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2024年4月の読書メーターまとめ

amanon
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感想・レビュー
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2024年4月に読んだ本
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2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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最後までアッコさんは一貫してアッコさんだったな…それでもこれまで謎に包まれていた、アッコさんの生い立ちや弱い部分が明かされているのが本巻のミソか。また、他の人も述べているように、これまでの伏線回収をしているのが、最終巻に相応しい。個人的には第一巻の最終話に登場したレミが冒頭からいきなり再登場するのがちょっと嬉しかったか。また、かつて「YES」しか言わなかった三智子が、最終話ではある程度アッコさんと対等に渡り合えるようになり、ついにはいわばアッコさんからの卒業を果たしたというのは、ある種感慨深いものがある。
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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

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2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:18冊 読んだページ数:7011ページ ナイス数:243ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/4147/summary/monthly/2024/3 久しぶりに7千頁を超えることができて嬉しい。後、30数年前に途中まで読んで、その後そのままだった廣松渉の『事的世界観への前哨』をようやく読了できたのは感慨深い。

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2024年4月の感想・レビュー一覧
20

amanon
登場人物が膨大な数に及ぶということで、スルーしてきた本作だが、意を決して手にとってみたが、思いの外さくさく読み進めることができるのに、ちょっとびっくり。ただ、登場人物リストが手元にないと若干辛いものがあるか。とにかく本作は、細部は気にせずに、まずはひたすら読み進めるのがベターか。その時は、わからなくても後の方を読んで「ああそういうことか」と理解できることもあるし。比較的短くて起伏に富む文体にヘミングウェイに通じるものがある気がするがどうか。それと、当時におけるナポレオンの評価が複雑なのが興味深かった。
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本書でも言及されている通り、漱石に比べると馴染みの薄い鴎外。それだけに一般的に知られていない様々な側面があることに驚愕。とりわけ、元老山縣有朋と交友がありながら、その対局にある大逆事件の顛末に心を痛めたというエピソードには、社会的地位と素の自分との間に横たわる矛盾に葛藤する姿が想像される。また、子煩悩でありながら、妻との葛藤に悩まされたという鴎外の家庭人としての側面にも、意外という印象が。特に長女茉莉のエッセイを読んでみたくなった。後、気軽に手に取れる鴎外の著書が少ないのを痛感。何とかならないものか。
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他の人も述べているとおり、散歩と酒飲み愛好者にとってはバイブルのような一冊。ただ、散歩やそれとセットになった飲酒の楽しみだけでなく、抑圧を強める政治や、きな臭い世界状況、不安が募る気候変動についても言及しているのが妙。かなりの紙幅を占める、飲み歩き記録がとにかく楽しくて、こういう飲み歩きをしてみたいと思わせる。ただ、これまで見られなかった間伸びしたような文末が目につくのが、著者の患う痛風と共に気になる(笑)。また、散歩の醍醐味に自然との触れることを挙げているのは、今更ながらに考えさせられるものがあった。
amanon
2024/04/25 21:37

