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2025年4月の読書メーターまとめ

jabrafcu
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2025年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

jabrafcu
『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』と同著者による適性発見法の書。〈得意なこと(才能)+好きなこと+価値観>でやりたいこと=適職を見つけようとしていた前著から「価値観」を省いてシンプリファイした感じか。あるいは「得意なこと(才能)」についてを詳述しているともいえるので,前著と組み合わせて使ってみるのもいいかもしれない。ともあれ,シンプルで使いやすい枠組み・方法を提示して,才能や適性という捉えがたい事象に,考えるための取っ掛かりを与えているのは,本書の美点であろう。
jabrafcu
2025/05/04 22:41

自分の内から湧き上がるものに基づいていること,好きなものの楽しみ方を細分化・抽象化するところなどに,谷川嘉浩の衝動論[^1] と近いものがあるが,才能にしたがえば必ず仕事で成功できるとしている(私見ではあまり確かな根拠はなさそうだった)ところは大きく異なっている。そもそも仕事の成功を目指そう,それに才能を活かそうと考えられること自体が一種の才能だと思われるが,ビジネス書ゆえかそれは当然の前提となっている(才能の具体例1000リストにも記載がない)ように見受けられた。

jabrafcu
2025/05/04 22:42

[^1]: 『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』ちくまプリマー新書,2024年

が「ナイス!」と言っています。

2025年4月にナイスが最も多かったつぶやき

jabrafcu

2025年3月の読書メーター 読んだ本の数:30冊 読んだページ数:8183ページ ナイス数:678ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/515329/summary/monthly/2025/3 ▽月30冊超えは昨年12月以来の模様(自己セカンドベスト)。ラノベ以外も軽めの本が多かったけど,だいたいどれも良書だったのでよかった。感想も多めに書けて,おかげでナイスもたくさんいただけました。ありがとうごさいます。

jabrafcu
2025/04/02 23:42

最近の?ちくまプリマー新書,なんかいい本多くない?という気がしてきた

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2025年4月の感想・レビュー一覧
26

jabrafcu
『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』と同著者による適性発見法の書。〈得意なこと(才能)+好きなこと+価値観>でやりたいこと=適職を見つけようとしていた前著から「価値観」を省いてシンプリファイした感じか。あるいは「得意なこと(才能)」についてを詳述しているともいえるので,前著と組み合わせて使ってみるのもいいかもしれない。ともあれ,シンプルで使いやすい枠組み・方法を提示して,才能や適性という捉えがたい事象に,考えるための取っ掛かりを与えているのは,本書の美点であろう。
jabrafcu
2025/05/04 22:41

自分の内から湧き上がるものに基づいていること,好きなものの楽しみ方を細分化・抽象化するところなどに,谷川嘉浩の衝動論[^1] と近いものがあるが,才能にしたがえば必ず仕事で成功できるとしている(私見ではあまり確かな根拠はなさそうだった)ところは大きく異なっている。そもそも仕事の成功を目指そう,それに才能を活かそうと考えられること自体が一種の才能だと思われるが,ビジネス書ゆえかそれは当然の前提となっている(才能の具体例1000リストにも記載がない)ように見受けられた。

jabrafcu
2025/05/04 22:42

[^1]: 『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』ちくまプリマー新書,2024年

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jabrafcu
タイトル通りの書。ADHDだと衝動性が高いために怒りやすいだけでなく,失敗して他人を怒らせることがよくあり,それに対応して自分も怒ることになりがちだという(pp. 26-7)。またADHDだとストレスを抱えやすいので「爆発」することも多くなるとのこと(pp. 82-3)[^1]。そうであるならば,怒りを適切にマネジメントするためにも,ADHDの特性にうまく対処する方法を身につけるのが大切になってくる,といえるだろう。
jabrafcu
2025/05/04 22:31

[^1]: 「爆発」はストレス許容量を超えると起こる。堪忍袋とはよく言ったものであり,当該ページに見事にイラスト化されている。またその袋の中に,細かいストレスが数多く堆積することでも,ひとつの大きなストレスがドカッと居座るだけでも,許容量オーバーを招きうるとのこと。

jabrafcu
2025/05/04 22:31

進化論からみると,怒りは交感神経を高め,アドレナリンを出して危険・敵と戦うための感情であるそう(p. 43)。だから外敵と戦うにはいいけれど,集団内のメンバーに向けてしまうと,周囲との人間関係を悪化――避けられる,怒りに怒りで対抗されてしまいギスギスする, など――させてしまう(pp. 28-9)。また,怒るとエネルギーを浪費し, 怒ってしまったことへの後悔を抱きがち。そして自責と他責のループに陥りがちでもある(pp. 30-1)。そのように負の効果が生じているなら,なるほどコントロールする価値があろう。

