自由を犠牲にしない平等はありえない:自由な市場で競争すれば富は一部の個人に集中する。これは競争が不公正なのではなく、市場が複雑系だからだ。インターネットを考えればわかるように複雑系のネットワークはハブに多くの資源(情報や人間関係)が集まる。そしてこの仕組みは参加者の自由な活動によって自生的に生まれたものだ。自由を追求すると必然的に格差は大きくなる。それを平等にしようとすれば、国家が徴税などの"暴力"によって市場に介入するしかない。自由を犠牲にしない平等(=平等を犠牲にしない自由)はありえないのだ。
2020年11月の読書メーター 読んだ本の数:8冊 読んだページ数:2558ページ ナイス数:610ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/690940/summary/monthly
左利きについては言葉から間違ってます。例えば左利きなのに無理に右を使わせることを【矯正】や【直す】と表現する人が多いのですが左利きは病気や障害ではありません。右利きの方は差別だと思わずにこうした言葉を使っているのです。ある論文によると左利きの人はストレスから寿命が短いのだとか。その上、差別されるのは二重の苦しみです。親になる方は吃音のこともあるので無理に右を使わせないよう強く主張したいです。スポーツではテニスや野球など左が有利ですね。私は両方の手で字を書けます。包丁も左右両方で使えます。箸だけは左です。
持って生まれたものを『矯正』はおかしいですね。『どちらも使えるように』ならわかるのですが…。中世の戦争で、心臓の位置の関係で利き腕が盾を持つのは不利だから右手使いに慣れるよう親が厳しく指導していたと何かで見ました。今は時代が違いますが、そういう多数派のミーム(文化の遺伝子)は現在も引き継がれたまま。少数派は地道に訴え続けるしかないですね。VR擬似体験なんかができると気持ちがわかる人が増えるのかなぁなんて考えます。
■大人以上に食べなければ不足する: スポーツをする子供が一日に必要なエネルギー量は、男子は小学校高学年でお父さんを抜く(推定消費量10~12歳:2690kcal/18~29歳:2650kcal)。女子は小学校低学年にしてお母さんを抜く(8~9歳:2110kcal/18~29歳:1950kcal)。小学生から大人と同じ量が必要。肉・魚・豆類は男子中学生で1.5人前、野菜は1.2人前、炭水化物は1.3人前必要(女子は男子の9割程度必要)。三度の食事では普通に足りないので補食も摂る。
■中村俊輔:『郷に入っては郷に従えだ!と現地(イタリア・レッジーナ)の選手たちと同じ食生活に変えました。すると3キロぐらい太ってしまった。彼らは肉をバンバン食べてもちゃんと消化吸収してエネルギーに変えられる体です。でも日本人の体は同じ構造ではない。僕は"日本人には日本食しかない"と思い、和食中心の食生活に戻しました。すぐに調子が戻りました』→何を食べて育ってきたかで体の消化能力は変わる。民族特性。何でも外国の真似をすれば良いというものではないですね。
→突然、ユダヤ人の店が閉まり姿を消しだす。見知らぬ人が急に増える。言葉も口ずさむ歌も違う人々が住居を探し生活を始める。 →1938年、"帝国水晶の夜"事件が起きる。 →制服を着た人が近所の人を連れ去ったという話があちこちで聞こえだす。(現在のC国?) →1939年戦争が始まる。若者は戦場に送られ次々に死ぬ。 →新聞に死亡広告が増える。なんだかんだ生活できている人々はこの状態でもまだ無頓着で、日用品が不足していることをぼやく。 →ベルリンで空襲が始まる。他人事ではないことを身をもって認識する。
■隣にナチス: メディアの言論統制や強制収容所の建設、ヒトラーについて他愛ないジョークを言っただけで逮捕されて処刑される人がいたり、制服を着た人が近所の人を連れ去ったという話が町のあちこちで聞かれるようになるといった話は、現在のC国がナチス政権下と似たような状態にあることを暗に示している。当時のドイツ国民感情は『人々は多くを知りたいとは思っていなかった。むしろ、不用意に多くを背負い込みたくないと思っていた。自分の生活を守るだけで手いっぱいだった』政府に無批判なC国民も多分同じ気持ちなのでは。
