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2024年5月の読書メーターまとめ

amanon
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感想・レビュー
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2024年5月に読んだ本
18

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

amanon
冒頭のSNS投稿のえげつなさにゲンナリしてスルーしていたけれど、友人の感想に触発されて手に取ることに。確かに本の出だしは大事だが、それだけで判断するのは危険というごく当たり前のことを痛感した次第。障害者として生きる…健常者という立場から何を言っても、綺麗事とか偽善のレッテルを貼られてしまいそうで、何とももどかしい。自分がごく普通のこととして行っている紙の本による読書が、主人公には不可能であり、それがゆえに羨望と呪詛の対象であるほどという事実に愕然とする。作家としての市川はどこに向おうとしているのか。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)
2024/05/26 18:05

障害者の視点から描かれた作品は、健常者である私たちにとって新鮮な発見となります。日常生活で当たり前のことが、実は多くの人々にとって特別な挑戦なのだと気づかされます。

amanon
2024/05/27 09:24

コメントありがとうございます。挑戦というだけでなく、身を削るようなリスクも背負っているわけで、普段、自分が当たり前と思っていたことが、いかに危ういバランスの上に立っているのかということを改めて思い知らされます。

が「ナイス!」と言っています。

2024年5月にナイスが最も多かったつぶやき

amanon

2024年4月の読書メーター 読んだ本の数:20冊 読んだページ数:6101ページ ナイス数:223ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/4147/summary/monthly/2024/4  先月はそこそこ読めた方か。『ノートルダム・ド・パリ』で頁数を稼いだ感が(苦笑)。

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2024年5月の感想・レビュー一覧
18

amanon
何とも言えず感想が述べにくい作品集というべきか。巻末の解説で、著者の作風の一端が理解できた気はしたが、それでも更なる深読みが必要であることを痛感。冒頭に収められた「関係」では、数十頁程の短編であるのにも関わらず、多数の登場人物が出てくるのに面食らった。そして、いくつかの連作と言っていい私小説風作品群で、度々主人公の疾患が描かれているのに、創作の世界でありがらも、「この人本当に大丈夫か?」とつい心配してしまったほど(苦笑)。そして何より度肝を抜かれたのが、「ある戦いの記録」。こんな作品も書いてたとは。
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amanon
会話文を丸括弧でくくる、無駄に長い文章を挿入する、改行が極端に少ない…学生時代綴り方の成績が良かったという本人の述懐を疑いたくなるほどの破格な文体。そして、話題の多くを占める他人の悪口、自分のダメ人間ぶり、ファザコン話…いささかゲンナリしながらもつい読み進めてしまうのは、著者の術中にはまったということか?本人も自覚しているようだが、この人森家の財産と人脈がなかったら、ただの社会不適応者でしかない。それでもいくつかの幸運が重なって、このような読み物を残したというのは、本人に読者双方にとって僥倖というべきか。
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amanon
冒頭のSNS投稿のえげつなさにゲンナリしてスルーしていたけれど、友人の感想に触発されて手に取ることに。確かに本の出だしは大事だが、それだけで判断するのは危険というごく当たり前のことを痛感した次第。障害者として生きる…健常者という立場から何を言っても、綺麗事とか偽善のレッテルを貼られてしまいそうで、何とももどかしい。自分がごく普通のこととして行っている紙の本による読書が、主人公には不可能であり、それがゆえに羨望と呪詛の対象であるほどという事実に愕然とする。作家としての市川はどこに向おうとしているのか。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)
2024/05/26 18:05

障害者の視点から描かれた作品は、健常者である私たちにとって新鮮な発見となります。日常生活で当たり前のことが、実は多くの人々にとって特別な挑戦なのだと気づかされます。

amanon
2024/05/27 09:24

コメントありがとうございます。挑戦というだけでなく、身を削るようなリスクも背負っているわけで、普段、自分が当たり前と思っていたことが、いかに危ういバランスの上に立っているのかということを改めて思い知らされます。

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amanon
インタビュー形式ということで、さらっと読めるものの、その内容は恐ろしいほど重厚。恐らく字面だけを目にして理解した気になった箇所が少なからずあるのでは…と遅れてしまうほど。他の人も述べているとおり、とにかく丸谷氏の文学への深い理解と膨大な知識に圧倒されることしきり。未読の本はもちろん、既読の本の読みについても、自分の読みの浅さについ恥いってしまう。そして、本書の内容が、単に丸谷氏の博覧強記ぶりに根差すものではなく、氏の周到な用意が背景にあったという逸話も印象的。後、氏の晩年のエピソードが何とも重たい。
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著者のテキストを読むたびに学部生時代に読んでおきたかったと思うことしきり。あんなに面白くないと思い込んでいた英文学がアプローチ次第でこんなに面白くかつスリリングなものになるのか!と毎回のごとく目から鱗が落ちる思いがする。本書でも言及されているように、驚愕なのはその膨大な知識量と、それを様々なやり方で結びつけるセンス。そしてその軽妙洒脱な語り口。これは若い時に読んでいたら、もっとやられること請け合い。個人的にとりわけ印象的だったのは、橋本治追悼文。これが橋本氏の学会からの再評価の嚆矢となればよいのだが。
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ファザコンを拗らせ中二病を引きずった女性の戯言…と言ってしまえばそれだけだが、これが妙にハマってしまうのだから、不思議というか面白いというか。恐らくろくに文章を指導されたことがないのでは?と思えるほどのある意味破格の文体(特にやたら長い挿入文がいや!というほど頻出する)に加えて、やたら話題がくるくる変わる。それでもなぜか面白く読めてしまうのだから、まさに破格の才能か?また、父鴎外を始めとす森家の実像が見えてくるのが、非常に興味深い。とりわけ印象的だったのが、鴎外の親バカぶり。ファザコンを拗らすのも納得。
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40年ぶりの再読。初読の時は、救いのない主人公の境遇に陰鬱な気持ちになった印象があるのだけれど、今回読み返してみて、自分の変貌よりも、まず会社に行けないことに焦る主人公に何とも言えないおかしみを覚え、これはうまいことアレンジしたら、落語のネタになるのでは?という気にさえさせられた。後、解説にもあるが、家族がいとも簡単に主人公に対して冷淡になるのも印象的。とりわけ、妹による決然とした「縁切り」宣言には、「ちょっとそれはないやろ」とつっこみたくなるとともに、その開き直りぶりに「天晴れ」と喝采をあげたくなる。
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30年程前に読んだ『アメリカ』とタイトルが違うだけで内容は一緒かと思いきや、かなり違う内容でびっくり。冒頭の「火夫」からして、そのラストの印象が大きく異なっていたのに面食らった感が。ただ、基本主人公がひたすら理不尽な目に遭うという例のカフカワールドは安定。読み進めていくうちに覚えるもやもや感が妙に癖になってしまうのも妙味か。とりわけ、途中までは順調だったホテルの仕事が、ひょうんなことからご破算になるくだりには、抑えがたいもどかしさを覚えたほど。こういうエピソードで敵役を描く著者の筆致がさえわたる。
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amanon
タイトルと訳者に惹かれて手に取る。著者後書きで述べられている程ではないけど(苦笑)。卓抜なつトーリー展開に引き込まれてほぼ一気読み。基本は盗まれた原稿を巡るミステリーだが、それとは別に昨今のアメリカの出版事業や恐らくある程度事実が反映されていると思われる書店や作家同士の交流が興味深いし、それに頻出するアメリカ文作作品のタイトルにちょっとニヤッとさせられる(笑)。ただ、前半に登場し強烈な印象を与えたマイラとリーのコンビの場面が思ったより少ないのが、個人的に残念。後、エピローグでの顛末にはちょっとびっくり。
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amanon
先に読んだ『よみがえる〜』に触発され、本書を手に取る。夥しいまでの注釈及び外国語の原語表記にやや辟易(笑)。それはともかくとして、鴎外と並び称せられる漱石との違いを改めて痛感。特に、軍医のトップまで登りつめながら、幅広い文筆活動を行なったということに今更ながら驚愕を禁じ得ない。とりわけ興味深く読めたのは、やはり二葉や漱石との交友録か。二度しか会うことのなかった漱石をかなり高く評価しているのは特筆に値する。そして最後に付された遺言が何とも重たい余韻を残す。また、巻末の解説は今読むと、色々な意味で暗示的。
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amanon
そういえばボリスってどこに行ったの?とか、ソーニャには幸せになって欲しかったな…という突っ込みどころはないではないけど、おおむね落ち着くべきところに落ち着いたという感じか。ただ解説にもある通り、大円団的なエピローグにも不穏な空気を匂わせているのが気になる。またピエールには後の『アンナ〜』におけるリョービンの元型を感じたのだけれど、終盤ではニコライにもその傾向が認められるようになるのが興味深い。そして何より「ええ!!」という気にさせられたのが、エピローグ第2編で百頁近くにわたって延々と綴られる歴史学…
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amanon
事実誤認や、つい首を傾げたくなるような解釈、そして誤植が気になるものの、それでも著者後書きを読むとそれらのマイナス要素を全て許してしまえる気になる程の力作。僕の子供世代と言っていいほど若い著者があたかもリアルタイムで接してきたかのような筆致で日本のポップについて熱く語るだけならまだしも、古代から掘り下げて日本の音楽を通史として綴るというのは殆ど離れ業ともいうべき偉業。著者自身、この著書をまだ八合目と言っているように、本書を一つの礎に、より深く掘り下げた日本音楽通史が今後より世にでることを強く期待する。
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amanon
こんな濃いエピソードてんこ盛りの小説をどうやって限られた字数で述べることができるのか?とつい頭を抱えてしまいたくなるほど。個人的にとりわけ印象的だったのは、アンドレイがナターシャに示した赦しと慈愛、それに終末期の豹変ぶり。死期を迎えた人間の在り方について、改めて考えてしまう。豹変ぶりと言えば、不美人と言われていたマリアがニコライへの愛ゆえに魅力的になるというくだりには、「少女漫画家よ!」とつっこみたくなる(笑)。そして、何より戦争という未曾有の出来事が人々の心理に及ぼす影響は、改めて考察する必要あり。
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こんな濃いエピソードがぎゅうぎゅうに詰まった大部のテキストを限られた字数でどうやって包括的な感想を述べることができようか?しかも本巻では、これまでの主要人物に加えて、ナポレオンの心理描写にかなりの紙幅が割かれているのだからなおさら…とりわけ印象深かったのが、マリアが老父の死を目の当たりにして抱える葛藤と、その老父が彼女に見せた慈意。恐らくちょっとしたボタンの掛け違いで良好な関係を築けなかった二人の姿は何とも切ない。そして何より、戦争がもたらす甚大な被害と、ファナティックな集団心理は今更ながらに空恐ろしい。
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amanon
短く小気味良い文体に惹かれてほぼ一気読みしたが、中身の内容は殆どちんぷんかんぷんという塩梅(苦笑)。カフカの作品はほぼ一通り読んできたはずなのだけれど、それでも著者達特有の用語が頻出するため、「それってどういうこと」と突っ込みたくなること数知れず。そういう意味でもう少し詳しい訳注が欲しかったと思うことしきり。ただ、カフカの手紙や日記から伺える、女性関係と女性に対するスタンスが垣間見えたのは、興味深かったけれど。それらの未読の文献や、既読の作品を改めて読んでみたいという気にさせられたのが、収穫だったか。
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amanon
概ね興味深く読めたし、また少なからず示唆も得たのだが、「ケア」を専らフェミニズムの問題として扱うというスタンスには、いみじくも高齢者のケアに携わっている男性としては、かなりひっかかるものがある。また、いくつかのフェミニズムの立場や主張が自分のなかでやや整理できていない部分がある他、もう少し深掘りしたい箇所も少なからずあるので、再読が必要か。個人的には自由の国というイメージが強いアメリカにおいても、女性が不当な立場に追いやられてきたという事実に驚き。それと終章での述べられる地球規模の危機に改めて恐怖。
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amanon
やや退屈な戦争の描写がなく、人間関係の機微に焦点が当てられていたためか、これまで以上にぐいぐいと引き込まれて、ほぼ一気読み。また、これまで以上に各登場人物の性格が生き生きと描かれているように思えたのは、僕だけか?五百頁という大部の巻に様々なエピソードを盛り込んでいるため、少ない字数で包括的な感想を述べることできないのが、本当にもどかしい。できたら、今一度読み返して、細部にこだわった感想が述べたいのだけれど。とにかく、最終部のナターシャのスキャンダルには、苛立ちとモヤモヤ感と疾走感を覚えたと言っておく。
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amanon
読む前のハードルが無駄に上がっているな…と改めて痛感(笑)。確かに登場人物は多いけれど、主要な人達はある程度限られているし、場面が変わることも多々あるにしても、その骨格を把握していれば、それ程理解に困ることはない。だからこそ、ハードルを下げるためのガイドブック的なものが必要ではないかと強く思わされた。個人的にとりわけ印象深かったのは、ニコライの強烈な皇帝崇拝。これは今日のポピュリズム的なものを想起させられると思われるが、どうか。また、ピエールのフリーメイソン入会も、一抹のもやもや感が拭えなかったか。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/06/26(5822日経過)
記録初日
2008/06/01(5847日経過)
読んだ本
3076冊(1日平均0.53冊)
読んだページ
987458ページ(1日平均168ページ)
感想・レビュー
3024件(投稿率98.3%)
本棚
7棚
性別
血液型
O型
職業
専門職
現住所
京都府
外部サイト
自己紹介

 ハンパ者を自称しつつも、何だかんだと某グループホームにて介護の仕事をこなしつつ、空いた時間を読書に充て、一応悠々自適な日々を過ごしているつもり。
 好きな音楽は、フー、キンクス、ビートルズ、フリー、ルースターズ、村八分、ティラノザウルス・レックス、ザッパなどのロック、マイルス、コルトレーン、ビリー・ホリデイなどのジャズ。後、ゲンズブール、バルバラなどのシャンソンもちょっと囓った。それから一時期はグールドによるバッハ演奏に結構はまってた。
 好きな作家、よく読んでいた作家は、倉橋由美子、高橋たか子、大江健三郎、町田康、中上健次、津島佑子、古井由吉、高橋和巳、島田雅彦、島尾敏雄、安部公房、三島由紀夫、橋本治、村上春樹などの戦後作家。後最近の作家で読んでいるのは、森美登見彦、平野啓一郎、阿部和重、西村賢太、多和田葉子、中村文則、柴崎友香、村田沙耶香など。
 海外の小説家でわりによく読んだのは、ジュリアン・グリーン、セリーヌ、モーリヤック、ヴァージニア・ウルフ、バルザックくらいか。
 小説以外で好きなのは、エックハルト、シモーヌ・ヴェイユ、内田樹、佐藤優、須賀敦子、白洲正子など。

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