読書メーター KADOKAWA Group

くみこさんのお気に入られ
128

  • K
    • 2003年
    • A型
    • 大学生
    • 滋賀県

    短編小説【ジャンル:SF】

    『量子の彼方で眠るもの』

    第一章 シュレディンガーの囁き

    僕が彼女と出会ったのは、五次元通信の実験室だった。

    深夜の研究棟は、巨大な墓標のように静まり返っていた。
    唯一の住人である冷却装置だけが、重苦しい低音を唸らせ、凍

    てつく空気を吐き出している。

    机の上では、量子ビットの状態を示すモニターが、死者の脈動のような淡い光を放っていた。

    僕の夢は、宇宙の観測問題を解き明かすことだった。

    「観測」とは何か。
    なぜ世界は、誰かに見られることで初めて「確定」するのか。

    その謎の輪郭を掴むことができれば、この宇宙の仕組みは半分、僕らの手に落ちる。

    ——物理なんて、現実の役には立たない。

    父が吐き捨てた言葉だった。

    心の底には、今も澱のように沈んでいる。

    あの時の焼けつくような悔しさ。それを消し去るために、僕は証明したかった。僕らが見ているこの世界の、真実の肌触りを。

    もしこの実験が失敗すれば、僕の博士課程は終わる。

    崖っぷちの絶望に背中を押されながら、僕は装置の前に立ち続けていた。

    机の端には、妹から贈られた古い万年筆が転がっている。試験に合格した日の、誇らしげな彼女の笑顔。それを守り刀のように見つめるたび、僕は自分がここまで歩んできた理由を、かろうじて繋ぎ止めることができた。

