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2024年8月の読書メーターまとめ

禿童子
読んだ本
11
読んだページ
3454ページ
感想・レビュー
11
ナイス
430ナイス

2024年8月に読んだ本
11

2024年8月のお気に入り登録
2

  • Hutabachaos
  • 中玉ケビン砂糖

2024年8月のお気に入られ登録
2

  • 中玉ケビン砂糖
  • Hutabachaos

2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

禿童子
ネタバレ古典部シリーズは「人の死なないミステリー」であるのに対して、本作品集はノワールの香りが濃い作品ばかり集めた感じがする。青春物ミステリーが「白米澤」ならこちらは「黒米澤」か。どれもエッジが効いた作品ばかりで、時折見せる古風な言い回しも味があってようござんした。幼いながらも艶めいた背徳感を醸し出す『柘榴』は、潔癖な作者には意外な手練で、この路線でもいけるんじゃないかと思わせる。『万灯』は綿密な取材を感じさせる力作だが、猛烈ビジネスマンは過去のものになったのでは。表題作『満願』も一時代昔の感覚なのが惜しい。
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2024年8月にナイスが最も多かったつぶやき

禿童子

7月は、ほぼ米澤穂信月間であった。さらに言えば高校生の夏休みを思わせるようなラインナップ。思えば人生の夏休みは高校時代16~17歳の頃ではなかったか。あの頃の自分に帰りたい願望?何を読むかは自由だからね(笑) 2024年7月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:2682ページ ナイス数:437ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/627582/summary/monthly/2024/7

が「ナイス!」と言っています。

2024年8月の感想・レビュー一覧
11

禿童子
今野敏の湾岸署安積班シリーズの中で登場したプロファイリングの名手・青山に興味を持ったので、「ST 特捜班」シリーズも読んでみることにした。特捜班のメンバーは赤・黒・青・緑(翠)・黄(山吹)と名前の中に色が入っている。まるで戦隊シリーズみたい。典型的なたたき上げ刑事の菊川が、特捜班の自由な発言と行動に反発しながらも、その実力を次第に認めていく。ハチャメチャな特捜班が事件を解決するまでの紆余曲折が本シリーズの見どころかな。
禿童子
2024/08/29 22:43

あねさ~さん、コメント有り難うございます。テレビをあまり見ないのでドラマになっているのは知りませんでした。しばらく今野敏に沼ってみようかと(笑)

あねさ~act3 『秋の夜長にガッツリ読めれば良いなぁ』
2024/08/30 13:34

今野さんは自分が読んだ範囲ではどれもオススメ。

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禿童子
通称「日国」で知られる日本国語大辞典の編集の中心になった松井栄一さんの語りは、まさにリアル『舟を編む』。広辞苑の新村出、三省堂国語辞典の見坊豪紀など、国語辞典には個人の名前が冠されることが多いが、日国は松井家三代の辞書編纂の歴史が刻まれている。祖父・松井簡治の「大日本国語辞典」が日国のベースになっている。有名な英語辞書OEDのコンセプトを日本語辞書で実現し、中辞典では不可能な言葉の使用時期と用例を盛り込んだ大辞典を実現した点で日国は唯一無二。一語25秒のペースで2年で50万の見出しを立項したのはスゴイ!
禿童子
2024/08/27 09:30

残念ながら日国第二版ができてから時間が経っているが、第三版の話を聞かない。松井栄一さんも92歳で天命を全うされた。あるところにはあるんだろうが、私が通う市立図書館レベルでは日国は一冊本の圧縮版しか置いていない。名高い日国だが、知る人ぞ知るという存在になってやしないか。国文学の世界で出典として論文に書ける唯一の国語辞典とは聞くが。

禿童子
2024/08/27 09:49

日本人だけではなく日本語を学ぶ外国人の視点を意識しているのは教育者を経験した松井栄一さんならではの気づき。「日本語では、辞書を引くのにその言葉の読み方を知っていなければならない。アルファベットで引ける英語とは大いに違う」という指摘は重要。漢語は音読み訓読みなど幾通りもの読みが可能だが、辞書の立項は五十音順なので、あらかじめ言葉の読み方を知っていないと見出し語にたどりつけないのが難点。これが日本語の学習を難しくしている。

