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2024年8月の読書メーターまとめ

さーくる・けー
読んだ本
40
読んだページ
12646ページ
感想・レビュー
40
ナイス
2568ナイス

2024年8月に読んだ本
40

2024年8月のお気に入り登録
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  • anko88
  • ぴんでめ

2024年8月のお気に入られ登録
5

  • 明々後日
  • anko88
  • Hiro
  • ぴんでめ
  • 広井啓

2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

さーくる・けー
ネタバレこれまでの人生で大切な人に渡すことができなかった花束が、最後に一番大切な人のもとへ届けられた瞬間、心が震えました。優しけれど弱くて不器用な男による、70年もの時を費やして成就する愛の結末は、涙なくして読むことができませんでした。手に取ったときは、あまりピンとこなかった表紙の絵が、読み終えて不思議としっくり来ています。町田さん、素敵なお話をありがとうございます。
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2024年8月にナイスが最も多かったつぶやき

さーくる・けー

7月は、今後大きくブレイクすると推している作家さん、君嶋彼方、佐原ひかり、阿部暁子の新刊を楽しみました。いずれも多くの方に読んでほしいお薦め作品です!! 2024年7月の読書メーター 読んだ本の数:41冊 読んだページ数:13428ページ ナイス数:2734ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/788372/summary/monthly/2024/7

