「烏の浜」「剃刀」と戦時中の話だが、私はそんなことを意識せずに、内容に引き込まれた。著者が描く不思議の世界に案内されたようなそんな感覚である。毎度のことだが、何も考えずにストーリーに埋没する自分がいる。「総員起シ」は「歴史の影絵」の「伊号潜水艦浮上す」をより詳細にわたり文章化した内容。「深海の使者」から、「伊号潜水艦浮上す」を読み、「総員起シ」を読むことで、吉村氏の潜水艦ものを読み終えたという感慨に浸る。すごい作家であり、とても魅力的な人だからこそ、情報源が寄って来るのだろう。
平均余命まであと20年弱。残された人生で読める本は限られている。基本的に、ベストセラーとか、最近話題の本には関心がないし、人が殺されるミステリーにも興味がない。心の赴くままに本を読めれば、これ幸い。「ナイス」の数獲得にも興味なし。この読書メーターは、恐らく日本人が作ったものだろうと思う。Facebook, gmail, line 等とは違う安心感を感じる。暮らした国は、タイ、香港、ベトナム、フィリピン。今、現在はマレーシアのクチン在住。一週間に7.5時間、日本語を教えるという半分、隠居生活のような毎日。
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