和のはじめに各分野で活躍する4人の人々。軍人で少将にまで出世する耕三は財閥の御曹司だけにリベラルな思想でアメリカとの対戦を避けようと画策する。軍部のテロの後も戦争への機運は高まる一方、婦人雑誌の女性編集者タキは特高に目をつけられる。満州でジャズ演奏者から興行師に転身した譲二と北陸でヤクザから右翼の代表に祭り上げられた辰一も軍部の暴走とは無縁でいられない。真珠湾攻撃は4人に大きな影響があった。4人に共通するのは信念をもって生きていること。辰一は仇敵に殺されるが、3人がどう生きるのか。彼らの子の活躍に期待。
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田中峰和
強すぎる女神道依子の生きがいは、暴力で相手を制圧すること。生きる目的もなく、売られた喧嘩は買ってしまう。暴力団とのもめごとがきっかけで拉致され、組長のお嬢さんのボディガードになる。お嬢さんの名は尚子。互いに異物を眺めるような関係だったが、いつしか友情が芽生えるが、ある日、尚子の婚約者に暴行を加えたことで依子は絶体絶命の危機に陥る。自分を裏切った妻への復讐を条件に依子を介抱する組長。だが、尚子への歪んだ愛を目撃した依子は組長と闘い、尚子を連れて逃避行に出る。残虐場面は女性作家ならでは。スピード感が凄い。
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田中峰和
ボーダーズシリーズ3作目。今回は警部補昇任後、SCUに戻ってきた由宇が視点人物となる。「野心」の権化のような由宇は、容疑者を単独で追うなか、犯人の仕掛けた爆破事件に巻き込まれる。女子高生の命を救い、自分も肩の骨折という重傷を負いながら、不適切な対応と監査から追及される。彼女の野心をあざ笑うかのように、その非を追及される。出世だけを目指してきた彼女は初めての挫折を味わる。一方、彼女たちが追う犯人にも絶対捕まらず、社会を混乱させて大金をせしめるという野心がある。野心と野心の衝突だが、善と悪の衝突が見どころ。
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田中峰和
どの作品も登場する人たちは、優しい人ばかりで癒される。「閏年の橋」の清花はイヤミスの作家だが、両親にネグレクトされる不幸な幼少期が暗い性格の要因。編集者のアドバイスでほっこり系の作品を勧められる。少年が田舎の親戚の家で寝ている幽霊と本の話をする作品も感動させられる。伝染病で洞窟に隔離され死んだ少年への共感。幽霊となった少年が長い長い旅をして、都会にたどり着く。その少年を想って書店を出した主人公の優しさが心にしみる。全ての作品に登場する猫たち。愛玩動物の筆頭である猫は、可愛がることより慰めの方が強いようだ。
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田中峰和
早稲田大学がモデルの大隈大学。戸山公園が近いのもピッタリ。同大のオカルト研究部主イベントで語られる怪談に起因する呪いの被害者はカレン。彼女の依頼で調べ始めるアシヤ超常現象調査。カレンと同様、ある女子学生と視線を合わせるという共通点をもつ参加者が5人も行方不明になっていた。暗闇で水の垂れる音と異臭。芦屋晴子はポンコツ超能力者犬井と元警官倉元の協力で戸山公園近辺にある空き家にたどり着く。元の持ち主は何と元日本陸軍の研究所に所属。超能力者を武器にする研究だった。落盤で腹に鉄骨が貫いたのに死なない晴子は不死身か。
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田中峰和
京都には西本願寺や知恩院など全国に末寺を擁する本山が多い。とくに浄土真宗などは最大級の信者を抱える。末寺は檀家の喜捨や葬儀などによって無税の収入を得ている。凌玄は巨大宗派に属する貧乏寺の息子。ヒエラルキーの最底辺だが、権謀術数によって出世の階段を上り続ける。京都の闇のフィクサーに気に入られ、ヤクザや地上げ屋など裏社会と交友を拡げながら、親友であった海照を仲間に引き込む。トップに選ばれるための選挙直前、海照に裏切られ、骨肉の争いが始まる。立ちふさがる敵は裏社会の人脈を使い撃破。総貫首となっても空しいだけ。
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田中峰和
