悲しい。つらい。かわいそう。ただただそんな感情ばかりが溢れた。大人の欲望で歪められた理。その尻拭いをさせられるのは必ずと言っていいほど子ども。でも相手だって馬鹿じゃない。どんな手を施しても、どうにもならない絶望感を味わわされた。芦花公園作品にとっては間違いなく褒め言葉。カクヨムでスピンオフが読めます。斉清がもう手遅れだと知っていながら、なぜあの土地に向かったのか。その理由がわかります。悲しいけれど、ぜひ読んでほしい。

小学生のときに大好きだった一冊。学校の図書室で借りてあまりにも気に入りすぎて、親にねだって結局買ってもらった思い出付きです(笑)つるばら村でパン屋さんを営むくるみさん。くるみさんがたまに出会う変わったお客さんたちのかわいさと、登場するパンが本当においしそうで、読んでいて思わずほほえんでしまいます。くるみさんの絶妙な人間くささは大人になった今だからこそおもしろい。読了後に感じる心のあたたかさは20年以上経っても変わりませんでした。

悲しい。つらい。かわいそう。ただただそんな感情ばかりが溢れた。大人の欲望で歪められた理。その尻拭いをさせられるのは必ずと言っていいほど子ども。でも相手だって馬鹿じゃない。どんな手を施しても、どうにもならない絶望感を味わわされた。芦花公園作品にとっては間違いなく褒め言葉。カクヨムでスピンオフが読めます。斉清がもう手遅れだと知っていながら、なぜあの土地に向かったのか。その理由がわかります。悲しいけれど、ぜひ読んでほしい。