読書メーター KADOKAWA Group

2024年3月の読書メーターまとめ

村上シナモン
読んだ本
7
読んだページ
1571ページ
感想・レビュー
7
ナイス
230ナイス

2024年3月に読んだ本
7

2024年3月のお気に入り登録
2

  • Nishiumi
  • hoshinot

2024年3月のお気に入られ登録
1

  • Nishiumi

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

村上シナモン
めちゃくちゃ面白いのに、すぐに賞味期限切れしてしまいそうな内容で、少し惜しい気がする。でもこの「今」を書いている部分こそが、この小説のエキサイティングさを支えているようにも思う。未来を描いたAI小説に擬態した、あったかもしれない過去を描く、人の血が通った小説。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
7

村上シナモン
大好きな本を中国語で読む。知っている内容だからということを抜きにしても、読むスピードがだいぶ上がって楽しくなってきた。ここには書かないけれど、これからは中国語の本は中国語で感想をつけるようにしようと思う。読書メーターでまめに感想をつけることで、だいぶ自分の日本語力も上がった気がするので、中国語も同じ方法を試してみる。「人如果只做對的事,是沒辦法活下去的(p.111)」という河合先生の言葉がすごく響いた。最近は仕事に追われてしまって、正しいことばかりを最短で探し求めていたような気がする。
兵士O
2024/04/03 22:31

名著を別な外国語で読むと、新たな発見がありそうですね('ω')ノ

村上シナモン
2024/04/04 08:12

兵士Oさん、僕もそう思って始めてみたのですが、まだ日本語版の内容を思い出すくらいで、新たな発見までとは行っていません。やはり読むべくは原文かなと思っています。

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村上シナモン
鉄やガラスでとにかく風景を反射させて、如何に室内を周りの環境で満たすか、を考えているように見える。雑誌というものの特性上、どうしてもその現象の良し悪しは分かりづらい。現地を訪れて、太陽の移ろいや吹き抜ける風を感じて、初めてその真価が分かるような気がする。そういう理由もあって、それとは手法が対照的なワイナリーのプロジェクトはやはり分かりやすく良い。岩の隙間に入り込んでいくアプローチ、地下に差し込む綺麗な光、陰影がくっきりと出る折屋根の形状。どの写真を見ても、うっとりとしてしまう。
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村上シナモン
アフリカ大陸出身の建築家で唯一、サーペンタインギャラリーに招聘された経験があり、プリツカー賞の受賞者でもある。豊かとは言えないブルキナファソの田舎から、奨学金を貰いベルリンへ建築留学し、卒業後瞬く間に栄華を極める様は、少年漫画のような人生だ。序文の最後、この雑誌に特集を組まれたことに感謝を述べつつ、「我々がアイディアや設計手法を共有することで、それぞれの地域の建築を豊かにすることができればと願ってやまない。」という言葉に、謙虚ささえも見える。本当にすごい人は、出自の格差などは超越してしまう。
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村上シナモン
圧倒的名著。こんなに面白い歴史の本に初めて出会った。ほぼ全ページに線を引いてしまったほどの興奮。この著者の他の本を読まなければならないし、原著を中国語で読もうと、今決心した。本書の魅力は数多くあるが、他の歴史書に比べて特に傑出している部分は以下の3点だと思う。①情景を想像させる流麗な文章と的確な例えに、②正しい歴史を伝える姿勢にスパイスを添える皮肉、③図版、キャプション、注の恐るべき充実度。これらにより、他の台湾歴史解説書に追随を許さない。
村上シナモン
2024/03/15 02:01

特に痺れたのは、最後のまとめ。オランダ、日本、国民党政府に、入れ替わり立ち替わり虐げられてきた歴史のまとめとして、筆者は、「植民地統治の残した最大の傷痕」を語る。「植民地人民から彼ら自身の伝統・文化や歴史認識を剥奪し、[自我]の虚空化・他者化を招いたこと(p.220)」として、痛切に批判している。加えて、日本統治時代の植民地化について、後に台頭した中国政府と比べることで、良い歴史と見られがちなことにもちゃんと言及されている。