江神シリーズは作者の母校が登場し、当時を知る者にとっても懐かしい。「女か猫か」は女性だけのバンドに詩を提供するモテ男が密室で顔を引っ掛かれるだけの話。どうでもいい事件を解決する江神の迷推理だが、どうでもいいレベル。表題に登場する火村助教授、彼の大学も作者と同じ。殺害される助教授は立地的に関西大学のようだ。自分の周辺をモデルに作品化しているので、京阪に住む読者には楽しめる。口裂け女から砂男、都市伝説を研究する助教授が女子大生を弄んでいた。その天罰を与えるための犯罪だった。ありそうな話。
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田中峰和
「読むと死ぬ本」とはリングもしくは不幸の手紙と同類のもの。人が存在を終えるのは人生最悪の出来事。大半の人は死が恐ろしい。その先のことが分らないからだ。主人公は35歳の売れないホラー作家。表題と同じタイトルの作品、ダブニフスが描いたとされる本は、読んだものが次々に亡くなる。デビュー前の学生が原書を見つけ、翻訳するため最後まで読んだ後、行方不明に。自宅に届けられた同じ原稿を読んだ作家の母も死亡。主人公の本が出版されることになって、解説を担当したものも死ぬ。呪いじゃなくても、人は死ぬ。偶然かどうかだけだ。
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田中峰和
証券会社で働いた作者は、株屋の話を多く描いてきた。「賭博の街」では株に負けて借金を作り、自殺する事例が当然のように書かれるが、もちろん男女関係の機微も表現される。表題作は、三重県の名張の高校を出て郵便局で働く幸子が都会に憧れて家を出、転落する話。高卒で何のキャリアもない女性が、一人で暮らせるほど甘くもない。喫茶店のウエイトレスを始めるが、上昇志向だけはある幸子は、チャンスと思うとすぐ動く。自称映画プロデューサーの男にホテルに連れ込まれ掛け、偽学生にも騙される。彼女は都会の象徴心斎橋に幻想を見て死んでいく。
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田中峰和
団塊世代の母は正真正銘の毒親で弟ばかり大事にして、娘の神経を逆なでする。弟の自殺後、父親は多額の借金を残し蒸発し、母娘は持ち家から追い出される。一家離散後、娘の陽子は地元の就職先を辞め上京。売れない漫画家の妻から夫の浮気で離婚。コールセンターの派遣社員から生保レディ。枕営業、上司との不倫などで解雇。デリヘル嬢から半グレの愛人、そして連続保険金殺人犯となる。犯罪を持ち掛けたのは陽子であり、後に半グレ親分殺害後、逃亡し死体で発見されたことで事件は解決するが、実は母まで殺害した陽子。真相を知るのは女性刑事のみ。
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田中峰和
戯曲と知らず読み出したが、岸田國士戯曲賞の受賞作品だった。巻末に舞台の写真が掲載されて何となくイメージがつかめた。表題作はごみ収集車を待つマンション住人の話。ゴミ出しのルールを無視する人、守らない人にきつく注意する人など様々。井戸端会議の中、昨年死んだ住人の霊が乗り移る。背中に霊の顔が出てきて引きはがすと別の人に移植。エイリアンみたいで怖い。ぜひ舞台で観てみたい。「地上の骨」は職場に持ち込んだ魚の佃煮を食べて、魚に乗り移られて変身してしまう設定。変身した魚がぴちぴち跳ねるシーンはどう表現するだろう。
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田中峰和
世代的に初音ミクなるものには全く興味がなかったが、開発会社の社長のインタビューは面白かった。アルビン・トフラーの第三の波の次、第四の波がヒントとなって初音ミクを開発した経緯がわかった。プロダクトとコンシューマーはプロシューマ―の発想は、やがてITやAIの発展とともに、すそ野を拡げ、社会に受け入れられていく。2007年の登場以来、画期的なアイデアは、ネットで拡散され、「MIKU EXPO」まで開催され、日本から世界に拡がっていく。著作権に縛られ過ぎては、拡がらないが野放しでは製作者が報われない。中庸が大事。
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田中峰和
西南戦争から第二次世界大戦までの戦争に巻き込まれた人々の姿が描かれる。表題のテーマともなった1作目は、西南戦争で犠牲となった島津啓次郎の物語。アナポリスの海軍学校で学んでいた啓次郎は、黒人のゴスペルの虜になった。帰国後、西南戦争に巻き込まれ死にたくないのに21歳の生涯を閉じる。インド独立に際し、ガンディーとは一線を画し、ボースはシンガポールで独立連盟を組織し、英国と大戦している日本とは協力体制にあった。神戸に住むインド人の娘は日本語しか話せないのに、インドに潜入。生き残った彼女と日本兵の再会が感動的。