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2024年8月の感想・レビュー一覧
40

さーくる・けー
ネタバレ世界に100人しかいなくて、しかもそれぞれが異なる能力を持つ「コトダマ遣い」の対決を中心にした異能バトル×警察ミステリ。謎解きに関しては、ジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライム・シリーズへのオマージュを強く感じました。バトル・シーンは、警察側がイマイチ強さを感じず、もう少し派手さがあっても良かったと思いました。阿津川さんらしく結末に驚きがありましたが、まだSWORDのメンバーが本領発揮していない気がするので、続編があるのかな?
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さーくる・けー
ネタバレリカ・シリーズの9冊目は、前作「リベンジ」の続編でシリーズ最終巻。「リベンジ」でも感じましたが、あまりにもリカが無敵すぎる存在になってしまったので、これで完結するのは仕方ないかも。でもラストシーンからすると「リカ・クロニクル」としては本当に完結したのか?作者があとがきでそう書いてはいるものの、今回とタイトルも併せて考えると信じて良いのでしょうか?
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さーくる・けー
ネタバレデリバリー専門のゴーストレストランのオーナー・シェフが、料理配達員に情報を運ばせることで、数々の難問を解く安楽椅子探偵モノの連作ミステリ。ユニークな設定に意外性のある謎の真相に加え、各話のラストでそれぞれの配達人が抱える屈託も解消するという構成も素晴らしいと思いました。しかしながら、謎の解き方が結論から逆算していくように感じてしまって、倒叙ミステリで得られるはずのカタルシスがなかったのが残念でした。相性の問題かな?
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さーくる・けー
ネタバレ平戸萌さんデビュー作。第4回氷室冴子青春文学賞大賞受賞作である表題作も悪くはないが、書き下ろしの「アイムアハッピー・フォーエバー」が素晴らしい。つまらない英語の授業や基礎連ばかりの部活に嫌気をさした中1女子たちが、テニスコートでボールを打ちたいと思ったことをきっかけに取った行動に、リアリティある眩いばかりの若さの勢いを感じた。そして、最後のお茶会が感動モノでした。また今後が楽しみな作家さんに出会えました。
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さーくる・けー
ネタバレ2024年本屋大賞 翻訳小説部門1位。会社を辞めて個人経営の書店を立ち上げた主人公が営むヒュナム洞書店。就活に失敗したアルバイトのバリスタほか、そこに集う人々が働くことや幸せに生きることを考えながら、ささやかでも自分に見合った暮らしを求めていく物語。韓国の風習や人間関係の在り方に馴染みがないのでスッとは入ってこない面もありましたが、優しく思慮深い人たちが心を癒してくれました。
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さーくる・けー
ネタバレシリーズ第9弾は、イースターズ・オフィス、クインテットの三つ巴の戦いが白熱し、そしてラストでは・・・・。今回は、時系列の行ったり来たりがそれほどなかったので、混乱なく読めました。それにしても初登場時は”やや知性のあるならず者”というイメージだったハジルがこれほど成長して、更には物語の中心的な役割を担うとは思っていなかった。風雲急を告げそうな10巻を早く読みたい!
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さーくる・けー
ネタバレ第171回芥川賞受賞作。外から見れば一つの体だが、殆どの器官を共有する結合双生児の姉妹。意識は別々に持っており、あくまで二人の人間として普通の生活を営んでいる。そんな彼女たちが考える生きることと死ぬことがテーマ。正直に言うとあまりにも設定が特殊過ぎて、共感してよいかどうかも迷いを生じながら読み進めました。自分には受け止めが難しい作品でした。
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さーくる・けー
ネタバレソードアート・オンライン(SAO)の世界を舞台にした特殊設定本格ミステリ。SAOは全く内容を知らないけれども、遠田さんのイラストに惹きつけられて、紺野天龍さんの作品だと知って手に取りました。連続殺人の動機面にはやや不満があるものの、様々な伏線も用意されて明確なロジックのある変化球気味なミステリとして楽しむことができました。
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さーくる・けー
ネタバレ本好きの下剋上の外伝。ハンネローレの婚約者選びがメインテーマの恋愛ファンタジー第1巻。本編と比べるとかなり恋愛寄りでしたが、ハンネローレが「第2の女神の化身」に位置付けられてからは、このシリーズらしくなってきた。多数から求婚に加えてダンケルフェルガーの内部分裂も生じて、これからどうなるのか、続きが楽しみです。個人的には献身的な愛情を示す、ケントリプスを推したい。
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さーくる・けー
ネタバレシリーズ第9弾は、架見崎世界の総合No.1プレイヤー・ユーリィがメインのお話。天才であるが故の孤独な生き様が偲ばれる愛と死の物語でした。タリホーの純愛が切ないですね。また、今回もお約束とさえ思えてきた驚きのラストシーンでした。「架見崎というゲームの解答を見つけました」と宣言した香屋がどのように世界と対峙していくのか、早く10巻をお願いしたいです!
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さーくる・けー
