読書メーター KADOKAWA Group

2024年4月の読書メーターまとめ

ろべると
読んだ本
8
読んだページ
1924ページ
感想・レビュー
7
ナイス
179ナイス

2024年4月に読んだ本
8

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ろべると
万城目氏の本は久しぶり。直木賞受賞につられて読んだ。京都が舞台で冴えない大学生が主人公なのは、同じく京大卒の森見氏に通じる作風だが、あそこまでヘンテコではない。いや、私の知る万城目氏は、さらにヘンテコでキテレツな作家であったはずだ。それが、すっかり毒気が抜けて真っ当になってしまっている。ファンタジーらしく超常現象は起きるが、とてもほのぼのとしているのだ(だから直木賞を獲れたということか⁇)なんだか微妙。ところで尋常ではない京都の猛暑が正常な精神を奪うのは、私もかつて住んでいたことがあるので、実感できる。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
7

ろべると
北欧はデジタルイノベーションの先進国であり、ほとんどの国民が電子政府サービスを活用しているという。オープンでフラットな社会ならではだが、セキュリティの不安はないのだろうか。ポイントは、生活者のウェルビーイング向上のために、市民が制度設計にも主体的に参加していることか。産学連携によるスタートアップ支援が盛んなのも、図書館が人々がさまざまな情報を得て学習し活動する場所であるのも、決して上からのお仕着せでなく、主体的に市民が活動しているからだ。著者の専門領域の紹介に留まるのには不満を覚えるが、学ぶことは多い。
が「ナイス!」と言っています。
ろべると
釧路の湿原高校の同級生を中心とした、その後の人生模様。必ずしも悪いことばかりではないけれど、それぞれが波にもまれ変転する人生の中、漠とした将来に向かって今日も生きていく。あたかも湿原を蛇行する川に沿って、あてどもなく河口を目指すかのようだ。彼女らの上に陽光が降り注ぐわけではない。月夜の中、静かに進んでいくのだ。6人の女性の名前が各章のタイトルになっているが、そこに含まれない順子。親より年上の男と駆け落ちした彼女の到達点が胸を打つ。河口にたどりついた時に心から幸せであることは、なかなかないことだから。
が「ナイス!」と言っています。
ろべると
日本古来の木造建築は、風が通る独自の構造で夏の暑さを凌いできた。木と紙の文化は日本ならではのものだが、最近の猛暑はもはや限界を超えている。住宅の適正温度が人権問題となる欧州では考えられない状況だ。そんな中、断熱と気密性能の高い住宅では、エアコン1台で家中が20℃近くを保ち、光熱費も非常に抑えられるという。新築でなく中古住宅でも窓や床のリノベで相当な高性能化が見込めるようだ。そんな高機能住宅を長期間使い続けることが日本のためなのに、政府は省エネやゼロカーボンの数値目標達成しか考えてない。何とかしないと。
が「ナイス!」と言っています。
ろべると
道東の根室を舞台に、水産会社の三姉妹の行末を描く。地元の政界から国政に打って出る有力者の妻として君臨する長女。地元経済を抑える家との縁談が進む三女。そして主人公の次女は、家を出て飛びこんだ花街で、地元の裏を取り仕切る男と出会い… ソ連領海での水産業を巡る表社会と裏社会の癒着の上に展開される人間模様。霧に包まれた根室で生きる人々それぞれが抱える人生の重みを、桜木紫乃は読者に突きつける。高知の花柳界を描く宮尾登美子の小説にも共通する、欲望渦巻く社会に翻弄されながらも、したたかに生きる女性の強さが心に響く。
が「ナイス!」と言っています。
ろべると
万城目氏の本は久しぶり。直木賞受賞につられて読んだ。京都が舞台で冴えない大学生が主人公なのは、同じく京大卒の森見氏に通じる作風だが、あそこまでヘンテコではない。いや、私の知る万城目氏は、さらにヘンテコでキテレツな作家であったはずだ。それが、すっかり毒気が抜けて真っ当になってしまっている。ファンタジーらしく超常現象は起きるが、とてもほのぼのとしているのだ(だから直木賞を獲れたということか⁇)なんだか微妙。ところで尋常ではない京都の猛暑が正常な精神を奪うのは、私もかつて住んでいたことがあるので、実感できる。
が「ナイス!」と言っています。
ろべると
温泉の価値は泉質と温泉地としての歴史的、文化的な背景であるとする著者の考えは私にはとても共感できるもので、これまでも数冊の著作を読んでいる。本書もスタンスは同じで、かなり専門的かつ頑固なところはあるので、一般には煙たがられるかも知れない。アホな温泉法が25℃以上ならただの水でも温泉だと規定しているので、大深度ボーリングの温泉施設が増えたが、そういう所が好きな人は行ってくれればいいのだ。鄙びた真の温泉地の、特に消毒されてない掛け流しの共同湯が、地元の人に支えられていつまでも情緒を保ってくれたら嬉しいです。
が「ナイス!」と言っています。
ろべると
ドイツで営林に従事する著者が案内する森の世界の不思議。切り株となった隣人に根を伸ばして救けるとか、外敵を察知すると匂いや根を伝わる電気信号で隣近所に知らせるとか、ホントか⁈と思う内容もあるが、長年彼らと付き合ってきた著者から見れば、日々の樹木との親しい関わりが、そのように感じさせるということかも知れない。時間スケールの大きさも破格だが、長い年月をかけて培われてきた森が、人の手によって瞬時にして破壊される様は、地球という共生社会に後から入り込んだ人間という異物の不条理を告発しているようにすら思えてくる。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/03/14(1530日経過)
記録初日
2020/03/15(1529日経過)
読んだ本
604冊(1日平均0.40冊)
読んだページ
181807ページ(1日平均118ページ)
感想・レビュー
431件(投稿率71.4%)
本棚
16棚
性別
血液型
B型
職業
技術系
現住所
茨城県
自己紹介

最近ではフランスを中心に歴史や文学、芸術などの本を読むことが多いです。音楽も含めて、ヨーロッパの文化に多層的に親しみたいと思っています。温泉、自転車、ラグビー、ファンタジー関連も好きです。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう