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2024年2月の読書メーターまとめ

新天地
読んだ本
5
読んだページ
1186ページ
感想・レビュー
5
ナイス
113ナイス

2024年2月に読んだ本
5

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

新天地
ミステリの広義の密室を舞台に二人(第二話だけ三人)の高校生が相手の何気ない言動に「謎」を見出し真相に迫る連作短編集。殺人のない「日常の謎」ではあるが表題作のオチとエピローグで語られるその後はゾッとする。どの話も基本的には誰かのために何かしたいという優しさが発端になっており、しかし登場人物は皆高校生どうにかできることがあまりにも少ないからこそ対峙した相手には違和感を抱かせ読者としても見極めたくなる「謎」となっている。好きな話は真相を優しさが彩る「メロンソーダ・ファクトリー」と「三月四日、午後二時半の密室」
が「ナイス!」と言っています。

2024年2月にナイスが最も多かったつぶやき

新天地

久しぶりに読書メーターの感想の誤字脱字を直す。自分の感想に誤字脱字があるのは嫌なんだけど、1度アップした感想を後になって直すのは何度やっても悪の歴史修正的な後ろめたさがある。

が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
5

新天地
何度目かの再読。あとがきで作者自身が言う「読んで、話がわかり、面白い」その単純ながら極めて難しいことをスマートにやってのける短編集。浅羽通明『星新一の思想』に合わせて読んでいると、登場人物それぞれが独自に持つ”秘密”や”決まり事”を意識した「初夏のある日」「組み合わせ」「あるシステム」「マドラー」等が印象に残る。また、「夜の会話」と「出現したやつ」の超常的存在の身も蓋もないオチが堪らない。さらに「外郭団体」は何度読んでもオチで笑ってしまう。それからあとがきの映画をいちいち説明する友人はたぶん手塚治虫。
新天地
2024/02/28 17:27

あとがきにある映画館の隣の席でいちいち説明をする友人がなぜ手塚治虫かと予想するのは、リンクにある『田中圭一のペンと箸』で矢口高雄先生が手塚治虫先生と映画を観たら同じことをされた話からです。 手塚先生は『ワンダースリー』と言う漫画の主人公の名前を星新一に因むものにするなど星先生と交流があったとされていて、また星先生も手塚先生が死去した際には追悼文を送っています。https://tsuri-ba.net/?p=504

が「ナイス!」と言っています。
新天地
ミステリの広義の密室を舞台に二人(第二話だけ三人)の高校生が相手の何気ない言動に「謎」を見出し真相に迫る連作短編集。殺人のない「日常の謎」ではあるが表題作のオチとエピローグで語られるその後はゾッとする。どの話も基本的には誰かのために何かしたいという優しさが発端になっており、しかし登場人物は皆高校生どうにかできることがあまりにも少ないからこそ対峙した相手には違和感を抱かせ読者としても見極めたくなる「謎」となっている。好きな話は真相を優しさが彩る「メロンソーダ・ファクトリー」と「三月四日、午後二時半の密室」
が「ナイス!」と言っています。
新天地
イブン・バットゥータは歯が丈夫な奴隷のリタを買い旅のお供にする。旅行記として歴史に名を残す旅路をリタが出会う様々な食べ物や異文化交流を軸に描く。バットゥータを博識の変りの者として描き、リタは知識を彼と旅から学ぶ形になるので、二人の価値観が現代人に近い描かれ方にも違和感がなく、その行動や意見に読者が親しみを抱かせることにも繋がる巧い作り。シンプルな絵柄で、話も食文化を中心にした異文化交流が主だが、14世紀の中東で生きることの過酷さも同時に描き諍いや病気で簡単に人が死んでいく事が印象に残った。
新天地
2024/02/18 15:01

