大御所ミステリ作家が死去。彼は多くの女性と交際し、不倫の末に生まれたのが主人公。会ったことのない父親の遺作を探し求めることになり…。ため息が出るほどすごい。まさに紙の本でしか体感できない壮大なトリック。途轍もない労力にあっぱれですね。

神様のような教師の坪井誠造が亡くなった。教え子、元同僚、店子、お隣さんなど、交わるはずのなかった彼らの交流を通して驚きの裏の顔が見えてきて…。読みやすく面白かったです。二転三転させる展開はミステリとしても見事でした。

『でーじ真心込めて』派遣社員のまじむは、社内ベンチャーコンクールで一念発起！沖縄産サトウキビのラム酒の製造に乗り出すことになって…。マハさんの描くお仕事小説。おばあや吾朗さんや島の人々が本当に温かく心強い。そしてまじむの一途な想いも良きです。ワクワク心踊るストーリーでした！

小学生の百音と統理、隣に住む路有を中心にした『縁切りマンション』での連作短編集。 価値観は人それぞれで、解釈が違ったっていい。桃子さんの話もその後の弟の基君の話も胸に響きました。優しい気持ちになれる良作でした。

大御所ミステリ作家が死去。彼は多くの女性と交際し、不倫の末に生まれたのが主人公。会ったことのない父親の遺作を探し求めることになり…。ため息が出るほどすごい。まさに紙の本でしか体感できない壮大なトリック。途轍もない労力にあっぱれですね。

犬養シリーズ第3弾。母親の元から娘がいなくなり、現場に残されていたのは童話「ハーメルンの笛吹き男」の絵。そして次々に起こる誘拐。背景にあったのは子宮頚がんワクチンの副反応だった…。考えさせられるテーマではありますが、スピーディーな展開にハラハラと楽しませてもらえました。

筧ハイツに住む井川幹太。同じアパートの住人やご近所さんとの付き合いを通して、自分自身も見つめ直して…。 小野寺さんの描く人の繋がりは、安心して心地よく読めます。自分の居場所はきっとある、優しく前向きな気持ちになれる良作でした！

元弁護士の上水流涼子が助手の貴山とともに依頼に応えていく短編集。ドラマを先に見ていたのでイメージしやすかったですね。今までの柚月作品よりエンタメ寄りなので、気軽に読めて面白かったです。

過剰に意識し合う双子姉妹、叔母を気遣う少年、我儘な花嫁とプランナー、そして何やら企む新郎。ある大安の日に集まった4組のカップルの行方は…。ハレノヒにハプニング続出ながら、プランナーさんのプロ意識はすごいですね。わちゃわちゃ模様を楽しめました。

5話の短編集。タイトル通り、結末にはどんでん返しが待っていて…。「わずかばかりの犠牲」がよかったです。気軽に読めて、楽しめました。