趣味の第一が「読書」、次が「散策」の老年男性、後期高齢者になって早や7年余になるところ。この後期を、「人生の最終段階を高貴に過ごすとき」と解釈して「高貴高齢者」を自認しています。
昭和の産めよ増やせよの時代に、事情があって一人っ子として育った老人ですが、そ
の人生を通して「読書」は、「独処」に通じる、まさに、読書は一人で味わう至福の時間として大切に過ごしてきました。
2013年1月に読書メーターに参加して以来、自分のこれまで読んできた本を全て整理し、ここに入力することにし、2016年にその作業を終了しました。
数年前に読んだ本でも、今や殆ど記憶になく、改めて読み直したりしています。しかし、今の私にとっての読書とはいわゆる勉強ではないので、読んでいる間だけ理解、感激、興奮、納得等々すればいいのであって、記憶するまでのことはないという考えです。
しばしば、かつて名著と判断しかつ必ず読まなければならないとの気持ちで買ったのに、まだ読んでいなかった本を書棚に見つけては、その度に反省しています。しかし弁明するならば、名著とされているものを座右においておくことは、名画(勿論、模写ですが)を買い込んで鑑賞することに似ていて満足感を与えるものです。
そこで、それらの名著に対してただ本棚に並べておくだけでなく、「買い置き本読破計画」なるものを立てて、内容、興味とは関係なく読んでいくこととしました。なにせ数十年前に買った本が多いのですから、読書メーターに入力する際に絶版本、無登録本などが多いことに気づかされました。でもこの作業で、本棚の忘れ去られていた本達も喜んでいるでしょう。
作家の中村真一郎が、ある随筆の中で、同じような事を書いています。
「仕事柄、自分で購入したり、寄贈されたりした本が既に膨大な数になってしまっている。このまま未読の本を残したまま世を去るわけには行かない。そこでせめて毎日、一冊は未読の本の頁を開いて読みはじめるということを、二十年ほど前から実行している。やらないよりは気が済むのである云々」。
さらに、英文学者でかつ随筆家として有名な福原鱗太郎は、
「ある個人が買う本というものは、どんなにでたらめに買っても、何かしら、その人の興味を反映している。その後、十年、二十年、三十年経つうちに、ひょいと、その本が有用になるものだ。」
英語辞書で有名な岡倉由三郎は、
「書庫の中で、買って積んでおかれたばかりで、一度も読まれない本が、夜もふけわたる丑三つ時に、こそこそ話をしあっているのを聞くと、読んでもらえない不幸を訴えている。」と、書いています。
森本哲郎の文章に、「書物とは読むものでは無い、と思っている。いつか読もうと思っているものだ」とあるのは、まさに私の読書態度です。
まさに私も平均余命からすると、あと十年少々となるのが解っているのでかなり焦っているところ。しかし、本当の興味がないのに読むというのも辛いものなので、そんな場合は、タイマーを三十分にセットしておき、音が鳴ったときそれ以上は沢山と感じたら、その本は終わりとして本棚に戻すことにしています。これでまさに自己満足的に満足しています。
買い置き本読破計画の主旨は、何しろ買ったまま眼を通さなかった本達への失礼を詫びるためでしたが、やはり今現在興味を持てない本達を読むのは、三十分に限定したとしても無理があることが分かってきました。当然ながら、別に仕事として読書をしているわけでは無く、気の向くまま、興味を感じるままに読むことにするのが本来の読書の王道ではないかと改めて感じました。
愛書家で有名な庄司浅水の随筆に、「書物とはある一点でだけ良友であればいい」とあります。つまり、「好きなときに読み語って貰い、嫌になったら止めればいい」と。これは人間同士では、いかに良友と言えども絶対に不可能なことで、読書の面白い面を突いていると思います。
天声人語に、作家の川上未映子の読書法が紹介してありました。書店の本棚の前で眼をつぶり、手を伸ばして最初に触れた本を買い、書名の意味も分からなくても必ず読み切る。このことで、「自分の知らない何かに出会うこと」、「自分の意識からの自由を味わうこと」が出来ると言っていますが、これぞ、我が蔵書における買い置き本読破計画に共通することです。
日垣隆の読書論によると、本の目利きになる方法として、①大量に本を読み大量に失敗する、②一人の著者の読み方として、最新作・代表作・処女作を読むこと、③読みながら印象的なところに付箋をつけ、最後にその部分をもう一度読むとあります。さらに、「考えるということはまず書いてみること」は至言で、日々実行しています。
鷲田小彌太「シニアの読書生活」から;
・老人クラブに行かない人のほとんどは、単独でも自分の人生の楽しみ方を知っている人である。そういう人のほとんどは、何らかの意味で読書とつながっている。
・読書は老人の生存にとって、「望みうる最高の状態が実現され、これ以上期待することは無理な注文だ」につながっている。
・シニア期に独特の楽しみ、読書の楽しみは読むだけでなく、書くことによって倍になると言いたい。読むことが書くことと結び合わされると、読書に全く新しい熱が生まれてくる。そこで書く楽しみを味わうことである。
・仕事を作ればいい。そのためには読書が不可欠となる。しかも書くために読むとなると、集中力も持続力も予想以上に高まってくる。
こんな事を感じながら、相変わらず読書の日々を送っています。
2021/11/09
踊ります!
