しぶちん (新潮文庫)

しぶちん (新潮文庫)
あらすじ・内容
“しぶちん”とは大阪弁でケチン坊のことだが、ケチが陰にこもらない開放的な言い方である。19歳で伊勢の沢庵売りから大阪の材木問屋に奉公して財をなした山田万治郎は、“しぶまん”と呼ばれながらも、昭和初年に、商工会議所の議員に推薦される。大阪商人の金銭への執念を捉えた表題作の他、大阪富商の町、船場に憧れと執念をもやした女の一生を描く『船場狂い』など、全5編を収録する。

あらすじ・内容をもっと見る
228ページ
263登録

しぶちんはこんな本です

しぶちんを読んだ人はこんな本も読んでいます

陸王
5247登録

しぶちんの感想・レビュー(201)

はじめての山崎豊子。「船場狂い」と「しぶちん」は、それぞれ『船場』と『蓄財』に固執する偏執狂の主人公が、その想いを遂げるまでの一代記。山崎さんは両者を、からかうような、蔑むような、しかしどこか親しい隣人を慈しむような独特の筆使いで描いている。この相反する感情の共存は、ほとんどの大阪人が持ち合わせる感覚だそうで、同時に氏の作品の根底に流れる精神であるとの事。大阪への思いは、東京を描く、浅田次郎さんの郷土賛美の短編に通ずるものがある。ほかには、山本周五郎の『日本婦道記』を思わせる『遺留品』も、心に残りました。
★7 - コメント(0) - 1月14日

時代を感じさせない作品集。始末、は大阪商人の才覚であり、それをしぶちん、と表現して作品にした山崎豊子の素晴らしさ。残したい作品集である。星四つ
★2 - コメント(0) - 2016年12月24日

面白かったです。山崎豊子さんの短編を読むのは2冊目。「しぶちん」とは大阪弁で「けちん坊」ということだそうで、そういう意味合いの言葉をタイトルに掲げるのがユーモアがあると思いました。山崎豊子さんにとってははじめての短編集であることからも、小説活動の原点とも言えるかもしれません。昭和の空気と商人根性が感じられます。長編の重厚感もいいけれど、このような軽やかな作品も味がありますね。
★74 - コメント(0) - 2016年12月14日

派手さはないけど、面白かった。大阪という街に、少しだけ親しみが湧いた。
★1 - コメント(0) - 2016年11月10日

「しぶちん」とは、けちん坊の大阪弁です。いつも長編ばかり読んでいたので、短編集は新鮮でした。「船場狂い」は、船場は暖簾があり子どもたちの呼び方も特殊で、久女は自分も船場で暮らしたく最後は次女を嫁がせて御寮人さんと呼ばせ悦に入る。「死亡記事」は、以前の上司の死亡記事が載ったが、その上司を思い馳せる内容。「持参金」は、結婚の持参金として1000万円と新築の家。不思議に思い夫となる人物が調べる推理小説。「しぶちん」はけちん坊の主人公がお金を貯めまくる話。「遺留品」は社長が亡くなるがミルク缶の謎を秘書が解く。
★31 - コメント(0) - 2016年9月21日

しぶちんの美学は受け入れられないかな
- コメント(0) - 2016年8月29日

①船場狂い-幼い頃から船場の富商に憧れ娘の結婚を機にようやく船場商人に。戦災で焼失し伝統は失っても昔の夢と執念を持ち続ける久女。②死亡記事-新聞記者時代に出会った剛毅な新聞記者。浅はかな女の変心をものともせず片足を失っても堂々とする様。空襲下に部下を守り地下室の床に響く松葉杖の音。③持参金-現金1,000万円と新築の家で曰くつきのお見合いを持ち込まれた。曇りの日にしか会えない。熱気では溶ける痘痕を埋める肉色ドーラン豆粒が理由。④しぶちん-伊勢の沢庵売りから大阪材木問屋に奉公し剤を成し商工会議所議員に推薦
★36 - コメント(1) - 2016年7月4日

全5篇の短編集。船場の商人、しぶ万、久女は馬鹿にされても、陰口を叩かれても、意に介さずに商売に没頭し、のし上がる。この根性は、売れない芸人が、地道に頑張っている姿にどこか似ている。
★14 - コメント(0) - 2016年5月13日

山崎豊子といえば長編のイメージだったが、『追悼 山崎豊子展』で「作家としての原点 大阪(船場)もの」が書かれていたことを知り、この短編集を購入。昭和の時代のゆったりした中にも商人根性が生々しく描かれており、興味深かった。「しぶちん」に「五代友厚」という名前が出てきて、「あさが来た」を見ていた身としては、親近感を覚えた。
★1 - コメント(2) - 2016年5月7日

山崎豊子の短編は初めて読むけど、すらすら読みやすい。 いつものように善人がヒドイ目にあう話じゃないので、気楽に読めた
★1 - コメント(0) - 2016年4月27日