永遠の青二才サヨクなので、政治的な話を抜きにできなかったのではないでしょうか。

亀太郎
2024/04/25 21:50

なるほどなるほど。歩くは哲学の道か。

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前巻に引き続き、五百数十頁の大部なのにも関わらず、あまりにもの面白さに一気読み。前巻では小出しだったクロードへのエスメラルダへの執着が、本巻ではかなりやばいレベルで全開しているのがミソか(笑)。小説の世界とはいえ、正直かなり引いた(苦笑)。また、カジモドのエスメラルダへの報われぬ愛とその顛末が何とも言えず、切なく悲しい。『美女と野獣』的展開を期待したのだけれど…それだけでなく、小説の主な登場人物が殆ど死んでしまうというのは、ちょっとやりすぎ感が。そして数少ない生存者が比較的陰が薄い人物だったのも妙。
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ユゴーということで、何となし陰鬱な内容を想像していたのだけれど、いざ読み始めると、ラブレーを思わせるユーモアとカーニバル的な躍動感あふれた雰囲気に引き込まれて、ほぼ一気読み。所々かなり長めの地理歴史的解説があるのが、ちと辛いが、それも軽妙な語り口のため、それ程気にならない。上巻では様々な伏線が張られているが、下巻でそれらをどのように回収するのかが楽しみ。それと、表紙の紹介文にもある通り、濃い目のキャラが多数登場するのも肝。しかも、現時点ではそれらのキャラが充分に発揮されてない感あり。下巻での発揮を期待。
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ヴェイユとキリスト教…とりわけ晩年のペラン神父との交流についての記述が希薄なのが、個人的に物足りなかった。その反面、これまであまり取り上げられてこなかった、教育者としてのヴェイユやヴェイユの恋愛及び性愛観、それに食事との関係について詳述されているのは、かなり興味深く読めた。特に食事に関しては、禁欲を貫いたという印象が強かったのだが、食事を楽しむ傾向がかなり強かったというのは、意外であるのと同時に新たな発見でもあった。また、生徒に寄り添い、独自に考えることを促す教育法は、今の日本とは真逆だと痛感した。
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最後までアッコさんは一貫してアッコさんだったな…それでもこれまで謎に包まれていた、アッコさんの生い立ちや弱い部分が明かされているのが本巻のミソか。また、他の人も述べているように、これまでの伏線回収をしているのが、最終巻に相応しい。個人的には第一巻の最終話に登場したレミが冒頭からいきなり再登場するのがちょっと嬉しかったか。また、かつて「YES」しか言わなかった三智子が、最終話ではある程度アッコさんと対等に渡り合えるようになり、ついにはいわばアッコさんからの卒業を果たしたというのは、ある種感慨深いものがある。
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てっきり和歌の解説かと思って手に取ったが、サブタイトルにもある通り、『百人一首』の編纂及び成立のプロセスを解き明かそうとするもの。その概要はある程度知っていた気でいたが、藤原定家と後鳥羽院との愛憎が入り混じった複雑な関係、そしてその定家の時代からずっと降った後に、『百人一首』が世に広まったという事実など、驚きの事実が散見される。それから、これまで多くの国で翻訳されており、また多種多様な『百人一首』のパロディーが出ていることにも驚き。百種の和歌を集めただけのものがこれだけの影響力もつのは、やはり言葉の力か。
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主に十代前半向けに書かれたと思われる文章読本で、著者独特の軽妙かつ平易な文体なため、あまり深読みせずに読み進めてしまった感が。おそらくもっとじっくり読めば、得るものも大きかった気がする。また、解説で佐伯彰一で述べているように、中学時代に読んでおけば、もっと感銘を受けていたかもしれないと、ちょっと惜しい気にもなる。また、本書は、文章というだけでなく人生論にも話が及んでいるのが特徴的。それから、本書が最初に出た当時は、文語調の文章が、世に出回っていたということに時代を感じる。省かれたという引用文を読みたい。
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表題作は、特に似たような経験があるわけでもないのに、どうしてこうもあるある感を覚えてしまうのか?どこにでもありがちなオフィスの日常の描写が妙にリアル。そこで覚えるストレスや、同僚や出入りの業者に対する不満、ささやかな楽しみや喜び…それらが、いちいち「職場ってどこも似たようなもんだな」と改めて痛感させられる。そして、話のオチには痛快さとやるせなさが入り混じったような不思議な気持ちになる。このあたりは、著者の真骨頂かも。併録作で描かれる満員電車のシビアな事情にちょっとびっくり。あの状況は非人間的とさえ言える。
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中沢氏の著作を読むたびに覚えるもやもや感は、本書でも例外ではなかった(苦笑)。かなり難解で、理解の程は怪しいとはいえ、それでも非常に刺激的な内容で、かなりの知的興奮を覚えたものの、やたら大風呂敷を広げられた感が否めない…これまで読んできた市の著作の殆どが、このように大風呂敷を広げ、あたかも全く新しい思想が到来する(あるいは実現する)かのような説を提唱しながら、結局それらの説へのフォローが尻すぼみになっている気がするのだが…著者後書きで本書の続編が示唆されているが、果たしてそれが事項されるのか?ちと疑問。
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タイトルからして、教育関係のエッセイを集めたものと思ったが、どちらかというと政治世相関係が多めだったか。ここ数年の間に起こった、パンデミック、ロシアによるウクライナ侵攻、安倍暗殺についてのエッセイを読むと、このごく短い間にとんでもないことが立て続けに起こったんだな…という気にさせられる。また、とりわけ気になったのが、反藤い一利の「1992年から日本の転落が40年のスパンで繰り替えされる」という指摘。今の日本の様々な局面で底が抜けたと思わされる現象が起こっていることを思うと、非常にリアルに感じられる。
