マジックミラーの話のところは、首がもげそうなほど頷きました。少し嫌味に思われるかもしれませんが、職場で話が通じない人は、こちらの見えているものが相手には見えておらず、でも私は「相手がそれを見えていないことも見えている」のです。人は、自分の見えているものしか見えないという大原則を踏まえ、見えないものも見ようとする想像力や、白黒決め付けない余白を残した話し方をしたいですね。だって自分にも見えていないところがあるはずだから。
急ぐ人の心理状況が手に取るように分かる。こちらまで手に汗を握り、主人公を応援したくなる本。前半のハラハラドキドキの緊張感と、ラストシーンのオチの緩和とのギャップがなんとも言えない。とても読み応えのある絵本。気に入った。
声を出して読む時に、より臨場感が溢れるようにするには、どんなBGMが合うだろうかと探してみた。バレエ音楽『春の祭典』第1部 Ⅱ大地礼讃 春の兆し〜乙女たちの踊り という曲がぴったり合った。まさにシンデレラフィット。そして、本の細部をよく見ると、色々なところに、時間や“オチ”のヒントになるような看板や動物などが描かれている。映画で例えるなら、韓国映画の『パラサイト半地下の家族』を観終わった後に気づく、色々なトリビアのようなもので、二度、三度と楽しめる絵本だと気づく。いい絵本です!
石井光太氏のルポなどと比べると、『社会に訴えたい』という著者自身の信念のようなものが薄く感じられ、結局、インタビューに答えた彼女達も、(性的ではないだけで)お金儲けのネタとして物書きに搾取されたように感じる。
ちいさんのお子さんは合理的な環境の中で育ったんですね。うちも父親が料理担当でした。そんな私でも、女が家事をすることや、結婚後は男性の名字を名乗ることを、いつの間にかとり込んでしまいました。実際に自分が結婚して家事育児の主担当になるとモヤモヤで一杯に。40代でやっとフェミニズムを自分事にでき、目からうろこでした。何気ない周囲の言葉「結婚後は家庭に入るんですか」「妻が掃除を」などが、ジェンダーを自分に刷り込んだ根源だったと気づけました。上の地位にいる女性達、優秀だし本物ですよね。医学部受験で女性が減点という
ニュースがあった時、驚くとともに、「ああ、だから女性の医師に優秀な人が多いのか」と感じました。減点されながらも合格した人たちだったということですよね。一方、男女の配置を平等にするために、女性を優先して採用しますと明記される募集を見かけます。その影響なのか、「なぜこの人が」と思う配置もちらほら…。
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