ネタバレ第171回芥川賞候補作。高2の時に死んでしまったはずの同級生と5年ぶりに連絡があり再会して、住所がない彼女と一緒に住むことになったが・・・・。読みやすくて内容も良くわかるのだけれども、主人公の心の動きがよく分からなくて不思議な感覚に陥ってしまった。これが向坂さんのデビュー作とのことですので、今後どのような方向性で進むのか注目していきたい。
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さーくる・けー
ネタバレ急死した児童書作家の伯母の遺稿を書き継ぐことを決意した中学生の少女が現実世界と物語世界を行き来しながら成長していくファンタジー青春小説。作者に何か狙いがあったのだろうけど、どのような読者層をターゲットにしているのか分からなかった。ストーリーの中心的な内容からすると、ロー&ミドル・ティーン向けに整理した方がよいのではないのでしょうか。読みやすいし、面白さはあるので。
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さーくる・けー
ネタバレAIエンジニアかつ企業家である安野貴博によるAIスタートアップお仕事小説。平凡だが一つだけ本人が気づいていない武器を持つ主人公、知識経験を備えた協力者、どこまでも立ちはだかる敵役、そして紆余曲折のある展開と、王道的なサクセス・ストーリーでしたが、読みやすくて勢いがある展開に、ワクワクしながらのめり込ました。読み終えて、著者が起業家や小説家だけでなく多方面で活躍し、先日の都知事選にも立候補して15万票で5位だったと知って驚きました。タイトルがイマイチで損していると思いますが、お仕事小説好きにおススメです!
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さーくる・けー
ネタバレフランス革命直後のヨーロッパの小国の「四つ首城」でフランスから来た国民公会の関係者が殺された。容疑者はその男の生き別れた三つ子の兄弟たち。科学的な操作方法が確立されていない中で、犯人を確定させることができるのか。まず、ロジックをひとつひとつ積み上げて犯人を確定させる謎解きを楽しんだ。そして、終盤に二転三転があることは想定をしていたものの、予想を大きく超えた真相で伏線も申し分なかった。やや都合の良さは否めませんが、潮谷さんらしい外連味のあるミステリを堪能しました。
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さーくる・けー
ネタバレドキュメンタリー風のホラー・フィクション。冒頭の「情報をお持ちの方はご連絡ください」から最後の「了」まで全編を通じて不気味さが漂っていた。近畿地方のある場所である「⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎」が気になって読み進めていったけれども、怖くて仕方がないというほどではなかった。面白い試みとは思いましたが、個人的には澤村伊智さんのような正統派のストーリー性があるホラー小説の方が好みです。
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さーくる・けー
ネタバレ近鉄とオリックスの合併、史上初めてのストライキ、楽天球団の新規参入、ソフトバンクによる電撃的なホークス買収。今から20年前に起きたNPBを激震させた数々の出来事の真実を追う迫真のドキュメント・ノンフィクション。膨大な資料に基づいて、とても丁寧に積みあげているとは思うのだけれど、予備知識がないと分かりにくいのではないでしょうか。もう少し当時の様々な状況に関して評価をするか、携わった方が思いを振り返るなど、読者へ訴えるものがあった方が良かったと思います。
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さーくる・けー
ネタバレ心に傷を抱えた人々が長屋で慎ましく暮らしながら、大事な人の面影を求めて「月のうらがわ」へ辿りつく道を探していく。それぞれの心の機微が素朴で丁寧に描かれていくことによって、優しく温かな物語となっていました。惜しむらくは主人公たちに心ない言葉を投げかけるご近所さんがステレオタイプすぎたこと。でも、全体的には心に染みる内容で、結末はしっとりとした余韻が残りました。
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さーくる・けー
中田永一さんの異世界転生ラヴ・ストーリーは、とても面白くて600頁超をあっという間に一気読みでした!アニメの世界の中へ大金持ちの悪役として転生した主人公が、白血病のヒロインを助けるための健気でピュアな行動にグイグイ惹きつけられていきました。とりまきの貴族のような同級生の男女も楽しませてくれます。元は児童書として発行された3冊を合本したようですが、コメディ色のあるYA向けの本として大人が読んでも楽しめます。誰かこの作品を是非アニメ化してください!
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さーくる・けー
ネタバレ長井短さん初読み。普段は心の奥に隠している部分に迫る2篇の中篇でした。表題作は「優しさ」と「相互理解」をテーマにした男女のせめぎあいでした。もう一話は、映画でヒロインの吹き替え役をやらされることになったモデルが本業の女性と彼女に取り付いた幽霊がタイトルどおり存在意義を問うお話。どちらも少し不思議な味わいがある物語でした。、
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さーくる・けー
ネタバレ最新作「死蝋の匣」を読んで、白石&和井田コンビの第1作を思い出したくなって再読しました。初読の時と同様に、大元の真犯人「アズサ」がいま一つしっくりこなくて、ミステリとしてはあまりカタルシスを得られませんでした。白石&和井田コンビも良い関係性が見られたものの、続編みたいに物語の凄惨さを中和するまでには至っていませんでしたね。でもこのコンビは伸びしろがあると思うので、更なる続編を期待します。
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さーくる・けー