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jabrafcu
ネタバレ9巻から13巻までに関するストーリーまとめ+設定資料集+ショートエピソード集+イラストレーター/漫画家インタビュー。本巻がビジュアル初公開のキャラもいるらしい(ミョルマイルとか)。スピンオフがたくさん出ていることも告知されており,転スラ世界にもっと浸りたいファンには福音である。▽32頁には「クロエとヒナタの時間跳躍」と題して,彼女たちが巡った時間ループの構造が図解されている。これが大変わかりやすく,本編だけでは理解しきれていなかったので助かった。整理した人,有能。
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jabrafcu
ネタバレ主に第5部の補完 and/or 他者視点描写エピソード+α の短編集。▽マインの秘密を嗅ぎ回ってフェルディナンド一党に状況・立場を弁えさせられるハルトムート(「踏み込みすぎた代償」)。そらそうなる。描写されてないところでも情報が漏れないようユストクス他が暗躍してたり? ▽トゥーリからみてもルッツ→マインの想いは初恋だったのね(p. 175)。マインを想ってくれているのが嬉しくもあり,自分を見てほしくもありの複雑な乙女心。ルッツ→トゥーリの想いも育っていて幸せな恋が訪れる予感(p. 177-8)。
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jabrafcu
ネタバレ帝国 vs. テンペストの最終局面,両軍の最高戦力が大激突の巻。▽「行って敵を殺し尽くせ!」(p. 118)。ブチ切れリムル様,マジ魔王。▽皇帝の権能を受け人格を乗っ取られかけるも,リムルまで支配させまいと「魂の回廊」を切断し,100%の信頼をもって友に後を託すヴェルドラが熱い(p. 109)。▽智慧之王〔ラファエル〕さん,スキルだけど人格を持ち始めてたのね(p. 139)。リムルもそんな彼女(性別は推定)に相棒として接し,ついに名付けを行うと,スキルから神智核〔マナス〕へと進化。アホほどチートな強さに。
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jabrafcu
ネタバレ帝国との決戦に向けた箸休め・戦力強化の巻。▽結局,70万人も生き返らせるとはリムル,ハンパないぱっぱらっぱっぱらっぱら。その魂エネルギーでまた上層部メンバーたちが進化しちゃうし,テンペストの軍拡が留まるところを知らない。▽ラストではヴェルドラとの繋がりを絶たれたことでリムルの怒りに火がついてしまう(p. 347)。その激しさは帝国の滅亡が確定したと感じさせるほど。普段穏やかな分,よけいに恐ろしい。
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jabrafcu
ネタバレ東の帝国とテンペストの軍団同士で全面戦争。テンペストは帝国軍を地下迷宮に誘い込み,何十万もの兵を惨たらしく殲滅する――と,『オーバーロード』第7巻を彷彿とさせる展開であった。相手をしたのはヴェルドラに匹敵する格闘力を得た蟲型魔獣ゼギオンや原初の悪魔3人娘をはじめとするリムルの臣下たち。激烈に強い個の層が厚いテンペストである。▽大量殺害して魂のエネルギーは回収しつつ,人格だけ抜き出して生き返らせてやるリムル。帝国兵からしたら完膚なき負け過ぎて,そりゃ畏怖も抱こうというものである(p. 413)。
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jabrafcu
ネタバレ魔王ギィとの間で行われる代理者だけを用いた覇権争い “ゲーム” の決着をつけんと皇帝ルドラが侵攻を企てる。その前哨として,テンペストの戦争準備,ユウキのクーデター計画,魔道士ガドラの襲来と寝返り,などが起こるの巻。▽リムルは経済を豊かにすることで娯楽文化が盛んになることを期待しているらしい(p. 79・15%)。消費者たるオタクの鏡像といえようか。徴兵や愛国心の強制をする気はないらしく一安心(p. 154・32%)
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jabrafcu
ネタバレマリアベルを失って自暴自棄となった――と見せかけて真の狙いはリムルやクロエの覚醒であった――グランベルがユウキと手を結んでテンペストへ侵攻。戦いのさなか,クロエがいわば “Re:ゼロから始める勇者生活” してたことが判明するの巻。無職転生といい本作といい,面白く壮大な異世界ファンタジーにはループがつきものなのか。こうしてルミナスの意図や謎だったクロエまわりのあれこれが明らかになったところで,既刊やアニメをおさらいするのも一興だろう。
が「ナイス!」と言っています。
jabrafcu
児童書でアフリカン・パーカッションがテーマとは,と驚いて手に取った。賢さが高く “浮きこぼれ” 気味で家庭にも居づらい小6女子が,〈放課後子ども教室〉の友人たち――ミックスルーツな女の子や発達に偏りがあるらしき男の子――とともに,DIYでのパーカッションづくりに熱中,ついにはライヴ・パフォーマンスまで行う(p. 184)。演奏会のクライマックスでは疎遠になったお嬢様ヴァイオリニストも即興で参加。居場所のない者に音楽がつながりをもたらしてくれるのは小学生でもティーンエイジャーでも変わらないのであった。
jabrafcu
2025/04/30 21:31

