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9月の読書メーターまとめ

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感想・レビュー
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102ナイス

9月に読んだ本
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9月のトップ感想・レビュー!

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弾圧によって人間の弱さが顕わになっていく過程に、胸を締め付けられながら読んだ。その弱さと自分の信じるもの(信じたいもの、ともいえるかもしれない)の狭間で揺れ動く司祭はもちろんだが、彼よりも先にその線上にいたキチジローがどうしても心に残る。こういう登場人物は下手すれば物語上、読む側を苛々させる要因になりがちだけど、この小説においては自分にはそんな風に感じられず、むしろ不要に思えるようで必要な「影」という存在に思えた。だがそもそも、弱さと信仰の間に線をひく必要があるのか。そう投げかけられてもいた気がする。
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9月の感想・レビュー一覧
11

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弾圧によって人間の弱さが顕わになっていく過程に、胸を締め付けられながら読んだ。その弱さと自分の信じるもの(信じたいもの、ともいえるかもしれない)の狭間で揺れ動く司祭はもちろんだが、彼よりも先にその線上にいたキチジローがどうしても心に残る。こういう登場人物は下手すれば物語上、読む側を苛々させる要因になりがちだけど、この小説においては自分にはそんな風に感じられず、むしろ不要に思えるようで必要な「影」という存在に思えた。だがそもそも、弱さと信仰の間に線をひく必要があるのか。そう投げかけられてもいた気がする。
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未知のことを知ろうとすること。知的好奇心からくるこの行為は、生きていく中で絶えず私たちを突き動かす。知り続けることに果てはあるのか。知り続けた先に何があるのか。もちろん私たちの脳には限界があり、知ったことは古い順に思い出せなくなっていく。しかしそれが知識として記録され、保存され、いつでも開示可能になった時、人間の知の吸収は何をもたらすのだろうか。その思考実験ともいうべきSF小説だ。何もかもをアーカイブ出来るようになりつつある現代が、この思考実験に着実に追いつこうとしている。情報に呑み込まれることの可視化。
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冒険者であれば誰もが手にしたいと望む魔剣を作れる血筋でありながら、鍛冶師としての矜持を胸に丹精込めて武器を作るヴェルフ・クロッゾの生き様が印象的な巻だ。戦闘描写の割合は前巻と比較するとあんまりだが(そもそも3巻が凄すぎたというのもある。中盤以降ずっと戦闘描写だった気がしている)、キャラクターの掘り下げはきちんとしつつ、それが同時にこの物語の世界観を拡げることにも繋がっているから、決して無駄な巻ではなかった。そういう意味ではダンジョン以外の冒険や街中を描く外伝話も良い。
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2019/09/25 22:41

【追記】段々とダンジョンの出会いが、仲間たちとの出会いに成ってきているのが、良いですね。

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翻訳者の斎藤真理子氏が海外文学のイベントにて本書を挙げていて、それで気になって手に取った。いまこの本が再販されることなく、図書館でしか借りられないことが惜しい。 そう思えるくらいに素晴らしかった。茨木のり子氏が選び、翻訳した詩は幅広く、様々な詩人の作風を感じ入ることが出来る。その背景にはその国が時代と共に経験してきた喜び・哀しみが詰まっているのだろうが、まずとにかく紡がれる一文一文の良さを噛み締められるのがこの詩集の魅力だ。 金芝河、趙炳華、洪允淑、李海仁、河鐘五、金汝貞、呉圭原、崔華国の詩が特に好き。
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正直、すべてを理解出来たとは言い難い。 それにしてもずっと読み続けられたのは、この詩集の中に潜む淋しさが心を捉えたからかもしれない。『ambarvalia』で音韻と反復のリズムに心地よさを感じながら、西欧神話を理解していないとこの先付いていけないのでは、と不安になる。しかしそれは『旅人かへらず』で消える。とにかく淋しさに満ちた詩が続く。と同時に、情緒的な美しさでも満たされている。絶えず淋しさ(と絶望)と美しさが拮抗し、それらはプラスとマイナスで、この詩集が語る「永遠」を表しているのかもしれない。
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2019/09/21 00:02

【追記】好きな詩。雨、眼、皿、ヴィーナス祭りの前晩、旅人かへらずからどれもこれも。

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お借りして読む。自分はフィクションの中での会話は、対話に近いものが好きなんだな、ということを実感した。この物語で繰り返される会話は対話というよりも同調や、主人公の考えていることを補完する為にある感じがする。 窓の外側にいる人と内側にいる人の間には大きな隔たりがあるように見えて、実は共通した部分がある……ということを描写するには、お互いの心が持つ多彩な面を提示しきれていない気がした。ある1つの側面を三、四分割したような。 この人はいま教訓めいた良いことを書こうとしている、と途中で気付かされるのも、なんとも。
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2019/09/19 22:54