ネタバレ冲方さんによる同名映画のノベライズ本。時は幕末の戊辰戦争、新発田藩で捕らえられた十人の罪人が、勝てば無罪放免という約束のもと、官軍から砦を守るよう命じられる。大きな戦力差がある中で、果たしてどすするのか。・・・・ まさしく劇画を見ているようなシーンの連続で、脳内でオリジナルな映画のイメージが創り出されるよう。エンターテインメント感たっぷりの娯楽アクションン時代劇を楽しみました。
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さーくる・けー
ネタバレ第171回芥川賞候補作。海辺の老人ホームで派遣の清掃員として働く主人公とウガンダ出身の同僚を交流を中心としたお話。貧困女子と外国人労働者の実態を飄々とした感じで綴っており、言葉の使い方も軽やかな雰囲気があって、とても読みやすかった。しかし、主人公の人物造形をうまくとらえられなかったせいか、全体的にスッと流れてしまった。
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さーくる・けー
ネタバレ小学校中学年以上のティーンエイジャーに刺激的な読書体験を提供することをコンセプトとしたナゾノベルシリーズ。斜線堂さんの作品は「この世界をちょっとだけ正しくしたい」という現代のモリアーティを標榜する中学生・杜屋が主人公のミステリ。本家では悪役のモリアーティですが、手段はグレーな面はありつつも悪を排除することには、ワクワクします。他人を騙すことを厭わないという杜屋を、子供向けのやり方で今後どのように活躍させるのか、続編が楽しみです。
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さーくる・けー
ネタバレスティーヴン・キングの作家生活50周年記念作、上下巻2段組みの600頁超えを一気に読み終えました。上巻の終盤でアリスが登場してからは物語の印象が変わって、自分好みのストーリー展開にワクワクしていきました。ビリーの自伝的な私小説はやや冗漫とも思っていましたが、切なさを感じさせるラストへの繋ぎを効果的にするためだったみたいですね。単なるクライム・ノワールにとどまらない、キングの魅力が詰まった作品でした。
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さーくる・けー
ネタバレスティーヴン・キングの作家デビュー50周年出版。引退を決意した凄腕のスナイパーが「最後の仕事」に不信を抱いて、組織から与えられた偽身分のほかに、自ら別の身分を用意して三重生活を送ることに。そして、ターゲットを無事に仕留めるが・・・・。前半は長さを感じたものの、後半に事件が起こってからは一気にスピード・アップ。この勢いで下巻へ進みます。
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さーくる・けー
ネタバレ天皇の落胤として生まれて風狂の僧と言われた一休宗純の生涯を描いた歴史小説。他の方の感想にあるとおり一般的にはアニメ「一休さん」のイメージが強いが、実際には権力に背を向けた生き様であったと聞いており、興味を持っていた。山名宗全との関わりがこれほどあるとは信じられないが、善の公案と正面から向き合い、混迷しつつも破壊僧へと突き進むという、木下さんが想像の翼を羽ばたかせた物語をじっくりと味わいました。
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さーくる・けー
ネタバレバッドカンパニーシリーズ第3弾。非合法の仕事を請け負う人材派遣会社「NAS」の社員、随一の武闘派・有道、元公安刑事の社長秘書・柴、見かけは清楚だが度胸満点かつ過激なお嬢・美桜の3人が、それぞれ活躍します。これほどスカッと痛快なノワール・アクションは類を見ないので、しばらく続けてほしいシリーズです。次巻は早めにお願いします。
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さーくる・けー
ネタバレ横浜ネイバーズ・シリーズ第5弾。今回はこれまで脇役に徹していた年長の幼馴染の刑事・欽ちゃんがメインの中篇+3篇。ロンに負けず劣らず、熱くてタガが外れた捜査ぶりは大丈夫かと思うほど。ヒナの活躍が殆どなかったのは少し寂しかったけれど、安定の面白さでした。そろそろ母・南条不二子との直接対決が迫ってきているみたいで、次巻も楽しみです。
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さーくる・けー
ネタバレ日本住血吸虫症との120年にも及ぶ闘いを記録したノンフィクション。紆余曲折する原因の解明、試行錯誤の治療法確立、撲滅に向けた地域住民と医師らの絶え間ない努力が、丁寧かつ克明に描かれている力作でした。こんな恐ろしい病気があったとは全く知りませんでした。終息させるために立ち向かった方々の尽力に頭が下がります。また、まだ20代でこの作品の元本を上梓した著者へも賛辞を贈りたい。
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さーくる・けー
ネタバレこれまでの人生で大切な人に渡すことができなかった花束が、最後に一番大切な人のもとへ届けられた瞬間、心が震えました。優しけれど弱くて不器用な男による、70年もの時を費やして成就する愛の結末は、涙なくして読むことができませんでした。手に取ったときは、あまりピンとこなかった表紙の絵が、読み終えて不思議としっくり来ています。町田さん、素敵なお話をありがとうございます。
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さーくる・けー
ネタバレ先月まで放送されていたアニメの余韻を引きずって再読。スピンオフである2つの中篇、定期演奏会&六華との合同演奏会は、ほとんど覚えていなかったので、とても楽しむことができました。アニメ化されていない他のスピンオフや六華高校の話もそのうち再読してみよう。
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さーくる・けー
