八甲田山死の彷徨 (新潮文庫)

八甲田山死の彷徨 (新潮文庫)
あらすじ・内容
愚かだとわらうのはたやすい。だが、男たちは懸命に自然と闘ったのだ。

日露戦争前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験が強いられた。神田大尉が率いる青森5聯隊は雪中で進退を協議しているとき、大隊長が突然“前進”の命令を下し、指揮系統の混乱から、ついには199名の死者を出す。少数精鋭の徳島大尉が率いる弘前31聯隊は210余キロ、11日間にわたる全行程を完全に踏破する。両隊を対比して、自然と人間の闘いを迫真の筆で描く長編小説。

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八甲田山死の彷徨の感想・レビュー(1520)

★★★★★
★1 - コメント(0) - 3月23日

青森行った時に、八甲田山雪中行軍遭難資料館へ行くべきだった。
★4 - コメント(0) - 3月21日

映画と多少の脚色の違いはあるものの、ほぼ再現されていたと思う。史上最悪の遭難事故となった雪中行軍。読んでいてこの実験の困難さが重く冷たくのしかかってきた。
★8 - コメント(0) - 3月10日

日露戦争を目前に控え寒冷地における行軍、宿営を経験するために行われた八甲田山へ向かう青森5聨隊、弘前31聨隊。困難に立ち向かいながら何とか辿り着いた弘前31聨隊に対し、青森5聨隊は状況をわきまえない上司による容喙により、案内人不在、準備不足、指揮系統の乱れにより210名中199名死亡という未曾有の惨事となってしまう。
★20 - コメント(0) - 3月6日

【再読】最近テレビで映画を放映していたので録画し、観る前に再読。実際に銅像や共同墓地、資料館などへ行った事があるので、地理的な面も含めじっくりと振り返りながらの読了。他の読メの方も感想で述べていましたが、現社会の上下関係にも反映されているような日本独特の「逆らえない。」という習慣がまず遭難の引き金となってしまったのだろう。
★33 - コメント(0) - 2月24日

北方水滸伝から何に進めばいいかと迷って、日本の名作に。これまで何度か読んでいますが、淡々と冷徹な筆致で、5連隊死の雪中行軍と31連隊の生還を書き分けています。映画も見直していますが、あの圧倒的な自然の猛威を見るたびに、怖れおののかせる作品です。
★5 - コメント(0) - 2月12日

父の勧めで学生の頃読んで衝撃を受け、また読みたいと思っていました。大人になったせいか、今回は対照的なふたつの隊を冷静に見比べながら読了。準備・知識・認識の不足、指揮命令系統の不統一などビジネスに通ずるところが多々。また歳を重ねたらもう一度読もう。
★59 - コメント(0) - 1月31日

凄まじかった!一気に読んでしまった! 「自然と人間の闘い」を描いたと紹介文にはあるが、それではこの小説の本質を突いてないと思う。199名の死者をだした八甲田山の雪中行軍を「軍首脳部が考えだした、寒冷地における人間実験」だったと作者が言っているとおり、人の命を鴻毛よりも軽く扱う軍隊の本質を作者は描きたかったのではないかと思う。
- コメント(0) - 1月27日

八甲田山、映画や書物で言葉は見たことがあるものの、よく知らなかったので購入。大雪に遭難したことはないが、猛吹雪の描写は圧倒的。失敗の原因は様々挙げられるし、そもそもこの雪中行軍自体が無謀にも思える。個人的には、日露戦争での黒溝台会戦で奮戦した立見尚文に興味があり、雪中行軍を行ったのが、その立見率いる弘前第八師団だと知ったことから、さらに興味が湧いた。
★4 - コメント(0) - 1月25日

冬に読むのがぴったりの山岳教訓もの。読み手にまで寒々とした読後感が伝わってくる。コーヒーでも飲んで温まりましょう。
★5 - コメント(0) - 1月22日

★★★☆☆
★1 - コメント(0) - 1月19日

BSで映画をやっていたので積ん読本を読了。小説として事実とは異なるところも有るようなのでWikipediaも合わせて興味深く読んだ。実情を知ろうとしない上層部のために現場が混乱するのは「遠すぎた橋」とも通低する有りがちなテーマだが、下士官など中堅層の精神論というのもまた有りそうな話だと感じた。
★5 - コメント(0) - 1月16日

