読書メーター KADOKAWA Group

2024年9月の読書メーターまとめ

禿童子
読んだ本
10
読んだページ
2653ページ
感想・レビュー
10
ナイス
370ナイス

2024年9月に読んだ本
10

2024年9月のお気に入り登録
1

  • 逆丸カツハ

2024年9月のお気に入られ登録
1

  • 逆丸カツハ

2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

禿童子
A級陥落後、引退もささやかれた羽生善治がタイトル戦にカムバックした2023年の王将戦5番勝負を縦糸に、過去の名勝負を戦った谷川浩司、渡辺明、豊島将之などの相手棋士と主催社の新聞記者の回想を横糸に、一つの時代を作り上げた唯一無二の存在に多面的に迫るドキュメンタリー。観る将の自分にとって棋譜なしで将棋の奥深さを感じられたのは有り難い。50歳を過ぎても青年の心を持つ羽生には今後も目を離せない。
が「ナイス!」と言っています。

2024年9月にナイスが最も多かったつぶやき

禿童子

台風に振り回されていつの間にか8月が終わっていた。読みたい本が積み上がって図書館の返却期限が迫る悪しきパターン。つたない感想にいつもナイスを頂き感謝します。2024年8月の読書メーター 読んだ本の数:11冊 読んだページ数:3454ページ ナイス数:430ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/627582/summary/monthly/2024/8

が「ナイス!」と言っています。

2024年9月の感想・レビュー一覧
10

禿童子
A級陥落後、引退もささやかれた羽生善治がタイトル戦にカムバックした2023年の王将戦5番勝負を縦糸に、過去の名勝負を戦った谷川浩司、渡辺明、豊島将之などの相手棋士と主催社の新聞記者の回想を横糸に、一つの時代を作り上げた唯一無二の存在に多面的に迫るドキュメンタリー。観る将の自分にとって棋譜なしで将棋の奥深さを感じられたのは有り難い。50歳を過ぎても青年の心を持つ羽生には今後も目を離せない。
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
各章に作曲家の履歴と代表的なオペラ1曲のあらすじと見どころを簡潔にまとめている。作曲家の紹介といえば大体作品中心の話が多いものだが、本書では作曲家の隠されたエピソードが主体で、知らなかった話題、例えば、チャイコフスキーが女性嫌いで、有名な富豪未亡人の後援者と一度も会っていないとか、トゥーランドットがプッチーニ死後に編曲発表されていたことなど意外な話が多く、読み物としても面白かった。真面目な話として、グランドオペラとそれ以外のオペラの違いなど、作品鑑賞の参考になる背景情報も豊富。
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
意識を失ったときの「蘇生はどうやって行うの?」の心肺蘇生の具体的なやりかたの説明は役に立つ。脳への血流を維持することが心臓マッサージ(胸骨圧迫)の目的。コロナの問題もあるのか、人工呼吸は省略可。意識の中枢は上行性網様身体賦活系(ARAS)にあるという学説が主流になっているのは知らなかった。植物状態(遷延性意識障害)の治療法の説明が目新しい。認知症と意識障害の線引きは難しい。20年前の父の末期の頃を思い出すと当てはまることが多かった。
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
飛行機という金属の塊がなぜ空を飛べるのかという根本的な疑問に対して、それは「揚力」があるからと答えられるが、「揚力」が発生する仕組みが一般書で適切に説明されていない。ベルヌーイの定理、ナヴィエ=ストークス方程式、レイノルズ数など、式を出さずに理論をわかりやすく説明しようという著者の努力のおかげでなんとかアウトラインは理解した。飛行機の進化の歴史とパイオニアたちの人生を紹介する「飛行機物語」という点では実に面白く読めた。理論と経験の結晶がライト兄弟のフライヤー号で、その影響がいかに大きかったかを実感した。
禿童子
2024/09/17 13:48

注意深く読んでみると、ヒコーキ好きが読んでいそうな「第一次・第二次大戦軍用機物語」、「音速突破のイエーガー物語」、「米ソのジェット機開発競争」などを見事に避けているのがわかる。リリエンタール、ケイリー、二宮忠八などの初期のチャレンジャーと、ライト兄弟、ジェットエンジン開発者ホイットルなどが叙述の中心で、彼らがどういう動機で、誰に刺激を受け、どんな経緯をたどったのか丁寧に説明している。「金属疲労」という言葉を広めたコメット機の事故原因の説明も詳しくて参考になった。