ネタバレ「まいまいつぶろ」のスピンオフ。家重の祖母、吉宗の側近、後の10代将軍・家治、忠光の妻、そして全編を見つめる吉宗のお庭番。5人の視線から描かれる9代将軍・家重と彼を支える忠光の清冽な姿は、前作の世界観へより深く入り込むことができ、本編を思い出しながら楽しみました。「まいまいつぶろ」が未読の方は、そちらから読まないと面白さが分からないですよ。
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さーくる・けー
ネタバレ沙に覆われてしまい、殆どの人が外へ飛び出すことなく安定した暮らしを求める閉じられた世界で、音楽を求めて町を出ることを夢見る少女と特にやりたいことがない少年の2つ物語。沙の影響で制約された暮らしの中で、自らが本当にすべきことを見つけようとする若者の姿が、淡々としながらも瑞々しく描かれています。オジサンには「肺魚」のイメージは十分につかみとることができなかったけれど、静謐なSFファンタジーとしての世界観はどうにか受け取ることができました。
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さーくる・けー
ネタバレS・A・コスビーの邦訳3作目。過去2作に引き続き、今回も期待を裏切らない濃厚なアクション・ノワールでした。これまでも虐げられるマイノリティをテーマにしてきましたが、本作では、いまだに南北戦争に由来する人種対立があるヴァージニア州の片田舎を舞台に、黒人保安官を主人公に据えて人種差別から生じる犯罪に正面から取り組んだ。捜査が進む中で次々と起こる大小の厄介事に翻弄されながらも、逃げることなく突き進む主人公タイタスのハードボイルドな生き様に圧倒されました。多くの方が称賛するのが分かるハイ・クウォリティな作品です。
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さーくる・けー
ネタバレ知念さんによる児童向けの本格ミステリ・シリーズ第4弾。今回はウサギ小屋での密室の謎に挑戦するミステリ度合いが高いお話。今回は伏線が明確であり、謎の解明も視覚的に鮮やかなので、ミステリに慣れていない児童にも面白さが分かりやすいのではないか。命の大切さがサブテーマになっているのも知念さんらしくて良いですね。冬に刊行予定の次巻も楽しみです。
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さーくる・けー
ネタバレ森バジルさん2作目。表紙やタイトルからコメディ的なドタバタミステリと思って読み始めたが、ノンストップな展開にグッと引き込まれて、気づいたらしっかりとミステリを堪能しました。殺人事件の真相には少し弱さを感じるものの、TV番組内の謎は、捻りもあって納得感もありました。バラエティ豊かでチャレンジングな連作短編だったデビュー作に負けず劣らず、外連味はあれども良質なエンターテインメントでした。
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さーくる・けー
ネタバレロボット博物館への校外学習で同じ行動班になった中学1年男女4人。ただ一度の出来事ではあるが心に刻まれる縁を持つことになった彼らの、それぞれの視点による中学生三年間のグラフティ。性格もタイプも家庭環境も属するグループも異なることから、ふだんは殆ど交流を持たないけれど、心の奥では理解しているところが青春ですね。大きな事件は起こりませんが、中学生の心の機微が丁寧に描かれているので、同世代の方におススメしたい児童書です。
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さーくる・けー
ネタバレサラッと読みやすいけれどもズシッと胸に突き刺さる、無自覚に他人を傷つける男性をテーマにしたお語。26歳の青年と50代半ばの熱血仕事男の二人が主人公で、年長の方はハラスメント意識欠落者であり、ここまで典型的な行動をされると周囲は堪らない。若者の方は、過去の未熟な時期の行動を反省して今後どれだけ意識していけるのかというところが令和時代らしい。両者ともに「下駄を履いた男社会」で甘やかされてたことに由来する行動ですが、男性ならば多かれ少なかれ、誰でも自分を顧みる必要があるのではないかと思わされました。
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さーくる・けー
ネタバレ2025年3月に笑福亭鶴瓶さん主演の映画が公開されるとラジオで知って手に取りました。60歳代半ばで定年退職するまで、字を書くことができなかった西畑保さんの半生を紹介したノンフィクション。読み書きができない人にとって、社会生活をスムースに送ることがいかに難しいか、また、文字を理解することによって世界がいかに広がっていくのか、西畑さんの目を通して感じることができました。そして、人間は学ぶことによって、何歳からでも成長できることも教えていただきました。
が「ナイス!」と言っています。
さーくる・けー
ネタバレ現代的な社会問題をテーマにしたミステリ。日本における外国人労働=技能実習生の問題に関連したストーリーとして終盤まで進んでいき、タイトルの意味はどうなのかと思っていたら、まさか結末で「代理懐胎」にひっくり返るとは。意外性はありましたが、終盤は急にゴチャゴチャとしてきたように感じてしまった。もう少し丁寧な積み上げで進めていけば傑作になったのではないかと思われて、とても惜しい気がします。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/08/26(2591日経過)
記録初日
2017/07/01(2647日経過)
読んだ本
2899冊(1日平均1.10冊)
読んだページ
951508ページ(1日平均359ページ)
感想・レビュー
2613件(投稿率90.1%)
本棚
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性別
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