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2024年3月の読書メーターまとめ

棕櫚木庵
読んだ本
8
読んだページ
1619ページ
感想・レビュー
8
ナイス
877ナイス

2024年3月に読んだ本
8

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

棕櫚木庵
『家守綺譚』の続編.前作より全体の筋書きがはっきりしている感じだけど,まぁ,それは副次的という感じ.登場人物をめぐる話が印象深かった.▼例えば:親が縁談を決めたため勉学を諦めた少女.野で出会った青年に「想像力」という言葉を教えられ,その思い出を心の支えに生きてきた.老女となった今,その強い思いが時間を円環させ,青年と出会った,野花の咲く野を出現させる・・・.▼あるいは:厳しく辛い生活の果て,流産し命を落とした女性.→
kaho
2024/03/15 00:38

棕櫚木さん ユカワさんとのコラボの 自然観察的な梨木さんのエッセイ本、素敵でしたよ🍀 もし未だ…でしたら、そしてユカワアツコさんの絵にご興味あらば。 https://bookmeter.com/books/17492385

棕櫚木庵
2024/03/15 09:34

あ,こんな本があるんですね.探してみます.ありがとうございます.感想になっていない余計なこと言っちゃったなぁなんて思ったんですけど,こうやって本を紹介してもらえて,余計なことも言ってみるものですね(←読まされる方の迷惑考えてない!^^;)

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

棕櫚木庵

【水曜コーヒー読書会】左(郡司利男『国語笑辞典』)は,高校の頃,父の書棚で見つけて愛読,親元を離れた後,古本屋で自分用に1冊買いました(写真はそっち.父の蔵書の方は行方不明.弟が持って逃げたのかも).右(郡司利男『英語笑辞典』)も同じ頃,古本屋で見つけた本です.どちらも柳原良平の挿絵入り.最近,右の本の挿絵を思い出す機会がありました.今日はコーヒーをお伴に,この2冊をぱらぱら読み返します.【蛇足】確定申告書類作成がやっと終わった.いや,年金生活者個人の申告だから楽な方なんでしょうけどね.

【水曜コーヒー読書会】左(郡司利男『国語笑辞典』)は,高校の頃,父の書棚で見つけて愛読,親元を離れた後,古本屋で自分用に1冊買いました(写真はそっち.父の蔵書の方は行方不明.弟が持って逃げたのかも).右(郡司利男『英語笑辞典』)も同じ頃,古本屋で見つけた本です.どちらも柳原良平の挿絵入り.最近,右の本の挿絵を思い出す機会がありました.今日はコーヒーをお伴に,この2冊をぱらぱら読み返します.【蛇足】確定申告書類作成がやっと終わった.いや,年金生活者個人の申告だから楽な方なんでしょうけどね.
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2024年3月の感想・レビュー一覧
8

棕櫚木庵
宿場町の一日を描き,そのなかで,火打石の使い方,膳の上に並ぶ食べ物,髪結いと女性の髪形,便所の様子などが分かりやすい絵で説明されている.特に目新しいことはなかったけど,昔の宿場町の一日,暮らしの様子を子どもに伝えるにはいい本だろう・・・と言うか,私のような田舎で育った年寄り(^^;)には懐かしいような絵もあった.江戸時代の人間じゃないけど,でも,たとえば,子どもの頃は五右衛門風呂に板を踏んで入っていたし,小学校は戦前からの木造で,トイレはこの絵に近かった.さすがに今はもう,どちらもありませんけどね.
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棕櫚木庵
1/3 九州の南端にある指宿《いぶすき》市図書館をいわゆる「指定管理者制度」で「そらまめの会」が運営し活性化した話.指定管理者制度って,某企業が金儲けに利用しようと無茶をして悪名高くなった制度だけど(?),こちらはすばらしい・・・のだけど,なんだかモヤモヤした.その理由の一つは,では,おまえは地域図書館のために何をしているか,何ができるかと問われているようで,でも,何もしていない,何もできないと答えるしかないこと.もっともね,そもそも子供を始めとして人がいないのよ.
棕櫚木庵
2024/03/25 20:35

2/3 児童数の減少で小学校が次々と統合され,地元に小学校がない状態.歩いて来館できる小学生全学年が全員来ても,20人程度だろう.大人も同様.また,財政的にも苦しい.そういえば,財政的な事情にほとんど触れられていない(税金のことで思い違いをして給与を切り下げざるを得なかったというような話はあったけど).ひょっとして,「やりがい搾取」になっていないのか.そんなことも気になった.反面,そんなことを自分が何もしない言い訳にしているのでは,なんて思ったりして余計にモヤモヤ.

