兵士Oさん、僕もそう思って始めてみたのですが、まだ日本語版の内容を思い出すくらいで、新たな発見までとは行っていません。やはり読むべくは原文かなと思っています。
特に痺れたのは、最後のまとめ。オランダ、日本、国民党政府に、入れ替わり立ち替わり虐げられてきた歴史のまとめとして、筆者は、「植民地統治の残した最大の傷痕」を語る。「植民地人民から彼ら自身の伝統・文化や歴史認識を剥奪し、[自我]の虚空化・他者化を招いたこと(p.220)」として、痛切に批判している。加えて、日本統治時代の植民地化について、後に台頭した中国政府と比べることで、良い歴史と見られがちなことにもちゃんと言及されている。
他と比べてまだましだったにせよ、我々の先祖は、台湾人の“伝統・文化・歴史認識”を剥奪したのだ。本書を読んで初めてその正しい位置付けが分かったように思う。本棚【台湾を知る1mの旅】+15mm
この人の設計する建築を見ていると、僕らは何故こんなにも思い悩んで設計しているのだろうという気になってくる。答えは既にあって、それをそっと掬い上げるかのような見事な設計術。
冒頭の「建築を教えるときに大切なこと」という文章は、すべての建築族に読んで欲しい。「建築は理論ではない。現実なのです。建築は学ぶことではありません。それは知識なのです。(p.25)」
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主に読む分野:空間、建築、デザイン、美術、アート、神話、仏教、宗教、哲学、文学、境界、異界、古典、文化人類学、民俗学、日本論、読書論、台湾、中国語
好きな著作家:
村上春樹(1949-)、Hermann Hesse(1877-1962)、河合隼雄(1928-2007)
好きな建築家:
Sigurd Lewerentz(1885-1975)、白井 晟一(1905-1983)
2019年→71冊
2020年→202冊
2021年→114冊
2022年→181冊
2023年→103冊(内 中文書籍17冊)
2024年→100冊(内 中文書籍30冊)(目標)
趣味:墓場巡り、古寺巡礼、海に行くこと、スケッチすること
(取り敢えずの)人生目標と進捗:
・岩波文庫100冊→25/100
・SD選書50冊→9/50
・台湾史&台湾文化→212/1000mm
・『戦争と平和』読破
・『カラマーゾフの兄弟』読破
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