本好きが選んだイチオシの1冊 読書メーター OF THE YEAR 2024-2025本好きが選んだイチオシの1冊 読書メーター OF THE YEAR 2024-2025

2024年10月までの約1年間の発売作品を対象に、期間中に投稿された
179万件の感想・レビュー等を集計。ライトノベル・シリーズ別・エッセイ、
ノンフィクションの各TOP3と、候補作品20作から本好きの皆様による
投票で決定した総合年間ランキングTOP10を発表!

読書メーターに集まる”本好き”の皆様による投票で決定した年間おすすめ本ランキング『読書メーター OF THE YEAR 2024-2025』発表!注目を集めた年間ベスト10冊を熱いレビューとともにご紹介!

成瀬は信じた道をいく

あらすじ:

成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!?読み応え、ますますパワーアップの全5篇!

読書家たちの声

  • 大学生になった成瀬がさらにパワーアップだ。近所の小学生やクレーマー主婦に観光大使の女子大生など。成瀬の魅力に惹かれて自らを見つめ直す姿が可笑しいやら清々しいやら。“何になるかより、何をやるかのほうが大事”。信じた道を突き進む彼女の一言に思わず納得でした。

    Atsushi

  • いいなぁ、このブレない感じ!最高!前作とは違って、成瀬の周辺から焦点をあてたことにより、成瀬の魅力がより鮮やかに色濃くなった感じ。自分の好きは自分で守る。好きなことやものであっても、他人の目が気になったり、否定されたりすると心が折れる。好きを貫けるというのも強さだよね。爽快な気分で読み終えました!

    たかこ

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宮島未奈さんからの
受賞コメント

宮島未奈さんのお写真

『成瀬は天下を取りにいく』に続く2年連続での受賞、夢のようにうれしいです。

成瀬のおかげで、今年は太田光さんとの対談、ミスターSASUKE山田勝己さんとの共演、埼玉西武ライオンズでの始球式など、昨年の今ごろには想像もしなかった経験をしてきました。

先日、京都の哲学の道を歩いていたところ、西田幾多郎先生の「人は人 吾はわれ也 とにかくに 吾行く道を 吾は行なり」の歌に行き当たりました。その教えのとおり、今後も成瀬とともに信じた道を歩んでいきたいです。

投票してくださった皆さま、ありがとうございました。

  • 宙わたる教室

    あらすじ:

    東京・新宿にある都立高校の定時制。そこにはさまざまな事情を抱えた生徒たちが通っていた。「もう一度学校に通いたい」という思いのもとに集った生徒たちは、理科教師の藤竹を顧問として科学部を結成し、学会で発表することを目標に、「火星のクレーター」を再現する実験を始める――。

    読書家たちの声

    • ああ、尊い。切なくて、ハラハラして、誇らしくて、とても感動して。こんなに泣けた本は久しぶりかも。年齢も、抱えている事情も、まるでバラバラだった四人の部員たち。いつしか協力するようになって、対立して、ボロボロになって、もう一度立て直して。たどり着いた彼らの素晴らしいゴール。

      チーママ

    • 地球惑星科学も物理学も数学もプログラミングも全く分からなくても、十分楽しめる。ワクワクとドキドキとやった~!が詰まっている。どうしてこんなことに…もあるし、イライラが本のこちら側に伝わってくることもある。けれど、やりきった達成感半端ない物語。

      chimako

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  • 地雷グリコ

    あらすじ:

    射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――

    読書家たちの声

    • 参りました!の一冊。まさかこんなにも相手の出方を見抜き裏をかきまくりの熱戦とは。自分だったらめちゃくちゃ攻略を練るのに時間がかかりそう。それをサッと脳内処理する射守矢真兎に舌を巻く。ルールをきちんと守り、活用。しかも超細かい一言までを逆手に取る戦法に思わず参りました!と平伏したくなるほど。

