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2024年3月の読書メーターまとめ

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2024年3月に読んだ本
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2024年3月のお気に入り登録
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  • かおりん

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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短編集。遠く離れた月に思いを馳せる人々。そして近過ぎて気が付かなかった存在に気付く。自分を大切だと感じてくれている人が居て、誰かを大切だと感じる自分が居る。なんて満ち足りた翳りのない気持ち。気が付かないだけで私たちもこんな柔らかく優しい素敵な世界に生きているのかもしれない。
mm
2024/03/07 13:54

ポン重太郎の様なくすぐったいお笑いがすき。

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

mm

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が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
17

mm
雨の朝の匂い、受け付けなくなった夫の匂い、食事が出来上がる湯気、愛しい人の匂い。清々しさと官能的な匂いがバランス良く混ざり合って溶けて包み込まれる一冊。結婚に対する個々の条件も感情もそれぞれ。誰かを批判や否定するものでもない。あなたはあなたなのだから、親や友人の価値観を押し付けられず、生きてイイのよ。大人の女性の恋にときめき、様々な匂いを感じ取り、自分もまるでイイ恋しちゃったみたいな胸の高鳴りがあって読み終えて独り、照れた。栞紐の色はもうこの色しかないよなあ、とキュンと来た。美しい一冊。
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mm
螺旋プロジェクト。イソベリとヤマノベが出会いやがて対立して行く。海族と山族。出会ってはいけないのは争うからか。言葉も通じず、信じるものも風貌も違う。けれども一緒。原始の時代の物語なので、言葉も違い理解する事が難しいが独特のリズムがあり本能で読んでしまう感じが面白かった。多分、読み終えても全てを理解していないとは思うのだが想像してみる楽しさがある一冊だった。
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mm
ネタバレ母親の過干渉の中育ったあさひは自己肯定感が低く、周りに流される日々。大学生になってまでヒエラルキーに悩み、人の彼氏と誘われるがまま関係を持ち最悪の事態を起こします。母親から心配をされる余り、自分を大切に出来ない事は反抗期のような感情かもしれません。友達だと思いたかった子にも弱みを握られタカられこうまでして通う大学って何なのだろうか。と寧ろそっちが恐いです。普通はもう少し手前で親離れするとは思うのですが、その先までひとっ飛びしてしまうのは家系でしょうか。恐い一冊でした。
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mm
中学受験を切望する母に塾へと放り込まれたヒロシ。先輩の愚痴を聞く会社員。後輩と噛み合わないOL。そろそろ取り壊しの噂が流れる「椿ビルディング」の西棟四階物置き場に心を寄せる三人。交差しながら交互にそれぞれの生活が語られる。時に突飛な出来事が起き、静かに流れては彼方へと揺られ消えていく泡のような日常。退屈だと侮る勿れ。じわじわ来る。トンネルにゴムボートを浮かべるあの日の水嵩のように、意外にも深い一文を見逃してはならない。西棟の店子たちそれぞれが生き生きと動き出した読み終わりたくない一冊だった。
mm
2024/03/24 19:57

