前回の読書感想は天編を読んでなかったので分けの分からない武闘ものとの感想だったが今回は天編からの続編として読んだのでよく分かった。でもいくら明治初期の混乱時とは言えこの蠱毒のような作戦が実行出来るわけ無いと思いながらでも面白く読んだ。それにしても大久保、前島、川路と誰でも知っている歴史上の人物をあまりにも旨く絡ませているのでリアル感が増して面白い。人編は今まだ出版されていないけど早く読みたいので電子本で読むことにしよう。

武闘ものフィクションは主人公が絶対的正義漢で強く絶対に負けないのが気楽に読めて言い。いわゆる水戸黄門、暴れん坊将軍であることが望ましい。この小説の主人公仙道もまた黄門さま、気楽に読めて面白かった。

主人公愁二郞とその周辺仲間は無事でハッピーエンドだったけどその後どうなるのか蠱毒を勝ち抜いた９人がどうなるのか何をさせたいのかが分からないのは残念。大久保利通暗殺という歴史的事実を盛り込んだりしてリアルを醸しているが全くのフィクションである。作者は単にこの残虐な戦いのさまを書きたかったのだろうか。非現実なストーリーだけど、物語構成は歴史的背後関係等真面目に織り込んでいて内容的には申し分なかった。為になった読書かというと否。

この類いの一般的な著書は学者の机上論が多いなかこの本のは警察という取り締まりの最前線いた筋伊知朗氏なだけに内容が具体的で実践的で納得出来てさすがと言える。例が具体的であったこと。警察を含めた行政がいろいろ頑張っていることも分かって良かった。ただその行政の努力ももっと上の政治家が理解出来ていないからか十分な人材、予算が充てられていないのが残念ではある。日々進化しているアイテム名だけに最新の情報も期待したい。

前回の読書感想は天編を読んでなかったので分けの分からない武闘ものとの感想だったが今回は天編からの続編として読んだのでよく分かった。でもいくら明治初期の混乱時とは言えこの蠱毒のような作戦が実行出来るわけ無いと思いながらでも面白く読んだ。それにしても大久保、前島、川路と誰でも知っている歴史上の人物をあまりにも旨く絡ませているのでリアル感が増して面白い。人編は今まだ出版されていないけど早く読みたいので電子本で読むことにしよう。

なんと破天荒なストーリか。あまりにもむごい描写が続くのでかえって怖さが湧いてこない。この先どうなるのかが気になる。

警察ものサスペンスのファンにしてみれば少し物足りない小説だった。犯罪の構成がリアルでなく特殊すぎるし、何よりも警察の捜査行動が稚拙すぎると思う。主人公皆川を目立たせる為か単独行動が多いしさらに家族を気にしすぎなのも捜査に悪い影響を与えている。家族をほったらかしなのも良くないけど妻を子供扱いするのではなくもっと信頼して任せた方が良いと思う。車バイク好きから言わせてもらえば「バイクになれていない警官１人でバイクで追跡することはあり得ない無謀。福岡市に住んだことがるので地名には懐かしさを感じた。

『・・・人間。同じ字でも「にんげん」と読めば一個の人を指す。「じんかん」とは人と人が織りなす間。つまりはこの世という意である。』　真に含蓄のある言葉に出会った。 一般に知られている歴史の中にはさらに奥深い物語があることは想像つくが、それを見事に物語化している。このストーリーはどこからまでが史実でどこらから創作なのかの区別が付かないほどに見事に構成されていた。だから多くのことを考えさせられて感動した。