雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)
あらすじ・内容
若き村上春樹のギリシャ・トルコ辺境紀行! 雨でも負けず埃にもめげず、タフでワイルドな旅へ――

「女」と名のつくものはたとえ動物であろうと入れない、ギリシャ正教の聖地アトス。険しい山道にも、厳しい天候にも、粗食にも負けず、アトスの山中を修道院から修道院へひたすら歩くギリシャ編。一転、若葉マークの四駆を駆って、ボスフォラス海峡を抜け、兵隊と羊と埃がいっぱいのトルコ一周の旅へ――。雨に降られ太陽に焙られ埃にまみれつつ、タフでハードな冒険の旅は続く!

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雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行はこんな本です

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雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行の感想・レビュー(1060)

平成の初め頃の発行なので、旅自体は30年ほど前になるだろうか。自分としては1Q84を途中で放り題して以来の村上作品であるが、時代に関係なく新鮮に読むことができた。現在であれば、もう少しイスラム教絡みだったり、民族的な部分も多くなるだろうが、トルコ1周、ギリシア正教の地を巡るなんて旅は、とても贅沢なものと映る。
★1 - コメント(0) - 3月26日

村上さんの小説も好きですが、気持ちの余裕がない時だと深い部分に降りて行きすぎて、キツイ時がある。でも紀行文は文の上手さと村上さん独自の視点で描かれた旅の様子が本当に魅力的で「遠い太鼓」と、この「雨天炎天」は、もう何度も読んだ。特にこの本はギリシャ正教の聖地アトスやトルコなど、多分、一生行かないだろう場所(アトスは女人禁制だし)だけに興味深くて面白い。決して良い事ばかりを書かない、時に辛辣なまでの描写はリアルで信じられる。ハードな旅に文句を言いながらも旅を楽しむ気持ちが伝わって、非日常感に浸れるおすすめ本。
★23 - コメント(0) - 3月11日

GWにアトスに行く予定なので再読。 20年近く前の紀行だけど、アトスは情報が少ないので参考になります。 でも今は修道院宿泊には予約が必須(が建前)なので、予定より遅れると本当に野宿になりかねない。 トルコ東部は今でもこんなにヤクザなのだろうか?トラブゾンあたりでも東洋系(トルコは東洋?)は珍しいらしく「一緒に写真撮ってくれ」って人は結構いたけど。
★3 - コメント(0) - 2月12日

ギリシャは情景、トルコは人の描写が印象に残ってる。 一番頭に残った言葉は、「旅行というのは本質的には、空気を吸い込むことだと僕はその時思った」という一節だ。旅の目的は旅そのものなんていう言葉もあるが、旅に出ることは異質性の発見であり、多様性を認識するたびに我々は異なるものに対しての違いを理解し、結果として寛容になれるのではないかと思う。 諦めからの寛容なのか、心理的な枠組みの拡大による寛容性なのかはわからないが。
★2 - コメント(0) - 2月2日

変な旅行記より断然面白い。村上さんの視点からの人々を見る目を感じる。
★5 - コメント(0) - 1月29日

1991年発行、村上春樹さんのギリシャ、トルコ旅行記。ギリシャはアトス山を巡る歩く旅。トルコは車による一周の旅。これはタフでワイルドでデンジャラスな旅だ。拳銃を向けられる旅なんてしたいとは思わない。でも、それはしたらしたで、貴重な体験になるのだろう。本当にタフな旅だ。大体において、ネガティブな感想が多いのだが、それを悪意なく、飾らずに描いてくれるのが、とても面白い。そして衝撃のエンディングへ。どうしてあのエンディングになったのか、深い意味でもあるのか、無いのか、謎は深まるばかりである。
★38 - コメント(0) - 1月18日

ギリシャ、トルコへのヒッチハイク紀行記録、現地に密着した伝統文化人々を知るハードな旅に驚くと共に我々には体験出来ない旅に羨ましくもあり、一方で、こうして紀行文を読む事が出来ることに感謝。興味深いのはギリシャ正教の修道院での生活。絶賛されているトルコのパンを食べてみたい。歌にも出てきて憧れていたイスタンブールは悪印象のよう、推薦地区は黒海とそこに住む人々。20年以上前の紀行記なので今は違うかな?
★12 - コメント(0) - 1月13日

★★★★★ 面白い。私のような一般人には行きたいと思わない地だけれど、とても興味深くわかりやすく伝わって来る。 個人的には小説より好きかもしれない。
★4 - コメント(0) - 1月12日

春樹さんのエッセイはおもしろい
★3 - コメント(0) - 1月3日

電子版遂に発売!「旅行というのは本質的には、空気を吸い込むことなんだと僕はそのとき思った。おそらく記憶は消えるだろう。絵はがきは色褪せるだろう。でも空気は残る。少なくとも、ある種の空気は残る。」 堪らないですね。旅行行きたい。ウゾー飲んでルクミ食べたい。チャイ飲みたい。
★6 - コメント(0) - 2016年12月23日

DEE
前半はギリシャのアトス半島での修道院巡り。 後半はトルコ。 トルコは親日国で、自分の時はすごく居心地がよかったのだけど、今ではそんな悠長なことを言ってる場合じゃない国になってしまった。 いい時代だったんだな。
★6 - コメント(0) - 2016年12月11日

なかなかにタフな旅行をしている村上春樹。 でも、彼独特のとぼけた、突き放した、第三者的な文章が、ハードなギリシャの山行も、トルコの紛争地域も現実感や緊迫感が薄く、なんだかふわふわと進む。 読み味は軽く、小説を読み進めるがごとく読了してしまったけど、そのせいか、読後も印象に残っているのは、甘いゼリー菓子と車に石を投げつける子供たちの情景(もちろん、嫌いだというわけではなく、むしろ好きだったりする)。
★18 - コメント(0) - 2016年12月1日

そもそもギリシャの取材先として修道院を選ぶってどうなのと思いつつ地図と照らし合わせながら読み進む。自分では絶対行けないであろう土地のディープな世界を堪能。カビパン食べられるなんて村上氏意外とワイルド。 クルド人について、教科書では素通りでもこのエッセイなら興味持っちゃう不思議。
★24 - コメント(0) - 2016年11月30日

村上春樹の紀行。男だけの聖地、アトスは興味深い。トルコの緊迫した雰囲気が伝わってきた。
★4 - コメント(0) - 2016年11月30日

「美味しいもの食べた」とか「素晴らしい人に会えた」とかそういったものでなく、始終陰鬱でうんざり疲れる描写が多くて不思議な臨場感だった。
★3 - コメント(0) - 2016年11月27日

高校生の頃、なけなしの小遣いで買い求めた本書は、私の愛読書である。これほど面白い紀行文を私は他に知らない。何度読んでも、楽しさが褪せることはない。倍加すらする。これほど費用対効果抜群の本もないだろう。
★8 - コメント(0) - 2016年11月21日

トルコ編がとても面白い。ラストはもう笑いが止まらなかった。どんなに厳しく危険な旅でも、この旅行記から著者がトルコを心から楽しんでいる様子を垣間見ることができた。
★5 - コメント(0) - 2016年10月30日

昭和の末年、ソウル五輪、世界の転換期。若き村上氏はギリシャ・アトスとトルコをめぐる。★アトスとはなんぞや。…女が足を踏み入れることのできない場所が世界にひとつくらいあったっていいじゃないと思う。p16まぁね。★トルコ。地理的・歴史的に一貫して孤独である。なんだか日本みたい。でも、陸地が繋がっているからすっごくハードなの。★村上さんはすっごくシニカルで尖ってて、最近の村上さんと全然違う。でも、なんか凄くパワーがあって、だからこんなタフな旅行が出来たんだろう。
★26 - コメント(0) - 2016年10月27日

再読シリーズ。自分ではなかなか行かない所の旅系の本って好きです。村上さんは実際にもタフな旅をしてるんですね。ギリシャのこの半島も知らなかったし、トルコの国境あたりのすさまじさに驚く。ギリシャは徒歩で日数制限もあるので、かなり大変そう。。。私は今後おそらく訪れることもないであろう地域で、興味深く読むことができた。村上さんの他の旅行記もこれから読む予定!読書の秋は続く。
★8 - コメント(0) - 2016年10月13日

再読。 ギリシャ正教の修道院を巡る旅。 辺境の大変さを楽しんでいる、若い村上さん。 トルコはハードな車旅。 治安の悪さも、ホテルのひどさにもめげない。 いずれもタフな旅。 ヴァン猫と絨毯屋の話は面白い。
★17 - コメント(0) - 2016年10月2日

○◎
★4 - コメント(0) - 2016年9月10日

村上春樹さんのエッセイ初体験。 悠々自適な旅をするのかと思いきや、思いの外ハードな旅路でびっくりしました。 自分なら頼まれても行きたくないですが、旅行記を見るならこのくらいの場所の方が面白いです。 表現力豊かに醜悪な環境を綴っているのがおかしくて、何度も笑ってしまいました。 他のエッセイも読んでみようと思います。
★10 - コメント(0) - 2016年9月9日

