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2024年2月の読書メーターまとめ

ちり
読んだ本
24
読んだページ
6810ページ
感想・レビュー
6
ナイス
25ナイス

2024年2月に読んだ本
24

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ちり
“一方宮中では、八世紀には男性に伍して国家を支えていた女官たちの役割が次第に見えなくなり、その名前すら伝わらなくなる。/王朝時代の女性文学が華やかに発展したのは、女性が活躍する場が増えたからではなく、実は宮中で能力ある女性を活躍できる場が少なくなり、こうしたサロンの中にぎゅっと集約されて、本名もわからない活動をするようになったからなのである”
ちり
2024/03/01 00:52

“しかしその結果、ひらがなの表現の幅を広げ、ひらがなで歴史や心情を書技術は著しく高められた。男性社会が公用語(タテマエ)としての漢語に縛られ続けた間にも、後宮の女性たちの間では、大和言葉、つまり伝統的な和語に、時々漢語を織り交ぜる言葉の実験、つまり日本語への転換が着々と推し進められていた”

が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
6

ちり
“一方宮中では、八世紀には男性に伍して国家を支えていた女官たちの役割が次第に見えなくなり、その名前すら伝わらなくなる。/王朝時代の女性文学が華やかに発展したのは、女性が活躍する場が増えたからではなく、実は宮中で能力ある女性を活躍できる場が少なくなり、こうしたサロンの中にぎゅっと集約されて、本名もわからない活動をするようになったからなのである”
ちり
2024/03/01 00:52

“しかしその結果、ひらがなの表現の幅を広げ、ひらがなで歴史や心情を書技術は著しく高められた。男性社会が公用語(タテマエ)としての漢語に縛られ続けた間にも、後宮の女性たちの間では、大和言葉、つまり伝統的な和語に、時々漢語を織り交ぜる言葉の実験、つまり日本語への転換が着々と推し進められていた”

が「ナイス!」と言っています。
ちり
著者はもともと食事に興味があるタイプっぽいのが伝わってきて、個人の体験も織り込まれた、いい意味で新書らしからぬ、エッセイのような読み心地もある。一方で情報量もきちんとある。特にインド中華の章は初耳の情報がたくさんあり、近所のインド中華店のメニューの謎がいくつか解けた。インド中華店で出されるケチャップ味の“アメリカン”・チャプスイ、複雑すぎる。
が「ナイス!」と言っています。
ちり
『戦争の中国古代史』は“外部”との接触(戦争)を通して「中国」というアイデンティティが形成されていく過程について、いわば同時代的な横の繋がりから発生したものについての本で、本作で主題となっている歴史記述というのは、自ら過去を現在と未来に向けて書く、いわば内向きに縦の関係性を意識した営為についての本、という感じだろうか。最後、元号が発生した経緯についての説明があり、そこから現代日本の年号の在り方や存在意義についての意見もたいへん腑に落ちた。
が「ナイス!」と言っています。
ちり
“フムスは、何百年ものあいだレバント地方全域でつくられ食されてきたレバント料理であり、どこか特定の場所のものではなかった。比較的最近取り入れられた(19世紀初頭のヨーロッパによる植民地化の結果として)レバント地方にある国境は、必ずしも料理の線引きをするものではない。レバント地方の料理は密接に重なり合っていて、別の国の都市部の料理同士のほうが、同じ国の都市部と農村地域の料理よりも多くの共通点をもっていることもある。”
が「ナイス!」と言っています。
ちり
(男子を特別扱いする祖母のくだりが個人的に身に沁みすぎて読み進めるのがつらくて挫折しそうになった)(バルガス=リョサを一括したフェミニスト作家のニュースは記憶にあったけど、この人だったのね)
ちり
“正常と異常の社会的教会線を定義づけてきた宗教の役目は、医学によって徐々に取って代わられた。性倒錯の近代的ステレオタイプは、まず最初に医学文献に現れたのであり、当初から脱宗教化されていた。十九世紀の同性愛行為を禁止する立法は、もはや宗教的感性や聖書には訴えかけず、性倒錯が国民の健康に与える害悪に、あるいは人々の正義感が同性愛を犯罪と見なすことを求めているという仮説に訴えていた”
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/01(3894日経過)
記録初日
2013/06/24(3932日経過)
読んだ本
2413冊(1日平均0.61冊)
読んだページ
655107ページ(1日平均166ページ)
感想・レビュー
876件(投稿率36.3%)
本棚
1棚
性別
外部サイト
自己紹介

読んだ本のメモ

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