とうとう4冊目!短編!面白いです!山崎さんってホラーも面白い。持参金が「アバタ」だったとか死亡記事がネコだったとか以外な「オチ」が実に面白かったです。たいとるのしぶちんですが今の時代であれば所得税法違反なのかな?税金逃れと言うよりも貯めて増えてゆく楽しみとして万次郎は手元に置いたのかもですが。。船場狂いは現代にも通じるかな?セレブ志願のご婦人は必読かと。。本書をもって山崎船場シリーズはいったんおしまい(女系家族が残ってます)次は長編もので山崎さんをじっくりと味わいたいなぁ
★4 - コメント(0) - 2016年4月21日

遺留品が1番面白かった。まさか、ネコだとは。下巻の始めで読み止まっている華麗なる一族を読みたい。
★1 - コメント(0) - 2016年2月20日

昭和34年初版。山崎豊子氏初の短編集。表題作含む5編収録。熱を伴う筆致が鮮やかに踊る。「しぶちん」という言葉の響きに宿る大阪人気質。「船場」が惹き付ける理屈ではない衝動。そして、筋を貫く男の生き様。 短編ではなく長編で浸りたい濃厚な世界。 しかしながら、短編であるがゆえに感じる軽やかさもまた捨てがたい。良作。
★7 - コメント(0) - 2016年1月12日

久々に山崎豊子さん作品。しかも初期の作品で、テーマはもちろん船場の短編集である。表題作のしぶちん、そして、船場狂いは、船場の文化を知ることができるだけでなく、何よりも面白い!他三作の完成度も高く、とても昭和34年初版の作品とは思えない秀作である。
★5 - コメント(0) - 2015年12月6日

昭和34年の2月に発行された山崎豊子さんの初の短編集。短編が5編収録されています。ナニワの商人のど根性と一途な執念を描いた「船場狂い」と「しぶちん」、これは船場出身の山崎さんが初期に得意とした舞台ですね。前者は人生の皮肉、後者は一途な主人公の滑稽なまでの執念から却って人間的な魅力が感じられます。「死亡記事」は新米女性新聞記者と卑怯な行為はしない新聞社の主筆との邂逅を描いた私小説的作品。「持参金」と「遺留品」は著者曰く「小説の中へ殺人のないスリラーを持ち込んでみたもの」、どちらも上等のミステリー。
★67 - コメント(10) - 2015年12月5日

山崎豊子さん、あまり読んだことなかったけど、いいですね。 どれも自分が生まれるより前に書かれた作品たちだけど人物がとてもみずみずしい。個人的には最後の「遺留品」が一番好きです。なんだか感動する。
★3 - コメント(0) - 2015年12月3日

『大阪モノ』第四作目。著者初の短編集とのこと。自分も長編のイメージがある作者の初短編集短編だが要所はきっちりと描かれていて面白かった。 がしかしやはり長編を読みなれているので細かい描写、情緒の伝わり方はそちらに分がある。五編からなっているのだが船場という地域に執着した女の人の人生を描いた『船場狂い』が一番興味深かった。大阪物前三作、次作も全て船場及びその周辺が舞台。終戦前ぐらいまでは独特の文化があったとのことなので商人として非常に感心がある。今はオフィス街みたいらしいが空気に触れるのが楽しみです♪
★4 - コメント(0) - 2015年11月19日

”しぶまん”と呼ばれた万治郎も”船場狂い”と呼ばれた久米も、尋常でない情熱と執念をどこか暖かく見守る様に描かれていたのが印象的。地元大阪が舞台なので大阪弁での会話に、まるで身近な人の話を人伝えに聞いているかのような気持ちになりました。
★9 - コメント(0) - 2015年11月16日

2015.11.07(2015.12.01)(つづき)山崎豊子著。  11/03  (P010)  久女。格別にお茶が好きだったのではない。  紅葉呉記のお茶碗、船場の良家(ええし)。  順慶町四丁目、兼松鋳物、小間物問屋円山です。  お稽古場。供待部屋。  本町四丁目-渡辺橋筋。 金物問屋で挨拶する女中と丁稚。  佐野屋橋でっか、ほんなら、橋向こうの鰻谷西之町でっかl、と落胆声。  急に冷たく権高(けんだか)の白狐に変身する。  何度か同じ思い。土佐堀川隔てた北船場と向かい合わせ。肥後橋の橋際。 
★45 - コメント(0) - 2015年11月7日

2015.11.06(2015.11.01)(初読)山崎豊子著。  11/01  (カバー)  ケチが陰にこもらない開放的な言い方。  (あとがき)  私が毎日口にするお番菜(おばんざい)(=関西式の惣菜)の味が「船場狂い」にあって、一番好き。  (解説=山本健吉)  小出楢重「このややこしさ、この言葉が重宝がられるのは、大阪人、人を怒らせず悪口を述べ、悪口を述べながらも好意を示す、けんかしながらも円満にという不思議なこころが昔から発達している」
★60 - コメント(0) - 2015年11月6日

