英国在住の筆者の身近にいる労働者階級のオッサンを描いたエッセイ。可愛げのあるトホホなオッサンが数多登場するのですが、そこで終わらずにその裏にある現代英国の政治・経済情勢まで踏込む社会派エッセイでもあるという、硬軟の加減が素晴らしいです。EU脱退に希望を託し賛成票を投じた結果、奥さんとギスギスし、しかも世の中さほどよくならず。希望がないのは洋の東西、老弱男女を問わない時代なのか‥。ヤケになってalways look on the blight side of lifeを大勢で歌うあの場面、象徴的だったな‥。