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2024年3月の読書メーターまとめ

nadja
読んだ本
3
読んだページ
768ページ
感想・レビュー
3
ナイス
124ナイス

2024年3月に読んだ本
3

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

nadja
有り得たかもしれないもう一つの世界を書いていても、有り得るかもしれない近未来を書いていても、良いSFというものは「今」を映す鏡のようなものだなと感じた。さまざまな今ここが濃縮されている。映画『ザ・ホエール』からの台詞の引用があったが、小説中では語られないのだが、とても身勝手に生きてきて最後を迎える男の台詞だということを考え合わせると随分深いなと思う。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
3

nadja
有り得たかもしれないもう一つの世界を書いていても、有り得るかもしれない近未来を書いていても、良いSFというものは「今」を映す鏡のようなものだなと感じた。さまざまな今ここが濃縮されている。映画『ザ・ホエール』からの台詞の引用があったが、小説中では語られないのだが、とても身勝手に生きてきて最後を迎える男の台詞だということを考え合わせると随分深いなと思う。
が「ナイス!」と言っています。
nadja
鎌倉を舞台に、60歳をこえ衰えを感じ始めた信吾と、その一家の生活を静かに描く。かつて憬れていた、夭逝した妻の姉である人のことを信吾は未だに心に留めており、その美しい人への思慕は形を変えて未だに残響している。一方で、どこかまだ幼さを残す息子の嫁に対しても、惹かれるものを感じている。若い人が読めば老醜に息が詰まるのではないかとも思うが、人生半ばを過ぎて読んだ、死の影が濃いこの小説は何とも言えない余韻を残した。
nadja
2024/03/20 19:21

太平洋戦争が終わってまだそれほど長くない時代のようで、当時は平均寿命も長くなかったためか、60そこそこでここまで老い込むものか、と改めて驚いた。また、息子の修一が戦争を機に悪い方に変わってしまったとのことだが、例えば妻の堕胎費用を浮気相手から分捕ってきたなどの描写を見ると、その戦争体験はいかほどのものだったのかと考えてしまう。鎌倉が舞台で豊かな自然の描写もあるが、どちらかというと現実とも夢想ともつかない山の音や、幾度も語られる信吾の夢の内容などふわっとした描写も多くて、気持ちが和むには至らなかった。

が「ナイス!」と言っています。
nadja
ネタバレ大人が読んでも、というより、寧ろ大人にこそささるくすぐりが多いのではないかと思われる、ファンタジーの名作。いきなりメタフィクション表現が出てくるし、主人公のぽっぺん先生が生物学の助教授だけあって、絵本の中のファンタジー世界も理詰めの解釈がされ、しかもガリバー旅行記を想起させる文明批評めいた描写まで……! この作品に子供時代に出会えなかったのがつくづく残念。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/11/03(5282日経過)
記録初日
2009/11/08(5277日経過)
読んだ本
1308冊(1日平均0.25冊)
読んだページ
432100ページ(1日平均81ページ)
感想・レビュー
815件(投稿率62.3%)
本棚
0棚
性別
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