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2024年7月の読書メーターまとめ

さーくる・けー
読んだ本
41
読んだページ
13428ページ
感想・レビュー
41
ナイス
2732ナイス

2024年7月に読んだ本
41

2024年7月のお気に入り登録
2

  • ぽてち
  • HaruNuevo

2024年7月のお気に入られ登録
5

  • ぽてち
  • アタル
  • あまいちろう
  • HaruNuevo
  • ら゛

2024年7月にナイスが最も多かった感想・レビュー

さーくる・けー
ネタバレ人が分かりあうことの難しさと、それでも手を差し伸べることの大切さを教えてくれる、切なく優しい物語でした。家事代行サービス「カフネ」がいろいろな事情を抱えた家族を癒すヒューマンドラマであり、弟の死の真相が解き明かされるミステリとしても楽しめました。息苦しいほど真っ直ぐな努力家の主人公・薫子と、愛嬌はないが優しい心を持つ・せつなの二人のコンビが素敵です。ここ最近、魅力的な作品を書き続ける阿部さん。本作で本屋大賞ノミネートや何か文学賞を受賞しないか、期待しています!
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2024年7月にナイスが最も多かったつぶやき

さーくる・けー

6月は、新作が話題のアレン・エスケンスの既刊分4冊を読破。これからもこのエモーシャルな物語を紡ぐ作家さんを追いかけていきます。2024年6月の読書メーター 読んだ本の数:37冊 読んだページ数:13328ページ ナイス数:2805ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/788372/summary/monthly/2024/6

ミカママ
2024/07/06 07:40

エスケンス、イイですよねー。新作が楽しみな作家さんです!今月もよろしくお願いします。

さーくる・けー
2024/07/06 07:45

エスケンスをお薦めしていただいた読む友さんに感謝です!