ビジネススクールのにケースでも使われる話。日露戦争を目前とした緊迫した時期に、日露戦争を想定して、陸軍が二つの隊を使って雪中行軍を実行したリアルな話。片方は全員無事、もう一方はほぼ全滅。二つの隊の違いは、指揮命令系統の混乱、事前準備不足、精神論など。現代の組織にも有意義な内容。★★★★
★8 - コメント(0) - 1月13日

ノンフィクションものを読んでみたくなり、子供の頃に「天は我を見放したか。」のセリフで有名になった八甲田山の雪中行軍遭難の話を読んでみました。 昔、強風でリフトが止まり、駐車場に戻るためにゲレンデを歩いて登ったことがありますが、たかが2,3百メートル登っただけで、汗だくになったのを思い出しました。 話から、十分な準備が必要なこと、競争相手を意識し過ぎないこと、指揮命令系統を安易に変えないことなど沢山の教訓がありましたが、この後太平洋戦争に突入して同じ様な過ちを犯してしまうのですね。
★5 - コメント(0) - 2016年12月27日

慢心した人間に容赦無く襲いかかる白と氷の雪地獄。時は日露戦争開戦秒読みの明治、実在した大惨事を基に、雪中行軍した2つの聯隊の走破した隊と遭難した隊の違いから見る人間と自然との戦いを描いた極限の人間ドラマ。寒さと飢えと睡魔の責め苦による生き地獄。生き残った数名が最後に行き着いた先の駒込川はさながら冥府に流れる嘆きの川コキュートス河。只の過去の惨劇という認識だけで無く、先達の経験から学ぶべき事が多い。慢心や過信、虚栄心は何の役にも立たず、謙虚に経験や知恵から学ぶ者だけが生き残る…(´Д`|||)
★36 - コメント(2) - 2016年12月25日

時代は日露戦争前夜。昨日読んだ「アラスカ物語」のフランク安田がアラスカで活躍した時代。対ロシアを想定し雪中行軍。スキーはなく地吹雪、雪は胸も埋まるほど。酒が凍る寒さ。道に迷い彷徨い歩き寒さを紛らわすため立ち足踏みをし夜を明かす。彼らに野営の設備なく、凍りついた握り飯を懐に抱えるだけである。これは軍が行なった拷問といえよう。これに対し、もう1つの隊は無事生還。準備よく統率された隊と比べる事でストーリーに重みとバランスを合わせ持つ。199名の犠牲者を出し世界最大の山の事故と言われるが、これは事故と言えようか
★38 - コメント(4) - 2016年12月22日

大量の死傷者が出た事故のインパクトはもとより、組織で働く自身にとって含蓄のある話であった。青森第5聯隊は、指揮系統の不統一、硬直化した上下関係、情報伝達の不徹底、必要な資源(案内人)の不活用…これらのすべての要素が重なり、未曾有の惨事になったわけだが、一方の弘前第31聯隊はこれとまったく逆の状況のもと、一人の兵も失うことなく訓練を成功させる。この差は指揮官の力量の差であり、組織の体質の差でもある。果たして自分及び所属する組織は危難を乗り越えるだけの素地を持ち合わせているだろうか。我が身を振り返ってみる。
★4 - コメント(0) - 2016年12月20日

物理的に文庫本が冷たいのか、ページか文字に八甲田山の冷気が閉じ込められているのか文庫としては薄めの本なのに存在感があってずっと冷たかった。壮絶で読み始めたら止めることのできない作品でした。 寒さで人が狂うなんて想像もできない世界で、まるで電池が切れたようにバタバタと命のともしびが消えていく様子はただただ恐ろしかった。 ブックオフで買ったものだったのですが、以前の持ち主の書きこみが沢山あって「運がいい!」って感想を書いてあるページにほっこりした不思議な一冊ですw
★12 - コメント(0) - 2016年12月16日

