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2月の読書メーターまとめ

棕櫚木庵
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感想・レビュー
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851ナイス

2月に読んだ本
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2月のお気に入り登録
5

  • 千加
  • oldman獺祭魚翁
  • 1959のコールマン
  • レイノー
  • やいっち

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  • 白い駄洒落王
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2月のトップ感想・レビュー!

棕櫚木庵
1/3) 副題は「近代国家が求めたイメージ」.明治になって,天皇支配を正当化するために,西洋における聖書物語やギリシア・ローマ神話をお手本にして,記紀神話の図像化・普及がなされた.それらの図画史料に見られる神話の変容と,その背後にある近代日本国家の精神を論じた書.ただ,神話の変容は詳しく指摘されているが,それが,いかなる精神・意図に依るものかについては控えめ.論文的な性格が濃いところに発表されたものなので,厳密さから筆を抑えたのだろうか.しかし,神武の髪型の変遷など,具体的な事例が豊富で面白い.
棕櫚木庵
2020/02/11 14:32

2/3) 面白い話の例.▼「因幡の白兎」の「ワニ」について.昔はサメを「ワニ」といった,という単純な話ではないらしい.著者は,史料に見える「ワニ」を丹念に追いかけているが,大雑把に言うと:江戸時代以前の「ワニ」は水棲怪物の名前だったが,明治以降,近代合理主義の流入に伴って実在の鰐や鮫に比定されるようになる.やがて,国定教科書がワニザメとし,これが定着した.しかし,その一方で,南方神話との関係から,鰐とする説も主張され続けけ,これは,日本人南方起源説の論拠ともなり,昭和期の国策としての南進論へと繋がった.

棕櫚木庵
2020/02/11 14:33

3/3) ▼いわゆる神式結婚式は明治以降の比較的新しいものだとは聞いていたが,その流行は,大正天皇の婚礼からだそうだ(p.33).▼「まえがき」に言う:「書名に『神話』とあるのに,何故,初代天皇神武や神功皇后が取り上げているのかと不審に思われる向きもあるかもしれない」(p.5).こんな断り書きが必要とは.うるさい輩がいるのだろうな.ヤレヤレ.因みに,神武が皇祖として注目されるのは幕末から.それまでは,天智とその子孫の光仁・桓武以降の天皇が先祖として祭られていたそうだ(p.137).

が「ナイス!」と言っています。

2月のトップつぶやき!

棕櫚木庵

【コーヒー読書会】『井上靖小説全集』(写真の青い本)で長安の風景を読んでいて,ふと『長安の春』という本を思い出しました.いつか読もうと思って買ったまま忘れていた本.探したら出てきたけど,買った日付をみると30年ほど前.友人ならとっくに愛想尽かしされてますね(^^;).今日は,30年待たせて忘れていても文句ひとつ言わずに待っていてくれたこの本を読みます.・・・あれ,この本の最後に井上靖氏の「私にとっての座右の書」って文章が付いている.井上靖からこの本を連想したのは正解だったかな v(^^;)v

【コーヒー読書会】『井上靖小説全集』(写真の青い本)で長安の風景を読んでいて,ふと『長安の春』という本を思い出しました.いつか読もうと思って買ったまま忘れていた本.探したら出てきたけど,買った日付をみると30年ほど前.友人ならとっくに愛想尽かしされてますね(^^;).今日は,30年待たせて忘れていても文句ひとつ言わずに待っていてくれたこの本を読みます.・・・あれ,この本の最後に井上靖氏の「私にとっての座右の書」って文章が付いている.井上靖からこの本を連想したのは正解だったかな v(^^;)v
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2月の感想・レビュー一覧
5

棕櫚木庵
歴史についての“トンデモ説”を紹介し,それを提唱し,信じる個人的・心理的理由,さらに,それが果たした政治的役割を指摘した本.たとえば,ジンギスカン義経説は日本の大陸進出を正当化した,など.章立ては,ジンギスカン義経説,日本人南方起源説,日本人起源説あれこれ,日本ユダヤ同祖説,神代文字,竹内文書.ただ,各章とも,いろいろな話が出てきて,各章の主題が何なのか分かりにくくなっている.もう少し話題を整理して欲しかった.特に,竹内文書の章などは,天津教・大本教・政治の話が絡み合ってよく分からなかった.
棕櫚木庵
2020/02/28 11:35

西欧は,“劣ったアジア・アフリカ人を進んだ白人が教え導き支配するのは当然”という理屈でアジア支配を正当化した.一方日本は,“かってここに日本人がいて,ここの人々は日本人と祖先が同じ.だから,失われた過去の共同体を復活させるのだ”という理屈でアジアを支配しようとした --- この指摘(p.22)は面白かった.さて,この指摘は妥当か? 妥当ならば,なぜそのような違いが生じたか? 植民地支配以外も含めた他の支配では,どのような正当化が行われていたか?・・・支配正当化一覧を作れば面白そう.