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2024年7月の感想・レビュー一覧
41

さーくる・けー
ネタバレ「虜囚の犬」の元家裁調査官・白石と県警捜査第一課・和井田のコンビが再び。滅多刺しの男女の死体と死蝋のかけらという衝撃的な幕開けから、児童ポルノに関するエピソードやネグレクトの実態など、前作に引き続いて非常に重たい内容でした。そうした中で、白石の真っすぐな心持ちはひと筋の清涼感があり、和井田の武骨な思いやりにも心を解きほぐされます。このコンビの活躍をまた見てみたいですね。
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さーくる・けー
ネタバレ港湾荷役として働く若者がボクシングへ魅了されていく青春小説。特別な才能があるわけでもないが、ボクシングという”熱狂の渦”の中へだんだんとのめり込んでゆく主人公の気持ちがリアルに伝わってきました。タイトルや表紙カバーから、ボクシングを通じた心の結びつきのような話をイメージしていましたが、それは必ずしもメインではなく、試合の激闘場面もしっかりと描かれていて胸が熱くなりました。また結末で明かされる「嘘」には三羽さんらしさを感じました。ボクシング小説が好きな方だけでなく、熱い青春モノが好きな方にもおススメです。
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さーくる・けー
ネタバレ誘拐事件における報道協定をテーマにしたミステリ。プロットの大枠は面白く、臨場感のあるストーリーは良かった。しかし、視点人物が切り替えが多すぎて有効に機能していると思えず、展開にもやや雑さが見られてゴチャゴチャさも感じた。面白さあるものの、なぜか疲れを覚えました。
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さーくる・けー
ネタバレワシントン・ポーシリーズでミステリ・ファンを魅了しているM・W・クレイヴンの新シリーズ。頭部への銃弾を受けたことにより恐怖の感情を失った元連邦保安官のベン・ケーニングは、過去の事件からロシア・マフィアに追われている中で、かつての上司から一人娘の捜索を依頼され、殺人をいとわない危険な相手と対峙する。・・・・ ハードボイルドな香りのする主人公は、決して無敵ではなく、自分の力をわきまえつつも、決してあきらめないタフさが魅力的です。目くるめくような戦闘が繰り広げられる、アクション・エンターテインメントでした。
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さーくる・けー
ネタバレ森で行方不明になったASDの5歳児・真人が1週間後に無事保護された。彼がどのように「クマさん」に助けられたか、空白の期間を埋めていく物語。偶然に真人と遭遇した男女4人が、それぞれが抱える事情から中途半端に手を差し伸べることになるという設定はよいが、探索隊が活動している中で日替わりに出会うのは都合良すぎかな。ユーモラスな場面もあり、真人の成長譚であるので、心温まるストーリーという印象だけれども、自分勝手な理由で5歳児を森の中に置き去りにしてしまう事は受け入れられず、その分作品の評価が下がりますね。
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さーくる・けー
ネタバレ【辛口】昭和の高度成長期から令和にかけて、1967年生まれの男性1950年生まれの女性を主人公にして、何を信じるかをテーマにしたクロニクル的な物語でした。角田さんのリーダビリティで何とか最後まで辿りつきましたが、主人公たちに共感できないせいか、とても長く感じました。テーマの狙いは分かるのだけれども、何か全体的にモヤモヤ感があった。いつもは心に響く角田作品ですが、今回は自分に合わなくて残念でした。
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さーくる・けー
ネタバレダムの水底に沈められた谷が故郷である、アイヌ民族に出自を持つ女性・ミワ。アイヌ文様デザイナーである彼女と関わりを持った6人の物語。近づいたと思えても大きな隔たりを感じざるを得ないないような彼らのもどかしさが手に取るように伝わってきます。ミワの誇りと矜持が、静かに重く心に刺さりました。
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さーくる・けー
ネタバレ孤高の画家が抱える心の揺らぎを味わう18篇のショートストーリー。昭和的なハードボイルドの香りが漂うエピソードが積み重ねられており、北方謙三の老獪な手腕を感じました。ここしばらく中国系歴史小説家として活躍されていたので、エッセイ以外では北方さんの現代モノを読むのは、21世紀になって初めてだと思います。学生の頃に読んだザ・ハードボイルドな作品が懐かしい。
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さーくる・けー