      ちょろこ

    • 全力でおすすめしたい面白さ。主人公はゆるっとした女子高生の射守矢真兎。はじめは文化祭の場所取りゲームから始まり次々と展開していく。そのストーリーもしっかりしているし、何よりゲームのトリックが見事すぎる。射守矢のしたたかさと強さに唖然、あっぱれ。いや~楽しかった。

      ナミのママ

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  • スピノザの診察室

    あらすじ:

    雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……。

    読書家たちの声

    • 先進医療を行う大学病院を退局し、町の病院で内視鏡医として働く主人公。彼のみならず、登場するすべての人物が魅力的で顔が見えるようだった。なかなか巡り会える医師ではないと思うけれど、人生の最期くらいはこんな先生にお世話になりたい。厳しい医療現場の現実を描いていながらほのぼのと温かい小説だった。

      みやこ

    • 命、とりわけ死について考えるきっかけとなる小説だった。医療に技術と思想という分け方があるというのは面白いと感じたのだが、ある意味何にでも通用する普遍的なものなので、凄く納得しながら、あるいは、登場人物と同じように悩みながら読むことができて楽しかった。

      R

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  • わたしの知る花

    あらすじ:

    「あんたは、俺から花をもらってくれるのか」虫も殺せぬ優男、結婚詐欺師……?77歳で孤独死した老人の、誰も知らない波瀾に満ちた意外な人生とは?

    読書家たちの声

    • 大好き。とっても切ないけど、でもとっても温かな物語でした。愛する人たちとのやすれ違いや別れは辛い読み心地だけど、その果ての穏やかな優しさに涙。安珠と奏人の健やかな成長も爽やかでした。素晴らしい構成で、心に沁みる素敵な物語に感謝です。

      もぐもぐ

    • 忘れられない恋、残された絵本、ありのままの生き方。様々な要素を織り込みながら、純愛と一言では言えない、それでも切なく美しい、人の生涯に渡る恋が描かれます。「どれだけ苦しい生活でも、大切な出会いや大切な育みは止められないもんだねえ」から始まる、おばあちゃんの最後の言葉は、人生の先輩としての優しさと力強さを持って僕の心に響きます。

      旅するランナー

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  • ともぐい

    あらすじ:

    明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河﨑流動物文学の最高到達点!!

    読書家たちの声

    • 射止められた獣の死んでいく様、解体、血の匂い…。冒頭から苦手な描写の連続。最後まで耐えられるんだろうかと思ったが、圧倒的な筆力にぐいぐいと引き込まれ、ただただ先を読むしかなかった。美しい北海道の大自然とともに生きる熊爪は人間か動物か。その生きざまと死にざま。すごいものを読んでしまったと強く思わされる一冊だった。

      シナモン

    • 凄まじい描写力に圧倒された作品だった。熊との戦いもあるが、それより動物でも山菜でも町に売りに行く際の、慣れぬ人間とのやりとり場面も結構あり、人間らしさも良く描かれていて、面白かった。今までマタギに関する本は何冊か読んできたが、それとは一線を隔する物語で、帯にある熊文学という範疇にも収まらない大きな内容の本だった。

      のぶ

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  • spring

    あらすじ:

    自らの名に無数の季節を抱く無二の舞踊家にして振付家の萬春(よろず・はる)。少年は八歳でバレエに出会い、十五歳で海を渡った。同時代に巡り合う、踊る者 作る者 見る者 奏でる者―― それぞれの情熱がぶつかりあい、交錯する中で彼の肖像が浮かび上がっていく。彼は求める。舞台の神を。憎しみと錯覚するほどに。

    読書家たちの声

    • 冒頭から自然と、しかし容赦なく物語に引き摺り込まれていった。恩田さんの情景をイメージさせる喚起力に秀でた描写により、登場人物たちをフラットな視線で捉えながら、彼らの気持ちが否応なく伝わってきました。バレエの世界をほとんど知らない自分でも、何の抵抗もなく読み進めることができたのは、作者の凄まじい筆力のおかげです。