もう一つとても印象に残るのは、描かれたどの地域でも、奴隷は過酷なものだがただそれだけで無条件に虐げられる様な身分や階級ではなく、宗教上の教えを始めとして身分を超えて助け合える仕組みがあるばかりか自身の努力次第で違う身分にもなれる社会となっていて、それらを描いた上でなぜ現代で奴隷制度があってはならないかを考えられるきっかけになったこと。その立場や身分であることが必ずしも不幸ではなく心の持ちようである部分は大きいが、同時に心の持ちようだけでどうにもならない事実を突きつけてくるのもまた上手く描いている。

が「ナイス!」と言っています。
新天地
坂本先生指導の下ゼミ生全員が卒業生の力を借りながら連句を巻く最終巻。ただでさえ奥深い俳句を様々な決まりの中で繋げて作成する連句により一同はどこまでも果てしない文学の深淵の中で何度も迷い様々な懊悩を抱き悶えるが、坂本先生と作者の手腕によって彼らの句が幾重にも姿を変えて次第に連句として形を成していく様子がとにかく面白い。全登場人物の俳句を作る姿から滲み出る色々な情念と言うべき心の動きに圧倒され尊敬し愛おしくも思った。もう最初にレンカさんが、自分は連句に憧れていてやってみたいと口に出して実行した事からして尊い。
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新天地
電子書籍でのみ発売だった『どくヤン』第3巻の内容に北原尚彦氏の解説や作者達による鼎談、さらには袋薦めペーパーという特典まで封入して送る特別版。始めのうちは自分はシャバ僧のパンピーなので勝手に野辺に感情移入していたが、毎日の様に増えていく積読を思った時、積読本ヤンキー鬼積読永遠こそが彼は私だと感情移入して読む様になった。彼も俺も積読問題にはいろいろと切実である。また、タイマン方式の毘武輪凰罵倒流(ビブリオバトル)は殴り合わなければ是非やってみたいので自室の本棚を眺めてはデッキ構築を妄想していた。
新天地
2024/02/08 16:44

タイマン方式の毘武輪凰罵倒流(ビブリオバトル)のデッキです。 書名/作家名/出版社 氷菓/米澤穂信/角川文庫 ノースライト/横山秀夫/新潮社 園芸家の一二ヶ月/カレル・チャペック/海山社 チェスの話/シュテファン・ツヴァイク/みすず書房 いずれすべては海の中に/サラ・ピンスカー/竹書房文庫 ほしのはじまり/星新一/角川書店 おさるの日記/文・和田誠 絵・井上康成/偕成社 奇妙な瓦版の世界/森田健司/青幻社 土~地球最後のナゾ~/藤井一至/光文社新書 八つ墓村/横溝正史/角川文庫

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/01/17(3350日経過)
記録初日
2011/10/21(4534日経過)
読んだ本
1509冊(1日平均0.33冊)
読んだページ
344965ページ(1日平均76ページ)
感想・レビュー
1333件(投稿率88.3%)
本棚
17棚
性別
年齢
36歳
血液型
A型
職業
自営業
現住所
群馬県
自己紹介

2015年から読書メーター始めました。
15年以降の本に関しては必ず感想を書くという目標を立てています。

そこそこ元気に生きております。
現在は体調不良により感想休止中。

好きな小説は星新一、田中芳樹、阿刀田高、江坂遊、米沢穂信、泡坂妻夫、京極夏彦、宮部みゆき、横山秀夫、東野圭吾、塩野七生、モーリス・ルブラン、ジャック・リッチー他多数 
好きなマンガはジョジョの奇妙な冒険、北斗の拳、スラムダンク、魔人探偵脳噛ネウロ、暗殺教室、封神演義、屍鬼、銀河英雄伝説、クレイモア、マテリアルパズル、海皇紀、修羅の門、チェ-ザレ、宇宙兄弟 、マキバオー、ダンジョン飯ほか多数

購読雑誌はヤングジャンプ、ジャンプSQ、ウルトラジャンプ、月刊少年マガジン、コミックバンチ、モーニングツー

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