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田中峰和
別冊が面白かったので読みだして十三巻読了。五鈴屋の営業妨害を続けてきた音羽屋主人の悪事が発覚し、幸の妹結とともに江戸処払いになった。商いが軌道に乗るたびに、音羽屋の妨害に会ってきた五鈴屋。地面屋に騙されて店舗を追い出された幸と菊栄は、惣次が絡んでいたことを知ってショックはさらに大きい。何度も起こる火災だが、江戸の民は立ち直りも速い。情けは人の為ならずのことわざ通り、焼け出された人々への救済で幸の評判はさらに上がる。別冊によって家出した惣次の成功の経緯と、幸と賢輔の将来が描かれていて、別冊二巻も必読。
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田中峰和
五鈴屋の妨害と自店の利益しか考えない音羽屋は、顧客の信頼を逃して焦り出す。大きな転機は日食だった。その原因を知らない当時では、日食を不吉な現象とおもっていた。そんなときに、旗本の婚礼を引き受けて、五鈴屋から仕事を奪った音羽屋。一日ずらすことで日食は避けられたが、日食の日にあわせようとした音羽屋の評判は散々。起死回生で遊郭の衣装比べに参加する音羽屋だが、吉原の老舗大文字屋から誘われた幸は興味が持てない。次巻は最終、ついに吉原の衣装比べで激突五鈴屋と音羽屋。実の姉妹の競争となる。
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田中峰和
藤堂都議と元女優江利子の夫婦が殺害された。五代刑事と所轄の山尾刑事がコンビを組んで捜査にあたるが、山尾の行動が疑わしい。しばらく観察して上司の報告、山尾の行確が始まる。殺害された夫は山尾の高校の教師で妻は同級生だった。美人の妻は本邦で教師と肉体関係をもちながら、カモフラージュのため山尾の親友と交際していた。藤堂と永間、山尾を弄ぶかのような江利子は、誰の子か疑わしい子を産んでしまう。山尾と藤堂は我が子と思う犯罪者を庇うために、事件をややこしくする。五代の予想通り山尾の知能は高く、警察組織は翻弄される。
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田中峰和
32歳のはずの元アイドル希津奈と出会い、ハイランダー症候群と疑う。医者が言うのだから、そんな病気があるのかと思ったが、クリストファー・ランバート主演の40年も前の映画が元ネタ。不死の主人公の活躍が描かれていたが、医学的にはあり得ないし、そんな病名などない。その仕掛けは卵子の冷凍保存だった。16年前の殺人事件の犯人犯と同じDNAの少女は果たして。DNAが同じなら、一卵性双生児しかありえないが、双子で生まれた痕跡もない。医学的知見を交えたミステリー。謎ときには医学的知識も必要だ。周りを振り回しながら無事解決。
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田中峰和
ロスト・ケアとは喪失の介護。冒頭、43人殺害の犯人の裁判で被害者家族は犯人に救われたと本音を漏らす。それほど身内の介護に苦しむ人々が多い。超高齢化社会、介護保険制度発足で、高齢者の寿命を延ばそうとする政策は進んでいるが、介護現場が改善しているとはいえない。犯人は彼として何度も登場するが、名無しが続く。キーのコピーを作った施設長の団を犯人と思わされたが、意外な展開。まさに名人級のミステリ作家である。人にしてもらいたいと思うことを、人にしなさいという聖書の一説。それを守るために殺人は行き過ぎだ。
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田中峰和
メガネ型の端末が主流になって、スマホがガラパゴス化してしまう近未来の話。警察組織に恨みをもった女に騙され、ネットに不謹慎な画像を晒された瀬川は警官を退職させられる。それからは四六時中、ゲーム三昧。同期の真萩が女性刑事となって、連続殺人事件を担当。殺人事件がネットゲームと似ているので、瀬川に相談する。ゲームの模倣をした事件と推理した真萩とコンビを組む捜査一課の南条はお調子者でエリート意識もないのが取り柄。引きこもり探偵の推理が的中し、犯人逮捕となる。焼かれた死体の発見から始まる事件だが、全体的に軽すぎる。
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田中峰和
