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2024年3月の読書メーターまとめ

のざきち
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感想・レビュー
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ナイス
602ナイス

2024年3月に読んだ本
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2024年3月のお気に入り登録
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2024年3月のお気に入られ登録
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2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

のざきち
ネタバレわたし(ホロヴィッツ)の戯曲の舞台初日を迎えた翌日、舞台を酷評した評論家が遺体で発見され、わたしの短剣が凶器だったことより留置場送りにされる。わたしはホーソーンに助けを求めるが彼とのコンビ解消を告げたのが原因か彼の反応は冷たかった...シリーズ第四作。本格ミステリでは物語中盤の関係者への捜査場面がどうしても退屈になりがちですが、このシリーズでは名探偵ホーソーン自体の秘密を散りばめつつ、個性的な登場人物を配することで終始高いリーダビリティを保っている印象です。巧みに隠された伏線も秀逸、また次作が楽しみです。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

のざきち

2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:4229ページ ナイス数:385ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/976665/summary/monthly/2024/2 1月の不規則だった生活ペースもようやく元に戻ってきました。今月もよろしくお願いします。

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2024年3月の感想・レビュー一覧
14

のざきち
ネタバレ1892年の米国モンタナ。文盲だがホームズに心酔するグスタフと学問を受け一般教養を身につけているオットー兄弟は西部の牧場を渡り歩く雇われカウボーイ。そんな二人が今回雇われた牧場で牛の群れに踏み殺された死体が発見される。誰もが不慮の事故を疑わなかったが、兄グスタフが言った。「もしミスターホームズだったら」…西部劇とホームズを融合した異色のミステリ。「銃が掟」と言わんばかりの十九世紀末の西部劇の世界が鮮やかに語られつつも、容疑者一同を集めての謎解きと意外な真相などミステリ要素にも溢れ予想外に面白かったです。
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のざきち
ネタバレ美術館事務員井村は同僚の学芸員矢部から原稿を渡される。そこには、矢部が自殺した画家東条寺桂の「殉教」「車輪」という作品に込められた主題を求め、その過程で知った二十年前の二重密室殺人の顛末が語られていた…第九回鮎川哲也賞受賞作。「書泉の、10冊」で本書が復刊されることを教えて頂き購入。図像解釈学(イコノロジー)を求める中で過去の密室殺人が明らかになる流れが自然でいずれの謎も魅力的。密室トリックと伏線には少々⁇な部分もありますが、ラストで図象解釈学に回帰する余韻も秀逸。国内ミステリで久々堪能できた良作です。
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のざきち
ネタバレ村外れに<後家>と呼ばれる異形の石像が聳える英国ストーク・ドルイドで村人たちを中傷する<後家>と署名された手紙が次々送られる事件が発生。偶々村に居合わせたH・M卿が事件解決に乗り出すが、村娘ジョーンの部屋で<後家>が姿を消す事件が発生する...昔から「珍無類」(瀬戸川猛資)「史上最大クラスのバカトリック」(西上心太)などと揶揄されてる作品なのですが、大真面目にこんなことを考案するのはいかにもカーらしい(笑)と妙に納得。登場人物が個性的でファルスミステリと思えば、ただのバカミスとは思えなくなりませんかね?
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のざきち