    そのときだった。

    「この宇宙は、無限に分岐している」

    背後から届いた声は、静かだが、鼓膜に直接刻まれるような透明感を持っていた。

    振り向くと、そこに彼女がいた。

    白衣を羽織った、見知らぬ女性。
    実験室の無機質な白い光を吸い込んで、彼女の長い黒髪が夜の淵のように揺れている。

    「観測という引き金を引くたびに、世界は枝分かれしていく。私たちは、数え切れないほどの可能性という枝の、その中の一本をなぞっているだけに過ぎない」

    彼女の微笑みは、ひどく懐かしく、そして脊髄が凍るほどに恐ろしかった。

    「君は……誰だ?」

    掠れた声で問う僕に、彼女はあどけなく首をかしげて見せた。

    「アマリリス・シュレディンガー」

    冗談のような名前だった。
    けれど、彼女の瞳は冗談を拒絶するほどに静謐で、底知れない。

    その双眸には、宇宙の奥行きそのものが、濃密な闇となって封じ込められていた。

    僕の名は相澤凛久。
    二十五歳。大学で理論物理を学びながら、量子情報転送の研究をしている。

    量子重ね合わせ、多世界解釈、観測問題……。
    理論なら、人並み以上に血肉化してきた自負があった。

    けれど、目の前の彼女という「現象」は、僕の積み上げてきた知性を、いとも容易く蹂躙していく。

    「君は……どこから来たんだ?」

    震える指先で問う。
    彼女は、ただ優しく、残酷に笑った。

    「私は、ここにいるし、いないわ」

    その声は不思議だった。確かに鼓膜を震わせているのに、物理的な距離など意味をなさない、遥か彼方から届くような響きがある。

    「この世界はね」

    彼女は静謐な足取りで研究室を歩き、冷たい実験装置の金属に指先を触れた。

    「あなたたちが確信しているほど、堅牢なものじゃないの」

    モニターに表示された量子状態のグラフが、ふっと幽かに揺れた気がした。

    「世界は観測によって形を定義される。観測者がいなければ、宇宙はただの不確定な可能性に過ぎない」

    彼女がゆっくりとこちらを振り向いた。

    その瞬間、僕は息を呑んで硬直した。

    彼女の瞳の奥、黒の深淵に、無数の光がまたたいていたからだ。
    散りばめられた星のようでもあり、素粒子の軌跡のようにも見える、名もなき光の群れ。

    「あなたはもう、観測者じゃない」

    心臓が強く跳ねた。

    観測者じゃない?
    それはどういう意味だ。

    視界が、ずれる。

    机の位置。
    モニターの冷たい光。
    彼女の立ち方。

    すべてが、決定的な違和感を持って配置し直されていた。

    僕は机をつかもうとした。

    だが——

    指が、空を切り、デスクをすり抜けた。

    「どうして……」

    声が震える。

    アマリリスは静かに言った。

    「あなたはもう、観測する側ではないから」

    背筋に氷のようなものが走る。

    「あなたは、“観測される側”になった。この宇宙における、一つの現象へと堕ちたのよ」

    そのとき。

    視界の端で、何かが動いた。

    研究室の廊下。ガラス越しに、誰かが歩いている。

    ——僕だ。

    廊下の向こうから、僕ではないもう一人の僕が歩いてきた。

    その瞬間、僕は理解した。

    ここは、僕が知っている宇宙じゃない。

    アマリリスが囁く。

    「ようこそ、分岐点へ」

    第二章 量子幽霊

    目の前のアマリリスの姿が、不意に陽炎のように揺れた。
    空気に溶け出すように輪郭がぼやけ、まるで存在がまだ確定していない量子のように揺らいでいる。

    僕は息をのんだ。

    「……僕が、観測者じゃない。どういう意味だ」

    彼女は静かに僕を見つめた。その瞳は深く、どこまでも落ちていきそうなほど暗い。

    「あなたはもう、この宇宙の“基底状態”には存在していないの」

    言葉の意味がすぐには脳に届かない。
    僕は動揺しながら自分の手を見た。そこにあるはずの肉体。けれど、何かがおかしい。決定的な何かが欠落している。

    重さがない。
    空気に触れているはずの皮膚感覚が、恐ろしいほどに薄い。

    自分の身体が、世界から半歩だけ位相をずらされている。
    そんな奇妙な感覚だった。

    「これは……」

    恐る恐る、僕は机の表面に指を伸ばした。

    指先は確かに机に届いた。だが、届いたという物理的な実感が、脳に伝わってこない。

    凍りつく僕を前に、アマリリスは落ち着いた声で告げた。

    「あなたは今、存在と非存在の狭間にいる」

    まるで日常の風景を語るかのように、その声は冷静だった。

    「そんなはずない!」

    思わず声が荒くなる。

    「僕はここにいる。見えているだろう?」

    その瞬間だった。

    彼女がゆっくりと手をかざす。

    直後、僕の腕の一部が、ふっと透けた。

    光の中で分子がほどけていくように、輪郭が霧散する。心臓が跳ねた。

    「……なにしてる、アマリリス」

    声が震えた。
    自分の腕を見つめる。肉体という実体を失い、陽炎のように揺らぐ異物。

    「……僕、消えるのか?」

    アマリリスは首を横に振った。

    「違うわ」

    彼女は静かに、決定的な一言を口にした。

    「あなたは幽霊になったわけじゃない。……あなたは、“観測される側”になったの」

    意味が理解できない。
    ただ彼女の深い瞳を見つめることしかできなかった。

    彼女は、僕の理解が追いつくのを待つように、ゆっくりと言葉を紡ぐ。

    「これまでのあなたは、世界を見ていた」

    「観測者として、あなたは宇宙を外側から俯瞰する立場だった」

    アマリリスは言葉を続ける。

    「でも、今は違う」

    彼女が一歩、僕との距離を詰める。その気配が、ひどく現実離れして感じられた。

    「あなたは今、宇宙の中に取り込まれた。ただの『現象』になったのよ」

    胸の奥が、冷たいノイズにざわめいた。

    「……つまり」

    喉が、砂を噛んだように乾く。

    「僕が、宇宙の因果そのものの一部に……確率の揺らぎになった、ということか?」

    アマリリスは静かに微笑んだ。
    その微笑みこそが、残酷な答えだった。

    僕は、ようやく理解した。

    僕はもう、世界を外から覗き見る神の視点ではない。
    この刹那に揺らぐ、淡い粒子のひとつ。背景に溶け去る、無機質なノイズに過ぎない。

    「でも……」

    声がかすれ、音にならなかった。

    「なんで、僕が? どうしてこんなことに?」

    彼女の瞳の奥で、数知れぬ光が瞬いた。
    星々の抱擁のようでもあり、素粒子の複雑な軌跡のようにも見える光。

    「あなたが選んだからよ」

    「僕が?」

    「ええ」

    アマリリスはうなずいた。
    その仕草は、世界の終焉のように静かだった。

    「あなたは、世界の真の姿に近づきすぎた。そして、境界を越えて“知る”ことを選んだ。……だから、外側からの観測者ではいられなくなったの」

    研究室の空気が、急に現実味を失い、果てしなく広く感じられた。
    僕の輪郭が、世界の彩度と共にぼやけていく。

    「……じゃあ」

    僕は虚空へ向かってつぶやいた。

    「僕はもう、元には戻れないのか?」

    アマリリスは、少しだけ考えるような、慈しむような顔をした。

    それから、ゆっくりと手を伸ばす。

    細い指先が、僕の額に触れた。

    「戻れるかどうかは——あなたが、自分をどう“観測”するか次第ね」

    その瞬間、世界が剥がれ落ちた。

    床も、壁も、光も、音も。
    すべてが水面のように波打ち、境界が溶けていく。

    僕の身体は、確率の海の中でほどけていく。

    ——僕は、まだ存在しているのか?

    ——それとも、誰かに観測されるだけの、ただの『ノイズ』になったのか。

    第三章 シュレディンガーの牢獄

    彼女の指先が額から離れた瞬間、世界が崩壊した。

    床も、壁も、光さえも。
    すべてが無音のうちにほどけ、溶け去っていく。

    僕の意識は、暗い裂け目の中へとゆっくりと、しかし確実に沈んでいった。

    いや——落ちているのではない。漂っているのだ。
    どこにも触れず、何にも属さず、ただそこに在るだけの「無」。

    「……観測次第、って言ったよな」

    声を出したつもりだった。

    けれど、音は生まれない。
    言葉は空間のどこにも届かず、輪郭を失って消えていく。

    この世界には、僕の言葉を受け止める物理法則が、もう存在しないかのようだった。

    「そう。あなたは今、“決定”の外側にいる」

    アマリリスの声だけが、僕の意識の中心に直接響く。

    どこから聞こえるのかは分からない。
    ただ、僕の存在の核に触れてくる。

    僕は自分の手を見た。

    やはり、半透明だった。
    輪郭はあいまいで、時折、粒子のような光となってほどけていく。

    「……どうすれば、戻れる?」

    言葉にならない思考を投げる。
    それは彼女に届いたらしかった。

    「簡単なことよ」

    アマリリスは告げる。

    「観測を取り戻せばいい」

    観測。

    その言葉が、虚無の中で妙に重く響く。

    「あなたは今、シュレディンガーの猫と同じ状態にあるの。存在しているとも言えるし、していないとも言える。そのままでは、あなたの状態は確定しない」

    静かな声。

    僕は理解しかけていた。
    いや、理解したくなかったのかもしれない。

    「……つまり、僕は今、“決まっていない”存在ってことか」

    「ええ。あなたは今、可能性の中に閉じ込められている」

    その言葉を聞いた瞬間、凍りつくような戦慄が走った。

    「じゃあ……誰かが僕を観測すれば、確定するのか?」

    「そうね」

    アマリリスは少しだけ間を置いた。

    「でも問題があるわ」

    「……何だ?」

    「今のあなたを観測できるのは、あなただけよ」

    僕は思考を止めた。

    いや、止めるしかなかった。

    意味が分からない。

    「……僕が、僕を観測する?」

    「そう」

    彼女の声は、真空を凍らせるほどに穏やかだった。

    「でも、今のあなたには『観測者』としての主観がない」

    その静かな宣告は、僕という輪郭をゆっくりと溶かし、底なしの暗闇へと沈めていった。

    「あなた、自分が今、どこにいるか分かる?」

    答えようとして、喉が凍りつく。
    言葉が形をなさない。

    気づいてしまったからだ。

    僕はここにいる。
    けれど——ここが『どこ』なのか分からない。

    空間の位置も、時の流れも、何一つ確信できない。

    座標軸をすべて引き抜かれた無の空間に、漂っている。
    上も下も、右も左も、前も後ろもない。

    世界を測る基準そのものが、僕の中から消え去っていた。

    それだけじゃない。

    もっと根本的な、自己存在の核が揺らいでいる。

    『僕は……』

    言葉にならない思考が、形を保てずに霧散する。

    僕は、本当に『僕』なのか?

    存在の根幹を突き崩すような恐怖が、胸の奥で音を立てて膨らんだ。

    アマリリスが静謐な瞳で僕を見つめる。

    「観測というのは、世界を決める行為。……同時に、『自分が自分である』と確定する行為でもあるの」

    彼女の言葉が、音叉のように響く。

    「でも今のあなたは、それを失っている」

    理解した。

    僕には今、『僕』という確固たる中心がない。
    存在の定義(デフィニション)がない。

    僕はただ、確率の海に浮かぶ、数多ある可能性の、ただの亡霊に過ぎなかった。

    「……じゃあ」

    僕は消えそうな意識を必死に繋ぎ止め、言葉を絞り出した。

    「僕は、どうすればいい?」

    「自分自身を、観測すること」

    「そんなこと、僕にできるのか?」

    「できるわ」

    その瞬間。

    何もなかった暗闇に、一条の光が生まれた。

    アマリリスが指先で虚空をなぞると、煌めく光の粒子が数式を描き出した。

    Ψ(x,t) = Σ Cₙ φₙ e^{-iEₙt/ħ}

    量子力学の波動関数。
    存在の可能性そのものを記述する式。

    その式が意味する冷徹な現実は、あまりにも明白だった。

    僕は、決まっていない。

    「あなたの存在は今、確率の海を漂う、名もなき霧のようなもの」

    アマリリスが静かに告げる。
    その声は、重力を持たない空間で僕の輪郭を優しく撫でた。

    「けれど、まだ消え去ったわけじゃない。……あなたが選べば、その泡のような可能性を、一つの『僕』として収束できる」

    選ぶ。

    言葉が空間に溶けた瞬間、世界は万華鏡のように開いた。

    目の前には、僕の人生の断片が、無数の星のように浮遊していた。

    研究室で孤独に夜明かしをする僕。
    知らない街で誰かと笑う僕。
    白紙の人生を歩む僕。
    そして、すでに誰かの愛を失い、死を選んだ僕。

    そのすべてが、僕だった。

    可能性の海に漂う、あまたの亡霊。

    「どの『あなた』でありたい?」

    アマリリスの囁きが、僕の魂の中心に響く。

    選ばなければ。

    選ばなければ僕は永遠に、シュレディンガーの箱の中で観測されることのない、透明な幽霊になってしまう。

    僕はゆっくりと目を閉じた。

    無数の可能性が、瞼の裏で点滅する。

    僕は、どの僕を選ぶ?

    第四章 波動関数の崩壊

    暗闇の中で、無数の“僕”が星屑のように瞬いていた。

    満員電車に揺られ、擦り切れた日常を生きるスーツ姿の僕。
    研究室の無機質な白い光に包まれ、数式の深淵を追い求める僕。
    そして、事故の衝撃で、病院のベッドで静かに息を引き取った僕。

    そのすべてを、私は見ていた。
    いや、全身で感受していた。

    それぞれの人生が持つ重み。
    歓喜、後悔、恐怖。
    万華鏡のように流れ込む他者の記憶に、自我が溶けそうになる。

    「選ばなければ、あなたは確定しない」

    アマリリスの声が、無限の暗闇に冷たく響いた。
    逃げ場のない選択の重圧。

    どれが本当の僕なのだ?
    どれを選べば正解なのだ?

