今日は友だちの命日でした。職場の人間関係が苦手で、常に孤立しがちだった私を、初めて友だち認定して名前で呼んでくれた人。私がいろいろ悩んでた時、彼女はずっと寄り添って味方でいてくれたのに、私はそうじゃなかった。自分のことでいっぱいいっぱいで、彼女に何も返せなかった。あの冬、あなたと一緒に行って臨時休業で振られたお店に、先日他の人と行ってきたよ。もう4年も経つんだね。何もしてあげなくてごめん。謝ることもできなくて、ごめんなさい。
子どもの抜けた乳歯を、歯形のケースまで作って置いておく親、実親でもなかなかいない。野本夫妻自身が、早晩訪れる別れを常に意識しているからこその、凝縮され密度の濃い日々。一瞬で花開いて散り、その一瞬が胸に残る花火のような。至高の家族愛ではあるけれど、それはこれからもずっと続く日常の家族愛でないことも確か。ある意味、永遠。
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