ネタバレ26年前の満塁本塁打3本による奇跡の逆転劇。伝説となった試合の裏側で何が起こっていたのか?殊勲のヒーローが監督に就任することを機に、TV番組で出場したメンバーを集めた再現試合を企画して、その真実に迫るミステリ。野球小説フリークとしては、各選手へのインタビューでそれぞれの視点から伝説の試合を振り返るというアイデアは興味深く、終盤までは面白く読み進めた。しかし、事件の真相は意外性がなく、再現の目的に現実性が乏しく感じられてしまい、また、結末も後味悪かったので、残念な印象の作品でした。
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さーくる・けー
ネタバレ芦沢央さんによるSFミステリ短編集。6話のうち2話はアンソロジー本で既読でした。「この世界には間違いが七つある」以外はSFにカテゴライズされるものであり、これまでとは違ったテイストの芦沢さんが楽しめます。あとがきで初めてSFらしきものに挑戦したと紹介されていた「九月某日の誓い」が一番のお気に入りです。
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さーくる・けー
ネタバレミステリの皮をかぶった財務省批判小説でした。逮捕された客員教授が容疑を否認せずに、延々とリフレ派の主張を語っているのが、事件の取調べとしては現実的とは思えずに疲れてしまった。とぼけた感のある志村署・佐久間チームのメンバーのやり取りと作者の筆致に助けられました。アベノミクスの失敗を考えると、リフレ派の経済論は素直にうなずけないので、参考文献にあるような著作を誉田さんが全肯定しているのなら、今後が少し心配になります。それとは別に、佐久間チームは魅力的でしたので、またどこかで会いたいですね。
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さーくる・けー
ネタバレ甘味処の看板娘と岡っ引きの二役を担うおまきと、彼女を手助けするふたりの少年・亀吉と要による、泥濘の十手シリーズ第2弾。今回は算術絵本の制作を通して、恋心に葛藤しながら将来への想いを馳せる亀吉の成長譚がメインでした。前作と同様にミステリとしてはやや弱さは伺えるものの、江戸の庶民生活の情緒が感じられる、心が温まる人情ドラマとして楽しみました。シリーズはまだまだ続きそうですね。
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さーくる・けー
ネタバレ鑑定人・土門誠シリーズ第2弾は、前作から時間を遡り、警視庁・科捜研時代のお話4編。地道で愚直に妥協せず、鑑定の職務に全うし、その分析結果を元に事件を推理する科捜研の砦・土門。僅かな違和感を見過ごさない科学者の冷徹な眼差しは、時に残酷な真実を白日の下にさらすことに。「科学は嘘をつかない。嘘をつくのはいつだって人間だ」というセリフガ胸に刺さります。岩井作品の中でも、特にストーリーが分かりやすく、主人公を含めて魅力的な登場人物が揃っているので、映像化してくれないかな?また、本作こそ何か大きな賞を受賞してほしい!
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さーくる・けー
ネタバレ新刊を読む前に再読しました。元科捜研の民間人が活躍するミステリと言うだけでなく、不完全な人間がどのように誤った選択に陥るのか。心の機微に迫った人間ドラマですね。すぐに続編へ向かいます。
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さーくる・けー
ネタバレ安楽死をテーマにした「ドクター・デス」の続編で、犬養隼人シリーズでもある。リーダビリティとメッセージの分かりやすさは中山さんらしく、それなりには楽しめました。しかし、如何せん終盤にドクター・デスを事件現場へ臨場させるなどは無理があるのではないか。そんな捜査する犬養は大丈夫かと心配になる。また、ラストのどんでん返しも多くの方が予想できたのではないか。もう少しディテールに丁寧さがあれば、印象が違ったかも。
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さーくる・けー
ネタバレ【辛口注意】タイトルからすると、詐欺師同士のコン・ゲームが予想され、冒頭からグッとストーリーに入り込ませる上手さもあり、期待値を高めて読み進めていたけれど、敵側と接触した中盤からやや停滞気味になり、終盤は捻りを入れたつもりなのでしょうが、バラバラ事件の扱いが拍子抜けで、スケール感が一気に縮小していった気がした。結末も中途半端な気がします。川瀬作品なのに残念でした。
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さーくる・けー