ギリシャの女人禁制のアトス半島巡り編と、著者のトルコにほとほと嫌気がさした感が非常にわかりやすい編、で構成される紀行文。自分では行こうとも思わない場所を好きな作家さんが巡って文字にしてくれるのはありがたい。結果確かに行きたいとは微塵も思わなかった。20年も前の話らしいが、今はもう情勢を鑑みるとこんな旅をして書籍にできる人なんていないのではなかろうか。そういう意味で貴重かも。
★12 - コメント(0) - 2016年9月6日

紀行文。ギリシャの旅!ひたすらひたすら次の修道院を目指し山を抜け谷を越え。色んな人がいて、様々な景色がある。著者の描写は旅をしたい気持ちを強くしてくれる。そして、恰も自分もそこにいるかのような背景の鮮明さがいつまでも心に残ります(^^)新しい本は出ないかなぁと思う今日この頃です(*^^*)
★85 - コメント(0) - 2016年8月28日

著者は紀行文を書くのが好きだ。世界の辺境地が特に好みだ。文明地から離れ環境、文化、宗教等特異な物や人々に好奇心を持っているからに違いない。場所はギリシャの辺境地アトス半島で、ギリシャ正教の聖地で女性禁制の地である。この地に外国人の異教徒が立ち入るには政府から特別のビザが必要である。もう一つはトルコである。車に乗って時計回りで国を一周する。トルコは西洋と東洋の間で種々の文化がある。「ただトルコに来てぐるっと回って土地の人々や姿を見てみたい」と著者は書いている。文章は面白く旅が魅力的であることを教えてくれる。
★132 - コメント(0) - 2016年8月20日

村上春樹の旅エッセイにしては異色のハードボイルド紀行笑。この人のエッセイはくだけた雰囲気が素敵なんだけど、くだけた文体でハードなことを語っていて笑える。しかしなんでこの2国に向かったのかがわからなかったし、ちょっと不思議である。
★8 - コメント(0) - 2016年8月16日

「彼らにとっては、それは疑いのない確信に満ちたリアル・ワールドなのだ。カフソカリヴィアのあの猫にとって、黴つきのパンは世界でもっともリアルなもののひとつだったのだ。さて、本当はどっちがリアル・ワールドなんだろう?」     不思議な空間に、不思議な時間が流れていた。ギリシャもトルコも、とても行ってみたい。いまと当時では、危険の種類がまったく異なっている気がする。
★9 - コメント(0) - 2016年7月16日

再読。物事がうまく運ばないのが旅。うまく運ばないから、いろいろな事にめぐりあえる…。しかし、ハードな旅です。先日もトルコ、イスタンブールでテロ事件…。いつまで続くのか
★13 - コメント(0) - 2016年7月2日

アトスにトルコ。『遠い太鼓』ではなんだかんだで普通に旅行をしている、という感じの旅行記だったが、こちらは大分ハードに旅をしていて、徒歩によるアトスの山道やスキテ、車によるトルコの悪路や国境付近の村や道路など、悪環境振りや心身の疲労がどこか生々しく伝わってくる。その中でも、アトス三点セットやら、人懐っこく好奇心旺盛なトルコ人などの旅情もあり、端的な苦行では決してない、あくまでも「ハードな旅行」に喜びを見出そうとしている姿も描かれている。個人的に、ルクミを食べてみたくなり、トルコの田舎町を訪れて見たくなった。
★19 - コメント(0) - 2016年6月30日

20年以上も前に書かれた、村上さんの旅のエッセイ。 特に観光地でないトルコ一周のドライブは、「絶対行きたくないなぁ」と思ってしまう。 村上さんのエッセイは、ストイックな日常や、スタイリッシュでありながら、呑気な雰囲気が好きでよく読むのだけれど、この紀行文はそういう期待を見事に裏切ってくれました。昔読んだ、沢木耕太郎の『深夜特急』を思い出すような内容。
★9 - コメント(0) - 2016年6月20日

ギリシャ、トルコの辺境地をめぐる紀行。沢木耕太郎さんの深夜特急は真似できないですが、村上さんの旅行は自分にもできるかも、と思わせるくらいの困難さです。そうは言うものの、村上さんの語学能力と現場力があってのことでしょうね。村上さんの小説で良くでてくる「やれやれ」が最後の212ページに出てきました。このフレーズ好きです。
★10 - コメント(0) - 2016年6月20日