村上シナモン
2024/03/15 02:05

他と比べてまだましだったにせよ、我々の先祖は、台湾人の“伝統・文化・歴史認識”を剥奪したのだ。本書を読んで初めてその正しい位置付けが分かったように思う。本棚【台湾を知る1mの旅】+15mm

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村上シナモン
日本人の考える「住宅設計」のイメージを、ことごとく覆してしまうオーストリアの広大な大地。グレン・マーカットが対峙してきた周辺環境は、雨が少なく、夏の日差しの暑さと冬の寒さが厳しく、偏西風が吹き乱れ、豊かな森や湖に面した敷地だ。環境へ素直に回答すること、建築を衣服のように調整できるものとして考えること、材料の再利用や雨水を集めることなど環境負荷を抑えること。説明は全て明瞭で、現代建築家の用いる難解なコンセプトはそこにはない。その結果、これ以外に答えがなかったかのように景色に馴染む居心地の良い空間が現れる。
村上シナモン
2024/03/10 19:52

この人の設計する建築を見ていると、僕らは何故こんなにも思い悩んで設計しているのだろうという気になってくる。答えは既にあって、それをそっと掬い上げるかのような見事な設計術。

村上シナモン
2024/03/10 19:54

冒頭の「建築を教えるときに大切なこと」という文章は、すべての建築族に読んで欲しい。「建築は理論ではない。現実なのです。建築は学ぶことではありません。それは知識なのです。(p.25)」

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村上シナモン
めちゃくちゃ面白いのに、すぐに賞味期限切れしてしまいそうな内容で、少し惜しい気がする。でもこの「今」を書いている部分こそが、この小説のエキサイティングさを支えているようにも思う。未来を描いたAI小説に擬態した、あったかもしれない過去を描く、人の血が通った小説。
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村上シナモン
ネタバレゲーテの残した著作から、訳者が独断で選出し、分類し目次をつけ、また日本語に翻訳するという、ゲーテの手から二重にも三重にも離れて相当薄まっているはずの本書。そう、そのはずなのに、僕らの心にこうも響いてしまうとは。時代を越えるその普遍性ゆえ、いつになっても人類に読まれ続けるのだろう。格言という漢字の読みを「ゲーテ」としても一層差し支えないほどの、格言おじさんだ。(意味わかんなくてすみません)「生活はすべて次の二つから成立っている。したいけれど、できない。できるけれど、したくない。(p.169)」
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/01/06(1937日経過)
記録初日
2019/01/02(1941日経過)
読んだ本
714冊(1日平均0.37冊)
読んだページ
152267ページ(1日平均78ページ)
感想・レビュー
692件(投稿率96.9%)
本棚
37棚
URL/ブログ
https://note.com/atsuya_suzuki
自己紹介

読んだ本はできるだけ感想を書くようにしています。雑誌や漫画、写真集などのレビューも投稿しますので、苦手な方はお気に入り登録を外してくださると嬉しいです。

主に読む分野:空間、建築、デザイン、美術、アート、神話、仏教、宗教、哲学、文学、境界、異界、古典、文化人類学、民俗学、日本論、読書論、台湾、中国語

好きな著作家:
村上春樹(1949-)、Hermann Hesse(1877-1962)、河合隼雄(1928-2007)

好きな建築家:
Sigurd Lewerentz(1885-1975)、白井 晟一(1905-1983)

2019年→71冊
2020年→202冊
2021年→114冊
2022年→181冊
2023年→103冊(内 中文書籍17冊)
2024年→100冊(内 中文書籍30冊)(目標)

趣味:墓場巡り、古寺巡礼、海に行くこと、スケッチすること

(取り敢えずの)人生目標と進捗:
・岩波文庫100冊→25/100
・SD選書50冊→9/50
・台湾史&台湾文化→212/1000mm
・『戦争と平和』読破
・『カラマーゾフの兄弟』読破

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