読書メーター KADOKAWA Group

2024年4月の読書メーターまとめ

saga
読んだ本
14
読んだページ
3894ページ
感想・レビュー
14
ナイス
959ナイス

2024年4月に読んだ本
14

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

saga
下巻は大坂のちょっとした事件で幕を開けた。四代目・智ぼん隠し子騒動。そして、桔梗屋の暖簾と、菊栄も行人坂の火事からの再興へと話は続く。結の消息も読者に知らされる。最後の「幾世の鈴」で、目出度く大坂本店の店主とご寮さんとなった賢輔と幸夫婦に降りかかる試練。それを乗り越えた先に、次の百年に向けた五鈴屋の指針……それが世傳だったんだね。特別巻で明かされる書名の由来とは、粋な結末だった。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

saga

2月の仇を取るように読みました。ただ、畑正憲さんの著作は12冊まで再読了しましたが、『さよならどんべえ』に取り掛かりはしたものの、結末の悲しさが判っていたので途中休憩しているところです。新年度は雨の中で迎えました。本年度もよろしくお願いします! 2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:17冊 読んだページ数:4684ページ ナイス数:1234ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/114756/summary/monthly/2024/3

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
14

saga
【再読】浮気(今なら不倫だね)、教育ママ、押売り消火器、黒電話……昭和の世相を反映させたショートショート13編。懐かしくは感じるが、著者お得意のブラックジョークはおとなしめ。解説は著者の弟子の女流作家。その解説の中で「この短編集は…『女は怖い』というのがテーマ…」と書かれていたが、読み終わるまでそのことに思い至らず。最後の「熱病」が好みかな。自分の願望をたった一度だけ叶えてくれる異世界のお話で、最初は息子、次に自分(夫)、最後に妻がそれぞれ異世界を経験して、なんとなく雰囲気が変わる結末が良かった。
が「ナイス!」と言っています。
saga
【古書】トロさんの文庫はなかなか新刊で入手できない。本書の奥付は2009年初版。裁判員裁判の候補になる可能性が誰にでも出てきた直前に文庫化され、大いに読者の参考になったことだろう。被告人の自分勝手な言い訳、検察官と弁護人とのダルいやり取り、やる気のない裁判官の様子がよく描かれている。難関の司法試験を合格して法曹界に入った人々のやる気を削ぐほどの、しょーもない裁判事件が多いのか? TVドラマのような裁判はほとんどなく、多くの事件が傍聴人もないままひっそりと結審していくんだろうな。
が「ナイス!」と言っています。
saga
【再読】1993年に開幕したプロサッカーリーグ。その前の91年にジーコがJSL2部の住友金属と契約したことを、当時は全く知らなかった。その住金に入団したジーコは、1からプロチームを築き上げることと併せて、日本のサッカーを発展させるために精力的に活動してくれたことが改めて分かった。「ツバ吐き事件」は当時TV中継で見ていた。審判・判定に対する苦言が、当時のJリーグチェアマンや日本協会も含め運営サイドに曲解されていたかも知れないと思うと悲しいことだ。
が「ナイス!」と言っています。
saga
2019年の池袋で発生した高齢ドライバーの起こした自動車暴走事件を引き合いに、上級国民/下級国民という分断が起きた理由を解き明かす。テクノロジーと人間の適応力という図表は興味深い。21世紀はテクノロジーが私達の適応力を少し超えているために、知識社会化・リベラル化・グローバル化が進んだことで格差社会が生み出されたという説明に納得。ベーシックインカムの危険性は目から鱗だった。ただし、AIなどによって進化したテクノロジーを誰も理解できない未来はやってきてほしくない。
が「ナイス!」と言っています。
saga
自身の出自に重い軛を架せられた弟・春。なぜ父は彼ら兄弟に真実を告げたのか? 物語の本質がそこにはないし、まして少年犯罪に対するメッセージ性もない。だがしかし、物語にのめり込んでしまう。途中から春が「犯人」だと判っても、その面白さは変わらない。警告を残す空巣や、殺人は何故いけないのかを問う生意気な高校生の話にクスッとしてしまう。濃霧の中での殺人。社会は許さなくても、家族は許す、という兄の言葉。凡人には思いもつかない書名。伊坂ワールドを満喫できた。
が「ナイス!」と言っています。
saga
昨日読了した宮部みゆき『荒神』を原作に、こうのさんが絵を付けてくれた。まるで映像化する際の絵コンテのようだ。やはり原作を先に読んで良かった。荒ぶる神は、その残虐な行動とは裏腹に鱗がパステル調で表現されていたのも、こうのさんらしい。本書の結末は朱音が、残された皆に語り掛ける。永津野領の溜家での、短いが幸せな日々のスナップショットがエンディングに配されたのも良かった。
が「ナイス!」と言っています。
saga
東北の山間にあるという香山藩。その香山藩、永津野藩との国境に近い村が壊滅した。それは「山が怒り、恨み、飢えている」と言わしめた怪物の仕業だった。100年前の関ヶ原も遠因になった両藩の確執。香山藩で密かに伝えられた呪術とその結果。運命に翻弄された双子の兄妹。怪物の何たるかを知る香山藩領・妙高寺住職。その妙高寺が怪物の悲しい最期の場所となった。解説の映画監督・樋口氏でなくとも、映像化したものを見てみたい。