明治35年に起こった八甲田雪中行軍遭難事件を題材に描かれた山岳小説です。日露戦争前夜、厳寒の八甲田山中で強行された『人体実験』。青森を出発、199名もの死者を出した日本陸軍第8師団の青森5聯隊と、弘前を出発、全行程を踏破した弘前31聯隊。2隊を対比して、自然と人間の闘いを描きます。気象学者で登山家でもある著者だから描けた部分も多いかと思います。陸軍内部のライバル意識、階級意識が招いた悲劇と同様のことは今に至っても日本国内のみならず世界中に存在しているのではないでしょうか。
★28 - コメント(0) - 2016年11月27日

2年半ぶりの再読。何度も見た映画のシーンを思い浮かべ、地図を見ながらゆっくりと読みました。何度かあった分岐点で尽く選択を誤り、悲しい結果へと進んでいくのは分かっていても辛い。自分が神田大尉なら自分の意見を押し通せただろうかとか色々考えさせられました。
★6 - コメント(0) - 2016年11月23日

映画の後に読了。何がどのシーンなのか分かると思うので、もう一度見る。まず三十一聯隊の八甲田山までの行軍が描かれるが、五聯隊のことを知っていると、その時点ですでに薄ら寒い感覚に陥る。ホラーと言っても良い。両隊の違いは散々作中で述べられている。五聯隊は言うまでもなく、最後の案内人七名の描写もかなり辛かった…。次々と死んでいく隊員達がもう、痛々しすぎる涙。自分は誰も責められないなと思った、何をどうしても、遭難は免れなかったのではないか。本には地図が付いてて分かりやすくなってた。いつか、夏あたりに現地に行きたい。
★3 - コメント(0) - 2016年11月16日

雪山も怖いけれど、精神力でなんとかなるという考えも怖い…戦争準備の一環ということもあり、暗いです。死にゆく兵たちの描写が凄い。
★12 - コメント(0) - 2016年11月6日

極限の寒さの中、人は一体どうなるか。 鬼のようなリアリティで、絶望と狂気、凍てつく寒さが隊全体を蝕んでいく。胃がキリキリとします。有無を言わさぬ全体主義は怖い。行先が死と分かっていても、進まねばならない悲劇。
★2 - コメント(0) - 2016年11月6日

遭難事件の事は知っていたけど、これほど陰鬱な内容だったとは。猛吹雪と氷雪の八甲田山に相対して、準備不足、貧弱な装備、指揮系統の乱れ、読んでて辛くなる。さらに「軍人精神」「鍛練」「不可能を可能に」の結果が199名の遭難者かと。
★8 - コメント(0) - 2016年10月29日

映画版も見たし何度も読んでいます。何ともならない組織の力の作用・・・今はこのような集団死に追い込まれるようなことはまず無いけど、小さな会社に勤める自分にとっては組織ぐるみで大きく判断を誤ることの怖さを再認識させられる作品です。
- コメント(0) - 2016年10月20日

読んでいる間、映画「八甲田山」の主題曲がずっと脳内再生されていましたw
★7 - コメント(0) - 2016年10月17日

ツーリングで八甲田山を通ったので、カバーも失われページも脱落仕掛けているほど読み込んだ本を引っ張り出して再読。日露戦争前夜、雪中行軍の演習で遭難し、210名中199名もの死者を出した青森第五連隊のドキュメント風小説。同時期に独立して同様に雪中行軍を実施し成功させた弘前第三十一連隊も平行して語られる。新田次郎の真骨頂である、荒れ狂う吹雪とそれに翻弄されて斃れていく人間の描写は圧倒的。生き残った人も三十一連隊も、大半がすぐ後の日露戦争で戦死したことを思えば、明治という時代を強く感じる。来年も八甲田に行こう。
★33 - コメント(0) - 2016年10月17日

ほぼ全滅が見えているので読むのがひたすら辛い。完璧な性格付けをされている人物はなく、それぞれがそれぞれ、欠いたところがある。
★6 - コメント(0) - 2016年10月8日

[暗白]必ず読み手の中に何かを残す一方で、時代や置かれた環境によって読み手によって得るものが異なる 、というのが(個人的な)名作の一つの条件だと思うのですが、本書はまさしくそういった類の作品。歴史物として読んでもよし、リーダーシップ論として読んでもよし、危機管理論として読んでもよしの秀作だと思います。映画化もされていますが、新田氏の描写の迫力(特に遭難の悲惨さの描写は鬼気迫るものがある)を考えれば書籍版は「外せない」一冊かと。
★5 - コメント(0) - 2016年9月25日