棕櫚木庵
2024/03/25 20:36

3/3 いろいろ興味深い話があったけど,二つほど.▼椋鳩十(久保田彦穂)は,鹿児島県立図書館長として「農業文庫」,「母と子の二十分間読書運動」(子どもが本を20分間朗読するのを母親がそばで聞く)など,さまざまな図書館活動に従事,図書館ではずいぶん大きな役割を果たしたらしい.▼例の,『100万回死んだねこ』から.「人生が片付くときめきの魔法」という問い合わせが紹介されていた.覚えてなかったけど,これもケッサクですね.そうか,人生片づけちゃうのか・・・.

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棕櫚木庵
仏教は,釈尊の死をどう受け止めるかをめぐって成立した宗教であり,それ故,死者という他者と向き合うこととなり,さらに大乗菩薩行では他者の存在が前提される.そのような仏教を日本人はどう受容したか.このような問題意識から13点の“仏典”を選び出し論じた書.その内訳は,いわゆる「経」が4点,中国から2点,あとは日本の論註である.ハビアン『妙貞問答』が含まれているのが目を引く.→
棕櫚木庵
2024/03/21 20:49

→▼仏典の概説書というより,著者がどう読んだかという話で,視点が“現世からの眼差し”のように感じられた.民衆の宗教を見て行こうという立場が重視されているのでこれは当然か.興味深い指摘も多かったが,違和感を抱かせる議論も多かった.▼その一例.『日本霊異記』より: 十なっても歩けずにただ泣きわめき,食い尽くし飲み尽す子どもを行基菩薩が淵に投げ捨てよと命ずる.その親は前世で負債を返さなかったので,貸主が負債を取り立てようと子どもになって財産を食べ尽くそうとしていたのだった(中30). →→

棕櫚木庵
2024/03/21 20:50

→→ この逸話について著者は言う: 「子どもの食欲に乏しい財産を食い尽くされた貧しい母親」に「子殺しを示唆していながら,・・・その言いわけを用意」した「行基への信仰はいや増しになるという筋書き」だ,と(pp.184--185).これはかなり有名な逸話だと思うが,こういう理解は初めて聞いた.本当にそうなのだろうか.ここは,そのように受け止められたことを示す史料(できれば当時のもの)を示してほしかった.

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棕櫚木庵
読メで見かけ,題名に惹かれて図書館で借りた.昭和40年代前半の夕焼けの団地へタイムスリップした少年たち.古本屋を営む祖父の約束を果たすためと思われたけど・・・(その後の捻りはなくてもよかったような?).夕焼けの団地への郷愁が,今「生きていることのなつかしさ」(吉野弘)となり,エピローグを迎える.その流れには共感できた(ただ,あの感情の表出は,もう少し別の形もあったのでは?).以上二つの(?)は,私の好みから見た“瑕瑾”に過ぎないだろう.楽しく共感しながら読めた.→
棕櫚木庵
2024/03/16 21:31

→ ▼私は田舎の育ちで,夕焼けの“団地”なんて実際には見たことがない.だけど,本書に描かれた夕焼けの団地に郷愁めいたものを感じた.“昭和”を知らない今の子どもも,この作品から昭和40年代前半の夕焼けの団地に郷愁めいたものを感じるのだろうと思う.挿絵もよかった.▼「ちゅうでん児童文学大賞受賞作品」だそうだけど,元の題名は『夕焼けストレンジャー』だったと.う~~ん,その題名なら読まなかったかも.この感じ方,一般的? それとも,私の心の癖?(^^;).

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棕櫚木庵
ここで紹介していただき,図書館で借りてみた.ある日,目を覚ました卵が,マシュマロと共にいろいろなもの(植木鉢,マットレスなど)に出会い,批評する.外見が,『アリス』に出てくるテニエルのハンプティ・ダンプティと似ている.卵を描くとこうなるのだろうか.でも,性格も似ているような?・・・(^^).
棕櫚木庵
2024/03/14 22:49

【あわてて追記】読み返してみて,アリス=テニエルの真似に過ぎない・・・なんていう否定的評価のように読めることに気付きました.そういう意図はまったくありません.本当に似ているとしたら,真似したというより,卵になにかそんな性質があるのかなぁ,そうだとしたら面白いなぁってことです.失礼いたしました.m(_ _)m

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棕櫚木庵
本書で,漱石『坊ちゃん』の末尾が激賞されているという話を聞き,この著者の『日本語相談』(朝日文庫, 1995)などを面白く読んだ覚えもあって,図書館から借りたが・・・叙述が脱線してばかりだったり自分は戯作者だと開き直ったり・・・これらはこの著者の面白さだったと思うけど,本書ではそれが裏目にでているように感じた.いや,私の方が歳取って頭が硬くなったのかも.もちろん,個々の指摘には興味深いものが多かった.そのいくつか.→
山猫
2024/03/10 02:45