が「ナイス!」と言っています。
saga
旅は2年8か月後の宮城県、使われなくなった山下駅のプラットホームから続く。そして3年後、なんと故郷・銚子が出てきてびっくりした。海鹿島(あしかじま)海岸の海水プールは、私の父母の世代には現役で使われていたらしい。再び旅は続き、東北再訪。まだ震災の爪痕が残る風景。少しずつ復興を遂げる風景。彼(雄鶏)は未だ妻と会えない。本書の最後は東海村。続く特別書き下ろしの「小さな世界」は、擬人化で原子核の壊変を描く。原子炉が被災したこの震災の象徴でもある放射能の科学的な一面であるだけに、少し複雑な思いで読了。
が「ナイス!」と言っています。
saga
妻を探す鶏に仮託して、東日本大震災の被災地を訪ねる作者。鶏の目が切れ長で、独特の雰囲気を醸し出す。発災から5ヶ月後の岩手県釜石市と大槌町からこの物語は始まる。絵だけを見れば、何気ない風景だったり、震災遺構になるような津波の爪痕だったり。時々「雄鶏を探せ」みたいに、小さな小さな鶏を描く遊び心が楽しい。
が「ナイス!」と言っています。
saga
下巻は大坂のちょっとした事件で幕を開けた。四代目・智ぼん隠し子騒動。そして、桔梗屋の暖簾と、菊栄も行人坂の火事からの再興へと話は続く。結の消息も読者に知らされる。最後の「幾世の鈴」で、目出度く大坂本店の店主とご寮さんとなった賢輔と幸夫婦に降りかかる試練。それを乗り越えた先に、次の百年に向けた五鈴屋の指針……それが世傳だったんだね。特別巻で明かされる書名の由来とは、粋な結末だった。
が「ナイス!」と言っています。
saga
【古書】BE-PALを刊行する小学館が、「こぎおろしエッセイ」の中からガクのことを書いた部分を時系列にまとめ、さらに著者の書き下ろしを加えて綴った本。出典の書籍は文庫で読了済みだったが、新鮮な気持ちで読めた。後半はBE-PALだけに掲載されたものと書き下ろし。同じことの繰り返し感が否めなかったが、それでもガクの生涯を知ることができて良かった。時々引き合いに出されるムツゴロウさん。それも何だか嬉しい。
が「ナイス!」と言っています。
saga
【再読】38章の短編からなる本書は、ムツさんのどんべえに対する鎮魂の詩である。それは私にとっても苦しい読書になった。初読の際には、どんべえの発情に対するムツさんの戸惑いと喜びが印象に残ったが、30数年ぶりに読み返すと「解剖」で告げられるどんべえの死に、否応なく突き進まざるを得ない文章に心が痛んだ。奥さんの「あなたの身代わりになった気がしてなりません」という言葉は、ムツさんを救ったのだ。そのおかげで87歳の天寿を全うできたのだろう。改めてどんべえと、ムツさんの安らかなることを祈ります。
が「ナイス!」と言っています。
saga
敦賀を拠点とした情報収集中の与一郎たちは、越前府中へ活動の場を移した。そこで徳川家康嫡男・信康の家臣が謀反との情報を得て、与一郎がその暗殺を実行。その功績により馬乗りの身分になる。秀吉軍の中で出世することに喜ぶ与一郎を見るのはちと複雑だ。長篠の戦いの場面の臨場感は著者の得意とするところだ。植田茂兵衛の登場でニヤリ。そして、後に信長公記を著す太田牛一まで登場! 於市からは和音の結婚・出産を告げられ、終章では於弦の懐妊を目の当たりに。これで与一郎は吹っ切れた……のだろうか?
が「ナイス!」と言っています。
saga
【再読】2024年度最初の読了。奥付は92年初版、95年39版。とても魅力的な書名のとおり、動物が死ぬまでの拍動総数は20億回と一定で、そこには物理的な時間ではなく、生物的時間が平等に流れていると言えるのだ。呼吸数、エネルギー代謝、活動方法などの検証が興味深い。細胞のサイズから動物と植物の違いを理解できる。昆虫の考察を短めに挟み、著者の専門である棘皮動物(ウニ、ヒトデなど)の解説で終わる。読了してみたら、書名以上に豊富な知識の得られる本だった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2011/06/09(4711日経過)
記録初日
2002/03/10(8089日経過)
読んだ本
2701冊(1日平均0.33冊)
読んだページ
739133ページ(1日平均91ページ)
感想・レビュー
2484件(投稿率92.0%)
本棚
85棚
性別
年齢
57歳
血液型
AB型
職業
事務系
現住所
千葉県
自己紹介

小学生の頃に、学校の図書室から借りた夏目漱石『坊ちゃん』に魅了され、『吾輩は猫である』で挫折。小~中学までは、ろくに読書もしない『普通』の子。

読書を趣味と言えるようになったのは高校生の頃。筒井康隆にはまり、その流れで阿刀田高、星新一などを読む。

基本は、お気に入り作家の作品をコンプリートすることと、雑学系・知らない世界系のノンフィクションを乱読。

読了した書籍の中に引用された作品を読むことで、レパートリーの枝葉を広げていきたい。


漫画も好き! 最初に買った単行本は『マカロニほうれん荘』。最近はアニメから入ることが多い。他のユーザーさんのように、漫画だけ別IDにしようかと検討したが、漫画も読書と割り切って登録していこうと思う。感動する漫画もあるし……っていい訳か?!

2014/6/19追記
いつもナイスをくださる皆さんに感謝です。
自分が読んでいない本の感想にはなかなかナイスが押せずにいます。どうかご容赦ください。

2015/3/9追記
読了日不明の感想を入れるべく努力中(最新の読了日を入力)。目指せ感想投稿率100%!

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう