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2024年3月の読書メーターまとめ

ハナハナ
読んだ本
4
読んだページ
1274ページ
感想・レビュー
3
ナイス
143ナイス

2024年3月に読んだ本
4

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ハナハナ
何十年もイタリアに暮らし、土地の文化、風土、慣わしを熟知している内田さんだからこそ書く事ができる珠玉の10編。イタリアの今に生きる人々の人間ドラマは悲喜こもごもだが、少し距離をおいて描く著者の筆致は淀みなく温かい。美しいイタリアの景色と共に1篇1篇が映像となって立ち現れたり、その土地でしか味わえない郷土料理の匂いまで感じられたり、本の中で読み手をイタリアに誘ってくれた。『ミラノで買った箱』には驚いたが、ある意味内田さんらしくもあり、『鉄道員オズワルド』は、じんわり余韻の残る素敵な物語だった。
かずりん
2024/03/15 19:56

イタリアについては画家文筆家のヤマザキマリさんに教えて貰っていますが、本書のレビューには吸い込まれそうです。

ハナハナ
2024/03/15 20:24

かずりんさん、コメント有難うございます。ヤマザキマリさんの著書も興味深いですよね。今もイタリア在住の内田洋子さんの本もお薦めです。私が最初に手に取ったのが『ジーノの家』で、その一冊を読んだだけで内田さんのファンになって、本書はその続篇みたいなので、先に『ジーノの家』から読まれるのもいいかもしれません。

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
3

ハナハナ
戦争による深い傷と耐え難い喪失感を抱えて廃墟と化した尼僧院で身を寄せ合う様に暮らす国も人種も違う一人の女と三人の男。過去と現在を行き来する四人の濃密な物語は残酷な運命と共に時には甘美で官能的でもある。イギリス人の患者が語る言葉が印象的。「砂漠の民には国籍など意味がない。砂漠は風に舞う布。誰のものでもなく、誰も所有できない。」国や国境の何とやっかいな事か。最終章インド人キップがとった行動には大きな意味があるが、やるせなさも感じる。原爆。西洋と東洋の分断。そして四人の決別。一陣の風が彼らを連れ去っていく。
Haru
2024/03/26 23:42

こちらの感想で、再読したくなりました。 若い時とは別の観点で読むのも また良さそう。

ハナハナ
2024/03/27 09:54

Haruさん、コメント有難うございます。正に大人の為に書かれた物語ではないかと感じました。再読に値する素晴らしい作品でした(*´ω`*)

が「ナイス!」と言っています。
ハナハナ
何十年もイタリアに暮らし、土地の文化、風土、慣わしを熟知している内田さんだからこそ書く事ができる珠玉の10編。イタリアの今に生きる人々の人間ドラマは悲喜こもごもだが、少し距離をおいて描く著者の筆致は淀みなく温かい。美しいイタリアの景色と共に1篇1篇が映像となって立ち現れたり、その土地でしか味わえない郷土料理の匂いまで感じられたり、本の中で読み手をイタリアに誘ってくれた。『ミラノで買った箱』には驚いたが、ある意味内田さんらしくもあり、『鉄道員オズワルド』は、じんわり余韻の残る素敵な物語だった。
かずりん
2024/03/15 19:56

イタリアについては画家文筆家のヤマザキマリさんに教えて貰っていますが、本書のレビューには吸い込まれそうです。

ハナハナ
2024/03/15 20:24

かずりんさん、コメント有難うございます。ヤマザキマリさんの著書も興味深いですよね。今もイタリア在住の内田洋子さんの本もお薦めです。私が最初に手に取ったのが『ジーノの家』で、その一冊を読んだだけで内田さんのファンになって、本書はその続篇みたいなので、先に『ジーノの家』から読まれるのもいいかもしれません。

が「ナイス!」と言っています。
ハナハナ
ロシアとウクライナの血を引く著者が自死した母の痕跡と自らのルーツを見出だす旅。その旅の最終章10歳に戻った著者は淡々と母の最後を回想する。その一文一文があまりに悲しく涙が止まらなかった。多民族都市だったマリウポリは繰返し悲劇に見舞れ、現在もプーチンの暴挙によって都市は破壊されている。そこに貴族の孫娘として生まれた著者の母の人生も壮絶そのものだった。あくまで一個人のルーツだが、そこから浮かび上がる親族の数奇な運命と歴史の闇に言葉を失う。又著者の半生も過酷なものだった。本書を書き上げた事に賛辞を送りたい。
たま
2024/03/05 15:11

ハナハナさん、共読うれしいです。心に残る素晴らしい本ですよね。

ハナハナ
2024/03/05 17:01

たまさん、コメント有難うございます。私も共読うれしいです。重く辛い読書体験でしたが、最後まで読む事ができて良かったです。今も戦禍に苦しむウクライナの人々にも思いを馳せました。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/09/10(2056日経過)
記録初日
2018/08/10(2087日経過)
読んだ本
309冊(1日平均0.15冊)
読んだページ
87278ページ(1日平均41ページ)
感想・レビュー
261件(投稿率84.5%)
本棚
22棚
自己紹介

ルネッサンスバロック時代の絵画、音楽とりわけ古楽器がお気に入りです。
一番好きな作家は須賀敦子さん。歳と共に読み返したくなる作家の一人です。読んだ本は数年前に遡って登録しています。

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