      さーくる・けー

    • バレエ芸術の真髄に迫り、ものづくりのうま味と凄味も味わって行くよう。開花した才能を支える、並々ならない努力という軸。教養の偉大さ。基礎、カタチの重要性。でも、枠に入れて管理された場所で抱く優越感とは何ぞや。誰しもがひとりの人間。今の自分と共存している、深いところにいる嘗ての自分。その瞬間ならではの「時分の花」を咲かせよう。

      のえる

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  • なれのはて

    あらすじ:

    ある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになったテレビ局員、守谷京斗。異動先で出会った吾妻李久美が祖母から譲り受けた、作者不明の不思議な古い絵を使って「たった一枚の展覧会」を実施しようと試みる。ところが、許可を得ようにも作者も権利継承者もわからない。手がかりは絵の裏に書かれた「イサム・イノマタ」の署名だけ。

    読書家たちの声

    • この物語に於いて重要な位置の石油は、古来のあらゆる生き物たちのなれの果て…秋田の猪俣石油化学株式会社にまつわる人物達の壮大な物語。加藤シゲアキ氏の作品は初だが、こんなに骨太なそして読ませる力があるとは驚いた。かなりの実力者だと思う。戦争の悲惨さも加えて無駄なところなどなく最後まで惹きつけられた。

      ショースケ

    • 一枚の絵からこんな話を書けるなんて。面白すぎて読みたいのに終わるのが嫌でゆっくりゆっくり読んだ。秋田県は疎開で避難場所だと思っていたので空襲があった事をこの本で知った。戦争、報道、家族、障害、読み応え、満足感がすごい。感じた事、付箋を付けた場所あるけど感想にまとまらない。これからも作家さんとして応援します。

      ミワ

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  • 笑う森

    あらすじ:

    5歳の男児が神森で行方不明になった。同じ一週間、4人の男女も森に迷い込んでいた。拭えない罪を背負う彼らの真実と贖罪。

    読書家たちの声

    • ASDの子供が行方不明になったことをきっかけに起こる多くの人が抱える罪、嘆きをタネ明かしとともに展開していく作品。ASDの子供の特徴をストーリー展開の中で巧妙に活かしながら、推理小説とファンタジーを織り交ぜた作品に仕上げている。また、別の視点からは、子供の発達、成長を温かく表現している。

      hirokun

    • 読了後はこのタイトルも装画もじんわりと沁みる。バッシングされる母・岬の覚悟が好きだ。こんなに上手く行く訳無い・・そうじゃない。そう言うことじゃない。次々に出てくる人間との関わりに真人の成長があって、それが自分の言葉で放たれる時の何とも言えない感動にほろっとした。

      いつでも母さん

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  • 一線の湖

    あらすじ:

    大学3年生になった霜介は水墨画家として成長を遂げる一方、進路に悩んでいた。卒業後、水墨の世界で生きるのか、それとも別の生き方を見つけるのか。優柔不断な霜介とは対照的に、千瑛は「水墨画界の若き至宝」として活躍を続けていた。そんな折、体調不良の兄弟子・西濱湖峰に代わり、霜介が小学一年生を相手に水墨画を教えることになる。子供たちとの出会いを通じて、向き合う自分の過去と未来。

    読書家たちの声

    • 観念的な事象を延々と畳み込むように記された文章、特に揮毫会で登場人物が筆を振るう様が眼に浮かび、その思いが手に取るように解る(ような気がする)のが素晴らしい。子供たちとの触れ合い、亡き母親の生前の足跡を目の当たりにし、師の温かい導きを得て立ち直っていくところはなかなか感動的でした。

      大阪のきんちゃん2

    • 大学三年生になった霜介。くよくよし過ぎて少しイラっとした場面もあったけれど、素敵な出会いや周囲の人たちの温かな支えがあり、そしてまた自分の脚で立ち上がっていく。霜介の選んだ未来は想像していたものとは違っていたので驚いたけれど、きっとこれからも悩んで立ち上がってを繰り返して成長していくんだと思うとこれからも楽しみですね。

      mint☆

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