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棕櫚木庵
この作者の本を読むのは久しぶり.「大騒ぎの日」は,乙巳の変をTVが報道するという趣向.これは作者らしくて面白かった.あとは,歴史改変の話とか,邪馬台国の位置が確定できない原因についてのキテレツな説明とかもあったりしたけど,大雑把にいうと空想的要素が強が,まぁ,時代小説の範囲内・・・というのは言い過ぎだけど,つまり,この作者は,もっと奇想天外奇妙キテレツな作品を書く作家という印象が強かったということです.
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棕櫚木庵
1/3) 副題は「近代国家が求めたイメージ」.明治になって,天皇支配を正当化するために,西洋における聖書物語やギリシア・ローマ神話をお手本にして,記紀神話の図像化・普及がなされた.それらの図画史料に見られる神話の変容と,その背後にある近代日本国家の精神を論じた書.ただ,神話の変容は詳しく指摘されているが,それが,いかなる精神・意図に依るものかについては控えめ.論文的な性格が濃いところに発表されたものなので,厳密さから筆を抑えたのだろうか.しかし,神武の髪型の変遷など,具体的な事例が豊富で面白い.
棕櫚木庵
2020/02/11 14:32

2/3) 面白い話の例.▼「因幡の白兎」の「ワニ」について.昔はサメを「ワニ」といった,という単純な話ではないらしい.著者は,史料に見える「ワニ」を丹念に追いかけているが,大雑把に言うと:江戸時代以前の「ワニ」は水棲怪物の名前だったが,明治以降,近代合理主義の流入に伴って実在の鰐や鮫に比定されるようになる.やがて,国定教科書がワニザメとし,これが定着した.しかし,その一方で,南方神話との関係から,鰐とする説も主張され続けけ,これは,日本人南方起源説の論拠ともなり,昭和期の国策としての南進論へと繋がった.

棕櫚木庵
2020/02/11 14:33

3/3) ▼いわゆる神式結婚式は明治以降の比較的新しいものだとは聞いていたが,その流行は,大正天皇の婚礼からだそうだ(p.33).▼「まえがき」に言う:「書名に『神話』とあるのに,何故,初代天皇神武や神功皇后が取り上げているのかと不審に思われる向きもあるかもしれない」(p.5).こんな断り書きが必要とは.うるさい輩がいるのだろうな.ヤレヤレ.因みに,神武が皇祖として注目されるのは幕末から.それまでは,天智とその子孫の光仁・桓武以降の天皇が先祖として祭られていたそうだ(p.137).

が「ナイス!」と言っています。
棕櫚木庵
「白梅の女」が読みたくて借りたが,他の8編も読んでしまった.円地文子は,高校の頃(?)教科書に載っていたエッセイを読んだだけで小説は初めてだが,どれも面白かった.1965--1968年発表の9編で,「気の張らない面白い小説として書いたもの」(p.265.作者の「あとがき」)だという.いずれも,恋愛(あるいは,それに関わる感情)についての物語.読んでいて引っかかるとか,語り口が嫌になるということがなく,文章を意識せずに物語に入り込めた.
棕櫚木庵
2020/02/09 19:56

「白梅の女」は,すべてを投げ打ってもと愛しあった男女が別れた後,長い時を経て再会をする話.あたかも,白梅が美しくほのかに香るように・・・と思って読み終わりかけたところで,いきなり濃厚な香りが匂う(その相手との子供のことで心乱される).この結末は見たくなかったような,あるいは,やっぱりきれいなだけでは終わらないよなぁとため息をつきたいような,曖昧な読後感.▼「空華」の女医も,聡明で,恋をしながらも完全に自分を律しているようでありながら,一瞬,心が揺れる.この結末にも,同じようなことを感じた.

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棕櫚木庵
昔,高校の授業で聞いた話:「弁証法」というと難しそうだが,元は「対話の方法」ということ.対話では,相手の意見を互いに乗り越えながら高次の合意に達することを繰り返す.これが弁証法的過程で,その元祖はプラトンの対話篇である.▼弁証法を,左右に揺れながら水を流していく水洗槽の動きに喩えた著名な経済学者がいたけど,弁証法の原型として,たとえば「エウテュプロン」を読んでいたら,そんな,誤解に近い単純化はしなかったんじゃないのかなぁ.もっとも,誤解というより意図的な曲解かと思える節もあったけど.
Major
2020/02/25 21:01

へえーっ!?そんな感じにはとても見えませんよ!(姿は見えていないですけど(笑))ー棕櫚木庵さんのお読みになった本を逍遥していましたら、『プラトン全集』なんていう、学生時代の懐かしい著作に出くわしたものですから、ついつい野次馬根性で話し込んでしまいました(ソクラテスのように(笑))。しかし、哲学には二分法と弁証法という大きな二大潮流がありますが、このところ二分法の敢えて開かれたままの思考システムが脚光を浴びつつあるというのはカント学究者としてはうれしいのです。

棕櫚木庵
2020/02/25 21:12

なんだか買い被られているような・・・(^^;).でも,声を掛けてくださって嬉しく思います.ここ(読書メーター)でもっと雑談したいのですけど,どうも,そういう感じではないみたいで残念です.「コミュニティ」がいろいろお話をする場なのでしょうけど,私には専門的過ぎたり,中途で立ち消え状態になり,私にはそれを引っ張り起こす力もなく・・・というところです.ところで,「敢えて開かれたままの思考システム」・・・なんだか刺激的な言葉です.なにが刺激的なのかよくわからないのですが.

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/04/09(1088日経過)
記録初日
2016/12/14(1204日経過)
読んだ本
109冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
29005ページ(1日平均24ページ)
感想・レビュー
108件(投稿率99.1%)
本棚
0棚
自己紹介

 旧名シュロッキアン.冬眠から覚めました.でも,まだ,寝ぼけているような・・・.改めて,よろしくお願いいたします.

 アイコンを変えました(2020.03.09).シュロにみえますか? 実は,テーブル椰子です(^^;).

 「いいね」は,「読みました」くらいの感じで気楽に押させていただいています.ですから,「いいね」のお返しなどは気にしないでください.もちろん,「いいね」を押してもらえればうれしいけど(^^).むしろ,コメントを歓迎します.私も,気楽にコメントつけたりしますが,それが鬱陶しいとお感じの方はそうおっしゃってください.遠慮します.

 なお,昔読んだ本についても気の向くままにつぶやきや感想をあげています.その際,「読んだ日」は特に調整していません(感想を書いた日のまま).ですから,読んだ本の統計(1日当たりのページ数など)は私については無意味です.

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