ASDライクな健太くんのDIYスキルがとても高く,彼がいてこその成功であるのは間違いない。興味の偏りがいい作用をもたらしている例といえよう。彼の独特なコミュニケーションスタイルと,言いたいことをさっと汲み取ることができる主人公・万希奈との相性がよかったのも幸いしている。

jabrafcu
2025/04/30 21:31

初めての合奏がさっぱりうまくいかず諦め発言が出たのに対して,健太いわく:「あ……ぼくは平気。いつも笑われてるから、平気だよ。……でも、こんなにすぐにあきらめるのは、いやだ。自分で自分を笑い者にするのは、きらい」(p. 128)。けだし名言である。本質的に重要なことを臆せず気負わずストレートに表現できている。彼のような発達傾向の良い面がでたシーンといえよう。

が「ナイス!」と言っています。
jabrafcu
ネタバレアニメの続きを読むべく本巻に手を伸ばす。建国祭が終わって本格的にダンジョン運営に乗り出すテンペストの面々。ドロップアイテムをコンプガチャにする(p. 80)とはなんと邪悪な魔王か・笑。後半は世界征服を目論むユウキ・サカグチ,金融と権謀術数に強いマリアベル,反則的能力を使ったスナイパーのグレンダら,地球からの転生者たちとの争い。味方を欺き,読んでいる私も信じ込まされたユウキの演技さえ完全に読み切ってみせる智慧之王〔ラファエル〕こそ,本当のチートスキルだと確信させられた。
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jabrafcu
ネタバレ続編というよりは大ボリュームのエピローグといった雰囲気の短編集。▽ノルン✕ルイジェルドの縁談成立めでたい。ルイジェルドの方も好意をもっていたとは意外だった。▽変装してこっそりルーシーの授業参観を行うルーデウス。地球での経験を思えば心配になるのも無理はない。▽水神イゾルデを射止めたドーガ。重騎士✕女剣士といえばドーガというよりアーダンである(FE脳)。ラブラブっぷりも似ている印象。▽「獣返り」だったギレーヌの壮絶な過去と故郷への凱旋。和解がなったのはよかったが,村側からの償いもできれば欲しいところ。
が「ナイス!」と言っています。
jabrafcu
完結を記念しての?ファンブック。同業のWeb小説作家からお祝いコメントが多く寄せられており,ひとつのカルチャーとしての繋がりがあることを伺わせる。収録された諸ショートストーリーからは本編の補完となる情報が得られた。著者インタビューによれば本編から80年後の話も書きたい意向はおありだそうなので,楽しみにしたいところである。
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jabrafcu
ドイツのセミナー講師/コミュニケーションコーチによる著作。内向型であっても,長所を活かし短所を補う工夫次第でソーシャルな課題もこなしていけるという見地に立ちつつ,社会生活上の問題を具体的なシーンを挙げて検討し,解決法を提示している。それらからは,自らの特性を知悉しそれにあったやり方を取ること,労を惜しまず時間をかけて事前準備することの重要性が感じ取れた。攻撃的な人間とのつきあい方やその害への対処法を示しているのもよい。残念ながら,気になっていた内向型とASDの区別については,類書と同様,言及がなかった。
jabrafcu
2025/05/04 22:14