土地の酒は、その土地に馴染めば馴染むほど美味いもの。物事がとんとんとんと上手く運ばないのが旅。上手く運ばないからこそ、いろんな面白いもの、不思議なもの、唖然とするようなものに巡りあえる。だから旅をする。
★5 - コメント(0) - 2016年6月20日

再読。アトス半島巡礼の紀行文はこの本しか読んだことがない。女性は決して踏み入れることのできないギリシア正教の聖地を、3泊4日+αで歩いた記録、とても興味深いです。非現実的な世界ですがそこで生活している人々にとってはそこが現実そのものなのですね。
★8 - コメント(0) - 2016年6月2日

『遠い太鼓』とはずいぶん趣の違う、タフでハードな旅行記。アトスの修道院巡りがめちゃくちゃおもしろい。トルコ編はギリシャ編に比べると村上さん的なおもしろみがあまりなくて、メモを元にさっとまとめたような感じ。それでも結構ボロクソ書いてあるので、ガチな消耗戦だったんだろうな。
★7 - コメント(0) - 2016年5月26日

プリミティヴで単純で手入れが悪くて、とても素朴なアトスの修道院の夕暮れ。静かな会話と微笑み。お堂のランプに火を灯していく長い棒のような器具。――こんな風景の中で生きてみたい。
★5 - コメント(0) - 2016年5月21日

多くの旅エッセイは、最初に旅の動機とか目的なんかがあって、それに向かって旅しながら、その土地土地で出会った人々や失敗談などが描かれる。この旅エッセイはその前置きとうかその旅の背景が全く明かされることなく始まって、そして終わる。なんともただ漠然と旅を進めているので読み手としても、一体この旅はどうやって終わるのだろうと心配してしまった。それくらいあやふや感が滲み出ているエッセイだ。特にトルコの旅は一体どんな目的で一周することになったなか知りたい。これも村上式なのだろう。
★8 - コメント(0) - 2016年5月21日

村上さんによるギリシャ、トルコの旅行記。『遠い太鼓』とは違ってこちらはタフでハードな男の旅。「旅行というのは本質的には、空気を吸い込むことなんだと思った。」というくだりがあるが、まさに訪れた土地の空気が伝わってくるような文が並ぶ。村上さんの文章はいつもほんとうに美しい。
★14 - コメント(0) - 2016年5月9日

次の夏休みにギリシャに行こうと思い、手に取りましたが、マイナーな場所で最初はガッカリしました。「辺境」の文字を見落としていましたね。でも読み始めると小説のように面白く、すぐに読み終えてしまいました。ハードな旅行を緩く描いているところ、素朴な食べ物が美味しそうなところ、美しい女性が着飾っていた理由を敢えて追及しないところ、その空気を味わいたくて旅するところが、村上春樹っぽくて良かったです。あと文庫だから仕方ないのかもしれないですが、同行者のカメラマンの方の写真をもっと見たかったです。
★37 - コメント(4) - 2016年4月19日

久しぶりに村上春樹が読みたくなって手にとった。「雨天炎天」という作品自体を知らないまま購入したのだが、これがギリシャ・トルコの旅行記であり、それまで沢木耕太郎の深夜特急を読んでいた僕はすぐに馴染むことができた。彼のエッセイを読むのはこれが初めてで、異なる作品でもどこか似通った印象のある小説とは大きく違っていて新鮮。アトス、トルコについてほんの少しだが知識を得たし、そうするとやはり実際に訪れてみたくもなる。旅行中随所で日記を書く描写があるが、旅行記を書く上でこの行為は非常に有用であると感じた。見習いたい。
★7 - コメント(0) - 2016年3月12日

さすが、そこらへんの旅行者の浮ついた目線などかけらもない。余計なものを身に纏わない文章で、淡々と飄々と、アトスとトルコを漂う空気の肌ざわり、匂い、色を濃密に伝えてくる。彼の地から遠く離れた日本の片田舎でこんな雨に打たれ、埃っぽい、独特の食生活を強いられる旅の追体験ができることを奇跡のように感じる。これが20年以上前。今のアトスとトルコの風も感じたいと切に思う。アトスの修道院では今も黴パンと酢がどくどく入った豆スープを食しているのだろうか。来世、男に生まれたら必ずアトスを訪れようと心に決めた。
★17 - コメント(1) - 2016年2月6日

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行の 評価:78 感想・レビュー:262
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