ネタバレ魔術が科学的に理論体系化された英仏帝国というパラレルワールド。魔術師の大会が開催されるロンドンのホテルで主任法廷魔術師の刺殺体が発見された。しかも鍵のかかったドアは呪文で封じられ窓の外には多くの人々という密室状態だった。国王直々の命により主任捜査官ダーシー卿は事件の解明に挑む...1966年物の(今で言うなら)特殊設定ミステリ。古いと侮るなかれ、密室に二重スパイ、白・黒魔術にテムズ川上での息詰まる剣の決闘など読みどころ満載。密室トリックも先例あるも上手く再利用されていて大満足。ようやく読めて嬉しい限り。
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のざきち
ネタバレカリブ海の孤島に立つ奇岩館に連れて来られた「佐藤」は、到着後次々と発生する国内ミステリに見立てられた殺人事件に遭遇する。しかしこれは富裕者クライアントが探偵役となるために催された大がかりな推理ゲームだった。「佐藤」は自身が犠牲者になる前に探偵を見つけてゲームの終息を図ろうとするが...題名から「館もの」のミステリを想像しますが実際は倒叙とサスペンスを組み合わせたような構成です。各々の思惑が交差する結果、物語が想定外の展開を見せる点と「見立て」の安易な出来栄えは面白く読めました。
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のざきち
ネタバレわたし(ホロヴィッツ)の戯曲の舞台初日を迎えた翌日、舞台を酷評した評論家が遺体で発見され、わたしの短剣が凶器だったことより留置場送りにされる。わたしはホーソーンに助けを求めるが彼とのコンビ解消を告げたのが原因か彼の反応は冷たかった...シリーズ第四作。本格ミステリでは物語中盤の関係者への捜査場面がどうしても退屈になりがちですが、このシリーズでは名探偵ホーソーン自体の秘密を散りばめつつ、個性的な登場人物を配することで終始高いリーダビリティを保っている印象です。巧みに隠された伏線も秀逸、また次作が楽しみです。
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のざきち
ネタバレ莫大な遺産を相続した11歳の少年と後見人の叔母。互いの腹の探り合いから、やがて勃発する毒殺事件。逮捕された叔母の裁判に臨むのは、様々な職業や経歴、階層、人種や思想を持つ12人の陪審員だった…1940年物。ポケミスで改訳されるのは極めて珍しいはず。江戸川乱歩は本書を「奇妙な味」と評したらしいですが、個人的には然程奇妙さは感じられず(最近ではこの展開の方がスタンダードかも)、裁判もどことなくのんびりしたやり取りの印象ですが、むしろ陪審員達の各人各様な性格や経歴が活き活きと描かれた第一部に読み応えを感じました。
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のざきち
ネタバレ大富豪の御曹司に見初められて結婚した元ヌードダンサー。幸福な新婚生活も束の間、夫と不仲だった義父が何者かに殺害される。真犯人は?新妻がひらめいたある証人の存在とは?…1963年物。「最後の数ページ、物語は180度ひっくり返る」の帯に、「昔聞いたことある作品だけどホントかなぁ」と半信半疑のまま読了。おそらくこの書き方だと結構な確率で「ひっくり返る」ことのないまま読了してしまった読者が存在するはず(残念ながら自分もその一人)です。おそらく本書が「隠れた名作」と称されるのもそのあたりが要因かと思われます。
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のざきち
ネタバレ自身の主演映画を観た帰り道サリーは後をつける車に気づいたのも束の間、折からの嵐で巨木が倒れ行く手を阻まれてしまう。焦ったサリーは巨木の反対側にいた男と車を交換し無事自宅にたどり着く。ところが翌日、車のナンバープレートは彼女自身ものとわかり、後部座席から映画館の切符売りの女性の死体が発見される…本格として読むと中盤までがかなり冗長な印象ですが、心理サスペンス物とすれば終盤サリーが次々と繰り出す仮説により「八人の親友たち」が一人ずつ退場し、狂気も益々加速したままラストに傾れ込む彼女の心理描写は圧巻と思います。
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のざきち
ネタバレTVでも有名な辛口編集者ハイケの失踪。ヘニングからの連絡を受けピアが自宅に向かうが、家に残されたのは血痕と2階に鎖で繋がれた彼女の父親だった。やがて容疑者としてハイケに作品の剽窃を暴露された作家フェルテンが浮かぶが、捜査で彼女に恨みを持つ出版業界の怪しい人物が次々と…シリーズ第10作。登場人物の関係性が捜査11課の面々の調査により明らかになっていく展開が「相変わらず上手いなぁ」と感嘆しきり。今回は特にオリヴァーをめぐるサイドストーリーに心を掴まれました。初期に比べると最近の彼には本当に同情を禁じ得ません。