「情けは人の為ならず」ということわざがある。呉服組合を追放された五鈴屋は太物組合で再生を図った。常に斬新な商品を開発し、独り占めすることなく、組合全員に特許を公開して一丸となって売り出していく。「買うての幸い、売っての幸せ」の精神が認められ、仲間だけでなく、消費者にも浸透していく。その見返りとして、呉服仲間から新たな浅草呉服太物仲間の提案を受け、五鈴屋は呉服商の復活を果たせそうだ。相撲とりの浴衣デザインの斬新さは、この頃開発され、いまだに力士たちは浴衣で街を闊歩する。相撲の新たな伝統に一躍勝った形だ。
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田中峰和
アメリカのリバタニアリズムに源流をもつ政治哲学がテクノ・リバタニアンの元。サイバー・リバタニアンも同義で流動的で能力主義的な階級制度を支持しており、市場がそれを実現するために最適だと考えている。その原点はジュリアン・アサンジで、彼が犯罪者として国際指名手配されていることと比較すると、イーロン・マスクのような世界的な起業家は別物のような気がするが、同じ枠にくくられている。シリコンバレーに集う天才たちが、世界を変えていくと同時に、彼らには巨万の富が集中する。世界は便利になると同時に貧富の差が拡がる。
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田中峰和
結婚の申し込みを受けた直後、相手の啓久が盗撮で連行されたと知らされる。事件が起きなければ結婚するはずだった相手を許せない新夏。離婚した両親のことで引け目をもっていた新夏だが、大企業に勤めセレブ的な母など勝ち組だったはずの啓久への不信感はおさまらない。両親の複雑な離婚原因を知った新夏だが、反省と誠意を見せる啓久を許せず別離。後半は啓久の視点に移る。事件後、退職した啓久は盗撮相手の女子高生と再会する。再就職先でも、彼の盗撮は知られていて、いたたまれない状況が続く。被害者のはずの女子高生との妙な友情が芽生える。
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田中峰和
実の妹の裏切りで呉服組合から追い出され、経営危機に陥った幸の五鈴屋だが、彼女の人柄に人々は集まってくる。商品開発においては図案を考える賢輔、型紙や摺りの職人たちも懸命に知恵を絞る。中でも、大きかったのは五鈴屋四代目の妻だった菊枝の資金力。五鈴屋の隣の三島屋の購入資金を出してくれるだけでなく、精神面でも幸を見守ってくれる。手ひどい裏切りをした妹に比べ、菊枝の幸と五鈴屋への献身には目を見張る。結婚願望の強かったお梅がついに職人の梅松と所帯をもつことになる。太物の商売が軌道にのり、十巻は明るい終りを迎える。
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田中峰和
新宗教の教祖や狂気の科学者と論争する京極堂。博覧強記の男は理論武装では、決して相手に負けない。探偵やカストリ雑誌編集者、警察官、小説家など、それぞれの得意分野をもつ彼の取り巻きは、古本屋の主人京極堂を訪れて説得され、役割を演じさせられる。バラバラ殺人の発端が、新人作家久保が匣におさめられた美少女に魅入られたことからだった。さらに元を辿ると、加菜子の親友頼子が彼女を線路に突き落としたころから始まる。久保は美少女を再現するため、バラバラ殺人を繰り返す。結局、匣の中で加菜子を活かした科学者が全ての原因だった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/07/17(4529日経過)
記録初日
2013/07/17(4529日経過)
読んだ本
5153冊(1日平均1.14冊)
読んだページ
1658434ページ(1日平均366ページ)
感想・レビュー
5146件(投稿率99.9%)
本棚
16棚
性別
年齢
71歳
血液型
AB型
職業
無職
現住所
京都府
URL/ブログ
https://www.facebook.com/muscletanaka
自己紹介

図書館から借りての読書がほとんど。
したがって、書き込みはできません。

図書館中心なので、新刊の小説は人気がありすぎるので、
読みません。

京都と大阪の図書館を利用していますが、府立は学術書が
豊富で、京都市立は大衆的な書籍が多いのが特徴。

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