    立ち尽くす僕の問いは、虚無に吸い込まれていく。

    その時、霧が晴れるように確信した。

    ——いや、この問いの前提が違っている。

    「本当の僕」など、どこにも存在しないのだ。

    僕がどれを選び取るかによって、初めて“僕”という輪郭が確定する。

    僕は今、この瞬間に、自分を再創造しているのだ。

    胸の奥で、何かが静かに熱を帯び、定まっていく。
    恐怖は霧散した。

    代わりに、奇妙な確信が胸を突く。

    無数の人生の中から、僕は静かに指を向けた。

    研究室の孤独な灯りの中で、数式と共に生きる、あの未来へ。

    「……この僕だ」

    その瞬間、世界が凄まじい速度で収縮した。

    無数の光が震え、可能性の海が激しく波打つ。
    星屑たちが、次々に光を失っていく。

    会社員の日常。
    誰かと愛し合った日々。
    死を迎えた静寂。

    すべての平行世界が崩れ去り、ほどけていく。

    残されたのは、ただ一つ。

    僕が選んだ、たった一つの現実だけが、そこに揺らめいていた。

    抗い難い引力が、僕の意識を深淵へと引きずり込む。

    空間が幾重にも折りたたまれ、
    時間が一本の線へと収束していく。

    無数の可能性が閉ざされ、世界がただ一つの実在へと溶け合った。

    波動関数が——崩壊する。

    次の瞬間。

    視界は純白に染まった。

    音も、光も、感覚さえも消え去る。
    無。

    ただ一つ、最後に聞こえたのは、アマリリスの幽かな囁きだった。

    「いい選択よ。」

    僕は再び、あたたかな“存在”の渦中へと落ちていった。

    第五章 観測者の眼

    意識が、泥濘の底からゆっくりと水面へ浮上していく感覚。
    瞼の裏に、淡い光が滲む。

    ——目を開けた。

    視界に映ったのは、見慣れた景色だった。
    細いひびの入った天井、古びた壁紙、机の上のスタンドライト。

    僕はベッドの上に座り込んでいた。

    「……」

    口からは言葉にならぬ吐息だけが漏れ、静寂の中で呼吸の音だけがやけに大きく響く。

    ここは、僕の部屋だ。

    机の上には、開いたまま放置された量子力学の専門書。
    数式で埋め尽くされた無機質なページを、デジタル時計の赤い数字が冷ややかに照らしている。

    03:42

    僕は無意識に左腕をつねった。
    鋭い痛みが走る。

    「……痛い」

    その感覚に、妙な安堵を覚えた。

    僕は、ここにいる。
    確かに存在している。

    自己の確定。観測。

    僕は、戻ってきたのだ。

    小さく呟いた、その時だった。

    部屋の空気の密度が変わった。

    視線を上げると、窓のそばの暗がりに、彼女が立っていた。

    「おかえりなさい」

    アマリリスは、静かに微笑んだ。
    白いワンピースが、夜そのものを纏ったかのように静謐だった。

    僕は息をのむ。

    「……どうして、君がここに」

    彼女は最初からそこにいたかのように、自然な佇まいで立っている。

    「あなたが“この僕”を選んだからよ」

    穏やかな声が部屋に溶ける。
    胸の鼓動が、急速に激しく鳴り始めた。

    「……まさか」

    言葉が途切れる。

    彼女は静かに頷いた。

    「そう。あなたが戻る世界を選んだということは——」

    「この世界もまた、同時に確定したということ」

    僕はゆっくりと、その意味を噛み締めていた。

    波動関数の崩壊。

    確定したのは、僕の存在だけじゃない。
    世界そのものが、一つの形をとったのだ。

    無数に分岐していた可能性の海から、僕はこの世界を選び取った。

    そして、この世界の彼女もまた、選ばれた。

    「これが……観測者(オブザーバー)の代償か」

    僕は呟いた。

    彼女は何も言わず、ただ微笑みを深くした。

    アマリリスは、ゆっくりと頷く。

    「あなたは今、自らの存在をこの世界に繋ぎ止めた」

    「けれど——」

    そこで言葉を切り、彼女は微かに目を伏せる。

    「これで終わりではないわ」

    「どういう意味だ?」

    僕の問いに、彼女は答えなかった。

    ただ、糸を引くような視線を窓外へと移す。

    「見て」

    その一言が、冷たい風のように部屋を抜けた。

    僕は重い腰を上げる。

    膝がわずかに震え、足裏に伝わる床の硬い感触が、皮肉なほど生々しく「現実」を主張していた。

    一歩、また一歩。

    窓辺に歩み寄るにつれ、胸の奥で正体不明のざわめきが膨れ上がっていく。

    僕は震える指先をカーテンにかけた。

    何かが決定的に違う。
    世界が歪んでいる。

    そんな確信に近い予感が、心臓を強く締め付けた。

    意を決し、僕は一気にカーテンを引き絞った。

    その瞬間——

    網膜に飛び込んできた光景に、僕は呼吸を忘れた。

    そこに広がっていたのは、

    僕の記憶にある景色ではなかった。

    第六章 特異点の向こう側

    窓の向こうに広がる街を、僕はしばらく黙って見つめていた。

    見慣れているはずの景色だった。
    深夜の摩天楼。冷たい影を落とす高層ビル群。遠くまで続く、音のない道路。

    どれも、確かに見覚えがある。

    けれど——何かが決定的に違う。

    その小さな違和感は、かえって心胆を寒からしめる不気味さを放っていた。

    静かすぎるのだ。

    耳を澄ます。
    夜の街には、本来であれば様々な音が溢れているはずだ。

    遠くを走るエンジンの残響。
    信号待ちのブレーキの軋み。
    どこかの窓から漏れる微かなテレビの喧騒。
    深夜のコンビニへ向かう足音。

    だが、何も聞こえない。

    街は確かに存在しているのに、
    音という現実だけが切り取られてしまったようだった。

    さらに奇妙なのは、光だった。

    ビルの窓から漏れる光が、微かに歪んでいる。
    揺れている。

    風など吹いていないのに、光の粒子が水面の反射のように波打っているのだ。

    まるで、この現実そのものが安定を失い、崩れかけているみたいだった。

    その瞬間、僕の脳裏に、あり得ない可能性がいくつも去来した。

    夜空に二つ浮かぶ月。
    逆さに時を刻む時計。
    街の人間が全員、同じ顔をしている狂気。
    看板の文字が、この世に存在しない言語で書かれている静寂の都市。