■『歩けないことは、ほかの制約に比べれば大したことじゃなかった。両手が使えないことの方がはるかに問題だった。体を洗ったり、身振りで意思を伝えたり、誰かを抱きしめたりできないのだから。それに『もうお腹いっぱい』とか『お風呂のお湯が熱すぎる』とか『愛している』と伝える声を持たないことが、何よりも自分を人間らしくない気分にさせていた。つまるところ言葉や会話によって、人は他の動物と一線を画しているのだ。言葉や会話が僕らに自由意思と力を与えている』
■10年間の植物状態から回復し父親に https://youtu.be/AsOBKdpTiXU 『誰もが言葉より行動の方が力強いと言います。しかし、そうでしょうか?私達の言葉こそが行動を促すのではないでしょうか』
▼人類は未来(虚構)を思い描き、利他行動をとることができる:p311『われわれは遺伝子機械として組み立てられ、ミーム機械として教化されてきた。しかしわれわれには、これらの創造者にはむかう力がある。この地上で、唯一われわれだけが、利己的な自己複製子たちの専制支配に反逆できるのである』→反面教師として極限まで利己性に特化したウガンダのイク族がある。この社会は悲惨極まりなく老人は食糧を奪われ、不幸を笑い、子供は3歳で捨てられる世紀末世界。こうはなりたくない…(参考:ブリンジ・ヌガク食うものをくれ)
▼『仏の顔も三度』は絶滅する:アクセルロッドが主催したゲーム理論トーナメント、三回目は得点制ではなく『親と同一系統の戦略を持つ子供の数』で競った。種族の繁殖度・環境適応度といったところだ。1000世代まで繰り返した結果、やはり『やられたらやり返す・気のいい』戦略が残った。このプログラムは勝つことがないかわりに大負けもしないため長期戦で安定する。『裏切り』戦略は初め『お人好し』戦略を食い物にして蔓延るが、お人好しが絶滅すると徐々に駆逐されていく。裏切り戦略同士で助け合うことが無いためだ。
夫の言葉は裏読みしない:『このゴミ全部僕が片付けるの?』→『そうよ、お願い』と言ったら『おぅ』といって2往復してくれたという話。男性脳はゴール思考なので、自分の手順の確認のために質問することは多い。『おかずこれだけ?(おかずの量でご飯の塩梅を決めるため)』もそう。よほどストレスを抱えてない限り、場が険悪になる皮肉を言うことは少ないと思ってほしい…。
妻のおしゃべりで夫が黙る理由:山を行く狩人達は、風や水の音でその先の地形を知り、わずかな葉擦れの音で獣の気配を察する。ベラベラおしゃべりする人が傍らにいたら命が危ないわけで、脳が著しく緊張する。その結果、空間認知力(戦略力、危険察知力)を最大限に使うモードに入ってしまう。このために言語入力・音声認識エンジンを切ってしまうのである。つまり妻の話がモスキート音に聞こえ出す。ほえほえほーひーぷー、って感じかしら。男がしゃべらなくなるのは、妻を危険から守るための空間認知能力を最大限に働かせ始めたためである。
女性脳は、過去の感情記憶を『子供の頃、両親にもらったプレゼントを大人になっても大事に宝箱に閉まってる』ようなもので、同様に、怖い、つらい、酷いといった感情も地雷箱に大事に閉まっている。結婚記念日を祝うことは、ポジティブ宝箱を開いて、嬉しかった記憶を再び読み返すこと。何日も前に予告しておくと当日までに何度も頭で反復するので効果的『女性は一回のデートで1ヶ月楽しめる』『サプライズは逆効果になることもある』
味噌汁記念日:サラダ記念日があるのなら味噌汁記念日があってもいい。『きみの味噌汁を飲むのも、もう20年になるんだね』そんな一言を、妻はこう翻訳する⇒『君が僕のためにずっとずっとやってきてくれたことを、僕はちゃんとわかっている』
恐れられるのと愛されるのはどちらがいいか:『愛されるより恐れられるほうがはるかに安全である。そもそも人間は恩知らずで、むら気で、猫かぶりの偽善者で、身の危険を振り払おうとし、欲得には目がないものだ。そのためあなたが恩恵を施しているうちは皆があなたの意のままになり、血液も家財も生命も子供達さえあなたに捧げてくれる。いざ本当にあなたに必要が差し迫ってくると、決まって彼らは背を向ける。そこで彼らの口約束に全面的に乗ってしまった君主は他の準備に全く手をつけていないため滅んでいく。』