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以前読んだ『言語の本質』が非常に良かったので、こちらも手に取ることに。概ね興味深く読めたが、前書きにもあるように実験に関する記述は、ややとっつきにくかったというのが正直なところ。ただ、『言語』でも触れているように、言語習得のプロセスというのは、非常に複雑で、一つのことを解明することによって、新たな謎が露わになるという底知れないものなのだな…と改めて痛感。また、また未就学児の言語習得の過程を具体的実験を通して明らかにしていくというプロセスは非常に興味深いが、ただ被験者となった子供たちへの影響が気になる。
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芥川賞受賞作である表題作よりも、むしろ併録の「十二月〜」で描かれる、壮絶でさえあるパワハラの描写が心に響いた感が…相手を罵倒しても、そのパフォーマンスを上げる可能性は限りなく低いのに、どうして、パワハラなんてものが世間に横行するのか?自分は会社社会には向いてないな…と改めて痛感。「ポトス〜」の方は、やたらお金のことが出てくるのが、個人的にちょっと辛かったか(笑)。かつて四人組だった女子大生のその後の生活の描写が妙にリアル。その中で唯一の勝ち組であり空気が読めないそよ乃の人物造形がある意味秀逸かも(笑)。
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表題作に登場する、ティータイムのデザートの描写が何とも絶妙。何かにつけ不味いと言われるイギリス料理だが、ジャンルによっては、こんなにも魅力的な食べ物があるのだな…と半ば目から鱗。それから「メトロ〜」における常人離れしたアッコさんの活躍ぶりは痛快の一言。戯画的ともいえる典型的なブラック企業とモラハラ上司の描写は、ステレオタイプがゆえのリアリティを覚える。こういうところも著者の筆致が冴える。そしてかつて就活で何度も梅田駅に降りては、結果の出ない就活を繰り返した者として、最後の「梅田〜」は身につまされた。
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本編一頁目を目にして、タイトルから何となし想像していた内容とかなり違っているのに面食らった読者は少なくないのでは?そういう読者に不意打ちを食わせるのも、作者の上手いところだよな…と改めて思わされた。とにかく後輩目線で描かれるアッコの人物造形が秀逸。厳しくて優しくて、ツンデレで、とにかく多彩な側面を持っていて、謎に満ちていて、その全体像を掴むことが殆ど不可能…テキスト後半では殆ど登場しなくなるのが残念だが、続刊での活躍が楽しみ。最後の「ゆとり〜」の玲美が発する謎のパワーと行動力、時効力にも引き込まれる。
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ネタバレ文学批評家として出発した著者が、中上の死に、近代文学の終わりを見、その後文学から遠ざかったことの意味を改めて考えさせられた。しかも、著者自身は「文学は続く」と明言しているのだから余計に…中上の死からはや三十年以上の経た今の文学の状況は著者の目にどう映っているのか?というより最早視界に入っていないのか?そう考えると、最後の「文学の衰滅」で触れている『起源』を読み返したくなった。また、著者の修士論文の主題であるダレルは全くと言っていいほど知らなかった作家で、そんな作家で就寝論文を書いていたのは驚かされた。
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本編は五十頁程のごく短いもの。それに二百頁近くの註解がつくのだから、読み終える頃には、本編の内容は半ば忘却の彼方という状態(笑)。それだけこのテキストの内容が豊穣だという証だということなのだろう。ルターといえば、おなじプロテスタントの始祖であるカルヴァンに比べ、朴訥として、学識という面では幾分劣るという印象があったのだけれど、その印象がかなり薄らいだ感が。ルターが唱える、行いよりも信仰が大事というスタンスは、ある種の逆説も孕んでいて、単純なようでいて、なかなか理解しがたい側面もある。もう少し深掘りが必要。
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amanon
まず一風変わったタイトルに面食らう。どんな話かと読み始めたら、何やらカフカの「掟の門」を思わせる作風。この調子のまま最後まで突っ走るのかと思いきや、第二部からは場面が大きくかわり、煙に巻かれた気分に。それに加えて、あえてそうしているのか、こ慣れない不自然な言い回しが目につくのも気になる。百数十頁程の中編であるのにも関わらず、何とも言えない重みを感じさせる作品。他の人も述べているとおり、猿を巡って露にされる、人間のエゴ、そして、なかなか人に知られることのない猿の実情に驚かされる。列は終わることなく続くのか。
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シリーズを通して、日共の欺瞞性、隠蔽、ダブスタ体質を痛感させられたが、そのスタート時点から、そういう体質に染まっていたんだな…と痛感。また、莫大な運動資金をソ連から調達していたというのは、驚き。その他様々な黒歴史を総括しないままクリーンなイメージをアピールし続けるのは、どうしたって無理があるやろ。また、現在とは違って、右翼と左翼とが真っ向から対立するものではなく、ある程度の親和性があったという事実も、注目に値する。そして何より、国家権力がいかに人権を蹂躙するものかということを改めて痛感。永遠の課題。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/06/26(5789日経過)
記録初日
2008/06/01(5814日経過)
読んだ本
3057冊(1日平均0.53冊)
読んだページ
980211ページ(1日平均168ページ)
感想・レビュー
3004件(投稿率98.3%)
本棚
7棚
性別
血液型
O型
職業
専門職
現住所
京都府
外部サイト
自己紹介