八甲田山の遭難を題材 なぜ、あのような過酷な遭難事件が起こったのか。日露戦争前夜、二つの部隊が同時に八甲田山に足を踏み入れ競争心を煽らされた。また、太平洋戦争時に見られた精神主義の発端を垣間見られた。
★12 - コメント(1) - 2016年9月24日

悲劇。気合や精神力でどうにか出来るほど自然は甘くないというか、自然はお構いなし。軍隊というヒエラルキーの塊みたいなところで起こされた人災。雪の中で倒れた方々に合掌。
★64 - コメント(0) - 2016年9月19日

凍えそうな文章で端的に自然の恐ろしさと迫る死を容赦なく描く。亡くなった方々に合掌。
★7 - コメント(0) - 2016年9月14日

いずれ忘れられてしまう。はかない。
★3 - コメント(0) - 2016年9月7日

「八甲田雪中行軍遭難事件」事態は知っていたけど,青森と弘前の部隊が同時期に行軍をして,弘前の部隊は無事に帰還していたことを初めて知った。てっきり,青森の部隊だけで行軍を行ない遭難したのかと。指揮権の混乱と行軍(とくに補給)に対する考えの甘さは,陸軍の悪しき伝統という感じがします。
★10 - コメント(0) - 2016年9月6日

高倉健主演映画「八甲田山」を通じて、本書を知り、手に取った一冊。陸軍の雪中行軍隊が、壊滅した事実を元に、富国強兵の暗部を描いた力作だと思う。難局に当たり、入念な準備とリーダーシップの明確化という、当然に必要とされている要素が、徳島隊と神田隊では対照的だったことが、結果に甚大な差を生じることに。太平洋戦争で、日本軍が陥った混乱と悲劇に繋がる要素が、この当時から軍隊という究極の組織に見られたという点に、大いなるショックを感じた。この経験がもっと生かされれば、その後の悲劇を防げたのではと思うと、やり切れない。
★15 - コメント(0) - 2016年8月26日

万全を期す部隊の困難を見せた後で、装備面心理面共に準備不足な別部隊が端初から判断ミスを犯した状態で突入する様を読ませる。この構成は胸に悪い。無能上官のせいなのは明らかだが、遭難、救助活動、事後対応と進むに至って、根本は個人ではなく部隊の内情、軍組織の体質・構造、国民の意識にまで辿れることを突きつける。責任の所在を曖昧にした穏便な始末は原因分析の放棄。二百名の犠牲と引き換えに装備改善はされたがそれ以上反省が活かされる事はなかった。二度の戦争と百年経た今日、自決が辞任になっただけに思える。
★8 - コメント(0) - 2016年8月26日

おじさんからもらった本。 吉村昭の『羆嵐』を思い出しながら読んだ。 こういう感じのドキュメントっぽい小説は普段読まないけど,これは面白い。 やっぱり指揮系統はしっかり順守しないと,いたずらな混乱を現場に持ち込むだけだよな,と思った。 にしても,極寒の状況を描くのがうまいな,この人。夏に読んだおかげで,涼しかったw
★15 - コメント(1) - 2016年8月15日

裏表紙の内容紹介には、「自然と人間との戦い」と記されているが、これはまるで間違った説明だ。出発時点でもう死にに行くも同然だった。第5聨隊遭難大量死の原因は神田大尉が死の淵で回想した通りである。5聨隊の雪中行軍の様子はイライラして読むに耐えがたいほどで、大事故を引き起こした山田少佐の横暴を止められない神田大尉にもムカムカして仕方なかった。山田少佐は過ちを認めて自決したが、それでもムカムカが止まらない!徳島大尉は有能だったが案内人の扱いが酷すぎる!小説としては素晴らしかった。
★11 - コメント(0) - 2016年8月11日

映画で見た事はあったが、本書を読むのは初めてだ。八甲田山での出来事は、今でも語り継がれる武勇伝であり、悲劇であり、自然の持つ力への畏怖であり、挑戦でもあった。読み進めるうちに、背筋が冷たくなる思いだった。
★12 - コメント(0) - 2016年7月22日

八甲田山死の彷徨の 評価:82 感想・レビュー:495
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