松本清張『昭和史発掘』がなんとかおわったのでほっとしていたら「特別編」なんていうのがあった。2月は『源氏物語』も読み始めたのでますます混乱してくる読書だった。2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:39冊 読んだページ数:10347ページ ナイス数:980ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/56191/summary/monthly/2024/2
『源氏物語』との違いは姫の話よりも琴の継承や政治の話が中心になる。それは男が書いた物語だったからだろうか?悲劇のヒロインはあて姫だけで、男達の悲喜劇が多い。https://note.com/aoyadokari/n/n3abb5836d7c3
俳句を詠むことよりも読み(解釈する)ということの難しさ。点数主義にならざる得ない能力主義みたいなもの。それは俳句だけではないのだが、なかなかそこまで余裕を持って遊べないということなのかもしれない。例えばこの中で一番点数が良かったのは岸本尚毅であって、正直無難な座興という句が多かったような気がする。あるいは、坪内稔典の句は伝統俳句からは外れてしまう(彼の質問は鋭いのだが、そういうことは初心者にはわからない)。それでも飯田龍太の句は確かに一番好きだなとは思うのだった。
『ガンジー』がイギリス主体で作られたということもあるようだ。ガンジーの無抵抗主義の限界について、独立するときは武力闘争も必要だということなのだが。インドがナショナリズムになっている背景としてイスラムの脅威(パキスタン)があるようで、イギリスという仮想敵を作ることで国をまとめたいのかもしれない。ガンジーの失敗がパキスタンを分離させたとしているがそうなのだろうか?もともと部族社会であったインドを一つにまとめるのが難しいということのようである。
あと植物の名前も翻訳されていて、姫たちの名前もそれぞれ興味深い名前が付いている。「夕顔」が「イヴニング・フェイス」とか「末摘花」は「サフラン姫」になっていい香りがしそうだ。須磨寺の守り神が「ドラゴン・キング」とか、龍王の訳なのか、明石入道はポセイドンの末裔かと思わせる。『源氏物語』の二次創作というようなことを解説で言っているがまさにそのように読める。そこから西欧人たちはヴィクトリア朝時代を思い浮かべ、オリエンタリズムだと思うが「千夜一夜物語」の幻想譚と成っているのである。
GHQが日本の軍備を解体したのは、その頃の将校たちがニューディール政策の新しい思想の持ち主だったということ。それ以前は日本についてまったく研究されていなかったという。戦争になってから急遽研究者を育て、その彼らが日本の占領政策を担っていくのだった。それで軍隊解体と天皇制存続をという方向に向かっていくのだった。ただ日本の官僚温存の場である大学を解体出来なかったので東大官僚が後の政治を支配していく。朝鮮戦争が始まると軍備の再編成と日本の基地化。天皇は欧米には視察に行けるがアジアには行けないという言葉が重い。
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