『他方、人間は恐れている人より愛情をかけてくれる人を容赦なく傷つけるものである。その理由は人間はもともと邪なものであるから、ただ恩義の絆で結ばれた愛情などは自分の利害の絡む機会がやってくればたちまち断ち切ってしまう。ところが恐れている人については、処刑の恐怖がつきまとうからあなたは見放されることがない。ともかく君主はたとえ愛されなくてもいいが人から恨みを受けることがなく、しかも恐れられる存在でなければならない。』
人間は得ることよりも失うことに過剰に反応するようデザインされている。『デフォルトを変えない』という無意識がはたらく。サラリーマンが給与の天引き額にあまり関心を持たないのは『初めから無いもの』と認識しているからだ。給料が下がることと消費税が上がることは、個人の消費力が低下するという面で同じだが、より心理的な抵抗が生まれるのはおそらく前者だろう。
自由を犠牲にしない平等はありえない:自由な市場で競争すれば富は一部の個人に集中する。これは競争が不公正なのではなく、市場が複雑系だからだ。インターネットを考えればわかるように複雑系のネットワークはハブに多くの資源(情報や人間関係)が集まる。そしてこの仕組みは参加者の自由な活動によって自生的に生まれたものだ。自由を追求すると必然的に格差は大きくなる。それを平等にしようとすれば、国家が徴税などの"暴力"によって市場に介入するしかない。自由を犠牲にしない平等(=平等を犠牲にしない自由)はありえないのだ。
吃音×不登校×野球がテーマの漫画を描いてます。https://mangahack.com/comics/11695
ジャンルを限らずたくさん読んで引き出しを増やしたいです。感銘を受けた文章、読んで思いついたことをコメントで追記することが多いです。
・人間は、自然体が一番いい。
・一元論的考えをしない。
・二元論的考えもなるべくしない。
・中庸。中立。ニュートラルポジション。グラデーション。陰陽バランス。
・偏重ぎらい。雑食。
・盾の両面新旧東西南北360度から見よ。
・を信条としたい天秤座。
・無色透明どんな色にも染まるし染まらない。
・ひとつの仕事しか知らないのは、醤油ラーメンの味しか知らないのと同じ。世の中にはとんこつラーメンや味噌ラーメンもあるんやで!醤油とんこつ、いうのもあるんや!
・イチロー『遠回りすることでしか、本当の自分には出会えないと思います。どこからが成功でそうじゃないのかってのはわからない。だから成功という言葉が僕は嫌い』
◼️特に好きな本&学んだこと
・普通がいいという病
⇒『こうあるべき』は身を滅ぼす
・偶然のチカラ
⇒なるようになる。そういう人々につねに偶然は微笑みかける。
・旅のラゴス
⇒旅をするように生きる。旅をするように読書する。
・モモ
⇒効率的なことは、一周まわって非効率的。
・木のいのち木のこころ
⇒癖の強さは生命の強さ。
・コンビニ人間
⇒普通って何??
・アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
⇒ヒトは、無生物をも思い遣り、可愛がることができる。
・ファウスト
⇒明日を見つめ、細やかに、忙しなく日々を送るなかにこそ美しさがある。
・サピエンス全史
⇒実体のないもの、虚構に、人生を振り回されないようにしよう。
・嫌われる勇気
⇒『いま、ここ』を生きる
❌可哀想なわたし
⭕自分はこの共同体に何を貢献できるか?
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人間は得ることよりも失うことに過剰に反応するようデザインされている。『デフォルトを変えない』という無意識がはたらく。サラリーマンが給与の天引き額にあまり関心を持たないのは『初めから無いもの』と認識しているからだ。給料が下がることと消費税が上がることは、個人の消費力が低下するという面で同じだが、より心理的な抵抗が生まれるのはおそらく前者だろう。