 ハンパ者を自称しつつも、何だかんだと某グループホームにて介護の仕事をこなしつつ、空いた時間を読書に充て、一応悠々自適な日々を過ごしているつもり。
 好きな音楽は、フー、キンクス、ビートルズ、フリー、ルースターズ、村八分、ティラノザウルス・レックス、ザッパなどのロック、マイルス、コルトレーン、ビリー・ホリデイなどのジャズ。後、ゲンズブール、バルバラなどのシャンソンもちょっと囓った。それから一時期はグールドによるバッハ演奏に結構はまってた。
 好きな作家、よく読んでいた作家は、倉橋由美子、高橋たか子、大江健三郎、町田康、中上健次、津島佑子、古井由吉、高橋和巳、島田雅彦、島尾敏雄、安部公房、三島由紀夫、橋本治、村上春樹などの戦後作家。後最近の作家で読んでいるのは、森美登見彦、平野啓一郎、阿部和重、西村賢太、多和田葉子、中村文則、柴崎友香、村田沙耶香など。
 海外の小説家でわりによく読んだのは、ジュリアン・グリーン、セリーヌ、モーリヤック、ヴァージニア・ウルフ、バルザックくらいか。
 小説以外で好きなのは、エックハルト、シモーヌ・ヴェイユ、内田樹、佐藤優、須賀敦子、白洲正子など。

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