んー、「しのびやか」というと「和してまた清しとうち誦したまひて、例のしのびやかに」のくだりが浮かぶんですよねー。「みそかに入り交じり給ひつつ」ってのもあったし……「かすか」と「ほのか」の使い分けには井上氏は触れてませんか?「清ら」と「清げ」に倣って、式部オリジナルと言われる「にほふ」「にほひやか」「にほいやかげ」を生み出し、使い分けてた説とかはどうなんだろう? 久しぶりに「古典基礎語辞典」引っ張り出しちゃいました😅

棕櫚木庵
2024/03/10 10:15

続けてコメントありがとうございます.私の最初の言い方がちょっとまずかったようですけど,井上氏の話の流れは,日本語には漢語系の言葉と和語系の言葉があるということで,紫式部の日本語を論じているわけではありません.漢語と和語の区別といえば,紫式部は峻別してたよ,たとえば「ひそかに」と「しのびやかに」のように・・・という流れです.他に「たがひに」,「すみやかに」への言及があったと思いますが,これを紫式部がどう扱っていたかは明確ではなかったように記憶しますし,その必要もなかったのでしょう.

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棕櫚木庵
『家守綺譚』の続編.前作より全体の筋書きがはっきりしている感じだけど,まぁ,それは副次的という感じ.登場人物をめぐる話が印象深かった.▼例えば:親が縁談を決めたため勉学を諦めた少女.野で出会った青年に「想像力」という言葉を教えられ,その思い出を心の支えに生きてきた.老女となった今,その強い思いが時間を円環させ,青年と出会った,野花の咲く野を出現させる・・・.▼あるいは:厳しく辛い生活の果て,流産し命を落とした女性.→
kaho
2024/03/15 00:38

棕櫚木さん ユカワさんとのコラボの 自然観察的な梨木さんのエッセイ本、素敵でしたよ🍀 もし未だ…でしたら、そしてユカワアツコさんの絵にご興味あらば。 https://bookmeter.com/books/17492385

棕櫚木庵
2024/03/15 09:34

あ,こんな本があるんですね.探してみます.ありがとうございます.感想になっていない余計なこと言っちゃったなぁなんて思ったんですけど,こうやって本を紹介してもらえて,余計なことも言ってみるものですね(←読まされる方の迷惑考えてない!^^;)

が「ナイス!」と言っています。
棕櫚木庵
1/2) 安楽死が合法の国で起こっていること.それは命の選別と切り捨て.末期の耐えがたい苦痛に苦しんでいる人は死なせてあげたい,死を選ぶ「権利」を認めよう,そんな“善意”が制度化されると当初の善意からかけ離れたところへと滑って行く.そんな多くの実例が,著者の思いを交えながら紹介されている.▼たとえば,“毎日いじめられて辛く苦しい.死にたい”という子どもは希望通り死なせてあげよう・・・そんなとんでもない意見と安楽死の線引きはどうするか.本書を読む前はそんなことを考えていた.
棕櫚木庵
2024/03/01 18:49

2/2) しかし,とんでもないどころか議論はその一歩手前まで来ている.そう思わせる実例(pp.33,39--40他)や,安楽死者が「有望な臓器ドナー・プール」と見られてしまう状況(pp.89ff, 137ff)も紹介されている.“善意”による素朴な議論ではなく,注意深い議論が必要だと感じた.▼“人は皆「死刑に処せられている」.どうせ死ぬなら,生きる意味などないのでは.さっさと自殺する/殺してやる方がよいのでは”.安楽死やトリアージに見られる「無益な治療」論は,この問の肯定に帰着しそうな気がしたが,さて.

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/04/09(2568日経過)
記録初日
2016/12/14(2684日経過)
読んだ本
490冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
105478ページ(1日平均39ページ)
感想・レビュー
490件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
自己紹介

 旧名シュロッキアン.冬眠から覚めました.でも,まだ,寝ぼけているような・・・.改めて,よろしくお願いいたします.

 アイコンを変えました(2020.03.09).シュロにみえますか? 実は,テーブル椰子です(^^;).

 「いいね」は,「読みました」くらいの感じで気楽に押させていただいています.ですから,「いいね」のお返しなどは気にしないでください.もちろん,「いいね」を押してもらえればうれしいけど(^^).むしろ,コメントを歓迎します.私も,気楽にコメントつけたりしますが,それが鬱陶しいとお感じの方はそうおっしゃってください.遠慮します.

 なお,昔読んだ本についても気の向くままにつぶやきや感想をあげています.その際,「読んだ日」は特に調整していません(感想を書いた日のまま).ですから,読んだ本の統計(1日当たりのページ数など)は私については無意味です.

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