途中までは、あぁ、いつもの村田沙耶香だなと思って読んでいた。社会に生きる人がこんな醜悪に見えているなんて本当に気の毒だなと、彼女の書く人間たちを見る度に思う。実際そんなに悲惨なことはなくて、ただ自分の生きる場所を選べばいいだけだと思うんだけど。正直結婚するまでの話は気分が悪くて読むのをやめようかと思ったけど音が出てきたあたりから話が面白くなってきて、下巻がすごく楽しみ。

途中までは、あぁ、いつもの村田沙耶香だなと思って読んでいた。社会に生きる人がこんな醜悪に見えているなんて本当に気の毒だなと、彼女の書く人間たちを見る度に思う。実際そんなに悲惨なことはなくて、ただ自分の生きる場所を選べばいいだけだと思うんだけど。正直結婚するまでの話は気分が悪くて読むのをやめようかと思ったけど音が出てきたあたりから話が面白くなってきて、下巻がすごく楽しみ。

とにかく絵が可愛い、色合いが不思議だから想像力が掻き立てられる。登場人物に動きがなく、静止画っぽいのであまり幼い子が読むと場面がよくわからないかもしれない。使ってる言葉も少し難しい気がする。

ピルのために戦った女性がいたという軸に色々な物をくっつけて作った話という印象。テーマのために物語が作られていて、人の語りで辻褄を合わせようとしたような。語りたいのはテーマだから、物語は単調。ミソジニーが凄まじい人間が複数出てきて、それがさも時代の流れのように描かれているが、単にその人間の性格がひん曲がってるだけという、物語を作るために生み出されたキャラクターのようでリアリティがない。感情移入したり、ワクワクしたり、語られている女性をどんな人だろうと想像したりする、そういう小説的な楽しみ方はできなかった。

この本を読むと子供がほっぺたをくっつけてくるよという口コミを見て。思ったよりカラフルでよかった。

絵が大きくてリアルでわかりやすい。果物とそれを食べる時に切ったもの。