    ……あり得るはずがない。

    もしこの研究が失敗すれば、僕の博士課程は終わる。
    そんな崖っぷちの状況で、幻覚なんて見ている場合じゃない。

    「……ここは本当に」

    僕は、自分のものとは思えないかすれた声で言った。

    「僕の世界なのか?」

    振り返る。

    アマリリスは、部屋の中で静かに立っていた。
    相変わらず、すべてを見透かしたような落ち着いた表情で。

    まるで、この現実の崩壊が些細な事象であるかのように。

    「そうね」

    彼女は穏やかに答えた。

    「あなたが選んだ世界ではあるわ」

    そこで言葉を切り、
    少しだけ冷たい光を宿した瞳で僕を見つめる。

    「でも、完全に元の世界と一致しているとは限らない」

    僕は眉をひそめる。

    「どういう意味だ?」

    彼女は迷いのない足取りで机の方へ歩み寄った。

    そこに置かれているのは、さっきまで僕が読んでいた量子力学の専門書だった。

    彼女は、数式が並ぶそのページを指先で軽く叩いた。

    ——まるで、その数式が世界を書き換えてしまったのだと告げるみたいに。

    「あなたは今、“観測者”としてこの世界を再構築している」

    彼女の声は凪いだ水面のようだった。
    だが、その言葉が抱える重量は、僕の肺から酸素を奪うには十分だった。

    僕はただ、彼女の唇から零れ落ちる言葉の断片を拾い集めることしかできない。

    「観測という行為は、世界を確定させる。……でも、確定した結果が、以前の現実と全く同じであるという保証は、どこにもないの」

    彼女は窓の外、凍りついたような街並みに視線を向けたまま言った。

    「観測前の可能性は無限に存在する。そして、そのうちのどれが具現化するかは、完全には……制御できない」

    僕の喉が、渇いた音を立てて鳴る。

    頭の中で、切り離されていたはずの理論が静かに結合を始めた。

    シュレディンガーの猫。

    箱を開けるまで、猫は生きてもいるし死んでもいる。
    観測した瞬間に、状態は一つに収束する。

    だが、それがどちらになるかは、観測するその時まで誰にも分からない。

    つまり——

    僕が今立っているこの世界は、元の世界に限りなく近い。

    けれど、完全に同一とは限らない。

    「……それじゃあ」

    僕は震える唇を開いた。

    「ここは、パラレルワールドなのか?」

    アマリリスはすぐには答えなかった。

    ただ、揺らぐ街の光を見つめている。

    やがて、彼女は静かに、しかし明確に首を横に振った。

    「いいえ」

    彼女は僕の目をまっすぐに見返した。

    「これは“あなたにとって唯一の世界”。ただし——」

    「それが“以前と同じ世界”であるとは限らない」

    背筋を、氷の指でなぞられたような感覚が走る。

    僕は改めて窓の外の街を見渡した。

    静まり返った道路。
    輪郭が朧げな建物。

    「……どこが、変わったんだ?」

    問いかけた声が、わずかに裏返った。

    彼女はゆっくりと視線を戻し、張り付いたような、ほんのわずかな微笑を浮かべた。

    「それを確かめるのは——」

    「観測者である、あなたの役目よ」

    研究棟を出て、駅前の広場へ向かう足取りは、重く、どこか浮ついていた。

    針が、逆に回っている。

    駅前の時計を見た瞬間、凍りついた血液が血管を逆流するのを感じた。

    街を見渡す。

    街灯の光。
    歩道。
    建物。

    すべてがそこにある。

    だが、何かが決定的に足りない。

    喉の奥が乾く。
    心臓が早鐘を打つ。

    その瞬間、気づいた。

    この街には——

    影が存在しない。

    足元を見下ろす。

    ……僕にも、影がなかった。

    街の光がもう一度、大きく揺れた。

    さっきの揺らぎなど、前奏に過ぎなかったかのように。

    それはまるで、
    世界そのものが何か不治の病を患い、歪み始めているかのような……

    そんな、静かで恐ろしい光景だった。

  • Kーazuki
    • A型
    • 公務員

    好きになった作家さんの本や読みやすい文章、情景が頭に浮かぶような小説を読んでいます。これからは、新しいジャンルや小説家との出会いを少しづつ探していきたいと思っています。

  • Erika Tsugawa
    • Kircheis
      • B型
      • 専門職
      • 大阪府

      名前はキルヒアイスと読みます。
      田中芳樹さんの作品『銀河英雄伝説』の登場人物からお借りしています。

      読書の感想を残しておくことで、何年かしてからその時の感情などをふと思い出したりできるのではないかと思い、『読書メーター』を利用しはじめました。

      他の人の

      感想を読むのも大好きです!
      感想読んだらナイスしていきますが、お気になさらず(+o+)
      また共読ある方をすぐにお気に入り登録する癖がありますが、うざ絡みはしないのでご容赦下さい🙇
      あと、感想は備忘録的に書いていることから、(フィルター付きではありますが)ネタバレ全開のものもありますのでご了承下さい。

      主にミステリーというか、ラストに大どんでん返しが待ってるような話が好きです( ^ω^ )
      あと哲学系も好きです!
      それと弁護士をしているので、法関連の本の感想を書くことがあります。

      ほとんどの感想に付いている★マークの意味は

      ★★★★★(最高!傑作!)
      ★★★★☆(おもしろかった)
      ★★★☆☆(そこそこ良かった)
      ★★☆☆☆(時間つぶしにはなる)
      ★☆☆☆☆(つまんなかった)

      です。
      あくまで個人的な好みですので悪しからずm(_ _)m

      こんな感じですが、宜しくお願いします(≧∀≦)

    • さすらいぬ
      • 1982年
      • O型
      • その他
      • 愛知県

      本が好き、本屋が好き。
      本の質感、装丁、本棚に並べて囲まれている感じが好きなので紙の本しか読みません。
      漫画、小説からエッセイ、科学系、歴史系と幅広く読みます。
      新刊はチェックして発売日に買います。
      本屋や出版とはまったく関係ない仕事をしていますが、本を購

      入することで微力ながら本屋さんを応援しています。
      仕事が忙しくて中々読む時間がとれませんが自分のペースで読んでいきたいと思っています。
      読書メーターを通じていろいろな人と本でつながれたらと思います。よろしくお願いいたします。

    • ゴリ人

        落語と日本ワインと登山が趣味です。美術関係の仕事をしていますが、60過ぎて時間に余裕ができて最近また読書始めました。新しい作家の方達の感性にビビっています。

      • ma-bo
        • A型
        • 営業・企画系
        • 大阪府

        小説、スポーツ・事件などのノンフィクション系を好んで読んでいます。最近は専ら図書館にて借りた本中心ですので、出版業界の売り上げには貢献していないですね(^_^;)。予約や借りれる冊数に限りがあるので、図書館を利用しない息子のカードも使わしてもらっています💦

        登録してから読了した著書しか管理(記録)していませんので、東野圭吾さん、宮部みゆきさん、荻原浩さん、貫井徳郎さん、奥田英朗さん、湊かなえさん、池井戸潤さんetc...ベストセラー作家さんは新刊待ちですね。

        お気に入り登録はご自由にどうぞ!

        【読書記録】
        100冊目 2019年9月14日 ZERO猟奇犯罪捜査犯・藤堂比奈子 内藤了
        200冊目 2020年2月24日 日本ラグビー桜のキャプテン激闘史 出村謙知
        300冊目 2020年9月9日  イノセント・デイズ 早見和真
        400冊目 2021年3月2日  ダ・ヴィンチ2021年1月号 ダ・ヴィンチ編集部
        500冊目 2021年9月21日 MC論 古舘伊知郎
        600冊目 2022年3月24日 わたしが消える 佐野宏実
        700冊目 2022年8月14日 病は気から、死は薬から 塔山郁
        800冊目 2023年2月2日  変な絵 雨穴
        900冊目 2023年7月20日 襲名犯 竹吉優輔
        1000冊目 2023年12月16日 無人島ロワイヤル 秋吉理香子
        1100冊目 2024年4月26日 半暮刻 月村了衛
        1200冊目 2024年9月28日 プロレスラー夜明け前 端佐富郎
        1300冊目 2025年2月3日 死念山葬 朝倉宏景
        1400冊目 2025年6月27日 一目五先生の孤島 大島清昭
        1500冊目 2025年12月11日 わたしたちの、小さな家 水沢秋生
        1600冊目 2026年5月17日 さよならの保険金 額賀澪

        【年間まとめ】
        2019年 読んだ本160冊 感想・レビュー86件
        2020年 読んだ本202冊 感想・レビュー137件
        2021年 読んだ本188冊 感想・レビュー114件 年間ナイス1万突破
        2022年 読んだ本229冊 感想・レビュー211件 年間ナイス1万5千突破
        2023年 読んだ本230冊 感想・レビュー225件 年間ナイス2万5千突破 
        2024年 読んだ本263冊 感想・レビュー263件 年間ナイス2万5千突破
        2025年 読んだ本242冊 乾燥・レビュー242件 年間ナイス2万5千突破
                               