ネタバレ天保時代の江戸を舞台に、定町廻同心・惣十郎が事件の本質を見極めて解決を図る時代小説。主人公のほか、岡引き・定治、小物・佐吉、下女・お雅など、個性ある登場人物たちが門語りに彩りを加えて、捕物帳としての面白さだけでなく、人間ドラマとしても申し分なく楽しむことができました。若干の惜しい点としては500ページ超は少し長すぎたと思います。読み応えのある大作だとは思うだけれども。
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さーくる・けー
ネタバレ約2年ぶりのグイン・サーガ149巻。ヴァレリウスがドライドン騎士団とともにヴァラキアからパロに到着して、クリスタル・パレスで「アルド・ナリス」と対峙することがメインでした。長く待たされたにもかかわらず、ストーリーの方は遅々として進まず、作者もあとがきで書いているように内容もタイトルとマッチしていない。ユリウス以外のキャラクターも人物像にやや深みを欠いており、続篇プロジェクトを五代ゆうに任せて大丈夫なのかと思った。改めて栗本薫さんの偉大さを実感してしまいます。
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さーくる・けー
ネタバレ幕末きっての暗殺者・岡田以蔵。稀代の人斬りとして名を馳せた彼の「道理」は、自分の心に正直に行動することであった。武市半平太に盲信する以蔵のサイコパスぶりに震えました。
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さーくる・けー
ネタバレ心優しき昆虫オタク・魞沢泉シリーズ第3弾。今回は色をタイトルに入れた六つの短編。飄々として真っ直ぐな気質の彼に出会った人それぞれが魅了されて、自然と謎を提供するというスタイルで、しみじみとした感があるミステリでした。お気に入りは「白が揺れた」と「赤の追憶」の前半の2話です。
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さーくる・けー
ネタバレ5人組ヒップホップダンスグループに所属するクール系イケメンの主人公が、アーティストの自負がありながらもアイドル的なセールスに葛藤する毎日の中で、自宅近くのコンビニ店員に惹かれていき、トラブルにあいながらも、普通の若者としての恋愛を全うする王道ラブストーリー。・・・・ と思いきや、最後にどんでん返しが炸裂した。このラストは爽快感がありました!U-NEXTの100min.NOVELLAシリーズは、津村さんのうどんの話も良かったし、お手軽に楽しめそうなので、他の作家さんのも読んでみよう!
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さーくる・けー
ネタバレ直木賞受賞作「八月の御所グラウンド」シリーズ続く、京都を舞台にした歴史上の人物と交流する二つの物語。日本の歴史上最大の謎である本能寺の変を材料にした表題作は、過去に公開された映画との因縁もあるらしい。いずれも万城目ワールドが堪能できる安定の面白さですが、信長たちのインパクトが強すぎる表題作よりも、さりげない摩訶不思議さが楽しめる「三月の局騒ぎ」の方が好みです。
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さーくる・けー
ネタバレ日本の郵便制度を創設した前島密の半生を描いた歴史小説。若い頃は箱館や長崎など各地を流浪して、そうした過程で勝麟太郎や薩摩藩の面々と出会い、紆余曲折を経て明治維新後に政府の役人になったとは、全く知りませんでした。彼が力を注いだ日本全国への郵便港の整備は、情報化社会の黎明期の通信手段を確立しただけでなく、近代日本国民の一体感の醸成にも資する働きだったんですね。とても分かりやすい物語でした。
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さーくる・けー
ネタバレ古本食堂の待望の続編。本に関するエピソードと食される料理が物語としてマッチングしていて、今回も心の浄化作用がありました。原田ひ香さんが描く料理は、どのお話でもとてもおいしそうですね。「鷹島古書店」が改装するとともにコーヒーを提供することとなったことに加えて、珊瑚さんも新たな一歩を踏み出すみたいなので、ぜひ3冊目もお願いしたい。
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さーくる・けー
ネタバレ明治時代前半、北海道の樺戸集治監を舞台に、国事犯として懲役刑となった旧士族の青年が主人公の監獄小説。北海道開拓という国策により過酷な労働を強いられた囚人たちが生々しく描かれています。主人公と鎖で繋がれて労働する相棒や冷徹な目で監視する看守との、友情とは言えないが生きていく上での”関わり”を中心とした、河原さんらしい濃厚な味わいの人間ドラマでした。
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さーくる・けー
