日本一のミステリ！ランキング１位独占！みたいに持て囃されていてワクワクして読んだけど、思ってたのとは違った、ただ気持ちいいくらいにしてやられた！登場人物の名前がミステリ作家の名前で、これは各作家の代表作が鍵になってるみたいなメタ構成なのか？とか邪推し始めてしまい、あの人のオマージュの「島田潔」の登場する裏ストーリーが進行するという辺りで気が削がれていたのだけど、そこら辺が見事にトリックの根幹でしたねえ。孤島×特殊建造物のギミックは大好きなんで、他の館シリーズも近々読むかも。

トリックやオチの火力は高いのだけど、それに至るまでの謎の積み重ね方が、冗長さもあいまってあまりこちらに推理させる気がないような書き方（そう感じたのが私だけだったらすみません）なので、モヤモヤしながら読み進めた。文庫版の裏のあらすじの書き方が逆逆ミスリーディングのような感じになっているので、こればかりは徹底抗議したい。ただその代わり、巽昌章氏のあとがきが素晴らしくて、先ほど指摘した作者の書き方や構成への違和感がスッキリする形で評価されているのでまあ文庫版はプラマイゼロかな。

るみ事務所シリーズの外伝風四国民俗ホラー。語り手と時代の違う同じ村？の話が交差する秀逸構成。芦花公園さんがBLエッセンスにこだわってるのは訊いてたが、こういう差し込み方をしてくるのか。映画でも小説でも、夢とか幻覚みたいなシーンとか描写で間延びするのが嫌いなんだけど、今回ばっかりは「今自分に語りかけているもの」が何なのか、というのが一応重要ではあったのかな。序盤の宇宙人の比喩が絶妙で、所詮×××にしかすぎないものを仏として崇めていく過程が滑稽で、人間社会の愚かさを描いてるなと。いざなぎ流拝み屋は同じ喋り方。

日本一のミステリ！ランキング１位独占！みたいに持て囃されていてワクワクして読んだけど、思ってたのとは違った、ただ気持ちいいくらいにしてやられた！登場人物の名前がミステリ作家の名前で、これは各作家の代表作が鍵になってるみたいなメタ構成なのか？とか邪推し始めてしまい、あの人のオマージュの「島田潔」の登場する裏ストーリーが進行するという辺りで気が削がれていたのだけど、そこら辺が見事にトリックの根幹でしたねえ。孤島×特殊建造物のギミックは大好きなんで、他の館シリーズも近々読むかも。