      • W-G
        • 1979年
        • O型
        • サービス業
        • 東京都

        こころなしか、最近小さな文字が読みづらくなってきている気がして不安いっぱいの40代半ばです。

        転勤が続いてコロコロ現住所の設定を変えていましたが、実は3年ほど前から東京に戻ってきており、しばらくは落ち着きそう。2024年は都内やその近郊の本屋・カフェ巡り

        を楽しみたいと思っています。

        今迄に衝撃を受けた作品トップ3は、

        アガサクリスティ「アクロイド殺し」
        島田荘司「占星術殺人事件」
        京極夏彦「魍魎の匣」

        でしょうか。

        このレベルの衝撃をもう一度味わいたくて、コツコツと読書生活継続中。

        2016年2月以降に読んだ本しか記録してませんが、割と再読する派なので、都度アップします。

      • ゆるりは
        • クリエイター系
        • 神奈川県

        一般文芸、ミステリ、エッセイ、ファンタジーなどを読みます。時々しか出没しませんが、よろしくお願いします。

      • 蒼い猛牛

          携帯の故障で再登録です

        • 泰然
          • B型
          • 専門職
          • 大阪府

          こんにちわ。仕事のかたわら、趣味と生涯学習を兼ねて様々な本を読んで記録したいとの思いや、皆様が本にどんな思いを持っているのかに触れたくて、地域の読書会への参加を機にして読書メーターにも参加しました。

          読むジャンルは種類や流行を問わない乱読派ですが、学び直

          しライフを兼ねつつも、人生を粋に感じれる本生活を楽しんでおります。
          よろしくお願いします。

          【好きな本】
          国内/国外のノンフィクション(社会全般・サイエンス・探検紀行等)
          海外ミステリーやスパイ作品(北欧、英米)
          歴史・時代系作品(司馬遼太郎や塩野七生)
          戦史/戦略系(半藤一利、野中郁次郎、コリン・グレイ等)
          他、文芸全般(宮内悠介、大沢在昌など)
          漫画(オノ・ナツメ等)

          【好きなこと】
          映画鑑賞、美術鑑賞、スタバでアレンジ
          好きな音楽はブルーズ、洋と邦のロック
          食べ物は中華、粉物、洋食屋さん

        • ゆうぽん
          • sakai
            • 1984年
            • B型
            • 営業・企画系
            • 埼玉県

            元印刷所勤務者。現在はIT企業で本のことばかり考えている生活です。

            好きな作家さんは小池真理子さん、島本理生さん、高橋弘希さん。

          • ひでじ

              アラカンおやじ、会社員。

            • 轟直人

                プロフィール上限10240文字で自己紹介いたします。
                (※レビューの方は全て上限255字でまとめました。)

                定年退職した元中学国語教師です。

                校内暴力最盛期に採用され激動の教育界で鬱病で休職した同僚や問題を起こして懲戒免職になった同僚もいた中で40年近

                くを勤めあげました。

                毎年必ず「先生のおかげで国語が大好きになりました。」と言ってもらえたことが誇りです。

                小学4年で偕成社のホームズ全集5年で偕成社のルパン選集中学1年で角川文庫の乱歩全集中学3年で国名シリーズ悲劇シリーズを読破しました。

                高校ではリアルタイムで本格不在の渇きを梶原一騎・牛次郎の謎解き漫画で癒しました。

                「占星術殺人事件」の登場に狂喜乱舞し綾辻行人・有栖川有栖・加納朋子・米澤穂信・東川篤哉・蘇部憲一・金田一少年(青年)・名探偵コナン等等本格ミステリーを愛読しています。

                「謎解きはディナーのあとで」に「こんなのミステリーじゃね~」というレビューが多いのには驚きました。

                本格ミステリーというのは本格的にミステリー(謎)を解くことの面白さを中心にする作品なのに本格的な=大人向けの重厚な物語のことだと勘違いしているんじゃなかろうか?と思えます。

                本格ミステリーなんて探偵小説と呼ばれていた乱歩の時代から「稚気だけの遊戯」と呼ばれてきた「謎解きゲーム」にすぎないんですけれどね・・・。

                古典本格ミステリーを代表するエラリークイーンの国名シリーズは初めて「読者への挑戦」を挿入して作者と読者の謎解きゲームに徹しているのです。当然追求に値するほどの動機もなく動機なんて1行か2行で終わりです。

                乱歩亡き後松本清張の台頭で謎解きの面白さより社会性だの文学性だのリアリティーだの切実な動機だのを重視する社会派ミステリー全盛の時代が長く続いたせいでそういうもののほうが本格ミステリーなのだろうという誤認が浸透してしまった気がします。

                重いほうが本格的で軽いものは本格的ではないという印象を言葉の上からは受けやすいですからね。

                ミステリーという言葉も不可解な重苦しい印象を受けやすいですね。でも。クイーンの国名シリーズは全てタイトルが「〇〇××ミステリー」ですが内容は理屈っぽさ優先で重苦しさはありません。

                本格ミステリーを読んで「動機が物足りない」なんて文句を言うのは中国で餃子を食べて「ニンニクがなくて物足りない」なんて文句を言うのと同じようなもので恥ずかしいと思うのです。そもそも中国では餃子にニンニクはいれません。そもそも本格ミステリーは動機を重んじません。

                重苦しく動機を掘り下げるのは本格ミステリーではありません。社会派ミステリーです。1974年松竹映画「砂の器」は140分中50分が動機の解明です。1975年NHK「遠い接近」は70分中60分が犯行に至る動機の描写です。

                1970年代~1990年代の2時間ドラマの影響も大きい気がします。あの手のドラマはミステリーマニア対象ではありませんからロジックはなるべく排除してしまってハラハラやウルウルやエロエロを前面に出して犯人なんて配役見れば見当がつくようにできているのです。あれがミステリーだと思われたのではたまりません。(>_<)

                2時間ドラマは「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」本格ミステリーは「トリビアの泉」のようなものだと轟直人は考えます。

                2時間ドラマは犯人が分かってあたりまえ。本格ミステリーは予想外の驚きを楽しむものです。本格ミステリーを読んで「騙された!悔し~!」なんて悔しがっている人を見ると『本格ミステリーを2時間ドラマみたいに扱ってんじゃね~!』と無性に腹が立ちます。

                ただ・・・1982年1月2日の「天国と地獄の美女」はジェームズ三木のアレンジと叶和貴子の熱演で本格ミステリー暗黒時代の例外的傑作になっていますが。「大空に裸女千断の花火かな」乱歩。

                同じ2時間ドラマでもアメリカの「刑事コロンボ」はロジック優先で撃ち合いも追いかけっこもありませんが日本での人気1位は論理より感情が優先の「別れのワイン」ですからね。(>_<)

                轟直人の「刑事コロンボ」ベスト8は「殺人処方箋」「二枚のドガの絵」「野望の果て」「意識の下の映像」「愛情の計算」「権力の墓穴」「自縛の紐」「5時30分の目撃者」です。犯行の動機は掘り下げるに値しない利己的な保身や営利です。同情の余地などないからロジックで犯人を追い詰める爽快感を堪能できるのです。

                「古畑任三郎」だって謎解きとは無関係な今泉慎太郎が人気を博してしまってスピンオフドラマまでできましたからね。三谷幸喜が自らノベライズするにあたって今泉を登場させなかったのは本格倒叙ミステリーとして工夫しているところを味わってほしいんだというメッセージではないかと解釈しました。

                轟直人は中学の時「刑事コロンボ」にはまって仕草も言葉も完全コピーして級友から「コロンボ」と呼ばれていました。国語の自習中「この問題分かるか?」と尋ねられて「ちょ~っと待ってくださいよ~」というのがコロンボでした。答が配られて全問正解して「すげ~!なんで分かるんだ?」と聞かれて「勘ですよ」というのがコロンボでした。

                が。コロンボの最も有名な言葉「うちのかみさんがね」だけはコピーできませんでした。(>_<)中学生にかみさんはいませんからね。

                教師になって結婚して使えるようになっても「かみさん」ってとしよりくさい感じで嫌なので「うちのグ妻がね」と言っていました。

                同僚に「愛妻弁当ですか?」「グ妻弁当です。」「またまた~。」
                ミスリードにひっかかりましたね!w
                愚妻と謙遜しているんだと思いますよね。じつは・・・
                good妻の意味でグ妻といっているのです♡

                グ妻は編み物に励み轟直人はパソコンに向かっています。
                「何打っているの?」
                「エンディングノート。」
                「何編んでいるの?」
                「エンディングドレス。」
                「ふふふふふ。」
                「ははははは。」

                1965年~1975年生まれのさくらももこ世代をX世代と称するなら
                1955年~1965年生まれの轟直人はW世代で
                1945年~1955年生まれの鈴木一平世代はV世代でいいのでしょうか?