アンガーマネジメント,アサーションなどについては,周りに適応するという受け身/守りの姿勢だけでなく,よりよい交渉・交流・説得を実現し,より高い評価を得よう,という攻めの姿勢でも学べるものだと気付かされた。▽挙げられている事例はドイツのものだろうと推定される(※そうだとの言及はない)が,事前の根回し(p. 285),上下関係の重視(p. 280),飲みニケーション的な非公式な場での情報交換(p. 171)と,意外に日本と変わらない部分もあるようだった。

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jabrafcu
早くからナラティヴ・アプローチを本邦に紹介してきたという社会学者による概説書。Ⅰ部で主要な概念の解説を行い,Ⅱ部以降で範型となる三つの先行実践ケースを紹介・分析することで,本アプローチの有効性と発展可能性を論じている。臨床心理学・精神医学的な分野の理論を社会学者が扱うというのは面白いと感じたが,そうした領域は臨床社会学と呼ばれているそう。今後も参照させていただく機会は多いかもしれない。
jabrafcu
2025/05/01 20:11

こうしたNAが持つ効果のほどは本書だけでは判断しづらいけれど,自分の物語を聞いてもらえた,わかってもらえたというクライエントが得られる納得感は大きいものがあるに違いないと,読んでいて思わされた。▽理解や意味付けの図式を書き換えることで状況の改善を図る手法は,本書で言及されたものの他にも,動機づけ面接,認知行動療法・スキーマ療法などがある。どのように違うのかについては今後考えていきたい。なおオープンダイアローグについては著者自身が後著[^1] で論じている。

jabrafcu
2025/05/01 20:12

[^1]: 『ナラティヴと共同性――自助グループ・当事者研究・オープンダイアローグ』青土社,2018年

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jabrafcu
物語という言語のモードがどのような形式や構造,文法を備えているかを明らかにせんとするナラトロジーについて,「古今東西の文学作品を例にしながら平易に詳述した実践的な入門書」[^1]。主要な概念や先行する構造主義者たちとのつながりについてよく理解できて助けになった。そこそこスムーズに読めたのは,構造主義系の前知識をある程度持っていただけでなく,日本語と欧語の視点の取り方[^2],『ダロウェイ夫人』における意識の流れの特徴[^3]など,たまたま読んでいた本で予習が効いていたおかげもあるかもしれない。
jabrafcu
2025/05/01 20:08

ナラトロジーにおけるナラティブ概念それ自体には,人文・社会科学の諸領域で使われるときのように,主観的な意味付けがクリティカルに重要という含みはあまりない――作品内容よりも形式=語られ方に注目する,あるいは超越的な「作者」よりも物語内部の語り手を重視するという方向性はあっても――らしいというのも一つの発見であった。

jabrafcu
2025/05/01 20:08

理論を使う側としては,個々の作品にそのまま当てはめて意味を引き出すと言うよりは,物語をより精緻に記述する――文章を文法やレトリック論で,音楽を和声理論でアナライズするのと同じように――ための言語的・概念的ツールだと思っておくのがよさそうに思われた。例えば,語り手の視点の変化がこうなっている(ナラトロジー理論による記述)から,このシーンではこういう効果が出ている(解釈・批評),というふうに。

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jabrafcu
近年広まってきた斯アイデンティティ・概念の内容,および当事者の感じていることなどについて紹介する入門書。細かく分かれた多数の用語について,アカデミックなマナーで丁寧に説明している。その分――タイトルには「いちばんやさしい」とあるものの――少し難しく感じる方もいるかもしれない。だが,そうした概念を知ることで,当事者以外の人でも,誰かに対する自分の気持ちをより精緻に把握できるようになるのではと思われた。性的な惹かれと性欲が違うとわかれば,男子が男性アイドルに惹かれても必ずしも性欲とは限らない,というように。
jabrafcu
2025/04/21 11:51

集英社新書からも入門書が出ていますね。「何が正常なのか〜」はまさにその通りで、恋愛することが正常とされるこの社会においてアロマンティック/アセクシャルの方たちがされている苦労が、本書にはたくさん紹介されていました。