【追記】主人公の利用するもの、買うもの、飲食物を商品名(orブランド名)や値段といった情報の描写の連続で挙げて並べ、その人の生活水準を描く手法は、前作でもあったことを思い出す。この手法に確信を得たのか、それとも磨こうとしているのか。でも前作より大分読みやすかった。内なる声のノイズ感はあると思うし。

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歩く先を見通せない暗い世界では、淡い光は誰にとっても希望だったのだろう。同時にその輝きは、若者達にとってかけがえのない憧れでもあったのではないか。たとえその先の人生に、何が待ち受けていようと。 遠くを見つめながら瞳を細め、過去を思い出している瞬間。その一時を感じさせる文章で綴られる、10代の頃の思い出。消えた母への想い。初恋。次々と現れる大人達の影。 書く人が違えば強調の対象になり得るサスペンスやミステリの要素を程よく抑制しながら、現在へと繋がる過去の痛みを郷愁と共に描くオンダーチェ、本当に好きです。
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2019/09/18 23:18

【追記】前作の語り口を継承しながら事実と想像の境界線が曖昧になったり、語り手の親の歴史を追いかけていく展開といい、今までの作品を連想させる側面があって(「コラージュ」!)、持っている技術で確かな作品を仕上げたという感触がある。

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この小説で印象的な部分は、登場人物がそれぞれちゃんと会話するところだ。会話の中で、自分の気持ちに対して嘘をつくことなく、考えていたことを相手に丁寧に伝える。 たとえどんなに時間が掛かったとしても、相手のことを想っているからこそ、沢山の言葉を重ねていくのだ。 そうした人々だから、とある事情で嘘をつく時、また本当のことを言えない時に受ける痛みは、相当なものだ。そしてその痛みは物語を通じて、読者である私たちに向かって深く刺さってくる。痛みを覚えることになる理由は、現代においてもなお、残ってしまっている気がする。
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2019/09/13 22:30

【追記】ルポルタージュのように物語が展開していく構成が見事で、この人物は何者か? という外側の興味から次第に内側へと入っていくのが興味をそそる。 時系列的に現在の青年アルマンは悲壮感に溢れながら協力的で穏やかな印象を受けるが、だからこそ過去の「若さ」が際立つ。痛い。沁みる。あぁ、若いってなる。若い。

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語られている内容は先に読んだロバート・K・レスラー『FBI心理分析官』と重なる部分が多い(そもそもこの著者と組んでいたということもあるが)。あちらが冷静に分析するように語るのとは対照的に、起伏のある展開が起きることを意識させられるような、劇的な語り口だった。小説を手に取るのと近い感覚で読めるのはこちらだろう。同名ドラマの原作ということで手を出したが、読んでいてありありとドラマ版の主人公の姿が浮かんできてしまった。著者を離れ、この本自体を人間化したのが彼なのかもしれない。そういう意味で面白い。
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タイトルから想像されるような、短歌を作るための実践講座本ではない。わずか31文字。その短い文字数の中にどのような思いを、どのように込めるのか。短歌的なものの見方とは何なのか。それを著者である穂村氏が言葉を尽くして語った一冊だ。「社会的な正しさ」「社会的な良さ」といった枠の外側にも美しいものは落ちていて、それを拾ってみることも悪くないよ、ということを感じさせてくれた。発想の転換は気持ちを柔らかくしてくれる。そして短い文字数による表現は31文字以上の世界を構築する可能性を教えてくれる。 短歌って凄いよ。
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ドラマ『マインドハンター』を視聴したのをきっかけに読む。同名の原作となるノンフィクションがあるのだが、それの作者と一緒に働いていた人が書いたのがこちらの本。ドラマのキャラクターのモデルでいうとビルらしい。「プロファイリング」といっても魔法のような技術ではなく、事件資料の情報や囚人へのインタビューを積み重ねて構築されたデータベースからモデルケースを導き出す技術なので、熱意と努力の賜物なんだろうなと。磨いていくにあたり精神的に辛いこともあったんじゃないかと想像してしまう。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/11/15(1068日経過)
記録初日
2016/11/23(1060日経過)
読んだ本
218冊(1日平均0.21冊)
読んだページ
70549ページ(1日平均66ページ)
感想・レビュー
218件(投稿率100.0%)
本棚
3棚
性別
外部サイト
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