ネタバレ平家一門の生き残り平保盛と和歌を愛してやまない青年歌人・藤原定家のコンビが、和歌に関連する五つの謎を解く連作ミステリ。紫式部、西行、在原業平、式子内親王、菅原道真という、百人一首の中でもメジャーな和歌に、事件を絡めて作者が楽しんで書いているのが伝わってきます。終盤の伏線が回収していく一捻りもこだわりを感じました。自分は面白みを感じましたが、ヤング定家のぶっ飛んだオタクキャラは好き嫌いが分かれるかも。
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さーくる・けー
ネタバレ人が分かりあうことの難しさと、それでも手を差し伸べることの大切さを教えてくれる、切なく優しい物語でした。家事代行サービス「カフネ」がいろいろな事情を抱えた家族を癒すヒューマンドラマであり、弟の死の真相が解き明かされるミステリとしても楽しめました。息苦しいほど真っ直ぐな努力家の主人公・薫子と、愛嬌はないが優しい心を持つ・せつなの二人のコンビが素敵です。ここ最近、魅力的な作品を書き続ける阿部さん。本作で本屋大賞ノミネートや何か文学賞を受賞しないか、期待しています!
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さーくる・けー
ネタバレ佐原ひかりさんの4作目は、大学院卒で入社した会社を9か月で辞めた25歳の女性が、偶然に出会った不登校の高校2年生男子と「文通屋」を始めるお話。不器用でナイーブな二人が、文通ビジネスを進める中でいろんな気づきを得ながら、素直な心を忘れずに成長していくところに、この作者らしさが感じられ、とても良いですね。個人的には、君嶋彼方さんとともにネクスト・ブレイク作家である佐原さん。過去作は”普通ではない”設定であったけれど、今回は特殊な感じはしないので、多くの人に手に取ってもらえることを期待します!
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さーくる・けー
ネタバレ芸を追求して全てを捧げる芝居役者・今村扇五郎。彼に魅了されたが故に、常軌を逸する境目に立つ人々の連作短編時代小説。”推し”のためにどこまで事を為すのか、色濃いキャラたちが執念が濃密な世界に誘います。ただ、蝉谷さんの単行本はすべて読んでいますが、今回は、自分には扇五郎の魅力が十分に理解できなかった面があり、過去作ほどは世界観に浸れませんでした。
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さーくる・けー
ネタバレ落ちぶれた元特撮ヒーローが大麻を吸った帰りに車でひき逃げ死亡事故をしてしまう。警察にはバレないが、偶然その現場を撮影した熱狂的なファンに結婚を迫られて・・・・。 始まりは脅迫でも、紆余曲折を経て幸福な家庭を築くのではないか、と思わせてからの一捻り二捻りに藤崎さんらしくて堪らない。ルッキズムをテーマにした重くしくはないブラック・サスペンスでした。
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さーくる・けー
ネタバレ日本で初めてピルの必要性を説いた女性・榎美沙子をモデルにした小説。まだ男性の優位が当たり前だった時代に、女性がこのようなやり方で社会運動をしていたことは知らなかったので勉強になりました。ただ、インタビュー形式の小説であったせいか、時代を先駆けた活動を行った女性に共感するまでには至らず、桐野さんならもう少し掘り下げた描き方ができたのではないかと思ってしまった。
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さーくる・けー
ネタバレアロマンティック・アセクシャルを自覚する女性とマチスモな家庭で育てられた男性による”恋愛”小説。アロマアセクの存在は想像できても、その在り方に多様性もあるので理解できるとまでは言えないけれども、本作の主人公たちの気持ちが生々しく伝わってきます。思い悩む中で、最終的には自分たちが最も居心地が良いと考えた選択をした二人の今後にエールを送りたい。ピタッとこの物語に収まるタイトルも良いですね。デビューから3作連続でハイクオリティな作品を発表し続ける君嶋さんを、もっと多くの人に知ってほしい!!
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さーくる・けー
ネタバレ「われら闇より天を見る」で衝撃的な登場を果たしたクリス・ウィタカーの2作目。アメリカの田舎町失踪した15歳の少女を双子の妹が探すというのがメインで、そこに過去の連続し少女誘拐事件が絡むのかというミステリ・サスペンス。巻末の解説の方が述べているように、主要登場人物であっても性格・家庭環境等がすぐ明かされることがないので、人物の区別がつきかず読みにくかった。作者の狙いがあるのだろうが、物語に入り込みたいタイプには少し疲れる読書でした。話の内容そのものは面白みがあるのに残念でした。
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さーくる・けー