が「ナイス!」と言っています。
禿童子
ネタバレ2000年発行なので日本とロシアの関係が良好な時期とあって、日本警察とロシア連邦保安局FSBが合同研修を開くなど、今となっては考えられない設定なのが興味を引く。中央アジアの夢幻郷シャンバラのことは初めて知った。ポルターガイストや人体発火現象など、今野敏の引き出しの広さに驚嘆する。超常現象にも科学的な説明がつくというのはさすが「科学特捜班」の名に恥じない。音響専門のセクシャル美人結城翠が物理も担当して、事件解決をリードするのが見もの。
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
ネタバレSTシリーズ2冊目。今回はST解散の危機を背景として、いつもは目立たない僧侶・山吹(実は化学専門家)の直観が冴える。ゾンビとフグ毒の関係は知らなかった。美人女子アナを巡るストーカー&パパラッチ騒ぎには裏がある。サドマゾ、新興宗教まがいの心理セミナーなど、多面的な要素がちりばめられ、最後は黒崎の無敵の武道で一気呵成に解決へと。相変わらず警察の特捜部とSTの相性は悪いが、STの実力を遺憾なく発揮する回。
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
無意識に気づくためには意識の働きが必要と説くあたりは、なんだか禅問答のようにも感じられる。「無意識」を発見したフロイトの知見を高く評価し、精神分析の無意識の構造は科学的に検証できないと認めておきながら、フッサールの現象学による本質観取の手法を使って「無意識」を生育歴の歪みが原因と解釈するのは結局、精神分析への本卦帰りでは?PTSDの診断には未だにこういう手法が有効なことは分かるが...。正直言ってやや消化不良の読後感。
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
ひとことで言うと「成功した翻訳者」の回顧録。平凡な翻訳者としての読後感は、フリーランス翻訳者になる経緯や世代の近さなど共通点もそこそこあるが、翻訳に対する考え方や本人の背景をなす嗜好・能力にはかなりの違いがあるという感じ。産業翻訳者からスタートした出版翻訳者という点では、他の文芸畑の方とはだいぶ距離がある印象。何よりもフィギュアスケートの全国大会経験者と60歳を超えてロードバイクが趣味というフィジカルの強さは翻訳者の中では異例中の異例。面白い方だけど私とは対極的な存在ですね。翻訳志望者には憧れになるかも。
が「ナイス!」と言っています。
禿童子
2016年以降のニューラル機械翻訳、2022年のChatGPTをはじめとする生成AIの登場によって英語教育に根本的な見直しが求められている。極論すれば従来の日本の英語教育不要論さえ取り沙汰されている。山中教授らが主導する立命館大学ではむしろこれらの技術の進歩を英語教育にうまく取り入れることで学生の英語力を伸ばすことに取り組んでいる。各教員の教育実践と協力会社みらい翻訳の各論稿は、AIと語学教育のマッチングのための貴重な示唆を多数含んでおり、大学のみならず翻訳・通訳業界の人材育成のヒントになると感じた。
禿童子
2024/09/09 10:02

理系の大学生・院生にとっては論文を英語で書いて英語で発表することが必須とされている。機械翻訳を使って自分の書いた英語をブラッシュアップすることは従来から行われていたが、立命館大学では一歩進んで、自分の書いた英語と機械翻訳や生成AIの訳文を比較して、さらに逆翻訳で出力した日本語を原文と比べることで、執筆意図を忠実に、ただしこなれた表現で書けるようにするウェブアプリ「Transable」を授業に活用して、学生の自己効用感(やればできる)を高めている。

が「ナイス!」と言っています。
禿童子
劇的な噴火の一部始終がサーチされた西之島、大量の軽石漂着でその名が知られた福徳岡ノ場についての詳しい解説が読めて満足。日本以外の地中海サントリーニ島、インドネシアのクラカタウ島、カリブ海モンセラート島、南太平洋アナタハン島など著者が現場に立った火山島の多さに圧倒される。海底火山から島の形成と崩壊に至る多様な噴火形式と山体崩壊、津波などの災害についての新鮮な情報が得られたのは有益であった。同じ火山でも噴出するマグマの組成が変化し、海水との相互作用で噴火形式が多様に変わることを知ったのは目からウロコであった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/11/13(3300日経過)
記録初日
2005/04/16(7163日経過)
読んだ本
2183冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
597750ページ(1日平均83ページ)
感想・レビュー
1031件(投稿率47.2%)
本棚
23棚
性別
読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう