金沢・酒宴 (講談社文芸文庫)

金沢・酒宴 (講談社文芸文庫)
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金沢・酒宴はこんな本です

金沢・酒宴の感想・レビュー(94)

Me
『酒宴』が良かった。朝日を浴びて酒を飲み昼間の日差しを避けて酒を飲み夕焼けを眺めて酒を飲み月に照らされて酒を飲み再び昇る朝日を眺めて飲み、世界の動きだの生活の営みはその間止まっていればいいのである。旨い酒と肴、畳と虫の音、ちょびっと助平、あとは面倒だから略す、オトナのヘベレケ幻想世界が素敵。
★23 - コメント(0) - 2月22日

絶品としか言いようがない。びっくりした。
★2 - コメント(0) - 2016年12月19日

美酒と名陶の果てにある情景は現実か夢か、幻か。場面がそんな感じに突然別次元に吹っ飛ぶので、うまく頭が切り替えられずとまどいました。ところどころぼーっと読み飛ばすことが多かったです。情景の描写にはハッとさせられるところがあったので、また時間があるときに場面ごとに読みたいです。「酒宴」は酒好きとして楽しんで飲めました。飲みっぷり凄すぎっ。
★1 - コメント(0) - 2016年9月9日

酔う。自分と自分以外のものとの境界が無く、調和している。時間の流れは川のようで、前も後ろも関係なしに勝手に流れる。精神も流れる。何処に向かうのでも、何故行くのでも無くて、ただそこに在るというだけのこと。身を委ねる。独特な文体も相まって、まどろみの中に呑み込まれ、落ちていく。そしていつの間にか時間や空間を越えたところにいる。どこにでもなくて、どこにでもあるところ。また読むと思う。
★36 - コメント(1) - 2016年9月9日

すごく息の長くクセの強い悪文に四苦八苦するが、一度嵌まると何かに酔うたようにするする読める(一旦読書を中座して、再開するときが無茶苦茶しんどいが)。その読み(酔み)心地は呑んでるときの時間と空間がややも歪んでフワフワした感じと思ったが、むしろ呑み始めた当初の五官が妙に研ぎ澄まされ、思考回路が明敏になったような感覚(錯覚)のが近いようにも思う。つまり、細部ばかりが頭に残って筋はさして覚えていないということでもある。酒要らずの文学、傑作。
★9 - コメント(1) - 2016年8月31日

すごい。骨董屋に誘われるままあちこちの邸宅や料理屋を訪れる長編「金沢」も、銀座裏の店で意気投合した酒造会社の技師と灘まで足を運んで呑み始める「酒宴」も見事なまでの酔態文学。特に前者は文章としての論理性は確保しながら息の長い文体のリズムによって酔っ払いにありがちな脈絡のない観念論を繰り広げながらそれがまた独自の幻想文学へと接続しているという離れ業を実現しているこんな風な文体で。後者は己の限界を超えてまで呑み続けた先にある荒唐無稽な世界を描いた徹頭徹尾な泥酔賛歌。つまり、あれだ。万国の読書家諸君よ、酩酊せよ!
★42 - コメント(0) - 2016年8月7日

たとへ金澤に行つたとしてもここに書かれてゐることにはなにひとつお目にかかれないし、灘の杜氏に出會ふことがあつたとしてもこんな楽しい酒宴を経験することはない。ゆゑにおもしろい。「酒宴」の七石さんとか四十石さんとかにちよつと頬がゆるむ。
★2 - コメント(0) - 2016年6月20日

pon
酒宴はその内容で語り手の酔いを表していても語りは終始シラフだけれど金沢は酔っぱらいの内山という男に語り手が限りなく近づいて読みにくい。
★4 - コメント(0) - 2015年6月15日

すごく考えさせられる。個々の事象に対して深いというか。
★2 - コメント(0) - 2015年1月9日

油断できない文章でした。読点をぎりぎりまで排した文章はすこし読みづらいのですが、それが文章下手という感想につながらないところがすごい。下手だからすんなり読めないのではなく、一文にふくまれる情報量が濃密なので、さらっと流してしまえる軽い文章でないためにそうなるのです。ところが、文体の感じは極めてかろやかで、先へとんとんと読み進ませる。するとまた新しいたくさんの情報が織り交ざってくる。そうして、読者は、登場人物たちと酒を飲んだように、この言葉による金沢という土地を夢現にへめぐることになるわけです。おもしろい。
★7 - コメント(0) - 2014年12月31日

これは幻想だとか夢だとかあるいは妄想を綴ったものではなく、面食らうような奇抜な試みを用いた小説でもない。小説というのが文章のまとまりとして頭から仕舞まで理屈をこしらえたものだとしても、その理屈は人間社会の規則であるとか物理の法則であるとか物語に必要な段取りから縛られすぎる必要もない。そうして理屈が至極あたりまえのことで綴られていればこちらも諾々と読むことができて、それでその本は上等だということになる。ただ呆けた頭で読めるほど安易でもないから明晰なときに読むのがいい。白面で別天地へ行ける小説である。
★9 - コメント(0) - 2014年12月9日

在るものと思うものの境い目が消えた世界が描写されているように見える。贅沢をするというのにはお金と時間の他に味わう技術が必要なのだと読みながら思った。
★2 - コメント(0) - 2014年11月28日

句読点が一切ない独特な文章で流れるように読めるわけでなく壱頁を又は4,5行を振り返り2回3回と読み返さなくては理解できず又は理解できるまで5回ほど読み酒の話で一息付けそうな雰囲気の中でドラ息子の自己満足的抽象的疑問をあいまいな表現で繰り返し繰り返すそれを2回3回と読み返すと意味がないことに気付き実に勿体ぶって知的に見栄張る段落にイライラとし破り捨てて壁に叩き付けようと思ったことは一度ならず百度までありながら最後まで読んだのはジョギングで疲れては休み走り疲れてはの繰り返しで体力集中力のいる一流射精文学
★23 - コメント(0) - 2014年5月6日

とにかく文体が手ごわくて、一つの文章を2、3回読まないと何を言ってるのかわからなかった。それでも、この文体でなければ醸し出すことのできない何かを表現しているのだろうなと思ってがんばって読んでいるうちに、京の雅とも江戸の粋とも異なる金沢の雰囲気がじわじわ染み入ってくるような、そんな感じでした。
★4 - コメント(0) - 2014年4月26日

gu
幸福感の文学を書くのは貴族の特権かとつまらないことを思ってしまったが、これが書かれるための素地を共有していない読者でもおこぼれくらいには与れる。この文体は思考の型や物事の見方から生まれるものだという気がする。当たり前であろうとすることと教養と酩酊が生む幻想というものもあると思った。
★9 - コメント(0) - 2014年3月10日

再読。酩酊しながら読むと、なお心地よく文章に乗れる。酒宴のよし田が新橋の蕎麦屋なのかどうか気になり、銀座で飲みたくなった。
★3 - コメント(0) - 2014年2月23日

読んでいる私の空間がグニャリとねじ曲がる! こんな経験はめったに味わえない。吉田健一といえば、句読点のないウニャウニャした晦渋な文体というイメージがあって敬遠していたけれど、ごめんなさい、私の認識が間違っていました。時間と空間について議論しながら、呑んで呑まれて呑まれて呑んでいる場面ばかりの『金沢』。しかし、その登場人物たちの話に巻き込まれ、こっちも呑んでもいないのに、クラクラとその物語と文体に酩酊し、今いるところがどこなのかあやふやな気持ちにさせて…スゲ〜傑作を読んじゃったよ!! この文体はクセになる。
★17 - コメント(0) - 2013年11月27日

加賀金沢にて土地の精のような存在から饗応を受ける「金沢」、飲酒エッセイから幻想の世界に誘われる「酒宴」の二篇を収める。決して読みやすいわけではない息の長い特異な文体で、時間について空間についての講釈を聞くうちに、酔いに任せて感覚の世界へと遊ぶことができる。酩酊した頭では正直わけがわからないがそれがひたすらに心地よい。「酒宴」に「飲んでいるうちに何だかお風呂に入っているような気持になって来る」という一節があるが、自分も気分よく酔った時は同じ感覚を覚えるもので、文章でその境地を再現できるとは驚きだった。
★15 - コメント(0) - 2013年10月26日

一章にひとりずつ妙な人が出てくる。妙ではあるけど順番に出てくるんだから親切だ。内山はその人たちにのこのこ招かれる。気づいたときには招かれている、という場合も多い。そこで彼らと大量の酒を酌み交わす。そこ・それ・その、と指示語を省かず書いているが、そこがどこだかわからなくなる。これは呑み過ぎだと思っていると最終章では水を飲む。可笑しい。
★5 - コメント(0) - 2013年2月20日

気持ちよくお酒に酔った気分。こんな気分の酔いなら、醒めずにずっと酔わされていたいかも。絶品のお酒を味わわせていただきました。幻想の世界なんだけども、金沢に行けばそんな雰囲気も無きにしも非ず。今度、金沢へ行ったら日本酒でも飲んでみようっと♪
★10 - コメント(0) - 2012年9月13日

傑作。吉田氏独特の息の長い文体で、金沢という街の中に幻想的な空間が現れる。波乱万丈のプロットとか感情移入できる登場人物とか、普通の小説では大切にされることが無視されていて、ひたすら蜃気楼のようなまぼろしの世界が描かれて、その中に浸りきるのはうっとりするような体験だった。山が人になったり、金沢から突然パリに行ったり、時間や空間や常識を超えたおおらかなユーモアも感じる。味気ない現実の世界をねじ伏せるために、吉田さんはこの小説を書いたのかもしれない。幻想文学の好きな方にはお勧めです。
★40 - コメント(0) - 2012年9月3日

こういう小説が僕が生まれたあとに書かれたということを不思議に思う。そんな、たとえば戦前の小説を仮名遣いをなおしたものを読んだような不思議な手触り。非常に長い文でぎっちり詰められた、ほとんど余白のない見開きを眺めていると(そう、読むというよりも、眺める感じなのだ)、なんだか一緒になって呑みながら怪しい世界に拐かされているような気分になります。こういうスタイルもありなんだ。金沢に別宅を持ち時々そこに埋もれる男を描く小説・・・なのだけれど、どこか主人公自身が一人称で書く随筆に思えてくる。ある種衝撃的な本でした。
★4 - コメント(0) - 2012年8月24日

傑作と言えば大袈裟かもしれないが凄い小説を読んだ。金沢の町を歩き周り、酒を酌み交わしながら対話するだけの小説。ただそれだけなのだが「それだけ」が凄い。言葉の選び方が一風変わっており、長いセンテンスも相まって不思議な文体を創り出し、登場人物たちの酒の酩酊が読者にまで伝播してくる。街並み、世帯風俗、気候・天気の移り変わりまで金沢の町の姿を見事に再現している文章は見事であるし、酒や食べ物も本当にうまそうだ(空腹のときに手にとってはいけない)。久しく金沢には行っていないが、ただ酒を飲みながら町を彷徨いたくなった。
★30 - コメント(0) - 2012年8月9日

A 驚愕の読書体験。金沢という土地を舞台としながら、酒に酩酊し、時間も空間も越えた対話を6編所収。もはや誰と話をしているのかは問題ではない。現(うつつ)にありながら幻想の世界に入り込み、性別も年齢もバラバラで、よくわからない人物と語り明かす。言語による芸術としての小説を堪能できる。自然の擬人化とか、メタファーとかではなく、目の前の空間と風景といまという時を、己がどのように見つめるのかしか描かれていない。で、どんな対話をしていたのかって? それがほとんど覚えていないんです。読むことの快楽、ここに極めり。
★26 - コメント(1) - 2012年7月26日

金沢という町を愛し、町からも歓待されるというお話。神話のよう。
★3 - コメント(0) - 2009年2月27日

?でした。
★1 - コメント(0) - --/--

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