先にヒロシの中学生活を読んでしまったが、小学生のヒロシの達観した語りがこれまた良かった。

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mm
死の匂いを感じ取る事が出来る刑事。犯人が判っているのに証明する事が出来ない。逮捕する事が出来ず時効を迎える。そんな定年間近の刑事が行方不明者の捜査をする内に出会った男。過去の被害者からの告発。この世から消えたい人と消したい人。跡形もなく消える事が出来たら、消し去る事が出来たら。段々と思ってもいない方へと転がり出す。闇の力の方が引力が強かったと言うべきか。子供の頃に強いショックを受ける衝撃は忘れられるものではないから。不穏なこの一冊から何を受け取れば良かったのかわからないのだけれど。
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mm
満州国で生まれ育ったひろみの黒く豊かなおさげ髪が揺れる。憧れの女学校の制服が質素になり労働者としてお国に尽くして行く。誰にも言えず命令に従い、ただ生きることだけを考える。人が人として生きることが出来なくなる戦争が、例えその後を生きることが出来たとしても終わりがないことに衝撃を受けました。普通に受けて来た学校の授業では知る事がなかった真実を読みました。同じ境遇で過ごしても、時が経ち決して同じ気持ちではない。分かり合えない分かち合えない事が当たり前ですが、悲しく感じた。戦争が終わってからの闘いその一文が重い。
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mm
家庭の問題から八歳の妹を連れて見ず知らずの町で暮らす事にした十八歳の姉。「そば屋と鳥の世話じゃっかん」仕事と住む場所と賄いの食事、周囲の人々の温度。何より「ネネ」の存在が二人の人生を明るく照らす。「りっちゃん!りすぁちゃん」姉妹の十年毎の物語。静かな心地よい川のせせらぎの様な日も、嵐の夜も、心許ない時はいつだってあなたの気配がする。自分の内側に灯る良心、それを与えられる大人たち。(お母さんとその婚約者お父さん気取りは除外)表紙を何度も何度も眺めながらの豊かな読書だった。ネネが可愛くて可愛くて。
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mm
漫才の掛け合いをニヤついて読み始め、花ちゃんと佐知子の変わらぬ仲良し振りにほっこり。色んな大変なことが起き中学生にはどうにもままならず、それでもあたたかい読み心地。そして真千子さんとタツヨさんの確執が遂に語られ、その過去を知る事となったのですが。亡くなったタツヨさんの遺した日記であったことが少し残念に感じてしまいました。よくある形だったので。これまで人生二周目かと唸って読みましたが、今作はある意味年相応の一冊。どれだけ悔いてどんなに懺悔しても真千子の子供時代は二度と戻らない。花ちゃんは泣きましたが。辛口。
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mm
ネタバレ大正末期の大阪。幼き頃の出会い、時を経て夫婦となったふたり。あの世へと旅立った妻。儚げな表紙と栞紐の白色、ゆらゆらとその気配が立ち登りいつしかこちらを絡め取られるような異界の者達。遠国の門エリマキが恐ろしい筈なのに化け物では決して無く、想像力を掻き立てられる一冊だった。ホラーとあるが寧ろ恐ろしく愚かなのはまだこの世に生きている人間の方だったり、遺されている方の心残りの重さを感じた。古い蔵の中飾られている扇やエリマキの鱗が光る場面など色が印象的だった。
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mm
東京から疎開した蒼い眼を持つ清子と尖った耳を持つみなしごのリツは出会う、出会ってしまった。母を知らずに暮らすリツと健次郎の身、その眼の蒼さを疎まれ嫌われて孤独に生きる母親と清子。決して交わらない者たちが抗う様を見守る読書。何より清子とリツは小学生なのだ。母の言葉で自ら辛い境遇を変えようとする清子と、源助の言葉で考え答えを探して行くリツの姿に胸が熱くなる。山の季節の移り変わりをリツの足裏が感じるようにその身ひとつで駆け抜ける冷たい風や、川の水の飛沫や蕗のとうの春の匂いまで感じる一冊。螺旋プロジェクト。
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mm
ネタバレ滋賀の山里、ある夜集落が襲撃された。忍びの末裔とされる梟の一族。夜目が効き音も立てず闇夜の中颯爽と駆け出す主人公に惚れて、一緒に駆け抜ける読書だった。梟の一族だけに留まらず人と繋がって行くこれからが楽しみでならない。脳内でくるくると場面が浮かび上がり、読んだのに観た様な不思議な読書時間。 西垣(村雨)にはがっかりした。あんたそんなだから駄目だったんだよ。
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mm
東京湾岸地区、タワマン住まいの家族たち。無邪気なのは子供たちだけで収入格差で息が詰まる母親たち。子供たちの中学受験も重なり学力格差で更にキリキリとするが笑えない。どんなに滑稽に見られようと、子供を思う親はこんなにも必死なのだ。子供が成長して行く姿に胸が熱くなり、それは親とて同じなのだ。息が詰まる場所でいつのまにか力を付け自分を解放して行く姿を応援する読書。卒業式なんて一緒に式に出ている様に泣いて読んでしまった。子供たち、大人たちも柔らかな陽射しに包まれ、新たな一歩踏み出せる春になります様に。
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mm
母親の記憶もなく継母たちとも距離を置き、父親とも心通わず、人と交わらない引きこもり。父親のお供として本州から北海道の山奥の地へ鹿を撃ちに行く。旅館で聞く痩せた土地を選んだ開拓者たちの生きた時間。父親と息子の偏った関係。山奥で生きる鹿や熊の誰もが知ろうとさえしない生と死。首輪を付けたまま群れとして存在する犬たち。獣たちの命を賭けた闘い。人ではなく、いつのまにか共に闘い切った彼等に気持ちを残した者。別れの咆哮が山の木々を揺らす様を震えて読む。獣たちの生き様に自分の、人間の、甘っちょろさを恥じた読書だった。
mm
2024/03/08 14:56

闘いの場面では一緒に奥歯に力が入りまくり、獣たちの生きる血生臭ささに圧倒されまくりました。

が「ナイス!」と言っています。
mm
短編集。遠く離れた月に思いを馳せる人々。そして近過ぎて気が付かなかった存在に気付く。自分を大切だと感じてくれている人が居て、誰かを大切だと感じる自分が居る。なんて満ち足りた翳りのない気持ち。気が付かないだけで私たちもこんな柔らかく優しい素敵な世界に生きているのかもしれない。
mm
2024/03/07 13:54

ポン重太郎の様なくすぐったいお笑いがすき。

が「ナイス!」と言っています。
mm
白麗高校に転校生として彗星の如く現れた東京の人。美しく成績優秀の近寄り難さで異分子扱い。陰湿な虐めが起きてしまうのかとこちらの心配を見事に裏切ってくれた。子供から大人へと羽化して行く不安と期待を藤宮先生の目線で追う読書。ひとりひとりが抱えていた重い荷物をみんなで抱え直し乗り越えて行く。水の冷たさも息苦しさも、髪の先が揺れている様も一緒に感じ、水底から見上げた世界が陽の光を受けてきらきらと眩い一冊。いよいよ、青春。白麗高校にて。
が「ナイス!」と言っています。
mm
短編集。色んな人の旅先での様々な心の揺れ。大切な人を失った後のどうしようもない哀しみや残された者の乗り越えなければならない様な、宿題の様なもの。どれもふと、そこに一緒に不意に居合わせてしまった様な色が浮かぶ読書でした。小さいねずみの物語、あれは素敵な世界観で子供心を(大人になっても)包んでくれているのだな。
が「ナイス!」と言っています。
mm
犬と猫の器に入り、人間の側に居るレオとクロ。「阿保猫」「馬鹿犬」と互いを呼びつつ力を合わせて行く。人間に寄り添う彼等の姿をいずれまた読めます様に。会えます様に。レオにしゆうくりいむ。クロにおしゃしみ。を用意して待っていよう。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/08/17(3166日経過)
記録初日
2015/08/17(3166日経過)
読んだ本
683冊(1日平均0.22冊)
読んだページ
206608ページ(1日平均65ページ)
感想・レビュー
596件(投稿率87.3%)
本棚
1棚
性別
血液型
B型
自己紹介

装丁や栞紐の色など味わいつつ読むことがすきです。少数派であれ。

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