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2024年3月の読書メーターまとめ

黒胡麻
読んだ本
7
読んだページ
1976ページ
感想・レビュー
7
ナイス
12ナイス

2024年3月に読んだ本
7

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

黒胡麻
おそらく自分も発達障害であるが、本書を読んで共感よりもむしろ客観視させられた。そもそも彼らは本当にエリートなのか。たかだか学校のペーパーテストで良い成績を収めただけでエリートを自認するのは甘くないだろうか。卒業後、実社会から下された「仕事のできない人」「社会的常識のない変な人」という総合的な評価こそが適正であり、社会不適応者に分不相応なプライドを与えてしまうのは学校教育のバグではないのか、等々、色々と考えさせられた。あと、女性の事例に必ず理解ある彼氏や夫が登場するのには苦笑した。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
7

黒胡麻
かつての先鋭的なヤンキーオタクサブカルは時代の変化で消え、それらの表層的モチーフを気軽に消費するマイルドヤンキーが地方に現れた。というのが主な内容。ほぼ同年代の著者のためか共感できる、刺さる文章が多数あった。とくにオタクの消費によるアイデンティティの確立のくだりは耳に痛かった。 自分はアニメ、ゲーム的なオタクではないが、偏った分野の本をずっと読み続けてきた。それは人とは違う自分を演出しアイデンティティを確立するためだったのかもしれない。そして対人関係や本業の技能習得を疎かにしてしまった。
黒胡麻
地域社会や通過儀礼がなくなり若者から大人へと自動的に切り替わる節目がなくなり成熟しにくくなった現代で、いかにして大人になるか。40を過ぎる頃には人は今まで生きてきた人生の積み重ねがあり(恐ろしいことに何も積み重なっていなくても!)もはやそこから大きな軌道修正はできない。自己の成長の可能性を諦め、子供や後輩の成長に喜びを見出すのが大人である。しかし子供や後輩を持てるのも一部の勝ち組だけであるとの指摘も。世知辛い。
が「ナイス!」と言っています。
黒胡麻
おそらく自分も発達障害であるが、本書を読んで共感よりもむしろ客観視させられた。そもそも彼らは本当にエリートなのか。たかだか学校のペーパーテストで良い成績を収めただけでエリートを自認するのは甘くないだろうか。卒業後、実社会から下された「仕事のできない人」「社会的常識のない変な人」という総合的な評価こそが適正であり、社会不適応者に分不相応なプライドを与えてしまうのは学校教育のバグではないのか、等々、色々と考えさせられた。あと、女性の事例に必ず理解ある彼氏や夫が登場するのには苦笑した。
が「ナイス!」と言っています。
黒胡麻
人の心身を蝕む「孤独」に警鐘を鳴らしているが、中盤あたりはコミュ力マウントでおじさんを叩きのめしたい感情が先走っている印象を受けた(女性はこういうの読んで溜飲下げるのかも知らんが)。おじさんたちの世代は少なくとも職場内の繋がりはあり大半が結婚していたが、それすらなくなった自分たち現役世代の老後はどうなるのだろう。イギリスの歩くサッカーのかわりに日本にはゲートボールがあるじゃないかと思ったが、最近それをしている年配者をあまり見かけなくなった気がする。やはり高齢者に孤独化が進行しているのか。
が「ナイス!」と言っています。
黒胡麻
擬態などに関与する多数の遺伝子は染色体上で一つの集団にまとまっている。それが超遺伝子(スーパージーン)。百年以上前からその存在は推測されていたが、ゲノム解析技術の進歩でそのメカニズムの実態が判明してきた。染色体の向きが逆になる逆位という仕組みで、他の形質の遺伝子とシャッフルされることなく保護されているという。はじめて知った話で興味深かった。
黒胡麻
ネタバレ長い旅路の果てに物語は他者への抑圧と搾取を前提とする歪んだ世界への批判という今日的なテーマにたどり着いた。結末でようやく明らかになる二人称の語りの意味は驚きだった。限られた登場人物とその感情を主体とした物語だとえてして世界観が狭まりセカイ系になりがちだが、各章末の伝承者のエピソードがそれを上手く防いでいたと思う。ところで、随所でファイナルファンタジーや鋼の錬金術師等の日本のアニメやゲームと似た要素を感じたが、体系化された魔法という共通の題材からの収斂進化の産物か?
が「ナイス!」と言っています。
黒胡麻
ヨーロッパ人の侵略によりアステカ、インカの文化は徹底的に破壊され断絶したイメージが強かったが、アステカでは子孫たちにより書き継がれてきた絵文書や年代記で、インカでは民間信仰の形でその一部は後世に伝わり今でも息づいているというのが印象的だった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/01/04(4861日経過)
記録初日
2010/12/20(4876日経過)
読んだ本
776冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
255185ページ(1日平均52ページ)
感想・レビュー
504件(投稿率64.9%)
本棚
2棚
性別
自己紹介

おもに自然科学と歴史とSFを中心に読んでいます。
昔から感想文やコメントの類が苦手だったので、訓練を兼ねてできるだけ感想を書くようにしています。

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