舫
2025/04/23 22:17

正直なところ、コメントするのが難しいのですが「異常」とされる人間が排斥される事は多いと思います。一概に、どうこう記せないのです。それは容姿でも思想(政治、宗教などを初めとする、始まる大きな意味での価値観)でも性的嗜好(アロマンティックも当然、含む)。多様文化をシンプルに受容すれば良いというだけでは、片付かない問題なので。分かりづらいコメントで恐れ入ります。

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jabrafcu
多数の蔵書を持ち,授業でも書籍紹介をしているという中学校の社会科教師が,読書するにあたって知っておくとよい施設・制度・書籍ジャンルを広く浅く紹介する,読書カルチャー入門の書。ブックガイド,目録,文学賞,文庫フェアなど私もよく認識していないものがあったので,そこは参考になった。が,末尾付近にて,批判的な文脈で以外は言及すべきでない論者たちへの肯定的参照,およびパレスチナ問題への同意しかねる見解などが見られたため,私の中での本著者への信頼度は大きく低下した。
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jabrafcu
ネタバレ闘神鎧,強すぎ!な決着編のオープニング。文字通り鎧袖一触であのルーデウスの魔導鎧をバラバラにしてしまう。崩壊した戦線を普段はそれほど戦えないヒーラーのシルフィが駆けつけて立て直し,ロキシーの届けた「零式」で反撃に移る展開は熱い。決まり手がルーデウスの魔力を込めた王龍剣を振るってのエリス渾身の一撃でさらに熱い。死に瀕したギースとの戦いの総括では,彼の無力感やあがきに共感できるのにそれを明かせないルーデウスの姿に,読んでいるこちらもシンクロ率が高まって,苦さがひとしおである。
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jabrafcu
ネタバレ滝落ちは生存フラグ。というわけでドーガおよびアトーフェの“分体”に助けられ命を拾ったルーデウスが,谷を脱出してヒトガミ゠ギース陣営との決戦に挑むの巻。カールマン3世・アレクサンダーとの勝負において,ギースの言う〈死を恐れず一歩を踏み込む勝負〉をやってみせたのは,家族を守るためにここは絶対に負けられないルーデウスの方だった(pp. 161-4)。思考誘導のワザマエが光る。▽粗暴なパワーキャラに見えて話の分かる鬼神との手打ちができたところに,闘神鎧をまとったバーディとギースが現れる。危機感MAXで最終巻へ。
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jabrafcu
ネタバレ決戦に向けてルイジェルドを仲間にすべく彼が住む村へ。しかし村には疫病が蔓延しており戦うどころではない。病気の原因であるスライムの魔王ビタを退治しようとしたルーデウスも,体内に侵入され幻覚を見せられる。そのありえたかもしれないサブヒロインたちとの if ルートもまた幸せそうで切ない。死神ランドルフにもらった骨指輪の力でビタを撃退でき,無事ルイジェルドも仲間に。あの指輪がここまでお役立ちとは意外だった。
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jabrafcu
ネタバレ4人目の子ジークハルトの洗礼を行うため天大陸へ/ナナホシの帰還魔法陣が完成するもなぜか発動せず/剣神を仲間に入れようとするが空振り/北神カールマン3世を探して中央大陸の紛争地帯へ,などの巻。最終的にキシリカからカールマンの情報を得て,ビヘイリル王国へむかうことに。そこにはルイジェルドもいるという。決戦の予感。▽ほか,ナナホシによる転移事件の考察やバーディガーディの過去など興味深い世界設定関係の話も読めた。
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jabrafcu
ネタバレギースの宣戦布告に応じて戦力集めに動くルーデウスたちの巻。▽かなりキレて龍王を名乗ることを許さないオルステッド(p. 14)。なぜに?▽アリエルを護衛する “重騎士ドーガ”(p. 84)。アリティア出身かな? ▽エリスに何の気なく「私の妹」と呼ばれて喜ぶアイシャ。妾腹の立場をわきまえなさいと母に教育されてきてるから,家族として認めてもらえるのは嬉しいよね。▽ロキシーと料理しながら昔の話をしたり,魔神語を習ったりして仲良くなっていくエリス。尊い(pp. 137-46)。
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jabrafcu
受験教育・評論で有名な精神科医による受験数学参考書のロング/ベストセラー。暗記といっても答えを丸暗記するのではなく,回答を見て解き方を理解する(できなければ教師や平易な解説書を頼る。そして類題を解き,自分で再現できるようにする)ことを大量に繰り返して,解法およびその連結パターンを覚えていくというもの。この学習法は市川伸一が解説するところの認知心理学に基づいた数学学習法と軌を一にするもの[^1][^2] であり,一見邪道なタイトルに反して正則的なそれであると評価できるだろう。
jabrafcu
2025/04/08 22:34

