カトリーヌとパパ

カトリーヌとパパはこんな本です

カトリーヌとパパの感想・レビュー(35)

再読。初版で出た頃はモディアノとは意識せず、100%児童書として読んだ。やや曖昧で観念的だが雰囲気のある作品だと思った。パパの〈事業〉のわからない少女カトリーヌの眼を通した戦後のパリの回想。カトリーヌの幸福と不安と「めがね」をはずしたときのふんわりした感じがそのまま伝わってくる。今、大人の感覚で再読すると、パパの事業もその矜持もなんとなく予想がつくし、バレエの先生の秘密も思いやれる。成長し娘をもったカトリーヌもきっと幾度とない回想の中で思い出深い人たちを理解し、愛したことだろう。奥行きの深い作品である。
★1 - コメント(0) - 2015年9月5日

物語のすべてが、少し紗がかかったようなぼやけた色に見える。だってめがねをはずして見ている世界だから。もう少ししたらめがねをかけなくては、ちゃんと見なくては。いやいや、やめておこう。だって、これは過ぎてしまった想い出。このまま大切に取っておきたい世界だから。
★12 - コメント(0) - 2015年7月6日

カトリーヌという「少女」の目を通せば、1950年代のパリのまだ混沌としたところも、いい具合にエッセンスとなる。つんとしたカストラドも、素性を隠すバレエ教師も、こどもの頃の思い出ファルターを通せば面白味溢れる人達だ。その後、彼らはアメリカに渡るが、これはあくまでフランスをフランスらしく描いたエスプリの効いた一冊。 この本は娘が書店にて「ノーベル文学賞受賞」の帯に惹かれ児童書の棚で手にとった。彼女にはこの本をしっかり理解はできないかもしれない。(つづく)
★23 - コメント(2) - 2015年6月9日

パトリック・モディアノの作品にジャン=ジャック・サンぺのイラスト。今は、ニューヨークでバレエ教室を開いているカトリーヌがパリに住んでいた子どもの頃の思い出を語る。ロシア移民の父親のユーモアを忘れない生き方を娘はちゃんと見ていた。
★1 - コメント(0) - 2015年5月27日

2014年ノーベル文学賞受賞したパトリック・モディアノの作品。カトリーヌのパパの共同経営者のカストラドやバレエ教室の先生、友達、そしてパパ。事情が断片でしかわからない年齢のカトリーヌを主人公に彼女の視点で描かれている。みな何かしら抱えているのがわかるのにそれがはっきり記されないもどかしさ。めがねをかける/はずす→みえる/みえない みる/みない。いやな意味ではなくて、どんな背景があるにせよ、公にできず懸命に生きる姿と人間模様が少し切なかった。懐かくあたたかく染み入る内容。
★1 - コメント(0) - 2015年4月12日

児童書の感じじゃないけど児童書。最初は読み終わっても淡々としすぎていていまひとつだなあと思っていました。 もう一度読み返してみてやっと味わい深さを見つけられた感じです。 30年前、パパとふたりでパリ10区に住んでいたときのことを回想しているカトリーヌ。 結局、パパの仕事はなんだったのかよく分からないけれども、 看板を塗り直しているときの共同経営者だったカストラドさんの気持ちも、ちょっと寂しげなパパの気持ちも分かるなあ。
★8 - コメント(0) - 2015年3月3日

時代背景に鈍感すぎて、ぽかんな読後感だったが、最後の訳者あとがきを読んで改めて読み返して、はじめてこの物語の世界観に入りこめた感じ。この本に限っては、あとがきの1頁を読んだあとに物語を愉しんでもいいのかもしれない。めがねをかけたり外したりすることで過去と現在を交錯させる展開と、サンペの絵が、エスプリが効いていてフランスっぽくて素敵。戦後すぐの移民としての生活の暗さより、それはそれで悪くない時代だった、というほんのり温かい印象で終わるのもまた素敵。
★4 - コメント(0) - 2015年2月4日

「私がめがねをはずすと、パパもはずしました。すべてがやわらかく心地よく私たちを包み込み、時間は止まっていました。」父と娘、パリで過ごしたひと時の記憶の断片。混乱期のパリ情勢(パパのお仕事ぶり)を端々に垣間見ながらも、子供らしく幸せなカトリーヌの対比がよかった。
★4 - コメント(0) - 2014年12月31日

娘による父との故郷パリでの生活の振り返り。大した出来事はないものの、現在=ニューヨークの景色を眺めながらパリの思い出話を聞いているうちに、パリのそんなに感じがいいとは思えないあの人もこの人もとても愛しく思えてくる不思議。
★4 - コメント(0) - 2014年12月26日

ノーベル文学賞を受賞した作品です。p54「バレエの世界は、〜中略〜現実ではない世界でした。それはめがねをかけていない時に私はが見る、ふんわりしたやわらかい世界と同じ夢の世界なのです」ずっとバレエを習っている私にとってもおなじみの世界です。物語は幼少期の主人公が父親と二人フランスで過ごした日々の回想がメインです。褪せたようなどこか哀愁感じるお話で、あとがきを読み作品の深さを感じました。挿絵もフランスらしくおしゃれで、とっても素敵!
★9 - コメント(0) - 2014年11月27日

今のニューヨークから、30年前のパリが回想される。モディアノに共通する「失われた時」の物語だ。ただし、ここでのカトリーヌの語りは、不安や悔恨ではない。ローティーンまでを過ごしたパリ10区への郷愁である。パパの共同経営者だったカストラドさんや、バレエ教室の仲間だったオディールなど、ここに登場する人たちは読者にさえ懐かしさを喚起する。「二つの世界を行き来する」カトリーヌとパパの物語。ペイネを想わせるジャン=ジャック・サンペの挿絵も、フランスムードに溢れていて、この物語にピッタリ。パリを存分に堪能できるお話だ。
★164 - コメント(1) - 2014年11月21日

90
★1 - コメント(0) - 2014年10月18日

淡々とした文章で、小さな頃のパパとの生活を切りとる。 切ないでも、あたたかいお話
★3 - コメント(0) - 2014年10月13日

現在娘とNYに住むカトリーヌが、今はビレッジに住む両親の別居中、パリでパパと暮らした子供時代を回想する。子供にはわからないこと(そもそもパパの仕事自体がよくわからない)だらけのなかで、不穏なバランスを保ちつつの日常。やたら言葉遣いにやかましいパパの共同経営者、ロシア人の振りをしているバレエ教師、豪邸でのパーティーに招いてくれたと思ったら家ごと行方知れずになってしまう友。モディアノらしい記憶の物語。
★2 - コメント(0) - 2014年10月12日

絵が魅力的。大人になり、ニューヨークに住む私(カトリーヌ)と、少女時代、1950年代のパリに住む私が交錯して出てくる。児童書ではないかも……。
★2 - コメント(0) - 2012年7月26日

モディアノに内在する不安を分りやすく説明
★2 - コメント(0) - 2011年6月6日

サンペの絵もかわいい!過去と現在の入り乱れた絵本?
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