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2024年4月の読書メーターまとめ

Dolci
読んだ本
8
読んだページ
2150ページ
感想・レビュー
8
ナイス
123ナイス

2024年4月に読んだ本
8

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Dolci
ネタバレ人間は社会的な生物であり、協調性(空気を読む力)が求められる。その能力は家庭という枠を一歩出た学校という集団に属した時から必要になり、その資質を欠いた個体は何らかの制裁を受けて淘汰される。しかしながら、稀に(多くの場合は他者より抜きん出た才により)そのルールからの逸脱を認められる特異点のような者がいて、それが許されない大衆にとっては羨望と憧憬の対象になる。この物語の主人公はそうした存在を体現したキャラだが、その成瀬が全くの凡人である幼なじみの島崎を何よりも大切に思っていることに気づく姿がこの作品の魅力。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
8

Dolci
ネタバレ新刊&アニメ化に追いつくべく遅まきながら。『さよなら妖精』(太刀洗)シリーズと最近の単発は発売を追いかけていながら、このシリーズは(名称から)日常&ユーモア系という先入観で手を着けずにきたが、読んでみると中々にブラック&ビター。『春期限定~』でも片鱗を見せていた小佐内さんの闇が本作ではより深くなり、“名探偵”小鳩君とのライバル関係の構図も見られる一方、ベースはあくまで高校生の青春譚というミスマッチが妙。そして、見事な謎解きと伏線回収。昨今溢れているライト文芸(勿論良いものもあるが)とは一線を画する。
が「ナイス!」と言っています。
Dolci
ネタバレ『黒と愛』に続いて2冊目(こちらがデビュー作らしい)。物理的な謎に目を引き付けておいて、叙述トリックで欺く仕掛けは同じだが、本作の方が巧みで純粋なミステリ。特に一つ層をずらした叙述トリックは独創的。バロック辺りの宗教画が好きなので、イコノロジーの観点から物語の核である画家の意図を紐解こうとする趣向も楽しめた。惜しむらくは、やはり密室の種明かしが偶発的に過ぎる所か。しかし、犯人の結末を考えればそうした方向性しか取り得ず、悩ましいところではある。
が「ナイス!」と言っています。
Dolci
ネタバレBrother編➡Sister編で読了。2つの推理というよりも、謎を分担して解決している感。両編を合わせて一つの真相が浮かび上がったり、全く違う結末を迎えたりというような展開を期待していたが、その様な筋立てではなくやや残念。ミステリとして出色の出来とは思えないが、Sister編の3姉妹は各々のキャラが立っていて掛け合いが面白く、次女と4兄弟の母親との邂逅のエピソードなどはパラレル仕立てが効いていて 、ライト文芸としては楽しめた。
が「ナイス!」と言っています。
Dolci
Brother編から。意図的にぼやかしていると思われる箇所が少なからずあり、Sister編でどんな真相が浮かび上がるのか期待。
が「ナイス!」と言っています。
Dolci
ネタバレ金銭、政治、宗教…様々な動機により奪われ、壊され、中には永遠に失われてしまったものも少なくない美術品たち。最近は環境保護を主張する団体が絵画に液体を掛ける“美術品テロ”が頻繁に報じられる(防護の上からなので、本当に作品を害する意図はないのかも知れないが…)。金銭を目的とした犯罪、政治利用は論外。厄介なのが宗教的な理由による破壊行為だが、信仰の対象から文化遺産としての価値を分離する位の分別も持ち合わせない狂信は神も望まないだろう。余談だが、モナリザ盗難の際に作られたと言われる贋作を揃えた展覧会を見てみたい。
が「ナイス!」と言っています。
Dolci
ネタバレ人間は社会的な生物であり、協調性(空気を読む力)が求められる。その能力は家庭という枠を一歩出た学校という集団に属した時から必要になり、その資質を欠いた個体は何らかの制裁を受けて淘汰される。しかしながら、稀に(多くの場合は他者より抜きん出た才により)そのルールからの逸脱を認められる特異点のような者がいて、それが許されない大衆にとっては羨望と憧憬の対象になる。この物語の主人公はそうした存在を体現したキャラだが、その成瀬が全くの凡人である幼なじみの島崎を何よりも大切に思っていることに気づく姿がこの作品の魅力。
が「ナイス!」と言っています。
Dolci
ネタバレ叙述トリックにはまんまと騙された(ネーミングについてはもっとフェアな選択があったのではないかと思うが…)。密室殺人という“用途”ありきの城の装置、そしてファムファタルに位置付けられた少女が霞むほどの犯人たちの異常性もまだミステリの範疇。しかし、死体消失の真相辺りから現実性というくびきを外し、クライマックスの改造フリークスの大量発生に至っては怪奇小説を越えて最早喜劇の域。全てが灰塵に帰した後、それを糧にトラウマを乗り越えた黒の清々しさ。部分は全てが間違っているのに、全体としては正しく思える奇妙な物語。
が「ナイス!」と言っています。
Dolci
ネタバレX等を見て面白そうだったので(またもや)国内作品サイン本縛り破り。時折挿し込まれる一人称と章に付された時間から何らかのメタ構造は予想できたが、そういう事か…帯に賛辞を寄せている杉井光氏の『世界でいちばん透きとおった物語』と(内容は全く異なるが)似た読後感。確かに仕掛けは面白い。しかし、(それだけに)作者が真に伝えたいであろう主題を語るストーリーの弱さが目についてしまう。レーベル的に(多分)若い作家さんであろうから、今後に期待。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2020/04/27(1489日経過)
記録初日
2020/04/24(1492日経過)
読んだ本
347冊(1日平均0.23冊)
読んだページ
126632ページ(1日平均84ページ)
感想・レビュー
177件(投稿率51.0%)
本棚
7棚
性別
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