思考力=試行力,すなわち手持ちの解法パターンをあれこれ試してみることが数学の問題で考えることだ(pp. 28-31)というのも,言われてみればそうなのだよなあ,と。解き方のパターンを知らなければ,いくらうんうん唸ったところで下手の考え休むに似たり。私が高校生の頃にやっていたように,定理や公式だけ暗記して問題に立ち向かおうとするのは,文法だけさらって単語を覚えないまま英文を読もうとするようなものだったのかも。

jabrafcu
2025/04/08 22:35

以上のようなやり方は,数学的なセンスがない生徒がとにかく問題を解けるようになり,どうにか試験を乗り切るためのメソッドでもある(センスのある人向け,数学の本質的な理解・上達を目指すものはまた違ってくるのかもしれない)。その意味でマウスバード先生の『苦手なりの受験英語』の数学版,『苦手なりの受験数学』とも言うべきものであり,探していたそれにようやく出会えたのだと嬉しく思えた。

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jabrafcu
ネタバレ『人魚姫』をモチーフとしたポストアポカリプス・ファーストコンタクト・ボーイミーツガール作品。武田綾乃にしては珍しいジャンルだと思ったら,オリジナルアニメ映画をノベライズしたものだそう。タイトルにもなっている「バブル」に関する設定は虚淵玄によるものだそう。それぞれ違ったやり方ながら,どちらも受け手の心を揺さぶるのがお得意な方々であり,意外ながら絶妙な組み合わせかも。「バトルクール」のアクションなどはアニメに軍配が上がるのかもしれないが,心情の描写などは著者一流。アニメと小説あわせて楽しむのがよさそうだ。
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jabrafcu
イギリス文学およびポピュラーカルチャーを専門とする文学者が,孤独や孤立を扱った近代から現代までの文学作品・アニメ・マンガ・映画などを題材に,そこで試みられているロンリネス解消の方法を論じ,終章では孤立・孤独の害なく自由にソリチュードを享有できる社会の姿を模索している。私も先日読んだ『私たちはいつから「孤独」になったのか』[^1] に大きく依拠しつつ,さらに議論を発展させているので,副読本としてとても有用であった。より手軽で読みやすい本書でウォームアップしてからあちらにトライするのもよいかもしれない。
jabrafcu
2025/04/12 19:59

夫の喪に服し続けたヴィクトリア女王と『葬送のフリーレン』を〈彫像によって大切な人の死を共同体で共有すること〉で繋いでいる議論は,目の付け所がさすが文学者という感じ。▽ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』を取り上げた議論では,いわゆる「意識の流れ」の何がすごいのかというのを,孤独の無効化という面からも理解できた。たまたま同時に読んでいた『ナラトロジー入門』[^2] にも同書が出てきて,自由間接話法をより理解する助けにもなった次第である。

jabrafcu
2025/04/12 20:00

[^2]: 橋本陽介『ナラトロジー入門――プロップからジュネットまでの物語論』水声社,2014年

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/10/18(3871日経過)
記録初日
2014/09/30(3889日経過)
読んだ本
1326冊(1日平均0.34冊)
読んだページ
350238ページ(1日平均90ページ)
感想・レビュー
1295件(投稿率97.7%)
本棚
20棚
外部サイト
URL/ブログ
http://ja-bra-af-cu.hatenablog.com/
自己紹介

人文系レフト寄りオタク。人権を――思いやりなどの道徳にとどまらない社会の原理として――尊重できる方歓迎。アフロ・アメリカンな音楽が好き。

読書傾向は人文・社会科学系,音楽学などから漫画やライトノベルまで。詳しくは本棚を参照:https://bookmeter.com/users/515329/bookcases

【表記について】
- 拡張された Markdown やプログラミング言語の記法を使って注や強調,ブロッククォートなどを表すことがあります。
- 新聞記事で見られるように▽を使って段落や意味の変わり目を表示することがあります。
-(p. [数字])は出典明示のために感想を述べた本のページ数を記したものです。電子書籍では(~%)とか(位置no. ~)とも表記します。

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