ネタバレ毎日毎日をひたむきに生きていくことにより、大きなことを成し遂げる栗山英樹さんの人生論。人を信じる、運をつかみ取る、結果を受け止める、ことに対する、心構え・準備・実践について、栗山さん独自の考え方を教えてくれます。ご本人が語っているように「きれいすぎる」と受け止められるような言葉も多いのですが、それを真っ正直に言い続けて正面から立ち向かうことが栗山さんの凄さだと思います。
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さーくる・けー
ネタバレ70年前に村人6人を惨殺した事件の犯人の祟りに呪縛された過疎の村では、山から殺人鬼の咆哮が聴こえると死人が出るとされる。新型コロナで動揺が走る中で、東京から移住者が来た途端に呪いの犠牲者がでた。・・・・ 冒頭が凄惨なシーンから始まり、ホラーと思って読み始めたが、迷信に惑わされる時代遅れの閉鎖的な村を舞台にしたミステリでした。ワンテーマでありながら、興味をそらさないところは中山さんの上手さですね。ただし、個人的には、最後のひねりが想定通りであり意外性がなかったので、やや拍子抜けでした。
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さーくる・けー
ネタバレ台北プライベートアイ・シリーズ第2弾。「DV8」は英語の「deviate=逸脱する」を意味する名前のバーのこと。そのバーを中心に、不眠症でパニック障害を持つ私立探偵・呉誠が連続殺人事件の真相に挑むハードボイルド。前作と同様に序盤のひとり語り&蘊蓄に慣れるのに少し時間がかかったものの、事件の捜査に入ってからは約400頁2段組みの長さも気にならないほど一気読みでした。カッコ悪さも見せつつ、理性的な思考を辿りながらも激しい感情を発露する。そんな彼の人間臭さに魅力を感じます。続編も予定されているようで楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
さーくる・けー
ネタバレみなと科学館のプラネタリウム、夢の島公園、東京国立近代美術館。心に不安を抱えたそれぞれの人が見つけた都会の”隠れ家”。自分の弱点を自覚しながら、ストレスを抱えて生きている人たちの癒しと再生の連作短編集。こうしたテーマが得意の古内さんの上手さを感じました。特にラストの「惑いの星の住人」という考え方はしっくりきました。惜しむらくは、中ほどの高校生がイジメにあう話が、他との関連性が低くて浮いていたように感じたことかな。
が「ナイス!」と言っています。
さーくる・けー
ネタバレ若手人気作家5人による脱出劇アンソロジー。ミステリがメインと思って読みはじめたら、どちらかというとホラー寄りのテイストが強かったですね。空木さんは初読みで文章が読みづらくて自分には合わなかったのが残念ではありました。しかし、それぞれの作家さんの個性が良く表れていて、バラエティー豊かなレベルの高い作品集だと思います。
が「ナイス!」と言っています。
さーくる・けー
響け! ユーフォニアム・シリーズのスピンオフ作品。11篇から構成され、前半は主人公3年生時のいろんな人のエピソード。後半は沖縄での卒業旅行(演奏付き)など本編終了後の彼女たちのお話。本編だけでは分からなかったみんなの想いが伝わったことに加えて、終盤での久美子と真由のユニゾンでもうすべてが丸く収まった感じ。憂いもなく、ほんとに楽しさに溢れた彼女たちの姿は眩しすぎる。このシリーズのファンにとっては堪らない満足感を覚える1冊です!これにて正真正銘のラストですね。
が「ナイス!」と言っています。
さーくる・けー
ネタバレアニメのストーリー改変に刺激されて再読しました。意識していなかったのですが、麗奈がバリバリの京都弁使いだったり、重要なセリフの発言場面や発言者が異なっていたり、いろいろと原作との相違があって、まるで異なる味わいがありました。アニメでは武田スパイスを効かせた細やかな心の機微を表すのが難しいので、こうなったのでしょうね。また、アニメの第12回が過去の伏線を回収した神回との評判ですが、シーズン1との対比をなす大吉山のシーンは、個人的にはあざとさを感じ、こちらは原作の方が好きですね。
が「ナイス!」と言っています。
さーくる・けー
ネタバレ人気お笑い芸人の作品だとは気づかずに手に取った。お笑いライブスタジオで働く女性と、やや引っ込み思案で脳内想像がたくましい普通の女子高生が主人公の中篇が2本の作品集でした。読みやすい筆致なんだけれども、ときおりゴチャゴチャ感がある場面が出現したせいか、さらっと読めそうなのにスムースには進まなかった。でも、表題作のラストシーンは良かったです。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/08/26(2591日経過)
記録初日
2017/07/01(2647日経過)
読んだ本
2899冊(1日平均1.10冊)
読んだページ
951508ページ(1日平均359ページ)
感想・レビュー
2613件(投稿率90.1%)
本棚
14棚
性別
現住所
愛知県
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