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禿童子
ネタバレ臨海署シリーズの見どころには個別の事件の真相究明、いわゆる謎解きのほかに刑事たちの人間関係が織りなす綾があると思う。むしろ読むべきはこちらの方かも。警官になって出会ってきた同期や先輩との再会は、相手との職位の差が微妙な緊張を生じる。安積ではなく最年少の桜井の視点からかつての先輩・大橋の姿を描写する表題作『最前線』、安積が駆出しの頃の先輩刑事・三国と再会する『夕映え』に時間を経て警察組織の中での立場の変化と変わらぬ人間性が対比されて心に残る人間像を形づくっている。
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禿童子
ネタバレ全裸死体事件、香港マフィアの麻薬取引検挙など臨海署が捜査に関わる多彩な事件ごとに短編にまとめている。事件の表面に隠れた真実の追求が共通したテーマか。一見冴えない須田部長刑事が「仏像のように半眼」になって頭脳を回転させるのが面白い。警察組織の典型から外れた科学捜査=STの青山のプロファイリングも見物。表題作『陽炎』は、刑事らしからぬ安積の温情と冷静が一人の若者を罪の道への転落から救う。登場人物の各人の視点が交差するのも今シリーズの特色では。
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禿童子
著者は『独ソ戦』で有名になった人というイメージ。ロシアのウクライナ侵攻を背景として改めて注目されるようになった経緯や、日本の言論空間の中での「軍事」の取り上げ方の歪みなど、インタビューや他の本の解説やレビューなど雑多な文章をまとめた本。印象に残ったのは、物量的に圧倒的なロシア軍に対してウクライナ軍が善戦している理由に、ロ軍が命令事項を詳細に限定する「ディーティルドコマンド」なのに対して、ウ軍は欧米流の現場指揮官に裁量権を与えて臨機応変に対処させる「ミッションコマンド」を採用していることを挙げている点。
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禿童子
『ふたりの距離の概算』『いまさら翼といわれても』両作品とも既読なので、個別の感想は控える。一つだけ言えるのは再読にもかかわらず、ストーリーが分かっていても米澤作品は面白く読める。単なるストーリーテリングではなく、登場人物、ここでは語り手の感情や性格が細やかに描写されているためか。長く続くシリーズ物によくあることだが、作家が各キャラクターに注ぐ「愛情」を強く感じる(特に、『いまさら翼・・・』所収の『鏡には映らない』『私たちの伝説の一冊』など。)巻末付録の作者サイドの事情は読み手からはうかがえない貴重な情報。
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禿童子
気軽な法律相談を本にした、というところか。岡野武志というキャリア15年の現役弁護士がふざけた質問を含めてシロートの素朴な疑問に千本ノックよろしくザックリ回答する。ゾンビが現実にいるとして、ゲームの世界みたいに問答無用で殺してはいけない。その理由は?といったものから、具体的で役に立つQ&Aまで。さらっと読めて分かりやすい。法律事務所の宣伝もあるが、読んで損はないと思う。
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禿童子
ネタバレ東京湾臨海署安積班シリーズの第1作。安積班シリーズにはそれ以前の2シリーズがあるのだが、今回の読書作戦(?)は第3シリーズで我慢する。最新刊『秋麗』と違って、安積の一人称。相棒というべき交通機動隊の速水も登場、「黒い亡霊」風間と公道バトルを繰り広げる。警察組織の描写も緻密で、本庁と所轄の対抗意識、相楽との意見の衝突などストーリーのアクセントが分かりやすく提示される。本シリーズを通して妻子との離別という安積の悔恨が通奏低音のように見え隠れする。刑事の類型から外れる須田が捜査の行き詰まりを打開するのが面白い。
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禿童子
今野敏の警察物は初読み。TVドラマになっているのか、登場人物のアクションの一挙一動が描写され、警察組織の中の各人の立ち位置や職分がさりげなく説明されている。仕事柄警察と話すことがあって、本書の(架空の警察署であるが)臨海署の管理官、課長、係長(安積もその一人)等の職掌・権限の違い(令状を出せるのは警部以上など)が細かく書き分けられているのは興味深い。死体発見、容疑者確保、自供までの捜査の流れがスムーズすぎてサスペンスの味わいは薄いものの、リアルな描写のお陰で飽きがこない。このシリーズ最初から読んでみよう。
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禿童子
笑っていいとも!の不熱心な視聴者としては、コンパクトに復習できる本として読んだが、バラエティの面白さを新書200ページ余で伝えるのは難しいと思った。ドラマならDVDが残るが、バラエティは個人のVTRでもなければ再放送も考えにくい。ここまでやれるのかという予定外の面白さが番組の真骨頂、個人的には有吉佐和子の延々終わらないハプニングをもっとフォーカスして欲しかった。SMAPやお笑い芸人がブレイクした番組という役割を重視している。しかし、タモリ=知的というくくりは少し言い古されているようにも感じるが如何か。
うさちゃん
2024/08/06 18:10

いいともをやっていた頃はうさちゃんもテレビが好きだったんですが…。歳とともに油物が食べられなくなるようなものなのか、次第にテレビが苦手になりました。いいともに出ていた又吉さんをおぼえています。

が「ナイス!」と言っています。
禿童子
ネタバレ古典部シリーズは「人の死なないミステリー」であるのに対して、本作品集はノワールの香りが濃い作品ばかり集めた感じがする。青春物ミステリーが「白米澤」ならこちらは「黒米澤」か。どれもエッジが効いた作品ばかりで、時折見せる古風な言い回しも味があってようござんした。幼いながらも艶めいた背徳感を醸し出す『柘榴』は、潔癖な作者には意外な手練で、この路線でもいけるんじゃないかと思わせる。『万灯』は綿密な取材を感じさせる力作だが、猛烈ビジネスマンは過去のものになったのでは。表題作『満願』も一時代昔の感覚なのが惜しい。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/11/13(3300日経過)
記録初日
2005/04/16(7163日経過)
読んだ本
2183冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
597750ページ(1日平均83ページ)
感想・レビュー
1031件(投稿率47.2%)
本棚
23棚
性別
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