                V世代といえば力道山ですがW世代の轟直人は伊達直人です!
                轟直人は「タイガーマスク」を「ぼくら」第1回から愛読していました。
                轟直人にとっては「タイガーマスク」といったら「♪白いマットの~」ではなく「ぼくら」付録ソノシートの「♪もうこのマスクにひかる目は~」です。

                轟直人の周囲で「ぼくら」を読んでいた級友はほかに1人もいませんでした。で。アニメの放送が始まると先の展開を1人だけ知っている轟直人は
                「ミスターノーはちびなんだよ。ドラキュラはハンサムなんだよ。スカルスターははげなんだよ。ゴールデンマスクは傷だらけなんだよ。」とネタばらししまくるのが快感でした。自分以外が知らないことを《教えること》≒《発見の驚きを与えること》が好きだったのです。

                X世代は昭和50年代に大ヒットした角川映画の「犬神家の一族」や「時をかける少女」を絶賛して懐かしがりますがW世代の轟直人は昭和40年代の「蒼い獣たち」や「タイムトラベラー」を観ているからそれと比べるとゴミだと感じるのです。角川春樹、後から作るなら前のものを超える自信があってからやれ、前のものより劣化してどうする!と思います。

                さくらももこは一文字隼人が好きになって「お荷物小荷物」を見るようになったと語っています。「お荷物小荷物」での佐々木剛は仁、義、礼、智、信のご兄弟の五男でした。視聴率では「木枯し紋次郎」に負けましたが轟直人は最終回まで観ていました。「木枯し紋次郎」は「見返り峠の落日」から観始めました。視聴率では「必殺仕掛人」に負けましたが轟直人は最終回まで観ていました。必殺シリーズは「必殺仕置人」から観始めました。

                さくらももこと同じくX世代の会川昇は「デスハンターなんて載っている雑誌を子供が買うわけはなかった」と述べていますが轟直人は「ぼくらマガジン」愛読していました。漫画では改造手術の傷跡を隠すために「仮面」をかぶるのにTVでは「変身」することにしてしまっていました。夜7時のお子様番組で漫画の通りに顔面がばっくり割れて傷跡が浮かびあがったらお子様は泣いちゃうでしょうが、だったら「変身ライダー」と名乗れ!と思ったものです。

                級友はカルビースナックがおまけについているカードを集めていましたが「ライダーガールズ」のカードは1枚もありませんね。本当にお子様対象のカードだったのだとよく分かります。轟直人は級友からダブったカードをもらって改造人間をさらに改造して「雲男」や「子守男」や「ゼブラ男」や口から火をふく「仮面ライター」や口から泡ふく「仮面サイダー」や仮面以外身に着けていない「仮面ヌイダー」を作って級友を楽しませたものです。

                大人になってから・・・ジョウロを持たせて「ジョウログモ男」緑色のモヤモヤで覆って「コケグモ男」を思いつきました。それで「ジョロウグモ」の「ジョロウ」ってなんだ?「ゴケグモ」の「ゴケ」ってなんだ?と思って調べてみたら・・・メスがオスを食べる蜘蛛なのですね。男を食い物にするから「ジョロウグモ」メスだけが残るから「ゴケグモ」とは・・・。授業では教えられません。

                というわけで轟直人は「仮面ライダー」は1回目だけ観てやめました。轟直人にとっての「仮面ライダー」は石森章太郎が描いた6エピソードだけです。

                「仮面ライダー」は路線変更前の放送開始当初は低視聴率だったそうですね。そうなると轟直人は「仮面ライダー」放送第1回をリアルタイムで観た貴重な日本国民の1人ということになりますね。えへんぷいw

                「ルパン三世」もファーストシリーズは低視聴率だったそうですが轟直人はリアルタイムで夢中で観ていました。なぜなら・・・ちょうどホームズやルパンを夢中で読んでいた時期だったからです。轟直人は「ルパン三世」ファーストシリーズを放送第1回からリアルタイムで観ていた貴重な日本国民の1人ということになりますね。えへんぷいw

                ただ・・・コミックでは1874年生まれの初代ルパンが1950年代には80代になっていて寝たきりの状態でも10代の三世に圧勝します。出典へのリスペクトを感じます。

                2020年には三世は80代。四世(ルパン小僧)だって50代です。

                2020年にやるんだったら「ルパン五世」だろ~!

                轟直人にとっては佐々木剛といったら一文字隼人でも滝沢信でもなく風祭右京(柔道一直線)であり高杉次郎(いとこ同志)です!

                「柔道一直線」というと「テレビ探偵団」がおちょくってとりあげたせいで「足ピアノ」が有名になってしまいましたが轟直人的には「柔道一直線」といったら「若者よきちがいになれ!」です!

                直也は「柔道きちがい」飛雄馬は「野球きちがい」轟直人は「ミステリーきちがい」「国語きちがい」ですね。

                轟直人が若いころはきちがいは『物事に全集中できる情熱の持ち主への誉め言葉』としても使われたのですが今は精神障碍者への差別言葉になってしまって迂闊に使えませんね。

                轟直人は「柔道一直線」より「ハリス無段」のほうが断然好きです。「柔道一直線」は「巨人の星」に始まる漫画版「宮本武蔵」の《漫画で教養小説》路線ですが「ハリス無段」はそれ以前の作品なので技と技の応酬の面白さだけに終始しているのがミステリーマニアの轟直人には楽しめます。

                「風巻竜のスクリュー投げをライバルはどう破るか?」「破られたらどうするか?」「闇剣之介の地獄投げを風巻竜はどう破るか?」

                この面白さは乱歩が「怪人二十面相」でやった「泥棒予告があったらどうするか?」「鉄の罠にかかったらどうするか?」「仏像を要求されたらどうするか?」「仏像に銃をつきつけられたらどうするか?」「落とし穴に落とされたらどうするか?」というロジカルな知恵比べの面白さです。

                乱歩が犯罪を題材にした「探偵小説」を梶原一騎はスポーツを題材にしてやったのです。

                その題材をさらにパチンコや料理や建築に広げたのが牛次郎だと思います。

                それが今日の和菓子を題材にした「和菓子のアン」本を題材にした「配達赤ずきん」古書を題材にした「ビブリア古書堂の事件手帖」などの日常ミステリー隆盛につながっているように思います。

                轟直人の衣食住ミステリー3部作は・・・「こっとん鉄丸」「包丁人味平」「建師ケン作」です!・・・高齢化社会においては「医食住」でもいいですね。その場合《医》は「Dr.コトー診療所」ですね。

                海堂尊は轟直人は好きではありません。医療現場で人殺すなよ!助けろよ!と思うのです。人を殺さなくたってミステリーは書けるのです。「遙か遠方で爆発事故で腕がちぎれかけた患者をどう助けるか?」「言語中枢のすぐそばに腫瘍のできた患者をどう助けるか?」心惹かれる《謎》に対する《驚》の解決が秀逸なミステリーだと感じます。

