おぉ…さすがフランス！的な熱烈なるアムールな私小説。ここまで人を盲目に愛せるものなのか…。でもここまでじゃないけど、たしかに私もこれぐらい相手に夢中になったことを、ふと思い出させられた。他の作品でもそうらしいが、自分のことや周りのことを包み隠さず、淡々と語っているらしく、その潔さがかっこいい。ただひたすらに大きな振り幅の感情を見せつけられる。

キム・エランさんのインタビュー目当てで読んだ。エランさんと中島さんの言葉にハッとさせられること多々。中島さんの作品読んでみたくなった。たぶん好みのはず。「すみれには〜」は、段々誰が本当のことを言っているのか、誰が実在するのか、渦巻いて謎になっていく感じが新感覚だった。モヤっとしたなぁ…。「きみさがし」は詩的な語りで、調べたらやはり詩を得意とする作家さんでなるほどと。なんかよかったな。他の作品も読んでみたい。あと斎藤真理子さんの往復書簡良かった。

めちゃくちゃ良かった！！！めちゃくちゃ悲惨な状況なのに、淡々と飄々な感じの二人称語りと3人の関係性と、マーリの愛に満ちた人柄。サスペンスの方向性でもまんまと騙されてびっくりした。3人の恋と親愛の関係性も本当に良い。愛の形ってほんとに色々あると思い出させる。そしてあとがきで知ったけど、色んな宗教観を組み合わせた、冥界だったんだなと。ほんとあの世はこんなじゃないかと終始思った。ほんとこんなだったらちょっと楽しそうだなと思ったり。マーリ愛すべきキャラだった。

いろんな略語が出てきたり、マーリの状況が異色だから、読み始め難解で、これ楽しめるかしら？と思ったけど杞憂だった！マーリが風に乗るかのようにどんどん読み進めてしまう。霊とかってほんとこんな感じなのかもと思わせる。そしてスリランカってこんな酷い部分もあるのか。知らなかった…紅茶のイメージしかなかった。終盤私も涙ぐんでしまったり。語りといい、見える方向といい、今まで読んだことがない感じ。

ほんとは市瀬さんの他の本買いに本屋へ行ったんだけど見当たらず、ノーマークのこの本を見つけ、うわーこれ絶対使える！と即購入。安い！と丸ごと買って、余らせがちな野菜や、葉などをとことん使いきれる内容。しかもレシピも新鮮。自分じゃ思いつかないものばかり。頼もしい一冊が我が家へ❤️

返却日までに読みきれず、後日予約待ちしてまた借りてなんとか読み終えた…美しい煉瓦…714ページ😂。しかも文字は2段組。終盤は注釈が横から攻めてくる。活字中毒者にはたまらん一冊だろうな。哀れなるものたちでもなかなかの量と思ったが比じゃない。話の内容はとにかく淡々と延々と続くかとおもられる、謎で不気味な世界があって、時に一方の主人公を完全に忘れてしまったりする。訳者の文にもある通り、色んな試みやジャンルが詰まった作品ですごく面白かった。ほんと世界に取り込まれた…。アラスターさんマジやべえ…と本開くたび思った。

ガルシアマルケス、いつか読んでみたいと思っていて、短編集が読みやすそうだったから読んでみた。思ったよりかなり取っ付きやすかった。割と思ったより最近の人だったんだな。まさに大人向けの寓話って感じある。リアリティあるんだけど、どこか幻想的な。表題作はまさにそんな感じ。しかしここまでばーさんが邪悪だとは思わなかったが。ジブリに出てきそうな悪い化け物じみたばーさんみたいなとこあった。ゾッとさせられたりハッとさせられたり。あと描写の細かさにも唸らされた。

本の装丁の美しさに惹かれて手に取った一冊。いやーこれまたすごい出会いをしてしまった。新感覚。それでそれで？と読んでいって、最後放り出される感じ。え？続きは？？😳でもそれが嫌じゃないんだな。短編とは思えない終わり方だったけど。次の話に続きがあるのかと思ったぐらい。でも表題作とか、まぁまぁ着地してる話もあるのだが。しかし読み慣れてくるとだんだんなんかほっぽり出されても分かってくる。やみつきになる読書だった。昔の人かと思ったら、途中でfacebook出てきて驚いた。最近の作家さんだったのね。

おぉ…さすがフランス！的な熱烈なるアムールな私小説。ここまで人を盲目に愛せるものなのか…。でもここまでじゃないけど、たしかに私もこれぐらい相手に夢中になったことを、ふと思い出させられた。他の作品でもそうらしいが、自分のことや周りのことを包み隠さず、淡々と語っているらしく、その潔さがかっこいい。ただひたすらに大きな振り幅の感情を見せつけられる。

全部読んだつもりでいたが、これ読んでなかった😂ので読んだ。間をあけて読んだのもあるけど、他の火の鳥よりなんか軽かったなー。なんだろ…よく分かんないけど。でもチロルちゃんがめっちゃ可愛い❤️あと、黎明編の別バージョンがなかなかよかった。あーここからさらに膨らませたのかなとか、この人はそのまま使ったんだなとか。最初はこんな感じだったんだなとか。

どんよりとしたやるせない空気が常に作中につきまとっている。共感することも多々。ただそんな平井がしていたことが意外だった。私は思わないけど、後悔したくなくて、やる人の気持ちも分かる。どんな形でも本人が楽しければ幸せなはずなのに、多くの人と違うと変な目で見られてしらけてしまう。そんなことがうまいこと描かれている。もっと長くもできた内容だと思うけど、逆にこの短さでこれだけのことが伝わってくるのはすごいと思った。人間ってなんなんだろな。