#「あ~ん」を好きな文学作品で埋める
あ 『アウステルリッツ』W・G・ゼーバルト
い 『異邦人』アルベール・カミュ
う 『ウインドアイ』ブライアン・エヴンソン
え 『M/Tと森のフシギの物語』大江健三郎
お 『終わりと始まり』ヴィスワヴァ・
シンボルスカ
か 『火山の下』マルカム・ラウリー
き 『季節の記憶』保坂和志
く 『苦海浄土』石牟礼道子
け 『化粧』中上健次
こ 『孤独の発明』ポール・オースター
さ 『さようなら、ギャングたち』高橋源一郎
し 『シンセミア』阿部和重
す 『好き好き大好き超愛してる。』舞城王太郎
せ 『Self-Reference ENGINE』円城塔
そ 『訴訟』カフカ
た 『第三次世界大戦秘史』J・G・バラード
ち 『血の熱』イレーヌ・ネミロフスキー
つ 『罪と罰』ドストエフスキー
て 『天国が降ってくる』島田雅彦
と 『道化師の恋』金井美恵子
な 『夏と冬の奏鳴曲』麻耶雄嵩
に 『246』沢木耕太郎
ぬ 『ぬかるんでから』佐藤哲也
ね 『眠れる美女』川端康成
の 『ノヴァーリスの引用』奥泉光
は 『箱男』安部公房
ひ 『日々の暮し方』別役実
ふ 『ブエノスアイレス午前零時』藤沢周
へ 『ペニス』津原泰水
ほ 『ホテル・アウシュヴィッツ』山口泉
ま 『マルテの手記』ライナー・マリア・リルケ
み 『三つの小さな王国』スティーヴン・ミルハウザー
む 『村上龍映画小説集』村上龍
め 『冥途・旅順入城式』内田百閒
も 『もうひとつの夏へ』飛火野耀
や 『夜間飛行』サン=テグジュペリ
ゆ 『夢十夜』夏目漱石
よ 『夜の子どもたち』芝田勝茂
ら 『楽天記』古井由吉
り 『リトル、ビッグ』ジョン・クロウリー
る 『ルビコン・ビーチ』スティーヴ・エリクソン
れ 『恋愛のディスクール・断章』ロラン・バルト
ろ 『ロリータ』ウラジーミル・ナボコフ
わ 『若き日の哀しみ』ダニロ・キシュ
(2025年5月2日時点)
ちょっと気に入った本や雑誌などを書きとめておこうと思います。
海外の古典ものやミステリが大好き。日本の作家さんのは、短編集を読むことが多いかな。趣味は、読書と音楽と映画と料理。特に子供の時から本の虫で、電子書籍の時代になってもやはり紙の本が好き!町の本屋さんが消えていきつつあるのが悲しい・・・。
好きな作家は
ユゴー
モーパッサン
フローベール
C・ブロンテ
ウィリアム・アイリッシュ
カトリーヌ・アルレー
アガサ・クリスティ
フェルデナンド・フォン・シーラッハ
ディケンズ
ゾラ
ダフネ・デュ・モーリア
ユッシ・エズラ・オールスン
ルイザ・メイ・オールコット
遠藤周作
芥川龍之介
宮部みゆき
小手毬るい
乃南アサ
浅田次郎
松本清張
三浦綾子
沼田まほかる
森瑤子
小池真理子
やはり女流作家が多いですね。
映画感想ブログやってます。
http://kimageru-cinema.cocolog-nifty.com/blog/
趣味は読書とネット散歩。完全夜行性。
読後、足元から何かが崩壊していくようなお話が好きです。
社会人7年目。1991年生。編集→修行中。関心は哲学、倫理学。文学部倫理学専攻卒。2024年3月再開します。レビューを拝読しており、大変勉強になっています。この場を借りて感謝申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
(2014/12/07更新)
まいど、ナイス、コメントをいただきありがとうございます。
読書メーターで本の感想メモと読みたい本のリストが一緒に管理できるようになり、大変重宝しております。
おかげさまで読んだ本、読みたい本がすっきり整理でき、読書量も大幅
にアップしました。
また、皆さんの感想を読んで手にとった本も多く、読書の幅も広がりました。
とても感謝しています。
さて今まで、質より量の読書をしてきましたが自分の余命を考えると、そろそろ量から質への転換を図っていきたいと思います。
読み終えるのに時間がかかるため、今まで敬遠してきた古典たちと今後はじっくりと向き合っていこうと決意しました。
とは言え、誌友さんが面白そうな本を読んでいると、ついつい読みたくなって、読みたい本リストが大変なことになってます(笑)
75歳。2015年完全退職し、年金生活者となる。
読書は趣味というか、娯楽というか。
歴史、政治、経済、社会等に興味あり。
最近は法律に興味が出てきた。法って何?