                夏目房之介は「巨人の星」などの梶原劇画の荒唐無稽な「魔球」や「必殺技」を廃してスポーツ漫画にリアリティーを持ちこんだのが水島新司の「ドカベン」なのだというようなことを述べています。梶原一騎が本格ミステリーなら水島新司は社会派ミステリーですねw

                しかしながら・・・夏目房之介は分かっていないと思います。梶原劇画は荒唐無稽なのではありません。荒唐無稽というなら「ONE PIECE」や「鬼滅の刃」のほうがはるかに荒唐無稽です。なにしろゴムゴムの実や水の呼吸にロジックは存在しません。大リーグボール養成ギプスや消える魔球には「体の全ての動きに反するギプスの装着によって効率的に筋力を強化する」「ボールが地面すれすれを通れば砂煙に隠れる」という論理的根拠が机上の空論ではあっても一応は存在します。

                「巨人の星」は「魔球」が登場する以前の少年時代からすでに「王貞治はなぜ初球をバントしたのか?」「飛雄馬はいかにして火の玉ボールを火傷せずに返球したのか?」といった心惹かれる《謎》に対する《驚》の答を提示してくれました。

                「ドカベン」「大甲子園」通して轟直人が特に好きだったのは飛雄馬の《魔球》に匹敵するロジカルな驚きを与えてくれた殿馬の《秘打》です。秘打黒田節で殿馬がバットを槍のように構えたのはなぜか?秘打回転木馬で殿馬がバットを逆さに持ったのはなぜか?この答は抜群に「なるほど~!\(^O^)/」です。

                轟直人にいわせれば「巨人の星」も「ドカベン」も同等に野球を題材にした謎解きを楽しめるスポーツ探偵漫画(スポ探)です!

                夏目房之介は「巨人の星」も「ドカベン」もロジックでなくフィーリングで読むから魔球ありは荒唐無稽!魔球なしはリアル!と捉えてしまうのではないでしょうか?

                謎解きの題材をスポーツからさらに娯楽や食に広げた牛次郎の「包丁人味平」にしても高取英は読者を釘づけにした名場面(迷場面)として《魚が骨だけで泳ぐ活け造り》を紹介していますが轟直人はそんな場面にはなんの魅力も感じずにスルーしていました。

                包丁人味平で轟直人を釘づけにしたのはキャベツの早切り競争です!ベテランが猛スピードで切っていくのに味平はのんびり1枚1枚巻いて並べていく・・・。なぜ?この《謎》に対する答は抜群に「なるほど~\(◎o◎)/!」です。

                フィーリングでは〖骨だけの魚が泳ぐ〗のは「ばかばかし~!(>_<)」のでしょうがロジックでは〖1枚1枚巻いて並べたキャベツは手早く切りやすいし盛りつけた時きれいに仕上がる〗のが「あったまい~!(^O^)」のです!

                轟直人が小学生の時一番好きだったアニメは「探偵スカット」です。毎回5分で100回でした。毎回「え~?」という場面で終わって「お~!」という解決で始まるの繰り返しでした。

                ごいんきょさんがこのアニメを取り上げたのですが「特になんということもない解決でした」なんて述べていたので?&!名義で異議を投稿させていただきました。

                たとえば《部屋に飛び込んだら豹が襲ってきた!どうなる?》で続いた次の回で《のどをなでたらおとなしくなった!なるほど~!》という感じで毎回強烈な〖謎と驚〗を楽しめた旨を述べたら・・・

                「サスペンスとは言えないですね(笑)」と返ってきました。

                「ごいんきょさん。サスペンスとミステリーは違いますよ。サスペンスは《ハラハラ》と《ドキドキ》を楽しむものですがミステリーは『え~?』という《謎》と『お~!』という《驚》を楽しむものですよ。」と教えてあげたのですがそれきり返事はありません・・・。(>_<)

                轟直人的にはへたな2時間ドラマなんかより「探偵スカット」のほうがはるかに本格ミステリーの《謎》(?)と《驚》(!)を楽しめたのです。

                なにしろ・・・

                中華じゃあるまいし本格ミステリーの「本格」は「大人の味」ではなくって「お子様ランチの美味」なのです。

                本格ミステリーはアートではなくてゲームです。軽く楽しめばいいのです。軽く楽しめるからいいのです。

                本格ミステリーは右脳でフィーリングを楽しむものではなくって左脳でロジックを楽しむものです。

                犯人の動機に共感するより犯人のトリックに感心するものです。

                「和菓子のアン」を読んで「和菓子が食べたくなりました~」と腹が減るのは感覚優先の文学作品の読み方です。「目から鱗が落ちました~」と知的好奇心が満たされるのが思考優先の本格ミステリーの読み方です。

                「イニシエーション・ラブ」を読んで「女は怖い(>_<)」と鬱になるのはフィーリング優先の文学作品の味わい方です。「上手い\(◎o◎)/!」と感心するのがロジック優先の本格ミステリの楽しみ方です。

                「謎解きはディナーのあとで」が「こんなのミステリーじゃね~」って・・・

                回転寿司ばかり食べていた子どもが本格的な寿司屋に行って「こんなの寿司じゃね~」と言っているのに近い気がします。

                裸の王様現象でここは「こんなのミステリーじゃね~」って言っておけば間違いあるまいと合わせている雰囲気すら感じます。間違い大ありですよ!

                轟直人は小学校入学前からー「タイガーマスク」体験の前からー《教えること》が大好きでした。1967年5月に「怪物怪獣大全集」が書店に置かれました。買ってもらえなかったので毎日日が暮れるまで座り読み(座り眺め)して「金星ガニ」や「火星コウモリグモ」を目に焼きつけて家に帰ると紙に書いて翌日友達に見せて驚かせるのが楽しみでした。これがガラモンやぺギラでは「知ってる~。」になってしまうからダメなのです。教職は轟直人の天職だったと感じます。

                読書メーターでも「和菓子のアン」や「謎解きはディナーのあとで」に対して「ミステリーではない」というレビューを目にします。そのレビュアーさんは長すぎる社会派ミステリー台頭の弊害で《ミステリー=刑事が殺人事件の犯人を追いかけて悲しい動機を明らかにするもの》という誤ったイメージが刷り込まれてしまっているのかもしれません。

                それで轟直人が「ミステリーですよ。」と《教える》コメントを送ると・・・・

                「感想は自由です!」というコメントが返ってくることたびたびでした。(>_<)

                それで轟直人が「犬の肉を食べて『犬の肉は美味い』といおうが『犬の肉は不味い』といおうがそれは感想だから自由です。しかし、犬の肉を食べて『この羊は不味い』といったらそれは感想以前の間違いです。同様に、ミステリーを読んで『ミステリーは面白い』といおうが『ミステリーはつまらない』といおうがそれは感想だから自由です。しかし、ミステリーを読んで『ミステリーではない』といったらそれは感想以前の間違いです。」と《教える》コメントを送ると・・・

                削除ブロックされて「へんな人に絡まれた!」とつぶやかれることたびたびでした。(>_<)

                中学生が相手なら「『巨人の星』は野球の謎を解くミステリーなんですよ。」「『ドラえもん』の『天の川鉄道の夜』は辻村深月絶賛のミステリーなんですよ。」と《教える》と「へ~\(◎o◎)/!」と素直に納得してくれるのに大人になると自分の思い違いを指摘されても素直に正せず正そうとした相手を悪者にしてしまうのですね・・・。(>_<)

                というわけですから素直に自分の間違いを認められるメロスのような心を失ってしまった大人を相手に間違いを正しても正しいことをしたほうが悪者扱いされるようだから間違えている人へのコメント欄ではなく轟直人のプロフィールに正しい本格ミステリーの捉え方を述べておくことにしました。