☆4.5船場作品とその後の作品の中間地点といった印象。
★2 - コメント(0) - 2015年10月20日

久々の山崎豊子ーー!それも大好きな船場もの!やっぱり面白かったー。古き良き時代の船場言葉もええなぁー。こってりした大阪弁が恋しくて仕方なくなる一冊でした。
★3 - コメント(0) - 2015年10月10日

初期の作品よりは白い巨塔以降の重厚な作品の方が好みかな。
★1 - コメント(0) - 2015年9月28日

一気に読み終えました。この時代も好きだし、主人公も人間味があって憎めなくて共感できて、最高の短編集でした。今、長堀を北へ渡った場所でコメントを書いていますが、なんか嬉しくてたまりません!
★14 - コメント(0) - 2015年9月25日

大長編作家のイメージな豊子先生の短編集。5作品ともどれも味わい深い素晴らしい内容です!表題作は「しぶちん」(ドケチの意味)と揶揄されながらも、ここぞ!と言うときに素敵な大金の使い方をする大阪商人の痛快なお話です。中でも「遺留品」が一番よかったですね。ラストは猫好きには涙なくしては読めない話ですよ。豊子先生の私小説っぽい「死亡記事」も泣けます…。
★35 - コメント(2) - 2015年7月17日

I prefer long stories, but I surely enjoyed her short stories as well. I've gotten into culture of Osaka because of her books.
★1 - コメント(0) - 2015年7月9日

大作を書ける作家の書く短編集が、これほど骨太で面白いものとは知らなかった。他の物も読んでみたい。
★7 - コメント(0) - 2015年5月28日

「しぶちん」そういう意味だったんですね・・以前、言われたことがあったけど、意味がわからなかった。
★2 - コメント(0) - 2015年2月13日

しぶちんとタイトルをどんな思いでつけられたかはわからないけどほとんどの話ではあっていると思う。特に時代もあるのだろうけど船場でお店を持つまたは娘がお嫁に行くなどステータスというか格が違ったんだろうと思う。特に時代もあったかもしれないけれど娘の病気を隠しとりあえずお嫁に行ってくれれば良いという身勝手さはどうかと思う。そして材木屋の話もどこまで節約しお店を大きくしようとする。あそこまで行くとしぶちんと言われても仕方がないかもしれないけどあれくらい貪欲に手堅くしないと位の気持ちがないと行けないかのかもしれない。
★48 - コメント(0) - 2014年9月12日

今度は短編。「死亡記事」が好き。だんだん大阪という地域が好きになってくるから不思議。
★5 - コメント(0) - 2014年7月4日

RYU
山崎豊子氏の初短編集(1959年出版)。大阪船場への劣等感や憧憬から船場に住む執念を描いた「船場狂い」や、大阪商人の金への執着を描いた「しぶちん」など。秀吉が堺の商人を移住させたことに起源を持つ船場を舞台にして、船場言葉が織りなす、格式ある船場流の生き方を描く。
★6 - コメント(0) - 2014年7月4日

短編集なるもいずれも読み応え有り。さすが読ませ上手。そして古い作品なのに古さを感じない。関西が舞台で情景が浮かぶのも、なお興味を惹く。
★4 - コメント(0) - 2014年6月27日

吝嗇 は、この本で覚えた。
★2 - コメント(0) - 2014年4月28日

短編集。いずれ劣らぬ骨太な作品が並ぶ。ここに日本再生のヒントがある。ハングリー精神でハードワークであれば財産を築ける。尊敬される。人格が磨かれる。疑うなら本書を読むべし。
★4 - コメント(0) - 2014年4月17日

どれも骨太の作品で面白かった。なかでも航空機事故を扱った「遺留品」が良かった。どの作品もしっかりとしたオチがあり読みごたえがあった。
★7 - コメント(0) - 2013年12月8日

5つの短編に、山崎豊子の世界が凝縮されて面白かったです。
★3 - コメント(0) - 2013年12月5日

短編集。社会派作家とは思えぬ推理小説まがいの一編あり。
★3 - コメント(0) - 2013年11月30日

大阪を舞台にした、短編五編、いずれも人生を鋭く深く、温かく見つめた氏の深い愛情が感じられ、ほのぼのとした読了感に包まれる。大阪人の独特な気性、考え方に好感が持て、日頃大阪人と接する際の勉強にもなった。
★4 - コメント(0) - 2013年11月17日

大阪という土地と、昭和の時代がよく見えた。いろんな人間が垣間みれて、お徳感抜群の短編小説集。
★4 - コメント(0) - 2013年10月20日

どの短編も話がうまく、簡潔で読後感が良かった。
★4 - コメント(0) - 2013年10月16日

しぶちんの 評価:80 感想・レビュー:58
ログイン新規登録(無料)