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のざきち
ネタバレプロ野球チーム・セネターズの4番打者新海清が長打を放ったが、走塁中突然倒れ間もなく死亡した。心臓発作が原因とされたが、四万人の観衆の一人として現場にいた高山検事はこれを疑問視し、秘かな調査を開始する…1959年日本推理作家協会賞受賞作。衆人環視の死から「アメリカ銃の謎」のようなミステリを昔から想像していました。病死を無理矢理事件として捜査していくような展開は今一つ納得できないのですが、地道に捜査を重ねる刑事達の描写はいかにも昭和の社会派推理小説(現代なら警察小説でしょうか)の雰囲気に溢れてました。
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のざきち
ネタバレ夫の死に関わる過去をもつダイアンは退役軍人クリスとの再婚を境に、疎遠だった娘のジェニファーとその恋人ポールと同居を始めることに。やがて四人の新生活に差す怪しい影…代表作「心引き裂かれて」の前年1975年物。母と娘、その夫や恋人との愛憎劇をからめたサスペンスとして十分楽しめる作品と思いますが(慣れた読者なら展開が読めるかも)、自分のように「心引き裂かれて」等を先に知ってしまっているとやや物足りない印象を抱いてしまいます。もし人に薦める機会があれば「普通に楽しめるサスペンス」とさりげなく伝えるような作品です。
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のざきち
ネタバレ9年ぶりに母国を訪れたゴア大佐は幼馴染バーバラの屋敷に招かれ堅物の夫やリンウッドの町の住人と旧交を温めるのだが、実はバーバラは住人の一人でハンサムな青年バリントンの恐喝の被害者であり、大佐は彼と対決する決意を固めるや否やバリントンは車の中で遺体で発見される…1924年物のゴア大佐シリーズ第一作。メロドラマが勝ち過ぎて展開が少々古めかしい印象。かつてブロックに注目していたヴァン・ダインの「重たくて間延びして話もくどいがよく工夫され演出も上手く中々よく書けている」というのが正に言い得て妙なコメントと思います。
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のざきち
ネタバレ国文学者「私」が古書店で偶然見つけた書物。それは「源氏物語」幻の続編だった!しかも紫式部は「源氏物語」世界の住人であり、平安の世の宮中を震撼とさせる姫君たちの怪死をめぐり清少納言と推理を競う。式部は薫大将の容疑を晴らすことができるのか?…昭和25年物。大河ドラマは観てませんが偶々入手。本書の舞台「宇治十帖」はあまり記憶に無かったのでこのパラレルワールドに馴染むのに時間がかかりましたが、後半の紫式部と清少納言との推理のどんでん返し合戦はやはり圧巻。二人の「らしさ」が垣間見える応酬が秀逸でした。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/02/18(1888日経過)
記録初日
2016/12/11(2687日経過)
読んだ本
1216冊(1日平均0.45冊)
読んだページ
468904ページ(1日平均174ページ)
感想・レビュー
727件(投稿率59.8%)
本棚
11棚
性別
血液型
A型
自己紹介

2019年2月から利用しているミステリ好きな一般人です。

【感想】
自分の備忘録も兼ねているので基本的には「あらすじ」「感想」の2部構成にしています。255字以内にまとめるのは常にしんどいです。
「〇〇○へのオマージュ」もネタバレに該当するという意見が存在することをこのサイトで初めて知りました。迂闊に帯の宣伝文句やあらすじも書けないのでネタバレフィルターは常にオンです。

【ナイス】
自分にとっては「感想を読みました」の足跡です。

【好みのミステリ】
本格ミステリ、特に海外のクラシックミステリが好みです。中高生の頃から読み続けてますが、まだまだ未知の作品が埋もれていると想像するだけでワクワクします。

【苦手なミステリ】
叙述トリック(帯の「驚愕の最終章!」読み始めると登場する「私」「名前がカタカナか名字のみ」これらが揃うだけで…)と特殊設定に依存したミステリ。
ただ、この苦手な設定を克服させてくれるような凄い作品を待ってもいます。

【お気に入り・お気に入られの皆さま】
いつも貴重な感想・レビュー・コメントをありがとうございます。2024年もよろしくお願いします。

(2024.1.3)

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