                あまりにも長いのでまともに読む人なんていないかと思いきや・・・
                「面白かったです。」とか「勉強になりました。」とかコメントしてくださるユーザーさんもいて恐縮してしまいます・・・。(#^^#)
                長ったらしいプロフィールにわざわざ目を通してくださったユーザー様。まことにありがとうございました。m(__)m

                さて。轟直人はまじめな純文学が大っ嫌いで小学生の時から現在に至るまで夢中で読んだ本といえばほぼほぼ推理小説ばっかりでしたが高校では国語だけは学年で1番。大学でも専門課程の成績はオール優でした。

                《国語の正解は1つではない》という俗説がありますがいやいやいやいや国語の試験問題の正解は1つですから。その正解を導きだすために必要なのは文学作品を読んで培われる想像力ではなくって推理小説を読んで培われる思考力ですから。

                生徒にも我慢して純文学読まなくてもいいから推理小説を楽しんで読書は楽しいものなんだってことを知ってくださいと言っていました。

                ただし・・・教育現場で殺人事件を扱う話を奨励したくはないので日常ミステリーを薦めていました。

                江戸川乱歩「智恵の一太郎」米澤穂信「氷菓」初野晴「退出ゲーム」坂木司「先生と僕」鯨統一郎「なみだ学習塾をよろしく!」辻村深月「ロードムービー」などです。

                とはいっても文学作品を読むなと言っていたわけではもちろんありませんし推理小説以外は読んだことがないというわけでもありません。

                中学高校の時映像を見てから「日本沈没」や「吾輩は猫である」や「ルーツ」を3か月くらいかけて読みましたし

                大学では近代文学ゼミで1作家4作品くらい(ゼミ12人÷3人=4グループだったためです)取り上げて毎回レポート提出だったので宮沢賢治や芥川龍之介や太宰治や川端康成や三島由紀夫の作品を読んで・・・

                「やっぱり純文学はくっだらね~(>_<)」と改めて思いました。卒業論文は・・・江戸川乱歩論です!

                大学の4年間を東京で過ごしながら大学と下宿以外で立ち寄ったのは本の町神田と国会図書館だけ!

                地元に戻って教員生活が始まりました。

                「授業を受けるのはなんのため?」轟直人の考える答えは・・・「発見の驚きを楽しむため!」です。

                ミステリーが大好きな轟直人はミステリーのテクニックを授業に活用して生徒を惹きつけてきました。

                「クイズ日本人の質問」の趣向をいただいて生徒が疑問に思うことを書かせてその中から授業のねらいにあうものを選んで「生徒が知りたいことを解明する授業」の形にしました。

                「メロスは勇者か否か?」(走れメロス)

                「客が私に伝えたかったのはどんなことか?」(少年の日の思い出)

                轟直人は40年近く授業という名のミステリーを綴ってきたのです。

                轟直人のお薦め外国文学。英・・・ガリバー旅行記。米・・・ルーツ。仏・・・猿の惑星。独・・・ほら男爵の冒険。露・・・イワンのばか。

                轟直人の現代語訳で楽しく読めるお薦め古典文学。「有斐閣新書の注釈万葉集《選》」。「星新一訳竹取物語」。「桃尻語訳枕草子」。「森村誠一の平家物語」。「山田風太郎の八犬伝」。

                轟直人のお薦め近代文学。「夢十夜」(パロル舎)。「蜜柑」(立東舎)。「女生徒」(立東舎)。「銀河鉄道の夜」(偕成社)。「黒蜥蜴」(学研文庫)。

                轟直人のお薦め現代文学。「ボッコちゃん」星新一。「日本沈没」小松左京。「戦争童話集」野坂昭如。「サラダ記念日」俵万智。「ひとりずもう」さくらももこ。
                ※大学の近代文学ゼミでは故人は近代文学の対象としていましたがすでに4人は故人ですね・・・(>_<)

                轟直人のHNの意味は・・・

                轟直人→ナオトトドロキ→ナゾトオドロキ→謎と驚→?&!。本格ミステリーの2大要素『冒頭の謎=〖?〗と結末の意外性=驚=〖!〗』が大好きの意味です。《直人》は伊達直人をイメージしています。それでアイコンも「伊達直人」です。

                退職後に読んだ本のレビューは?&!のHNで Amazonカスタマーレビューに投稿しています。

                轟直人が厳選した44作品のレビューの共読レビュアーさんのことをお気に入り登録させていただきます。お許しください。m(__)m

              • しげ
                • A型
                • 専門職
                • 北海道

                趣味で夏場はランニングをしています。2,3年後にホノルルマラソンに参加出来たら…と思っています。冬場はスキーをしていますが、最近では斜面よりクロスカントリースキーをしている時間が増えました。本好きでは有りますが、読書家を語るには程遠いです。時間が許す限りジ

                ャンル問わずで読書を楽しんでます。皆さんの感想を参考にさせて頂いて、新たな本と出会えたらと思っています。

              • みんく
                • A型
                • 専門職
                • 長野県

                 2012年に始めた読書メーターですが、2019年に再開しました。
                 小さいころ「はてしない物語」「ルドルフとイッパイアッテナ」がとっても好きでしたー。小学生で那須正幹「ズッコケ三人組シリーズ」中学生のころは宗田理「ぼくらシリーズ」。20代にはなぜか本を読

                むことが少なくなって、30代になってからまた、ちょこちょこ読んでいます。
                 小説・実用書・エッセイ・専門書など興味持ったらなんでも読みます。自己啓発本は、こう生きなきゃダメよ!と言われてる気がして、苦手です。たまに読むものもあるけれど。
                 主に朝のトイレの中か、夜寝る前の布団の中で読んでいるので、ゆっくりです。何冊か同時に読むのも好き。本好きであるけれど、本屋はもっと好き。もう本屋に住んじゃいたい。
                 レビューはそのとき感じたことをそのまま書くので、本の内容から逸脱することもしばしば。さらに、いつも字数オーバーしてしまってから削っているので、繋がりがない文章になっていて読みづらいったらないです。どうもすみません。255字って意外と少ないですねー。

                ー興味のある分野・もの・ひとー
                旅 山 太平洋戦争 鯨 将棋 東南アジア 脳 デンゼル・ワシントン 数学 憲法 ローカル 昆夏美 市川実日子 多部未華子 幸田実果子

                ー今まで読んで特に好きなものは――
                椎名誠「岳物語」
                山崎豊子「沈まぬ太陽」
                奥田英朗「サウスバウンド」
                半藤一利 監修「学びなおし太平洋戦争1-4」
                浜田宏「その問題、数理モデルが解決します」

              • 蒼い猛牛
                • 1971年
                • 奈良県

                シュナイダーですが
                削除と再登録

              • かわうそ

                カントに魅せられて。『純粋理性批判』『実践理性批判』が好きです。

              • sheemer

                  時流に関係なくいろいろな本を読んでいます。
                  自分が書いたようになじむ文章:村上春樹
                  こんな文章が書きたい目標:白洲正子
                  「本楼風並びの本棚」:「アルケミスト」の前までが最近読んだ本、
                  永遠のマイブックは本棚「マイベストブックス」に分けました(現在選び中・作

                  業中)。
                  あとは松岡正剛さん風に(著者と)3冊並びの関連性で並べようとしています。でもなかなかうまくいかないね。

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                読書データ

                プロフィール

                登録日
                2014/05/15(4389日経過)
                記録初日
                2014/05/15(4389日経過)
                読んだ本
                2267冊(1日平均0.52冊)
                読んだページ
                741228ページ(1日平均168ページ)
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                1398件(投稿率61.7%)
                本棚
                5棚
                性別
                血液型
                O型
                現住所
                神奈川県
                自己紹介

                既読本を再度手にしてしまう事のないように、利用を始めました。
                拙い感想にナイスして下さる方々、ありがとうございます。

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