どちらかといえば保守的。(昔は左翼。恥ずかしい限り。)
文学は少々。
最近は古典にも目覚めて
頑張ろうとするが、なかなか進まず。
つまみ食いが多く、精読しないので、理解が中途半端かも。
記憶力減退して、読んで感動・感心してもすぐ忘れてしまう。
これが目下の悩み。
2022年6月にやっと決心して白内障手術を決行。よく見えるようになって、世界がこんなにも明るいものだったとは72歳にして初めて知る。
これまで視力の衰え(白内障)で読むのがつらい日々だったが、やっと読む気も少しずつ回復してきた。
もし白内障の手術をしたいけどどうしようと悩んでいる方、早めの手術をお勧めします。思ったほど痛くありませんよ。
歴史は大事。日本も海外も。戦争についても。
MMTも勉強しているが、何度も読み直しても理解が難しい。会計知識がとても大事。日銀当座預金の理解が必須。理解が深まると面白い。
ネット特にnoteに優れたMMT記事がある。
散歩を兼ねた図書館通いで時間を潰すが、古き良き書籍が書庫に詰まっていても見ることができないのが、不満の種。
小都市の図書館ながら色々揃っているのはよい。
最近はゆっくり読むことに心がけている。また、自宅本棚の積読本の立ち読み?が面白い。こんな本だったのか、と発見がある。
もう一つの趣味は映画・ドラマ。
これまで録画した2000本程の海外映画・ドラマを消化するためなるべく見ようとしているので読書時間が少なくなった。そして4年前からamazonビデオにはまり、さらに読書量が減少。
今韓国ものにはまっている。韓国の映画・ドラマの出来は素晴らしく、日本映画は完全に負けている。韓国俳優にいい役者が多い。
YouTubeもよく見ている。カリンゴン、張陽チャネル、カナダ人ニュース、ニキータさんなど。情報が早く分かって勉強になる。
又ブログも暇をみつけて書いているのでなおさら本を読む時間が少なくなっている。現在約1400本の記事。
ウクライナ戦争、ワクチン、MMT、政治・社会問題、事件等々。
最近、読書・映画・ブログ書きのトリレンマに陥っている。つまり、ゼロサムで「あちらを立てればこちらが立たず」。その結果読書量が激減!
読後のコメントはご無沙汰。いい本については書くことがまとまらない。悪書については大いに悪口を書く気になる。なのでコメントの多くは悪書だ。
(2025.6.16修正)
ブログ「世相徒然ブログ」
https://ameblo.jp/docomo1923/
何もまとまりの無い本の数々
一般受けしない本を読むことが多いです
・・・ここで調べても検索に引っかからない本も読んでいるため、若干数値が違います。
乱読濫読乱れ読み
2025年も、読メで生き延びる☆/( ・×・ )\
好きなスポーツは野球と登山。
管理しているコミュニティは、
「読メお料理クラブ」 と
「日本三大奇書を読破する」
です。
本の編集者をしています。
個人の感想を書きます。
好きなのは文学作品ですが、ジャンルにこだわらずに興味のある本は手に取るようにしています。
読書メーター初心者。学術書も漫画も新書も文庫本もと、幅広く記録していきます。何卒よろしく。
と言っていたのも今は昔、最近はサビ残の合間を縫ってコツコツと読み進める毎日です。
とか言っていたのも今は昔、上司変われば環境変わる。この機会に読書のリズムを再築しま
す。
と言っていたのも今は昔、納得できる生き方を求めて三たび書を手に。
と言っていたのも今は昔、つまらない世の中にあって個人の救済は勉強なんですよね。
と言っていたのも今は昔、活かし処の無い知識はむしろ呪い。手近な幸せを遠ざけるんだよね、バランス感覚を大事にしたいこの頃。
と言っていたのも今は昔、職を辞し新たな知見を求めてやはり本の元へ。
と言っていたのも今は昔、Badボタンしかない職場環境で精神をすり減らしてる場合じゃねぇ。勝手にやってくれ俺は次へ行く。
と言っていたのも今は昔、世界は変えられなくても自分は変えられる。振り出しの見習いからまた一歩。
いろんな本を読みたいと思います。
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