ある資産家の館に招待された人々が密室で１人、また１人殺される王道の館系ミステリ。犯人は直感でわかってしまったものの、あれ、と思っていたら著者お得意のどんでん返しの連続で最後にようやくすっきり。話の構造が複雑…！舞台の建物は11階建。エレベーターなしは昇降が大変そうですが、物語ということで。笑　数多のミステリ作品・作家がネタとして登場しているので、著者に負けず海外の古典を含めたくさん読まれてきた方はより楽しめそう。ライトなミステリ読者ですが古典も読んでみたくなりました。幻想的な装丁が素敵。楽しい一冊でした。

社会において少数のASDやADHDは障害とされ問題とされる。しかし本書は多数派を健常発達症候群とみたときのコミュニケーションの異常性について哲学やいろんな作品等から考察されています。多数派は色・金・名誉が人生の骨格。彼らの病的特性は自分の都合で世界を見て嘘をつく/社会的地位と認知のため生涯争う/欲の為に他人に罠をかける/流行を模倣する/暗黙の了解/自分のほうが優れていると妄想/他者と同じになろうとする…。小説やドラマでも上で挙げた人間社会のどろどろが描かれがちなのはそういうことなのだと改めて思いました。

あらゆるものが取引対象となる現在。需要と供給の一致なので制限すべきでないとする立場がある一方、倫理問題も指摘する立場もある。本書はファストパス、入学の権利、排出権取引、余命を巡る保険等を題材に倫理との関係について読者に問う内容。市場化により保証人代行のサービスが生まれ家族や親密な人間関係が無いとできない契約が、お金を払えば何とかなった個人的経験から、関係性・時間のコスト削減の意味で市場化についてプラスに捉えがちでしたが、著者が指摘する通り平等性・公平性を奪う問題についても、心に留めておかねばと思いました。

ある資産家の館に招待された人々が密室で１人、また１人殺される王道の館系ミステリ。犯人は直感でわかってしまったものの、あれ、と思っていたら著者お得意のどんでん返しの連続で最後にようやくすっきり。話の構造が複雑…！舞台の建物は11階建。エレベーターなしは昇降が大変そうですが、物語ということで。笑　数多のミステリ作品・作家がネタとして登場しているので、著者に負けず海外の古典を含めたくさん読まれてきた方はより楽しめそう。ライトなミステリ読者ですが古典も読んでみたくなりました。幻想的な装丁が素敵。楽しい一冊でした。